月岡小穂のレビュー一覧
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ようやくアライアンスへ帰還すれば当然のように政治抗争が待ち受けている。
そしてドーントレスは単艦で新たな任務へ。
一見それは栄誉ある儀礼的な任務であるように思えるのだが……という本巻ラスト部分へと続いていく。
先祖崇拝をしている彼らにとって、太陽系(地球)というのは特別な存在なんだな、というのがよくわかる。
今までの敵とはひと味もふた味も違う一方、異星人のように意思の疎通が難しいわけではないしメンタリティもほぼ同一なので、それはそれで面白い展開になるのかなと期待。
その中でダンサー族がなにゆえ地球の、特定の地域へ行きたがったのかという理由がわかるところは、ちょっと涙ぐむシーン。 -
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21世紀の「宇宙の戦士」も第3弾になると、趣もだいぶ変わります。
捕獲したナメクジ型異星人の宇宙艇が起動実験中に暴走。あっというまに太陽系を離れ銀河の果てに・・・
ふつ~のスペース・オペラになってしまうか?なんか、いやな予感がする。
まったく知らない惑星に不時着し、帰る手段もなくした場合、人は正気を保っていられるのか?
といった点には触れられない。「火星の人」にも共通していましたが、あくまで前向きに目の前の危機に立ち向かうというか反応していくのです。
ひっかかるものはありつつも、見知らぬ世界での兵士の物語はどんどん読ませてくれます。
次作は連合を結成し、攻め込み殲滅戦となるのでしょうか? -
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数々の理不尽と最後まで戦うのかと思いきや・・・軍隊は国の憲法を守り抜くための存在と強調する。どんなおかしな政府からでも命令されればそれを実行するのが軍隊。大団円のように見えるラストシーンでも、この基本姿勢は守られる。そもそも反乱の原因となったこの構図は変わらない点に恐ろしいものを感じる。もう少し、この矛盾を突いてほしかった。侵略者としての国であっても「政策」には従うというのが軍隊だからだ。政策を決めるのは国民だということを、少しでも軍事力をもつ国民は再認識しなければならないだろう。
集団的自衛権が討議中だけれど注意しなければならない。子供が大人になるころ、戦争だらけの世界になっていませんよう -
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無意味な命令を実行するための命を落としていく兵を守るため、反乱を企てるスターク軍曹。反乱軍司令官として命令を下す立場となる。
有象無象の集団を命がけの任務に邁進させるための方法論の塊が軍隊。第2次大戦の昔から、無能な上官への対応方法もマニュアルの中にあるということを耳にしたことがあるけれど本当なのだろうか。
どうしようもない上司が着任した場合、使えない同僚がチームにいる場合・・・軍隊だったら死んでしまう。サラリーマンは命までは奪われないだけましか。
あらゆることを織り込み済みで準備すれば「理不尽」とも戦える!(勝てないかもしれないけれど)
最終巻へ続く~ -
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購入済み
皇国の守護者と・・・
皇国の守護者の通じる渋い撤退戦とのレビューを見て購入。
翻訳物にしては読みやすく読み応えがあった。
過大評価され管理職になった辛さが身につまされ、読み応えがあった。 -
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21世紀版「宇宙の戦士」は続編超期待!
偽りがない。まさに帯の通りのネオ・ハインライン。異星人との初戦を冒頭とラストの現在に挟むわかりやすくて、安心できるスタイルで語られるフィクションは、最高のエンタメだ。
バッタバッタと個性あふれるメンバーが死んでいく。本物の戦争は知らないけれど、少なくとも異星人との戦いは消耗戦であるという、明らかな主題が見える。
10年前の作品だと言うが、悲惨なストーリーにはアメリカ的家族愛があふれており、ある意味では孤児たちの家族を護る戦いの物語と言える。
前置きが少し長くて戦闘シーンの物足りなさが残るものの、一気に引き込まれて読み切った作品だ。
す -
Posted by ブクログ
前任者の戦死によって1500名からなる宇宙艦隊の指揮を引き継ぐことになってしまったギアリー大佐。敵地深くから果たして戻ることができるのか?
敵との過酷な戦いを強いられながらも決して一枚岩ではない組織に加え、敵の工作員の潜入もうかがわせ、また背後には異性人の影が色濃くなり・・・更には厳しい参画関係。絶句・・・
この状況厳しすぎる。胃に穴が開くな。ストレスの高まりとともに感情を爆発させる場面も多くなってきた。
現実の仕事でも、ふと思い当たり、「ギアリー大佐だったらどうするか・・・」などと考える今日この頃。でも、その前に思いっきりブドウ弾をぶち込んでやりたいゾと妄想してしまう年末・・・