五十嵐太郎のレビュー一覧

  • 巨大建築はどうつくる? 日建設計をひもとく

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    昨年日建設計さんと一緒に仕事をする機会あり、その仕事の実直ぶりと細かなところまで配慮が行き渡るところなど素晴らしい企業だなという印象を持っていた.そんな折、たまたま日建さんのタイトルのついた書籍を見つけて購入しました.凄く面白い。54ページからの浅子佳英さんのみなとみらい駅、クイーンズスクエアの描写は感服。なるほど!もう何度も繰り返し読んでます.プロはそういうふうに建築を見るのね.いやぁー私の視野が広がった気がします.

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    2026年06月20日
  • 巨大建築はどうつくる? 日建設計をひもとく

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    組織事務所、アトリエの職能問題が隔世の感。五十嵐太郎、藤村龍至(磯崎新)、倉方俊輔などにより、歴史上でアトリエか組織かみたいな議論が記述されたと思う。
    今の名称で言うと住友商事だったところからスピンアウトしている歴史の紐解きには、商社というモデルから一つ時代が始まっていたことが内包されており、納得感があった。
    もちろん新しい職種としてデベロッパーの発注部門というのがあり、ここはまだ始まったばかりではあるが、一旦歴史にピリオドは打てる。

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    2025年12月29日
  • 誰のための排除アート? 不寛容と自己責任論

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    公園やバス停のベンチ、公共空間をよく観察すると何かの使用を禁止、または排除する意図が隠されている事が分かる。路上生活者の寝そべりを排除する突起付きのベンチ、ダンボールハウスを排除するために空間を占有するアート。誰かを排除する事はつまり私たちも不便を被る。

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    2024年02月07日
  • 誰のための排除アート? 不寛容と自己責任論

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    「誰にとっても不寛容な社会」

    排除アート。
    それは特定の立場の人間を排除することを目的に造られたアート(もどき)である。
    筆者は自己責任論が蔓延するこの日本社会の不寛容さについて、この排除アートなるものを元手に追及している。

    排除アート。はて、何のことやら。
    その実態は何と私たちの身近にあるものだった。
    彼らはベンチやアートの体を成し、実に巧妙に弱者を排斥することを念頭に置かれた建築物だったのだ。

    例えば近所の公園のベンチ。
    巷ではひじ掛けが後付けされたものが散見される。
    当方てっきり座れる人数を増やすための配慮だと受け取っていたが、本著を読む限りその可能性は著しく低いらしい。
    そう。あえてひじ掛けを付けることで寝そべるという行為を拒否しているのだ。
    権力の側の人間からすればそれはホームレス排除に繋がり、街の景観の改善や治安維持に繋がるという。

    はたして、そんなことがあっていいのか。
    ホームレスをその場からは排除したところで、また違う場所で彼らは暮らさざるを得ない。問題なのはホームレスが生まれる社会状況、経済の在り方ではないか。
    それによそ見をし、ホームレスなのはお前の責任だ、だからおれの目の付く場所でうろつくなと言わんばかりに権力を行使する。
    ましてやそれに神聖なアートが利用されているのだ。
    そしてこれは社会的弱者、そしてアーティストを巻き込んだ問題にとどまらない。
    今は住む家があっても、何かの調子に社会的弱者になる可能性のあるすべての人間にとっての問題。
    つまり、私たち全員にとっての問題なのだ。

    都市空間が差別と偏見、監視と抑圧にまみれた、まるでジョージ・オーウェル『一九八四年』の世界観へと人々が隷属してしまって、果たして良いのか。
    私は危機感を覚える。


    さて、
    最後にタイトルにもある、誰のため?

    本著は文量が少ないながらそれ考えるための一助になると同時に、都市空間に対する新しい知見を与えてくれるだろう。

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    2023年09月16日
  • 様式とかたちから建築を考える

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    西洋建築について、ルネサンス様式とかバロック様式、あるいはコリント式の柱頭などと説明されているものの意味や見方を詳しく解説した本。日本の西洋建築の様式を多く題材にしているので、実際に建築を鑑賞する際に、この本がガイドブック的になり、より深い体験を与えてくれる。後半は建築史の知識がないと難しいところもあるけれど全体的には一般向けの内容として読みやすくておもしろい。

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    2022年08月14日
  • 建築・都市ブックガイド21世紀

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    五十嵐先生に講演していただき、沢山の著書に興味が出たが、全てを網羅しているガイドブックとして購入

    この本と抗議を参考に以下購入して読む
    ・ル・コルビュジェ
    ・近代建築史
    ・箱の産業

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    2021年08月07日
  • 日本の建築家はなぜ世界で愛されるのか

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    丹下健三から現代までの日本人建築家が海外でどのように評価されてきたのかがわかる一冊。
    日本人建築家を最も評価していないのは、日本人なのではないか?と思うほど日本で建築家が注目されていないことは問題かもしれない

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    2021年05月13日
  • 建築・都市ブックガイド21世紀

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    建築・都市ブックガイド21世紀 (建築文化シナジー)
    (和書)2013年08月09日 13:01
    彰国社 2010年3月


    建築に関するブックガイド。

    これらの本をすべて読めば建築に関する言説についていけるようになるということだ。

    いくらか興味を持った本をピックアップ。

    「シャルロット・ペリアン自伝」みすず書房
    ル・コルビュジエの事務所で初めて女性として働いていた人の自伝。事務所の雰囲気など知ることができるという。コルビュジエ自身の著書は多いが自伝はないし設計の様子を伝えるものも少ないので貴重な本。

    「夢と魅惑の全体主義」井上章一・文春新書
    この人の本は伊勢神宮の本を読んだことがある。全体主義と弱者への姿勢である哲学について考察する資料。

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    2020年09月27日
  • 読んで旅する 世界の名建築

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    ネタバレ

    訪問した都市は10箇所程度しかないが、実際に見たことがある建物は数個しかない。
    旅行する前に、本書を読んでいれば、必ず見に行ったものをと悔しい。
    写真は建物の外観の雰囲気がわかるものが多く貴重だが、一部を除いて内からのものは少なかった。
    名建築は外からも、内からも見た目によく、使い勝手がいいはずなので、内から見た写真も全部あるとよかった。
    遺跡は仕方がないが、建物の使い勝手についても、より深い記述があると見に行きたくなるかもしれない。

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    2011年12月07日
  • 美しい都市・醜い都市 現代景観論

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    色彩、押井守、北朝鮮の話がおもしろかった。

    赤・白(日本的)の秋葉原と青(外国的)の渋谷。
    こういう切り口の景観論もあるのかー

    中華ゴシック論。

    過剰防備について。
    資本主義・自由経済では監視カメラやセキュリティによって、
    社会主義・共産主義では主体思想を顕現させる装置(モニュメントや計画的都市造営)によって、
    実現されるということ。


    等々…門漢外なのでおもしろい視点がいっぱいあった。

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    2011年05月28日
  • 美しい都市・醜い都市 現代景観論

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    先日訪れた上海、大気汚染の中3日間街を歩き廻っていたせいか、いまだに咳がとまらず。。。。皆さん、上海に行くときは、ぜんそくにかからないように注意してください(爆)。
    Financial Times にこんな記事が。。。
    750,000 a year killed by Chinese pollution

    By Richard McGregor in Beijing

    Published: July 2 2007 22:03 | Last updated: July 2 2007 22:03

    Beijing engineered the removal of nearly a third of a World Bank report on pollution in China because of concerns that findings on premature deaths could provoke “social unrest”.

    The report, produced in co-operation with Chinese government ministries over several years, found about 750,000 people die prematurely in China each year, mainly from air pollution in large cities.

    China’s State Environment Protection Agency (Sepa) and health ministry asked the World Bank to cut the calculations of premature deaths from the report when a draft was finished last year, according to Bank advisers and Chinese officials.

    Advisers to the research team said ministries told them this information, including a detailed map showing which parts of the country suffered the most deaths, was too sensitive.

    “The World Bank was told that it could not publish this information. It was too sensitive and could cause social unrest,” one adviser to the study told the Financial Times.

    Sixteen of the world’s 20 most polluted cities are in China, according to previous World Bank research.

    Guo Xiaomin, a retired Sepa official who co-ordinated the Chinese research team, said some material was omitted from the pollution report because of concerns that the methodology was unreliable. But he also said such information on premature deaths “could cause misunderstanding”.

    “We did not announce these figures. We did not want to make this report too thick,” he said in an interview.

    The pared-down report, “Cost of Pollution in China”, has yet to be officially launched but a version, which can be downloaded from the internet was released at a conference in Beijing in March.

    Missing from this report are the research project’s findings that high air-pollution levels in Chinese cities is leading to the premature deaths of 350,000-400,000 people each year. A further 300,000 people die prematurely each year from exposure to poor air indoors, according to advisers, but little discussion of this issue survived in the report because it was outside the ambit of the Chinese ministries which sponsored the research.

    Another 60,000-odd premature deaths were attributable to poor-quality water, largely in the countryside, from severe diarrhoea, and stomach, liver and bladder cancers.

    The mortality information was “reluctantly” excised by the World Bank from the published report, according to advisers to the research project.

    Sepa and the health ministry declined to comment. The World Bank said that the findings of the report were still being discussed with the government.

    A spokesperson said: “The conference version of the report did not include some of the issues still under discussion.” She said the findings of the report were due to be released as a series of papers soon.

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    2009年10月04日
  • 14歳からのケンチク学

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    建築が国語や数学や歴史など学校で勉強するほかの科目とどう繋がっているかが書かれている本。総覧として読むのにとても良い本だと思う。ーところが高校生のとき、ジョージ・ガモフという物理学者の全集を読んでから、数学に対する意識がガラッと変わりました。

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    2026年10月04日
  • 14歳からのケンチク学

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    どの学問も建築学への入口になり得るんだなと、視点が面白かった。ちょっと物足りないと思ったのは、建築そのものに関する知識は少なめだったかな。まあこの本の目的はそこじゃなくて、あくまで建築学を専攻する前段階にフォーカスしてるのだろうけど。ただ、14歳からの〜という割には難しくないか!?
    そして建築学に限らず他の学問においても似たような本が出れば良いなと思った。きっと授業が楽しくなる。

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    2025年09月09日
  • 誰のための排除アート? 不寛容と自己責任論

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    排除アートが意図する排除の対象者(ホームレス)以外にも、意図せず排除されている他の人の存在の可能性にはっとさせられた。誰かのために安心で心地いい場所を作ろうとしているように見えて、実はみんなを排除することになっているのかもしれない。
    身近な事例とともに紹介されているので超導入にちょうど良い本。

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    2024年09月06日
  • 誰のための排除アート? 不寛容と自己責任論

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    街中で見られる真ん中に余計な仕切りのあるベンチ、座りにくいベンチ、地面に並べられた突起物。排除を目的としたそれらを事例を挙げながら論証する。
    想像力の欠如は思考停止を促し、誰もが不幸せになる社会を作るのだろう。

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    2022年09月06日
  • 14歳からのケンチク学

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    ★狙いは良し★建築は総合芸術であり、様々な分野を切り口に関心を持てる。だから自分の好きなところから子供も建築に興味を持ってほしいーー。そんな狙いから、数学や物理、国語、体育などのテーマを立てて18人が建築を語る。
     建築に興味がある人が、分野ごとに分解して建築を考えるのには適しているが、そもそも建築にさほど思い入れがない子供にとっては無理やり話を建築に引っ張られても退屈でしかない。もちろんそれを分かったうえで、本当は子供向けに書いているわけではないだろうが。

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    2021年02月07日
  • 14歳からのケンチク学

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    建築家が、建築にまつわることを、授業の科目に当てはめて書いた本。
    建築に必要なマインドや勉強がわかる。

    いっぺんが短くてポンポン読める。
    建築にそんなに興味なくても、教養本として面白いと思う。

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    2019年02月16日
  • 美しい都市・醜い都市 現代景観論

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    ブレードランナーとかAKIRAとか攻殻とかの景色をカッコいいと思ってしまったら「醜い都市」って何なのかわかんなくなるよね。その点では美しい建物、醜い建物のレポート書かされた大学生可哀想っちゃ可哀想。いや、考えるのはおもしろいけど。あと、未来から見たらコンクリートの日本橋と首都高とどっちが魅力的か、ってのも意表を突かれた。

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    2019年01月21日
  • 日本建築入門 ──近代と伝統

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    本来地域ごとの気候、環境に左右されるはずの建築も、近代に入ってからは主として米国主導による標準化の波に洗われることとなった。それへの抵抗として(これまでとくに意識されなかった)「伝統」が強調されるようになった。日本の近代建築はモダニズム(標準化)対伝統主義の相克としてまず規定される。

    そうすると、どうしてもまずもって日本の伝統とは何か、という議論になってくる。建築の表現としては、それはまず「屋根」に典型的に表れるという。パルテノン神殿のような躯体に神社風の屋根、というキメラ的建物はなるほど割と見かけるように思う。そうした即物的な合体ではなく、例えばヨーロッパ的な回廊と寺社を巧みに融合させる形で伝統を考えさせる丹下健三らの試みも歴史に名を残している(原爆資料館)。

    そうした潮流から独立して、そもそも日本的なわびさび自体をせせこましいと退け、縄文文化が持つ躍動感を徹底的に強調したのが岡本太郎。
    大阪万博において、丹下健三による「屋根」に覆われたプラザと、それを突き破るように屹立した「太陽の塔」とを、二つの思想のぶつかり合いが生んだ傑作として著者は高く評価している(そして、丹下作品が取り壊され、塔だけが残ってしまったことを強く惜しんでいる)。
    この章では岡本作品の造形と「エヴァンゲリオン」における使徒のビジュアルの類似を指摘するなど、著者の筆も乗りに乗っている。

    ということで、思想と建築が分かちがたく結びついていることが理解できる一冊。

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    2019年01月06日
  • 14歳からのケンチク学

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    建築を学問として分かりやすく書いている。ただ、14歳には理解してもらえるのかな…大学生ように感じた。面白いのは間違いない。

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    2015年04月15日