派遣業務の雇い止め、両親の多重債務、高学歴が仇となった就職活動、親の支配欲…。年齢も立場も、きっかけも様々な彼らに共通するのは、社会から隔絶されて行き場を失ってしまった現状である。たまたま不幸だったから? 性格がそうさせているから? 否。決して他人事ではない「社会的孤立者」たちの状況を、寄り添いながら詳細にリポート。現代社会の宿痾を暴き出し、解決の道筋を探る。制度と人間関係のはざまで苦しむ彼らの切実な声に、私たちはどう向き合うことができるのか…。 【目次】序章/第一章 誰か見つけて/第二章 親子の高年齢化/第三章 毒親・ロスジェネ世代の就職難/第四章 機能不全家族/第五章 高学歴女子の転落/第六章 Uターン転職/第七章 支援とブラック企業/第八章 社会への道のり/第九章 自らの意思で出会いが選べる/第一〇章 あとがきに添えて~命を絶った柴田さんのこと
Posted by ブクログ 2020年09月06日
努力しても駄目な理不尽な目にある社会的孤立者たちのルポタージュ。
淡々と生を絶つ事となった柴田さん。文面や会の条件付けなどから察するに自分で言うほど不真面目な人間ではなかったと思われる。父親のアルコール依存と母親の風見鶏的態度も影響大なのであろう。自己責任という言葉を嫌いつつ自己責任で死を選ぶ状況を...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年01月17日
読むと胸が痛くなるほどよく取材している。確かに、どの年代でもサポートとフォローが必要。その描かれている社会が良いか、悪いかを見極めるには「お金持ちと権限やパワーを持っている人」をどう接するかではなく、「一番弱い人」(どんな年齢、民族、環境等)をどう接するかが重要ですね。「一番サポートを必要としている...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年06月21日
自殺した引きこもりの人の考えることはよく分かりませんでしたな…筆者に大分長文のメールが多々送られてきているようでしたが…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
↑まあ、そんな意味不明なメールを送る輩だからこそ自殺を図ったのでしょう! 人間、そんな簡単に自ら死ねませんて…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年05月09日
序章から何とも例えようがないずしりと鈍く重い気持ちになりました。
当事者である柴田さんの
「いっそのこと、絡み合った問題の糸を、全部燃やしてやった方が早いのではないか」
という言葉の背景を想像すると、同年代だからなのか、共感する部分もあるからか、どうしても他人事には思えませんでした。
その後の章で...続きを読む