【感想・ネタバレ】処方箋のないクリニックのレビュー

あらすじ

メスを入れるのは病気じゃなくて人間関係!

『感染』で第1回小学館文庫小説賞を受賞。医療ミステリーの第一人者仙川環が贈る新境地。

「こんな先生に診てもらいたい!」書店員さん絶賛の医療小説。

東京郊外にある古びた洋館。そこには先端科学では治せない患者と家族の「人生」を治療する名医がいる。凄腕、イケメンだけど、ちょっと変わり者の医師青島倫太郎。

目が悪くなったのに車の運転をやめない父。怪しげなサプリにはまる母。民間治療に心酔した妻……。そんな患者を持つ家族たちはどうしたらいいのか。スイーツと紅茶の香る古い洋館の診察室を訪れた患者と家族は、青島と話をするうちに、隠していた心の内を打ち明けてしまう……。

現代の赤ひげ先生が、鮮やかに患者と家族のトラブルを解決するハートウォーミングお医者さん小説。

※この作品は単行本版『処方箋のないクリニック』として配信されていた作品の文庫本版です。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

新しい感覚の医療ドラマって感じがしました!

主人公の倫太郎と看護師のミカちゃんが、様々な病気の人に対して関わっていくストーリー。
そこだけ聞くと、何が違うの?って気持ちになると思いますが、患者さんたちの背景にも着目し、丁寧に説明をしていく、そんな姿がとても印象的でした。
私も大きな病院に通っていますが、こうしてじっくりゆっくり話を聞いてくださるお医者様が少ない中、読んでいるこちらがひやりとする場面でもまるで柳のようにさらさらとしなやかに誠実に対応していく倫太郎の姿が印象的でした。

いろんな人におすすめしたい1冊です◎

0
2025年02月11日

Posted by ブクログ

倫太郎先生が飄々としすぎていて、こうなるまでを知りたくなる。
それぞれの短編はどれも身近にある感じの題材で、勉強になった。面白かったので、続編も読みたい。

0
2024年11月05日

QM

購入済み

ほのぼのクリニック系のお話かと思いきやしっかり世の中にありがちな医療関係の社会問題と結びつけられててびっくり。万事屋のようなこじんまりしたクリニックで患者1人1人ときちんと向えるのすごく良いなあ。表面的な治療だけではなくて、こっちが伝えたいことを患者の心にストンと落とし込んで、勘違いしていたりやたらと意地っ張りな患者に自ら間違いに気づかせるような話のうまい医者ってのはそうそういないよな多分。

0
2024年10月19日

Posted by ブクログ

現代に沿った悩みが描かれていて良い。劇的な解決をするわけでも、主人公の医師が表立って活躍するわけでもないところがまた良い。

0
2024年10月14日

Posted by ブクログ

多種多様な問題を解決していくクリニック。柔らかな性格に癒やされつつ、自分の悩みについても少しずつ解いていっていく作品だったと思います。

0
2025年11月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

全6章あり、実際に医療現場で起きていそうな、どの物語もリアルな内容だった。
医療の知識に乏しい立場の自分は、仮に自分や周りが病気や心理的不安に苛まれたとき、「原因や対策がわからないこと」に、まず不安を抱くと思う。その際に抱く不安感が、総合内科にかかった登場人物の行動や思考にもリアルに表れていて、共感した。

また、本書で述べられているように、病院へ行き、ある程度の時間を待ち、それでいて診察は短時間で終わるということは現実問題でもよくあること。「病院も忙しいから長い時間をかけられないのはしょうがない」とは思いつつ、診察後に「聞きたかったことが聞けていない…」とふと思うことが自分は何度かあるので、現実で総合内科の青島先生のような存在が身近にいたら、非常に有難いと思う。

0
2025年09月26日

Posted by ブクログ

医療系小説だけど、むずかしい専門用語とかはなく、さくさく読み進められた。
私の想像する総合内科とはちょっと違っていたけどね。

優しく個性ある先生と看護師さんで、こういう人たちに相談出来たら安心だなーと強く思いました。
いまどきって3分診療、1分診療ってざらだもんね。
話しやすい、質問しやすい医療従事者は神ですわ。
歳を重ねるにつれて、お医者さんにお世話になることが増えると痛感する。

0
2025年04月01日

Posted by ブクログ

ドラマを見てる感じでスラスラ読めた!映像化したらキャスト誰がいいかなーって考えながら読み進めてた。ただ心にぐさっとくる言葉はあまりなかったかな?そういうテンションのストーリーじゃないからかもだけど。現代の医療現場の問題点を分かりやすく挙げててよかった。遺伝子検査を民間でもやってくれるのは知らなかったからびっくり。そりゃあ知識がないと色んな風に勘違いしちゃうよねっていう。やっぱり知らないことが敵意に繋がってやがて戦争に変わるんだなあって思った。登場人物みんなキャラ立ってて非常に良かった。続編も読みたい!ドラマ化するなら山田杏奈ちゃんがミカかな〜倫太郎は反町隆史とか似合いそう。短パンのイメージなさすぎるけど。

0
2025年03月24日

Posted by ブクログ

6つの短編小説。主人公は青島総合病院の理事で、病院敷地内の端の雑木林にある旧医院設立時の古い建屋で自由診療を診る青島倫太郎。困った患者に独自の視線から治療につなげる話が、明るく描かれて楽しい。同時に現代の時間刻みで効率中心の医療の課題も提示している。

0
2025年03月11日

Posted by ブクログ

最先端の医療機器を備えた大病院に隣接する廃屋のような診療所にある、医者も看護師も一人ずつの低料金の総合内科。

病は病でも様々な病、老人の視力低下と運転免許返納問題、セクハラとコミニュケーションの境目、遺伝子検査の是非、怪しげなサプリにはまる人、過敏性腸症候群、高血圧、アトピー…処方箋は出さないが人間関係のストレスで悩みや不安を抱えた人たちを低料金でカウンセリングし、よろず相談に乗ってくれる。心療内科とはまたちがう、理想的な医者の姿が描かれている。

一話完結ゆえ、来年以降にたぶんドラマ化されると思う。主人公のイメージは、やっぱり阿部寛かなぁ。

0
2025年03月07日

Posted by ブクログ

初読み

『Shrink〜精神科医ヨワイ〜』をドラマ化したものを見て、よく似た小説があるなぁ、と書店で発見し購入。

メスを入れるのは病気ではなくて人間関係、まさしくその通り。

人間関係を修復すると病も良くなることがある

病を見るのではなくて「人」を診てくれる町医者。こんな診療所があったらいいなぁ...と思わせてくれるような1冊でした。

0
2025年02月15日

Posted by ブクログ

何処まで見えてるの?!
爽やかイケメンで優秀で地位もあるとかスペック盛りすぎ、そりゃ少しくらい変人の擬態もしないと周囲がうるさいよね(笑)

0
2024年12月10日

Posted by ブクログ

日本のどこかにこんな先生居るかな?居たらどんな悩みも上手に解決してくれるんだろうなぁ♪
兎に角癒されたい一心で読んでみました。

0
2024年11月09日

Posted by ブクログ

結構重いテーマなんだけどサクサク進む感じが上手い。でも頭をチラつくインザプールの伊良部笑
倫太郎みたいな人が知り合いにいたら心強いだろうな。

0
2024年09月22日

Posted by ブクログ

小説ならではのハートウォーミングフィクション。
イケメンで奇抜な服装というキャッチーな主人公設定。
各章の患者さん像はとてもリアリティのあるエピソード。そこに相談という形で介入するやり取りはまさに現代の赤ひげ先生。

聞く力とエビデンス、伝える力などコミュニケーション技術がふんだんに使われている傾聴の仕方は勉強になります。
単純に読み物として面白く、スッと入ってくる文体はさすがです。

0
2024年09月11日

Posted by ブクログ

倫太郎の、相手を傷付けずに「導く」話術、私も身につけたいと思った。比較的重い医療のテーマに対して倫太郎の語り口調はわりと軽く、そこにも驚き。こんなに上手く説得できるのか?と思いつつ、スッキリ読める。
また、ミカの自由奔放さが好きだった。倫太郎とはおそらく違うタイプだが彼女も核心を突いた発言を時折し、かと言って戦略的ではなく、心から出た発言であることが伝わってくる。こんなお医者さんや看護師さんとお話してみたい。
時折出てくるスイーツが美味しそう。重いテーマの中に花を添えてくれる。
どの話も含みを持たせた終わり方になっているので、登場人物等のその後が知りたくなった。

0
2024年09月10日

Posted by ブクログ

解説にもある通り、医療に関する重めのテーマが多くあるけれど登場人物のおかげで重くなりすぎずにすっきりとした読後感を持てる一冊。
不安をひとつひとつ丁寧に優しく柔らかくほどいてくれる青島先生みたいになりたいなと思えました。

0
2024年09月08日

Posted by ブクログ

これはなかなか好きな本!短編でありながら、彼らがどうして総合内科を開くに至ったか、があとから描かれる構成で飽きずに読める。また、ヒューマンドラマでありつつ、阪大医学部卒!の作者の知識があってこその背景がどの章にもあって面白かった。

0
2024年08月28日

Posted by ブクログ

医療系の重たさはちょっと…と思い
ずっと積読してた一冊。

思ってたより全然ライトに読めたし
なんならもっと早く読めばよかった!
キャラ濃くて、確かにこんな先生に出会いたい、、!

0
2024年07月04日

Posted by ブクログ

患者に寄り添った「よろず医療相談」。様々な情報で溢れかえっている現代にこそ必要な総合内科に間違いない。

0
2024年06月03日

Posted by ブクログ

後ろのあらすじだけ読んでレジに並んだ
医療ものが好きな私には必要経費
(短編ものは新品買わないと決めてたのに~)

ページ数…というかストーリー長かったら
もっと倫太郎先生のカリスマさというか、そういうものが際立ったと思うんだけど
周りの登場人物も結構キャラ強なので、もっと変人・倫太郎先生として愛着持ちたかったなというか
でもこういう作品は短編だからこそ面白いとも思う

もっとシリーズ化して、そして映像化して連ドラとかになっても面白そう
誰がいいかな
私は星野源さんで読んだ
なぜか…
やっぱり勝俣さんか…(短パンといえば)

0
2024年04月30日

Posted by ブクログ

失礼な話だと思うが、病院に行くと「え?!もう診断したの?」と思ってしまうくらいの先生の診察時間。
患者目線で考えると、長い待ち時間の割には短い診察時間だと思う。
私は医療従事者であるから、「短い診察時間と長い待ち時間」という状況になってしまうことはとても理解している。医師が1日で診れる患者さんの数を考えたら、医師はより正確に早く診断されることが、求められている。
そのような現実になってしまうことは承知の上で、先端医療では治せない患者の人生を治療してくれる医師がいたら、どうだろうか。
病院の経営を考えたら現実的ではないかもしれない。それでも人生を変えてくれたと患者目線で思える医師がいたらそれは本当の意味でのかかりつけ医師になるだろう。
今話題の、19番目のカルテとも少し話が似ている。
今の医療問題と向き合いたい方におすすめの小説だ。

0
2025年09月08日

Posted by ブクログ

こういうところがあったら理想。それが保険診療になったらもっと理想。でもそうなったら結局一日にみれる人数は限られるし、どこまでも理想。とはいえ身近な問題を解決してくれる先生のお話はとても読みやすかったです。

0
2025年07月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

総合内科、要するに身体にまつわる困りごとを抱えた人のための「よろず相談窓口」。
そこに訪れるいろいろな人と、担当医の青島倫太郎医師(と看護師の小泉ミカ)のお話。

ほっこりする話から勧善懲悪的なスッキリ話まで、いくつかの短編で構成されている。
飄々としつつも医師として優秀で、捉えどころがないがスルッと問題を解決していく様がとても心地よい。

短編集ならではという感じで、登場人物が章をまたいで現れ、時には一役買うようなところもステキ。
現実でも人間関係や人の信条が絡んだ難しい問題もたくさんある中で、リアルに総合内科があったらいいのになぁと思ってしまった。

非常に読みやすくスルスル読めてしまう。
まったくストレスなく読めるので、1冊手軽に読みたい時におすすめ。


↓以下、読んだ時の感想(超ゆる)
◯もみじドライバー
ほっこりいい話。
じいちゃんと孫が出てくる話はほっこりと相場が決まってる。
頑固じじいだからこれからも苦労しそう。
家族関係ってこんな感じなのかなぁ。
だるそう。

◯サプリ教信者
なるほどーーそういうことだったのね。
過去の思い出に何十万も払うと。
笠野さんがただただ良い人。

◯総合内科 本日開院
総合内科開院の前日譚。
ミカが主人公。
倫太郎いい人だなぁ。

◯理想のパートナー
えええええ。
最後の終わり方があまり納得感ない。
あんだけ言われててもう戻れないでしょ。

◯血圧陰謀論
おおー、いい話。
ミカさんとじいちゃんがいい味出してる。
パワハラ上司に負けちゃだめよね。

◯奇跡のメソッド
お兄ちゃんかっこよすぎる。
総合内科いいところだなぁ。

0
2025年07月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とにかくあっさり。簡単に読める。もうちょっと結末が欲しいなと思いつつ、、、婚約者の遺伝子検査の話で結局復縁を求めるところがなんだか人間味があってよかった

0
2025年05月19日

Posted by ブクログ

ほんわか内容が進んでいくので、ずっと心が温かかった。本が苦手な方はこのくらいあっさりしてるほうがいいのかな。でももっと!って思った時には話が終わってて、少し物足りない気持ちも。、(それがいいのかもしれない

0
2025年04月20日

Posted by ブクログ

サラサラ読める。こんな診療所があったら助かるだろうなぁと思いながら、ちょっと夢物語に感じる。でも、それぞれの患者の気持ちを大切にしながら、家族の気持ちも癒していく。こんな総合内科があると良いなと思う。

0
2025年04月12日

Posted by ブクログ

ほっこり医療小説って感じ。誰にもふりまわされないお医者さんが病気以外のことも含めて診察アドバイスする話。5人ぐらいの患者さんが出てきたかな。途中前の患者さんがさりげなく出てきて、気付いたときはうれしかった。私もこういう病院でちゃんとその人の悩みをゆっくり聞いて、治療できる看護師になりたい。のんびりパン焼いたり和菓子買いに行ったりしながら働きたい。

0
2025年02月28日

Posted by ブクログ

淡々としてるなぁ、でも読み進めるうちに、じわじわ面白くなってくる。色んな疑問を受け止めてくれる総合内科、必要だよなぁ

0
2024年12月11日

Posted by ブクログ

医療物の本ではあるけどすごくさらっと読める一冊。
それぞれの章でそれぞれの悩みを抱えた患者さん。
周りからはよろず相談と言われる総合内科青山倫太郎先生の診察は、情報社会の今こそ本当に必要な人が多いのではないかと感じた。

重いテーマも個性あふれる登場人物と美味しそうなお菓子の登場により中和され読みやすくて分かりやすい本だと感じた。
改めて一つの情報だけに振り回されないような大人になりたいと感じた。

0
2024年12月08日

Posted by ブクログ

医療に関して造詣の深さが窺える作品です。
高齢者の免許返納の問題、サプリ至上主義、医者の看護師に対するセクハラ問題、遺伝子問題、高血圧の問題、民間療法狂信者の問題とどちらかと言うと医療の本道の病気を治す行為より、亜流のしかし身近に起こって見過ごさられている問題を上手に取り上げ、現代医療に足りない患者の心に寄り添う赤ひげ的なお話になっています。
つまりは、作家の個性が良くあらわれた心温まる良品です。

0
2024年09月21日

「小説」ランキング