五十嵐太郎のレビュー一覧

  • 誰のための排除アート? 不寛容と自己責任論
    公園やバス停のベンチ、公共空間をよく観察すると何かの使用を禁止、または排除する意図が隠されている事が分かる。路上生活者の寝そべりを排除する突起付きのベンチ、ダンボールハウスを排除するために空間を占有するアート。誰かを排除する事はつまり私たちも不便を被る。
  • 誰のための排除アート? 不寛容と自己責任論
    「誰にとっても不寛容な社会」

    排除アート。
    それは特定の立場の人間を排除することを目的に造られたアート(もどき)である。
    筆者は自己責任論が蔓延するこの日本社会の不寛容さについて、この排除アートなるものを元手に追及している。

    排除アート。はて、何のことやら。
    その実態は何と私たちの身近にあるもの...続きを読む
  • 様式とかたちから建築を考える
    西洋建築について、ルネサンス様式とかバロック様式、あるいはコリント式の柱頭などと説明されているものの意味や見方を詳しく解説した本。日本の西洋建築の様式を多く題材にしているので、実際に建築を鑑賞する際に、この本がガイドブック的になり、より深い体験を与えてくれる。後半は建築史の知識がないと難しいところも...続きを読む
  • 建築・都市ブックガイド21世紀
    五十嵐先生に講演していただき、沢山の著書に興味が出たが、全てを網羅しているガイドブックとして購入

    この本と抗議を参考に以下購入して読む
    ・ル・コルビュジェ
    ・近代建築史
    ・箱の産業
  • 日本の建築家はなぜ世界で愛されるのか
    丹下健三から現代までの日本人建築家が海外でどのように評価されてきたのかがわかる一冊。
    日本人建築家を最も評価していないのは、日本人なのではないか?と思うほど日本で建築家が注目されていないことは問題かもしれない
  • 建築・都市ブックガイド21世紀
    建築・都市ブックガイド21世紀 (建築文化シナジー)
    (和書)2013年08月09日 13:01
    彰国社 2010年3月


    建築に関するブックガイド。

    これらの本をすべて読めば建築に関する言説についていけるようになるということだ。

    いくらか興味を持った本をピックアップ。

    「シャルロット・ペリ...続きを読む
  • 読んで旅する 世界の名建築
    訪問した都市は10箇所程度しかないが、実際に見たことがある建物は数個しかない。
    旅行する前に、本書を読んでいれば、必ず見に行ったものをと悔しい。
    写真は建物の外観の雰囲気がわかるものが多く貴重だが、一部を除いて内からのものは少なかった。
    名建築は外からも、内からも見た目によく、使い勝手がいいは...続きを読む
  • 美しい都市・醜い都市 現代景観論
    色彩、押井守、北朝鮮の話がおもしろかった。

    赤・白(日本的)の秋葉原と青(外国的)の渋谷。
    こういう切り口の景観論もあるのかー

    中華ゴシック論。

    過剰防備について。
    資本主義・自由経済では監視カメラやセキュリティによって、
    社会主義・共産主義では主体思想を顕現させる装置(モニュメントや計画的都...続きを読む
  • 美しい都市・醜い都市 現代景観論
    視点が良いと思う。確かに景観論争は、独裁国家の様相を帯びているし、善と悪に二分して悪を潰すことを正当化している。
    途中、中だるみするが、最後までしっかりと書かれていて好感を持った。五十嵐太郎さんは目の付けどころが良い。今まで見過ごされてきたようなことを意図的に論じるので読者の中でも新たな発見がある。...続きを読む
  • 美しい都市・醜い都市 現代景観論
    先日訪れた上海、大気汚染の中3日間街を歩き廻っていたせいか、いまだに咳がとまらず。。。。皆さん、上海に行くときは、ぜんそくにかからないように注意してください(爆)。
    Financial Times にこんな記事が。。。
    750,000 a year killed by Chinese polluti...続きを読む
  • 誰のための排除アート? 不寛容と自己責任論
    街中で見られる真ん中に余計な仕切りのあるベンチ、座りにくいベンチ、地面に並べられた突起物。排除を目的としたそれらを事例を挙げながら論証する。
    想像力の欠如は思考停止を促し、誰もが不幸せになる社会を作るのだろう。
  • 14歳からのケンチク学
    ★狙いは良し★建築は総合芸術であり、様々な分野を切り口に関心を持てる。だから自分の好きなところから子供も建築に興味を持ってほしいーー。そんな狙いから、数学や物理、国語、体育などのテーマを立てて18人が建築を語る。
     建築に興味がある人が、分野ごとに分解して建築を考えるのには適しているが、そもそも建築...続きを読む
  • 14歳からのケンチク学
    建築家が、建築にまつわることを、授業の科目に当てはめて書いた本。
    建築に必要なマインドや勉強がわかる。

    いっぺんが短くてポンポン読める。
    建築にそんなに興味なくても、教養本として面白いと思う。
  • 美しい都市・醜い都市 現代景観論
    ブレードランナーとかAKIRAとか攻殻とかの景色をカッコいいと思ってしまったら「醜い都市」って何なのかわかんなくなるよね。その点では美しい建物、醜い建物のレポート書かされた大学生可哀想っちゃ可哀想。いや、考えるのはおもしろいけど。あと、未来から見たらコンクリートの日本橋と首都高とどっちが魅力的か、っ...続きを読む
  • 日本建築入門 ──近代と伝統
    本来地域ごとの気候、環境に左右されるはずの建築も、近代に入ってからは主として米国主導による標準化の波に洗われることとなった。それへの抵抗として(これまでとくに意識されなかった)「伝統」が強調されるようになった。日本の近代建築はモダニズム(標準化)対伝統主義の相克としてまず規定される。

    そうすると、...続きを読む
  • 14歳からのケンチク学
    建築を学問として分かりやすく書いている。ただ、14歳には理解してもらえるのかな…大学生ように感じた。面白いのは間違いない。
  • 美しい都市・醜い都市 現代景観論
    美しい景観とは、醜い景観とはどのようなものか。世の中で言われる「美しい街」にも徹底的に疑問を投げかけ、なにが美しく、なにが醜いか考える。

    第11章ユートピアとしての平壌で、平壌を訪れた筆者は「ここは景観論者にとってのユートピアではないかと思った」と語る。

    「建築と都市のデザインは明らかにコントロ...続きを読む
  • 美しい都市・醜い都市 現代景観論
    レポートの題材として手にとった本書。

    個人的には日本橋の上を走る首都高速の景観がどのように考えられているかを知りたかった。
    そもそも美的感覚は極めて主観的なものである。
    その「美しさ」をまち・景観に当てはめる際には相当な注意を払う必要がある。
    他の書籍の表現を借りるのであれば、
    ”景観とはある一つ...続きを読む
  • 美しい都市・醜い都市 現代景観論
     建築学科の1年生に美しい景観の写真をとってこさせると、はりぼての結婚式場とか、カミソリ3階建戸建てをとってくる話が始まる。

     それ自体、びっくりするが、僕自身はきちんとした建築の教育もうけていないのに、建築学科1年生がとってきた写真は全部×だなと思う。それも自分でなぜかなと思う。

     その一方で...続きを読む
  • 美しい都市・醜い都市 現代景観論
    (111017)
    美しいか否かという基準はどんな理由をつけようか人間の主観でしかない。それ故に生じているであろう著者の発言の矛盾は客観的に受け止めてあげるしかない。
    それよりも、本書の有用性は、多くの事例や意見(偏りはあるが)を引用することにより、美しさとは何かという問いに対する答えを出すための手助...続きを読む