池上正樹のレビュー一覧

  • ルポ ひきこもり未満 レールから外れた人たち
    序章から何とも例えようがないずしりと鈍く重い気持ちになりました。
    当事者である柴田さんの
    「いっそのこと、絡み合った問題の糸を、全部燃やしてやった方が早いのではないか」
    という言葉の背景を想像すると、同年代だからなのか、共感する部分もあるからか、どうしても他人事には思えませんでした。

    その後の章で...続きを読む
  • 大人のひきこもり 本当は「外に出る理由」を探している人たち
    「体裁は整っているように見えるのに、何か大事なものが欠けている」
    この新書は、この一文から始まります。
    私は何か日本社会の本質を描き出した一文だと思います。

    ひきこもってしまう原因は、十人十色です。社会や組織から理不尽な仕打ちを受けて、
    自分に存在価値を見つけられず、ひきこもってしまう。体調や精神...続きを読む
  • 大人のひきこもり 本当は「外に出る理由」を探している人たち
     四十歳以上の、公的支援を受けられないひきこもりは推定100万人以上、という衝撃的な予測で始められた本書は、高齢化していくひきこもりの現状について、その分析と、いま現在取られている対策とを広く紹介したものである。
     最新の内容を含んだ新書であり、この本は早く読んだ方がいい。情報は古くなればなっただけ...続きを読む
  • ルポ「8050問題」 高齢親子〝ひきこもり死〟の現場から
    80代の親と50代のひきこもり子を扱った本。
    親の遺体と暮らしたり監禁されたりと様々なケースが紹介されている。
    一番惨いのは年齢により救いの声を封殺した行政と思われる。「9060問題」に移っているのも考えさせられる。
    東京都も重い腰を上げたようだが2020年コロナ禍によりまた事態は変わるような気がす...続きを読む
  • ルポ ひきこもり未満 レールから外れた人たち
    努力しても駄目な理不尽な目にある社会的孤立者たちのルポタージュ。
    淡々と生を絶つ事となった柴田さん。文面や会の条件付けなどから察するに自分で言うほど不真面目な人間ではなかったと思われる。父親のアルコール依存と母親の風見鶏的態度も影響大なのであろう。自己責任という言葉を嫌いつつ自己責任で死を選ぶ状況を...続きを読む
  • ルポ「8050問題」 高齢親子〝ひきこもり死〟の現場から
    8050問題とは80代の親が収入のない50代の子供の生活を支え、行き詰まっている世帯の事である。臨床現場でも、ここ5年程、増えている印象がある。その実態は多様であり、軽度の障害が分かる人もいれば、グレーゾーンの人もいて、多職種、多機関の対応が必要になる。本書は、この問題の実態と行政や民間で進んできて...続きを読む
  • ルポ ひきこもり未満 レールから外れた人たち
    読むと胸が痛くなるほどよく取材している。確かに、どの年代でもサポートとフォローが必要。その描かれている社会が良いか、悪いかを見極めるには「お金持ちと権限やパワーを持っている人」をどう接するかではなく、「一番弱い人」(どんな年齢、民族、環境等)をどう接するかが重要ですね。「一番サポートを必要としている...続きを読む
  • ルポ ひきこもり未満 レールから外れた人たち
    30~50歳代の稼動世代に対するフォローがない。
    親からのプレゼントのはずが、子どもにはプレッシャーに感じる。
    わかる。
  • 下流中年 一億総貧困化の行方
    未来に希望が持てない、何となくそういう雰囲気が定着しつつあります。本書を読んで更に今後どうなっていくのだろうと、不安に思いました。誰もが貧困に陥る可能性があり、それは個人の頑張りだけでは解消できないところまできています。当たり前に働けば生きていける、そういう時代ではなくなってきているようです。
    では...続きを読む
  • 大人のひきこもり 本当は「外に出る理由」を探している人たち
    引きこもりとニートは違う

    ブラックお金のカラクリ
    通常 売り上げ-経費(給料)=利益
    ブラ 売り上げ-利益=経費

    つまり利益先に決められていて、経費は二の次
    内部留保に関係してくる

    役所のの流れ
    自助⇒共助⇒公助になる

    迷惑をかけるなという日本の家意識、根幹にあるもの
    恥の文化からも起因して...続きを読む
  • 大人のひきこもり 本当は「外に出る理由」を探している人たち
    前作から間をおかず、数多くの取材レポートを掲載。スピードすごいですね。もはやひきこもりとは「不登校の延長」だけではないし「個人の問題」でもない、どころかその要因は多様化を極めている……。後半には未来志向で行われる取り組みも紹介されており、フューチャーセッションは私も見たことがあって医療系の取り組みと...続きを読む
  • 痴漢「冤罪裁判」(小学館文庫)
    本を整理していて発見したので再読思っていたよりしっかりした本でした。ちなみに,バンザイ通勤させる気かと書いていますが,満員電車に乗る際,両手の所在を明らかにするのは基本だと思います。それにしても,当時は痴漢冤罪被害者ネットワークの代表者のN氏が真面目な人に相手にされていたんですね。
  • ひきこもる女性たち
    色んな人がいるよね、という世情の端々をサーッとさらい見る感じ。内容は真っ当なドキュメンタリーでそれなりに価値があるが、誤字脱字が多くて気になる。校正は仕事してるのか?
  • ルポ ひきこもり未満 レールから外れた人たち
    自殺した引きこもりの人の考えることはよく分かりませんでしたな…筆者に大分長文のメールが多々送られてきているようでしたが…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    ↑まあ、そんな意味不明なメールを送る輩だからこそ自殺を図ったのでしょう! 人間、そんな簡単に自ら死ねませんて…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)...続きを読む
  • ルポ「8050問題」 高齢親子〝ひきこもり死〟の現場から
    引きこもり年齢の高齢化問題と支援の現状と課題。

    ジャーナリストの視点と当事者支援の筆者によるリアリティある本。

    当事者支援の視点からジャーナリストの視点に展開してもらえれば、さらにわかりやすかったのかなとも思った。

    数ある引きこもり関係の本の中では、良書だと思った。
    235ページ6行目に脱字が...続きを読む
  • ルポ ひきこもり未満 レールから外れた人たち
    はじまりは自殺した男性の話から。中年のひきこもり。パワハラ、リストラによる失職、疾病、障害、介護や離婚。誰でも簡単に人生を失う恐れがある。ルポだけで答えもない。
  • 下流中年 一億総貧困化の行方
    団塊ジュニア、就職氷河期世代が、若年者ではなく、すでに中年世代に突入。ますます捨て置かれる非正社員の彼らの実態とは。
  • 下流中年 一億総貧困化の行方
    後半の団塊ジュニア世代12人の歴史が興味深い。一人目の女性の一度終身雇用から抜けると…のくだりは日本が一度正規ルートのようなものを外すと戻れないことを如実に示している。
  • 下流中年 一億総貧困化の行方
    ロスジェネ世代、新卒時に思うような就職が出来なかった不本意非正規、正規に這い上がるのは困難。もう若者じゃないので支援対象でもなく、子どもも持てずに終わり、加齢とともに稼げなくなっている。自己責任じゃなく社会の問題。

    変わっている世の中に対して、遅れている意識と制度。先のしくみで利益を得た人たちがい...続きを読む
  • 大人のひきこもり 本当は「外に出る理由」を探している人たち
    新卒就職で非正規。成果主義やブラック企業、うつやいじめではじき出される。生保や福祉からは相手にされず。介護離職。発達障害、不安症、不登校。これ以上傷つけられたくないし、傷つけたくない、他人に迷惑をかけたくない人たち。

    仕事・学校、買い物など、生活のための最低限の外出、それ以外に行く場所を持っている...続きを読む