あらすじ
街の片隅にある小さな医院、保泉クリニック。院長の代替わりを機に始まったのは、過敏症の人向けの特別外来だ。
特定のにおいで頭痛が起こるWEBデザイナー、早期退職した夫との時間が増えた途端、体調を崩しがちになった主婦、ある日突然味覚障害になった料理人……。
様々な悩みを抱える患者たちを出迎えるのは、仏頂面で不愛想な女性医師と、優しいけれどおっちょこちょいな男性看護師という、ちょっと変わった2人だった。
心温まる新感覚医療小説、開幕!
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こういう謎解きも面白い。いろんな原因で病気になる、そんな謎解きをしないといけないなんて医者も大変な時代になってきたな、と。
主人公の保泉先生は江口のりこをイメージして書いたのか?と思うくらい似てた。
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保泉クリニックが関わる短編集
様々な過敏症患者にまつわる話が身近に起こっているんだなぁ、と実感
あっという間に読み終えた
こんな感覚の小説は初めてだった
まだまだ続きが読みたいし、保泉先生のこれからが知りたいから第二段を是非!!
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過敏症の方の専門外来。有毒ガスに敏感なカナリアに準え、カナリア外来というネーミング。
過敏症は周囲の理解が欠かせない。
着眼点が面白いと思った。
啓発系ジャンルとして、レインツリーの国も思い出した。
こんなお医者さんと巡り会えたら幸せだろうなあ。人として寄り添ってくれることは、確かに何よりの処方箋かもしれない。
ブックカフェで目をひいて購入した。
Posted by ブクログ
2025.09.02〜09.04
病は辛い。特に、内科系や神経系は見えないが故に、人にわかってもらえない。だから、本当に辛い。病は気から、なんて良く言われるけど、その都度思う。「お前が同じ目にあったら、私もそう言ってやるわ。」
そんな人たちに寄り添ってくれる、保泉先生は神だと思う。巡り会えてよかったね。
健太とはどうなったのか、気になる。
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過敏症の人は、周りの人に理解され難いのだろうと思う。また、こちらから気づくことも難しい。社会が過敏症を理解し、商品開発や生きやすい社会作りができたらよい。
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過敏症の人に向けた特別外来を描いた話
香害や化学物質過敏症は知識としておぼろげに知っていたけど、普段の生活がままならない人もいるとは知らなかった
自分がいい匂いとして使っている洗剤なども誰かの健康を損ねる恐れがあるってことだろうな〜
今や国民病と言われる花粉症だけど、はっきりと原因がわかるまでこういう扱いだったのかもなと思った…
(春になるとくしゃみと鼻水がすごいんだよね〜気のせいだろ〜的な…)
そこにある何かで自分がままならないのに、ただ気のせいや神経質だな〜と簡単に片付けられるのはあまりにも辛い
保泉先生は態度はあんまり良くないけど、誰よりも患者に寄り添っていてすごく良かった
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ある日突然過敏症になったりするし、体質なんて十人十色。でも自分だけかもしれないと思ったときにこういう風に寄り添ってくれる人がいるのはとてもいいなと感じた。
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色々な過敏症について知ることができ、ストーリーもこの先が知りたいと思いながら一気に読んでしまった。現実にこんな医師はなかなかいないよなと思うけど、どこかにいるかも、という温かい気持ちにもなった。
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過敏症向けの特別外来。
今まで見たことない医療ストーリーでした。
今まで、過敏症のことをあまりよく知らなかった。この話を読んで、過敏症の人の日常生活での辛さを理解することができた。
そのため、自分の周りに、過敏症の人がいたら、自分がどうサポート出来るのかをじっくりと考えていきたいと思った。
そんな考えさせられる1冊でした。
短編なので、サクサク読めます!
医療小説好きには、オススメの物語です。
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短編の集まりからなっている小説。
しかし、短編間で登場人物の行き来があるのでただの短編集より、登場人物に入れ込みやすく面白かった。
適当な診療を行う医者が昨今、実際には存在しないレベルの患者ファーストの医者のお話。
短編毎に病の症状に対する原因調査及び人間模様の描写が良く、結構読み応えがあるので短時間で楽しめて良かった。
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体調が悪いのに、病院に行って「特に異常はない」と言われて終了したことが何度もある。じゃあこの症状は何?そこに答えは見つからず、病院に失望することは数知れず。『カナリア外来』こと保泉クリニックは、過敏症外来を設け、音や匂いや味覚に悩む患者さんに寄り添うクリニック。不愛想だけれども気休めを言わず、行動派の先生はなかなか頼りになる。本を読んでいて羨ましくなった。過敏症以外にも、きめ細かな特別な外来がもっとメジャーになればいいのに。命にかかわらないけれども苦しい症状にもっと理解と解決法があればいいのに。
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過敏症はつらい。
他の人は何も感じないことが多いから、なかなか分かってもらえないので、二次的につらい。
けれど、今は症状が出ていないだけで、だんだんコップの中に水が溜まり続けると、ある日突然あふれ出るようにあなたも過敏症になるかもしれない。
そんな危機をいち早く察知してくれるのが過敏症の人たち・・・つまり「炭鉱のカナリア」
原因が分からないうちは病院に行っても嫌な思いをしたり、自分であれこれ疑って、周りの人たちともギクシャクしたり。
今はインターネットでなんでも調べられて、便利な点もあるけれど、思い込みで間違った方向に進んでしまうこともある。
看護師のレンくんが言った「情報過敏症」という言葉も、言い得て妙でしたね。
仏頂面だけど、分からなかったことは素直に謝り(お医者さんはこれ、あまりできない)、一緒に原因を探してくれる、保泉則子医師に好感を抱きます。
先生にも大変なドラマがあって。
4章の、母親に洗脳されている妻はなかなか強烈でした。
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過敏症の人のための外来を訪れる人たちの、様々な症状にまつわるお話し。
過敏なものには、匂いだったり、音だったり、夫だったり??
わたしは一体何の影響でこんなにつらいんだろう?と悩める各ストーリーの主人公たちが、このクリニックに訪れます。迎えるのは、背が高くて無愛想、仏頂面の女医さんと、美形だけど声はしわがれていて、おっちょこちょいな男性看護師。
なんて個性的なキャラ設定。
でもこのお2人、2人ともがとても優しくて。もし続編が出るのであればまた読みたいな。
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香害というものがあると認識出来ただけでも、価値がある
制汗剤の匂いが苦手という人に対して、特に意識していなかったが、辛い場合があるのだと把握出来た
話自体も面白い
寄り添うというのは、上っ面な共感ではなく、一緒に考えて行動する…自分も上っ面な同意しているなぁっと振り返った
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「化学物質過敏症」の患者さんを“炭鉱のカナリア”に見立てている「カナリア外来」。
そこへ助けを求めてやってくる患者たちを描いた連作短編集です。
私は化学物質過敏症というほどではありませんが、1話目の花奈さんのように、きつい香水や特定の柔軟剤で頭痛が起こる体質です。
読みながら、そうなんだよね~と頷いていました。
相手が悪いわけではないと知っていても、自分にとって実害があるので相手を避けてしまったり、無意識下で嫌ってしまうこと、(私は強い香りの人とすれ違うときに息を止めたりもしています)外の空気を吸いたくなることなどなど。
話の中で「一部の人への配慮が必要なのはわかるけれど、そのせいで大多数の人間が大変な不便を強いられるのは……」と言われるくだりがありますが、世間的な反応はそんなものだよな、と思いました。
(「大多数の不便って何ですか?」と私なら尋ね返してしまいそう)
世界から化学物質すべてを失くすことなんてできないし、そんなことは現実的ではありません。
ただ、少しだけ気に留めてくれる人が世の中に増えたら、苦しむ人は減るのかもしれないと思いました。
この本を読んでいていいなと思ったのは、「誰も悪者にしていない」こと。
「困らせられている被害者 vs 困らせている相手」ではなく、「悪気なくしていることが誰かを苦しめてしまっていることがありますよ」と示してくれているように感じました。
ネットでよく揶揄される「配慮の押しつけ」になっていないところが、素敵だと思いました。
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2025.6.15
化学物質過敏症、味覚障害、音の過敏で体調不良を引き起こすことも。
見た目で辛さがわかるものではないので、周りに理解してもらう大変さを感じた。
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作者の『処方箋のないクリニック』が好きで期待値が高かった分、今作は普通かなぁという感想。
過敏症については知らなかったので、新たな発見になった。
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嗅覚過敏とか化学物質アレルギーとか知識としては知っていて、大変そうだなぁとは思っていたけど、そうした人たちを炭鉱のカナリアのような存在、ととらえていることに「なるほど!」と感心した。
患者さん本人はもしかしたらカナリアに例えられることにいい気持ちはしないかもしれないけど、ほんの少数とはいえ人に健康被害を与える物質は他の人にも悪影響を与える可能性が高いと思うので、カナリアは言いえて妙だなと。
ただ、お医者さんが一生懸命になるあまり話し方がぶっきらぼうになる、というのはどうだろう。患者様を敬え!と言う気はないけど、初めて会った人に対して「今日はどうした?」という声かけは適当じゃない気がした。
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多方面から物事を捉える事が出来たら
人間関係も治療でもうまく行く気がします。
世の中には知らないことのが多いので
過敏症への理解を深める本だと思います。
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仙川環のカナリア外来へようこそを読みました。
化学物質過敏症などの他人には理解されにくい症状をテーマにした小説でした。
物語はそのような症例の紹介で終わってしまっているので、ミステリ的なもうひとひねりがほしいと思いました。
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自分が聴覚過敏なので、「気持ちの問題」「神経質」と扱われるしんどさと、治療ではなく原因から避けることしか対処方法はないことを、改めて感じる。
聴覚過敏の話も書いて欲しい。
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過敏症のための特別外来。化学物質、音、匂いなどに対する過敏症のカウンセリングと治療を行う。仏頂面の大柄女医と小柄な美形男性看護師の活躍。
新しい医療小説。 ドラマ化されたら面白そう。
Posted by ブクログ
化学物質過敏症のお話
そういう症状は出ないものの、隣の人の化学香料に辟易することも多々ある ベランダから臭うというのはどれだけ辛いものか
低周波も体調不良の原因になり得ると ポツンと一軒家に住むしかないのか…
「炭鉱のカナリヤ」になって協力してくれた彼女は自分の身になって来てくれた
クレーマーになるのはなくて、事実を伝え、できることは協力対処してもらうこたが大事
Posted by ブクログ
色々な過敏症の方たちを描いた短編集。
香害って聞いた事はあったけど、詳しくは知らなかった。
私自身、嗅覚に障害があり(5年前に発症)他人事とは思えなかった。
ぶっきらぼうだけど一人一人に寄り添う医師と看護師のバディ感も良かった。
Posted by ブクログ
◆きっかけ
職場の緑化委員長が お盆前に貸してくr
活字に枯渇しないように って 有り難や
◆内容
カナリア外来 過敏症の外来
保泉医師 仏頂面 ぶっきらぼう
におい 低周波 シックハウス等
5章
◆感想
夫源病(フゲンビョウ)ってコトバ
知らなかった
2章・松崎和歌子みたいな症状で
トビイリ受診する方 いっぱい居る
本人は大変なんだろうにな
保泉先生みたいに対応できる医者って
いないべなぁ〜