小池龍之介のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ムカつき、妬み、悔やみ、悲しみ、虚しさ、それらに対抗する術を仏教的側面から説いた一冊。対抗するというよりはうまく流すという方が正しいかもしれない。何かとマッチョなその手の本とは違い、穏やかに自己をコントロールするのが仏教のいいところだと思う。
特に参考になったのは「集中すること」。歩いてること、触れている感触、ただそれだけに集中することで、最初に書いた煩悩から逃れるとのこと。やってみると、なるほど確かに。
他にも事象を受けてから煩悩に変わるまでの間に、自分の中で勝手にストーリーが作られているなど、気づかされることが何かとある本だ。もう少し穏やかな気持ちでいたいという方は手に取ってみてはいかが -
Posted by ブクログ
ネタバレ仏教をテーマにした、心のありかた、心の置き方に関する本。単行本として出版されたのが2009年で、自分が読んだのは文庫版の2012年1月に刊行されたもの。
なんか、ここ最近のノリでこの本のような切り口から仏教の教えについて解説した本をいくつか読んでるんですが、仏教ブームみたいなのが出版業界には来てるんでしょうか?あるいは、みんな病んでて仏教の説く心の持ちようみたいなものを学びたがってる?
この本は、特に「煩悩」というところに焦点を当てて、そこに惑わされないようにすることで怒ったり、悩んだり、迷ったりせずに生きていくための方法が紹介されてます。
この本を読んで、初めて仏教でいうところの「煩悩」に -
Posted by ブクログ
ネタバレ以前、AERAの現代の肖像に小池龍之介さんが出演していました。
記事を読んだ時に、著者の事が気になり本屋で手に取った本でした。
平常心を保つ上で大切な事は「喜怒哀楽」をコントロールする事が大切だそうです。「喜」は絶対的に良い物という先入観がありましたが仏教では最も危険な麻薬みたいなものと言う事に驚かされました。
競争社会で勝ち抜く為には実は「平常心」こそが大切で、長い目で見た時にトータルのパフォーマンスに優れると言う事には目から鱗でした。
自分の心をモニタリングして、例え「喜」の状態であっても自分を認識する。辛い時には「そんなものだと」受け入れる。そして、今に集中する事で過去の呪縛から解き -
Posted by ブクログ
以前からとても気になっていた小池さん。
どういった日常を送れば、あのような落ち着いた雰囲気を醸し出せるのかを知りたくて手に取った一冊。
読み始めて、衝撃を受けた。今の小池さんからは想像できない出来事の連続。しかし、なぜだか心を持って行かれた。自分が小さいころから思っていたことが文章の端々に垣間見えて、苦しくなる。小池さんのように自分をコントロールできないことはなかったが、いつも別の自分が現実社会で立ち回る自分に嫌悪感を抱いていた。人からは『天真爛漫』と言われる一方で、本当は人を付き合うことがとても苦手。それをごまかすために笑顔で応え、どっと疲れる。そんな自分を抱えてきた者がこの本を読むとああ、