仙川環のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ全6章あり、実際に医療現場で起きていそうな、どの物語もリアルな内容だった。
医療の知識に乏しい立場の自分は、仮に自分や周りが病気や心理的不安に苛まれたとき、「原因や対策がわからないこと」に、まず不安を抱くと思う。その際に抱く不安感が、総合内科にかかった登場人物の行動や思考にもリアルに表れていて、共感した。
また、本書で述べられているように、病院へ行き、ある程度の時間を待ち、それでいて診察は短時間で終わるということは現実問題でもよくあること。「病院も忙しいから長い時間をかけられないのはしょうがない」とは思いつつ、診察後に「聞きたかったことが聞けていない…」とふと思うことが自分は何度かあるので、 -
Posted by ブクログ
過敏症の人に向けた特別外来を描いた話
香害や化学物質過敏症は知識としておぼろげに知っていたけど、普段の生活がままならない人もいるとは知らなかった
自分がいい匂いとして使っている洗剤なども誰かの健康を損ねる恐れがあるってことだろうな〜
今や国民病と言われる花粉症だけど、はっきりと原因がわかるまでこういう扱いだったのかもなと思った…
(春になるとくしゃみと鼻水がすごいんだよね〜気のせいだろ〜的な…)
そこにある何かで自分がままならないのに、ただ気のせいや神経質だな〜と簡単に片付けられるのはあまりにも辛い
保泉先生は態度はあんまり良くないけど、誰よりも患者に寄り添っていてすごく良かった -
Posted by ブクログ
ドラマを見てる感じでスラスラ読めた!映像化したらキャスト誰がいいかなーって考えながら読み進めてた。ただ心にぐさっとくる言葉はあまりなかったかな?そういうテンションのストーリーじゃないからかもだけど。現代の医療現場の問題点を分かりやすく挙げててよかった。遺伝子検査を民間でもやってくれるのは知らなかったからびっくり。そりゃあ知識がないと色んな風に勘違いしちゃうよねっていう。やっぱり知らないことが敵意に繋がってやがて戦争に変わるんだなあって思った。登場人物みんなキャラ立ってて非常に良かった。続編も読みたい!ドラマ化するなら山田杏奈ちゃんがミカかな〜倫太郎は反町隆史とか似合いそう。短パンのイメージなさ
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Posted by ブクログ
最先端の医療機器を備えた大病院に隣接する廃屋のような診療所にある、医者も看護師も一人ずつの低料金の総合内科。
病は病でも様々な病、老人の視力低下と運転免許返納問題、セクハラとコミニュケーションの境目、遺伝子検査の是非、怪しげなサプリにはまる人、過敏性腸症候群、高血圧、アトピー…処方箋は出さないが人間関係のストレスで悩みや不安を抱えた人たちを低料金でカウンセリングし、よろず相談に乗ってくれる。心療内科とはまたちがう、理想的な医者の姿が描かれている。
一話完結ゆえ、来年以降にたぶんドラマ化されると思う。主人公のイメージは、やっぱり阿部寛かなぁ。 -
Posted by ブクログ
過敏症はつらい。
他の人は何も感じないことが多いから、なかなか分かってもらえないので、二次的につらい。
けれど、今は症状が出ていないだけで、だんだんコップの中に水が溜まり続けると、ある日突然あふれ出るようにあなたも過敏症になるかもしれない。
そんな危機をいち早く察知してくれるのが過敏症の人たち・・・つまり「炭鉱のカナリア」
原因が分からないうちは病院に行っても嫌な思いをしたり、自分であれこれ疑って、周りの人たちともギクシャクしたり。
今はインターネットでなんでも調べられて、便利な点もあるけれど、思い込みで間違った方向に進んでしまうこともある。
看護師のレンくんが言った「情報過敏症」という言葉も