あらすじ
セーフティネットの狭間で置き去りにされた40歳以上は推定100万人! このままでは「老後破産」者が激増してしまう。ところが、どうすればいいのか、わからない。ハローワークを訪ねても同じ求人がグルグル回る「カラ求人」や、非現実的な「神様スペック」を求める企業が少なくない。いつの間にか時間が過ぎ去り、やがて家族ごと地域に埋没する―。ひきこもりが「長期化」「潜在化」する背景と、新たな取り組みを探った。(講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
「体裁は整っているように見えるのに、何か大事なものが欠けている」
この新書は、この一文から始まります。
私は何か日本社会の本質を描き出した一文だと思います。
ひきこもってしまう原因は、十人十色です。社会や組織から理不尽な仕打ちを受けて、
自分に存在価値を見つけられず、ひきこもってしまう。体調や精神に不調をきたして、
ひきこもってしまう。一概に、これが、ひきこもりになる原因とはいえません。
また引用すると、「周りの空気を読みすぎてしまうくらい心やさしい感性の持ち主だからこそ、ひきこもってしまうのだ」。
やさしい人が、ひきこもってしまうなんて、なんだか矛盾しています。
やさしい人だからこそ、社会で活躍してほしい。
しかし、本当にやさしい人は、今の社会では、この凄く生きにくい、これは真実だと思います。
少なくない人が日本社会や組織に違和感を感じていると思います。
異常な社会と言った方がいいかもしれません。
何が異常かは、うまく表現できませんが、冒頭の一文を考慮して表現すると、
日本社会は、ものすごく便利な社会ですが、人が生活をする上で極めて困難になっている。
普通は便利になると生活が快適になるはずですが、それは表面的な
便利さで、人が元気に幸福でいられる要素を奪っていっているように思えます。
ここ十数年でしょうか、もの凄い勢いで、社会が変化して、大事な何かを失ったのかもしれません。
その失ったものは、おそらく人が生きていく上で絶対に必要な
何かだと思います。共感、優しさ、助け合い、、、なかなか表現できません。
日本社会はどんどん便利な社会になっていますが、心に余裕がなく、競争が激烈で、
何でも成果を求められ、人と人が、助け合うことが、なかなか難しい社会になっています。
経済成長が明らかに行き詰って、労働人口が絶対的に減っているのに、
GDPを増やせと言っている時代です。1人当たりの労働生産性を上げれば、大丈夫!
個人にもっと付加価値をつけろ!、、、社会からの要請は、いつも現実とかけ離れています。
そのしわ寄せは、あらゆる所に及んでいます。
私は今は、組織人として働いていますが、いつクビになり、放り出されるかわかりません。
日本社会は一度、社会との結びつきが途切れると、復活するのが困難な社会です。
間違いなく、私は「大人のひきこもり予備軍」です。私の周囲には、ひきこもっている友人は、
結構います。どの友人も、優しくいい奴です。みんな一生懸命、働きたい、でも、ひきこもってしまう。
自分に、できる事といえば、相手の話に耳を傾けることぐらいです。
今は、利益を出せる人間とそうではない人間とに、社会が振り分けているような感じがします。
誰も好き好んで、ひきこもりになったりしません。
そうせざるを得ない理由があったからです(本書にも、具体的な事例が書かれています)。
その理由をしっかり受け止めてくれる機関や人は、なかなか存在しません。人は自信’がなくなると、
行動することが億劫になりますし、今の自分を客観的に振り返り、再度、行動するのは、かなり困難です。
嘆いても仕方ないですが、嘆かずにはいられない状況です。
Posted by ブクログ
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池上正樹
(いけがみ・まさき)1962年、神奈川県生まれ。大学卒業後、通信社勤務を経て、フリーのジャーナリストに。おもな著書に『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『ドキュメントひきこもり』(宝島社新書)、『痴漢「冤罪裁判」』(小学館文庫)、『ふたたび、ここから 東日本大震災・石巻の人たちの50日間』(ポプラ社)、共著書に『石巻市立大川小学校「事故検証委員会」を検証する』(同)がある。現在、ダイヤモンド・オンラインにて「「引きこもり」するオトナたち」を連載中。
大人のひきこもり 本当は「外に出る理由」を探している人たち (講談社現代新書)
by 池上正樹
「ひきこもり」という言葉の響きには、さまざまなイメージがまとわりついている。 いまだに「裕福な家庭だから」とか「怠けている」「親が甘やかしている」などといった誤解や偏見が根強く残る一方、「働きたくないから」と仕事をしないで友人と遊び歩いている人や、治療が必要な非ひきこもりタイプの人格障害が疑われる人まで含めてしまう見方もある。
ひきこもる当事者たちの多くは、本当は仕事をしたいと思っている。社会とつながりたい、自立したいとも思っている。しかし、長い沈黙の期間、空白の履歴を経て、どうすれば仕事に就けるのか、どうすれば社会に出られるのか、どのように自立すればいいのかがわからず誰にも相談できないまま、一人思い悩む。 中には、何とか現状を打破しなければいけないと思っているのに、仕事などに行こうとすると、身体が動かなくなったり、おかしくなったり、痛くなったりするなど、 傍目 からはわからない問題を内に抱えていて、社会に出ることができない人たちも少なくない。
そして、ひきこもりの中核にいる人たちは、一般の人が気づかないようなことでも全身で感じ取れるくらい、感性が研ぎ澄まされている。だから、他人を気遣うあまり、人一倍疲れやすい。 そうした周りの空気を読め過ぎてしまうくらい心やさしい感性の持ち主だからこそ、ひきこもってしまうのだ。逆に言うと、他人を傷つけたり迷惑をかけたりすることも厭わないくらいモノを言える無神経なタイプであれば、ひきこもりにはならないし、なれないともいえる。
また、島根県が二〇一四年三月に公表した「ひきこもり等に関する実態調査報告書」によると、地域の中でひきこもっている人の年齢は、四〇歳代が最も多いことがわかった。しかも、ひきこもっている人のうち、四〇歳以上の中高年層の比率はなんと半数を超えて五三%にも上り、本人とその親の年代は、ますます高齢化が進んでいるという現実が明らかになったのだ。
「昨年、山形県が行った調査結果を見たら、ひきこもる人の中高年の割合が、半数近くを占めていることを知りました。四〇代、五〇代の方は、ひきこもり状態にあっても放置されていることが多く、生活保護予備軍にもなる。山形県と同じような形で年齢の上限を設けずに調査して、実態を探る必要がありました」
男性の割合が七一%で、女性の二四%に比べて三倍近くに上った。男性のほうが外からのプレッシャーで顕在化しやすいのは、全国的な傾向でもある。 家族構成については、ほとんどが家族と同居。複数回答で聞いたところ、「母」「父」「兄弟姉妹」「祖母」「祖父」の順に多かった。一方で、孤立が懸念される「ひとり暮らし」も約一五%いた。
〈他人に頼るべきではないという風潮が、この結果を招いている〉といったツイートも紹介されていた。第二章でも詳しく触れるが、自己責任論が声高に叫ばれる昨今、他者に迷惑をかけてはいけないという規範性の中で、気のやさしい人たちがいつのまにか社会の隅に追いやられている。それゆえに、〈世間こそが鬼です〉というツイートには胸が痛くなる。〈家にいるのは結果でしかない。ある程度は他者の手が必要。根性論を捨てれば多くの人を「救済」できる〉というツイートも見られた。このような価値観が、これからの社会には求められているのである。
〈私もうつ病で、ひきこもっています。主婦です。長男が、やはりひきこもりです。高校に行けず、3月に中退予定です。中卒で、病気で、この先どうなってしまうのだろうという不安でいっぱいです〉 そう明かすHさんは一五年ほど前、職場でのパワハラが原因でうつを発病し、ずっとひきこもっているという。
そんなHさんは、いまの若い世代に対して、進学校から一流大学、一流企業へと進めるくらい勉強ができれば、人生は安泰だと感じられた自分たち四〇歳代の価値観を押し付けてはいけないと考えている。たとえその〝コース〟から外れようとも、いまの時代、就職できるだけでも立派なものだと評価する。
いまの社会の不幸は、誰もが、何が幸せかわからなくなっていることに起因しているのではないでしょうか。お金や物質的には、ほとんどの家計が苦しくなっていると思います。総中流時代から、総下流時代になっているように感じています。希望が見えない時代では、うつ・ひきこもり・自殺は、増える一方なのではないでしょうか〉
筆者の印象では、ひきこもり状態にある人たちの三分の二くらいは、就職の失敗や、再就職できなくなるなどの理由から、〝空白期間〟を続ける人たちだ。
「私は、履歴書の資格の欄が立派に埋まるんです。ところが、ほとんどの資格は、自分で開業している人か、企業で必要に迫られて取得した人以外、まったく役に立ちません。にもかかわらず、資格の学校はその必要性を盛んに煽ります。社団法人や財団法人、NPOなどが、ものすごい数の資格を作っている。でも、資格を取っても、就職活動にプラスになるわけではありません。資格に幻想を持っている人がいますけど、公認会計士が早期退職を迫られたり、生活保護を受けている弁護士もいたりするのが現状です」
「日本人って、誰かから相談をされたり、誰かの困りごとが自分に降りかかってきたりすると、家族でも『迷惑をかけるな』っていう風潮がありますよね」 「迷惑」という言葉のもつ響きには、日本独特の文化や美徳に根ざした意識が影響しているのだろう。しかし、そのことがかえって、コミュニケーションの大きな阻害要因になっていると横山さんは言う。
そもそも、電気やガスが止まった家庭には、見回りに行かなければいけないと指摘するのは、都内で発達障害などの当事者による「ネッコカフェ」を運営し、自らも当事者である金子磨矢子さん。 「ライフラインの会社は、ただ止めるだけでなく、確認する必要がある。とくに水道は最後に止まる。水がなくなったら、人は死にます。生活保護の窓口担当者も、一度相談に来た人には、気をつけなければいけない。ただ、追い返すだけではダメです。Nさんはちょうど(生活保護) バッシングが激しくなっていた影響で窓口に行けなくなったのか。前に窓口に相談に行ったとき二度と来たくないと思ったのか。三一歳で、本当に気の毒です」
神奈川県に住む四〇代男性Qさんは、トータルで一五年ほどひきこもり状態にあった。 「子どもの頃から、ずっと私は(世の中の) 対象外でした。高校へ進学してしまうと義務教育ではなくなり、当時はサポートやケアがなかったんです。二〇代の段階で、どこに相談していいかわからず、四〇代になったいまもまた、公的な支援対象から外れ、最後の生活保護も受けられそうもない。常に、はじかれてきたんです」
中学時代に発症した「神経症」で通学が困難となり、高校を一年で退学。その後、六年間ひきこもった。 「私がひきこもった頃はバブル期だったため、親もそれなりに羽振りは良かったようです。経済的なサポートは、十分受けています。ひきこもった最初の一年くらいは、ある病院の相談機関に通っています。しかし〝この先どうしたら〟という悩みに対して、誰も導いてはくれませんでした」 自力で動こうとしては空回りの繰り返し。次第に両親からは放置状態となり、六年もの時間を棒に振った。
「私の両親は、一言でいえば幼稚な人たちでした。社会というものに対し、高をくくったようないい加減さがありました。教育にも熱心ではなく、私にとってはあてにならない身近な大人でした」 「父親は、決して社会的地位の高い人間ではありませんでした。性格は陰湿なのですが、極度のええ格好しいでもあったため、理想と現実が嚙み合わず、常にイライラしていました。酒癖も悪く、何時間も母親に絡むさまに辟易したものです」
私は家族がとある新興宗教の熱心な信者という家庭で育ち、その宗教の学校に通って、宗教の考え方にがちがちに染められてきました。 自分のアイデンティティが確立する頃に、宗教に対して違和感を覚えましたが、その宗教を否定することは、他者から自分を否定されることを覚悟しなくてはなりません。私の周囲は、この宗教に対して万歳という人ばかりで、否定でもしようものなら全方位から糾弾されますから、違和感を覚える自分自身を否定しなくてはならない状況でした。 大学生の時に、その宗教とは無関係の大学に入り、一人暮らしをし、周りが宗教の信者だらけという状況からは脱することができました。それでも、生き辛いという感覚は抜け落ちることがありませんし、今でもその感覚をもてあましながらもがいているように思います〉
〈「安全基地」を体験してこなかったことに、原因があるのかもしれません。ただ、思うのは、ひきこもりである方の多くは本当に信頼の置ける相手、安心できる相手を持っていないように思います。そんな相手を作るのは、ひきこもりを経験されていない方でも難しいでしょうが、安心と安全が保障される場所というのが本当にないのです。
「元気な人でさえ、なかなか社会や人とつながりをつくっていけない時代なのに、人間関係がもともと苦手な人で、一旦社会から離脱した人がもう一度社会に戻るには、大きな壁がある。消えた高齢者の話も、人がつながっていけないところでは、同じだと思いますね」
どこにも行き場がない。純粋な「ひきこもり」関係の家族会のようなものに参加したい。でも、どこに相談したらいいのかわからない──。そんな声が毎日、筆者のもとには数多く寄せられてくる。 「自分の住む近隣に、同じような悩みを共有できる空間があったらいいのに」 しかし、地域の中で孤立している「ひきこもり」の人たちやその家族が、個々の意向に添うような集まりを探そうと思っても、なかなか情報すらないのが現実だ。そんな彼らに手を差し伸べようとする民間の支援者の側は、個別に正面から向き合って選択肢を提示し、長くサポートし続けようとすれば資金面が厳しくなり、なかなか採算が合わないといわれている。そんな支援の動きの中にも、少しずつだが、新たな模索も始まっている。
ひきこもるにしても、お金は必要だ。株は五〇〇円くらいから始められる。投資はスタイルや性格を踏まえて合うものを選ぶ。時間があることを前提に、投資を通じて社会、経済を学べることにつながる。無理のない範囲内の投資なら、部屋にいながら世の中とつながることができる。詐欺もあるので、こういう怪しい手口については要注意という紹介もあったという。
Posted by ブクログ
四十歳以上の、公的支援を受けられないひきこもりは推定100万人以上、という衝撃的な予測で始められた本書は、高齢化していくひきこもりの現状について、その分析と、いま現在取られている対策とを広く紹介したものである。
最新の内容を含んだ新書であり、この本は早く読んだ方がいい。情報は古くなればなっただけ価値を失う。これだけの内容が古びてしまうのは、それだけで大変惜しいものだ。
個別事例も多く含まれているため、古びてからも読む価値がない内容ではないのだが、ひきこもり対策の現状について現場の動きが読めるのは、大変価値ある内容である。
個人的には、大変心を揺り動かされた一冊だった。現状の苦しさ、難しさを改めて見せつけられ、解決されない問題について、考えさせられる。
新書とはこうしたものであるべきだろう。なんの衒いもなく、星五つである。
Posted by ブクログ
引きこもりとニートは違う
ブラックお金のカラクリ
通常 売り上げ-経費(給料)=利益
ブラ 売り上げ-利益=経費
つまり利益先に決められていて、経費は二の次
内部留保に関係してくる
役所のの流れ
自助⇒共助⇒公助になる
迷惑をかけるなという日本の家意識、根幹にあるもの
恥の文化からも起因しておる
内閣府が出した2010の実態調査
引きこもり70万人潜在群155万人
*あくまで39歳までの踏査結果
都道府県の割合でみると40歳以上の中年の人数が多い
FSの考え方は面白い(北欧生まれのフューチャーセッション)
Posted by ブクログ
新卒就職で非正規。成果主義やブラック企業、うつやいじめではじき出される。生保や福祉からは相手にされず。介護離職。発達障害、不安症、不登校。これ以上傷つけられたくないし、傷つけたくない、他人に迷惑をかけたくない人たち。
仕事・学校、買い物など、生活のための最低限の外出、それ以外に行く場所を持っている人って実は幸運なのかも。
Posted by ブクログ
ひきこもりは簡単なきっかけで起こり得るということ、ひきこもりが発達障害から来ている場合もあること、逆にひきこもりが新たな障害や病気を作っている場合もあること、対人関係・就職問題・貧困など様々な社会上の問題をたくさん抱えざるを得ない状況に置かれてしまうこと、などわかりきっていることから意外と知らなかったり、見落としがちだったりすることまで網羅されていると思います。
ハローワークの話はちょっと衝撃でした。
「ハローワークは何度も行くと大抵『こいつ前にここで会ってる』ってヤツに出くわす。何年経っても何回も出くわしてお互いに心の中で『ああ、こいつもまた仕事だめだったんだな』って思いあってるのがわかる。職員も同じヤツがいて行くと覚えられてて、言われなくても『こいつまた来た』と思われてるのがわかる。だからハローワークになんか行きたくない」と当事者から聞いたことがあり、その時はそんなこと言っている場合かと思いましたが、今になると心が折れるんだろうなと思います。ただでさえ対人関係が苦手な人が多いだろうと思われますし。
後半、医療の話がかなりでてきますが、自閉症に関わる治療についての話がちょっとひきこもりの本質の話からそれているのではと思いました。そういう場合もあるのでしょうがそこで具体的な薬の名前を出して語るほどひきこもり全体に関わっている病態とは思えませんし、ひきこもりと自閉症は一緒には語れないと思います。
字面から同じようなものと世間では思っている人もまだかなり多く、ここで一緒に語ってしまえば余計に誤解が増すだけなのでは、と懸念しました。
ひきこもりとの関わりで語るとしたら、広汎性発達障害までではないかな、と思いました。
しかし緘黙という言葉を知らなかったので、「アレはそういう状態なのか」と今まで疑問に思っていた状態に名前がついたのは収穫でした。名前がつくことで出来る対策や打開策が出る場合もあります。
解決に向けての現在の活動の状況などが最後のほうに書かれています。正直「現実的だろうか」と思うことも多々でてきますが、それでも出来るのならば一つのきっかけですから、やらないよりはやったほうがいいのかもしれない、と思いました。
私からすると都会の話であり、地方ではまだひきこもりは「掘り起こされていない」と最終章を読むと実感させられます。
Posted by ブクログ
2014年10月発行。
自分のことだと思い読みました。苦笑。
先日読んだ「反貧困」にも通じる内容でした。
少し違う視点としてこの本は40代や50代のひきこもりが相当数いることを強調している点です。
後半からは、ひきこもりの人たちが、社会の輪に入りやすいコミュニティーや施設、大学の話が出てきます。
僕自身、仕事柄ひきこもりみたいなものなので人ごとではなく読めました。
自己責任という言葉。他人に迷惑をかけないという美徳。こういう考え方が当事者にとって社会に出る際に大きな足かせとなっているのは間違いないなと感じます。
自分の仕事を考えてみると、
ここ最近は、もっと社会に役立つ仕事をしたいなぁと思うようになってます。
Posted by ブクログ
そこまで核心に迫った本! という感じはしなかったですかねぇ…まあ、大人にも色々な理由があり、引きこもるんだナー、みたいな感慨は持ちましたが…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
まあ、でも、なんつーかこうして本になるくらいだから、世の中にはこうしたヒキコモリと呼ばれる方たちがたくさんいるんだな、と…まあ、僕もどちらかと言えばヒキコモリ側の人間と言いますか、彼らの言い分も決して分からないわけではないのですけれども…
ま、なんとかして社会に出てこられるよう努力してほしいですねっ! ←え?? 社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
Posted by ブクログ
他人事では済まされない危機感と他者への優しさを再認識させる本である。
ヒキコモリは他人事ではない。調査はあてにならない。40代以上が把握の対象になっていないからである。社会との関係を絶ってしまっているし、光も当たっていないようだ。それ故根深い。
原因の言及もあるが、銀の弾は無い。風邪をひいたからといって薬を飲むが特効薬ははいのと一緒である。唯一のカギは、身の廻りの人と関係を続けていくこと。配偶者や子供だけでなく、同じ志の同年代、世代を超えた関係を常に持ち続けることが大事である。
当事者がイチバン辛いのだろうが、自らの殻を破る事が大事である。ある医者は「歩くとこ」が大事だと言っていた。もともと動物は動き続けること=生きることであり、カラダとココロに負荷がかかり続けることで、成り立っている。ヒキコモリはそういう意味でのバランスを崩している。
具合悪いから動けない、動かないから具合が悪くなる。悪魔のサイクルから抜け出すキッカケは大事である。