大暮維人のレビュー一覧
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ネタバレ犯人の動機が単なる復讐ではなく、意外性があって良かった。しかし、雨で匂いが薄れるとはいえ、嗅覚に優れる人狼たちが、人間の遺体を人狼のものと勘違いするのは無理があると思った。三つ巴の乱戦は、みんなキャラも立ってて見応えがあったが、ジャックやロイズの上位エージェントが不在のため役者が小粒な感じ。津軽とヴィクターの共闘は良かった。カーミラは能力の底が見えたし今回で退場でもよかったような。
人狼にジキルと、登場人物は増える一方で、退場するのはロイズのエージェントばかり。ジャックもさらに強化されたら手がつけられなくなるし、広げた風呂敷をこれからどう畳んでいくのか楽しみ。気になるのは津軽のセリフ『あの人、 -
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ネタバレ異形達の笑劇第四弾。
今回は夜宴〈バンケット〉を追う一行の続きの物語ではなく、主役達の来し方を明らかにする短編集。
盛り上がってきたところで、一旦一息つくといったところでしょうか。
1の冒頭、見せ物小屋で顔を合わせた鴉夜と津軽がヨーロッパに旅立つ間を埋める物語に始まり、鴉夜のルーツ、津軽の生い立ちと半人半鬼に至る経緯、静句の秘められた内面が明らかにされ、これまでの思わせぶりだった場面達に幾許かの感慨が付与されると共に、語られずとものこれから場面の読みに影響を与えるであろうエピソード達。
一番面白かったのは鴉夜のルーツの話。
そこだったのかあぁ。
惜しむべくは自分の無知。
歴史上の事実、伝 -
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人狼です
一本丸々人狼です
多種多様なキャラ図鑑となっております『アンデッドガール・マーダーファルス』の第三巻です
三寒四温です
言いたかっただけです
季節が合っていません
言いたかっただけですから
ところでこのお話し、ミステリー部分てみんなそんなに気にしてるんですかね?
おお、そんなところが伏線になっていたのか!ってな感じで
まぁ、気にしてるんでしょうな
見どころのひとつなんでしょうな
ごめんなさい
わい、全く気にしてないや
青崎有吾さんの本格ミステリ作家としての矜持も台無し
ほんとごめんなさい
あと思うんだけど、すぐ死んじゃう人は名前付けないでほしいなぁ
背景みたいなんをしっかり語 -
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「アンデッドガール・マーダーファルス」の4冊目。これまで3冊の前日譚。
これまでにサラリと触れられていた過去の経緯が詳しく語られ、どの話も楽しめる。
■知られぬ日本の面影
鴉夜&静句に津軽が出会い、一夜が明けた昼飯どきから始まる話。
小泉八雲(!)から依頼を受け、彼が抱えているトラブルの謎を追う。
文字通り“鎌鼬”というかまいたちの姿に驚愕。
最後に割れた下手人の正体とその意外な動機がなかなか泣かせる。
■輪る夜の彼方へ流す小笹船
〈不死〉になる前の鴉夜。彼女が輪堂と名乗る訳、彼女の推理力の源が知れる話。
安倍晴明と並び称される陰陽師・蘆屋道満が登場。禁忌に踏み込んだ道満の、その身勝手に巻 -
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今回は全5篇の短編集で鳥籠使い一行それぞれの過去話と活劇を描いた話でした。短編集なので幕間の物語かなと気軽に構えていたら、シリーズ上重要なものだったので短編でこれやるのかという驚きと内容の面白さにやられました。
有名な研究家や歴史上の人物がでてきたり、古典SF作品との関わりもあったりなどアンファ独特の闇鍋が今回もすごく良かったです。登場人物やワードを調べて元ネタを見つけて「こんな作品もあるのか読んでみよ」と新たな好奇心も刺激されて良かったです。
個人的には「人魚裁判」が良かったです。安楽椅子探偵(この作品の場合は安楽首探偵?)といった感じで事件が少しずつ真実に向かう面白さがとても心地よく -
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鳥籠使いが鳥籠使いになる最初の事件。鳥籠使いのメンバー鴉夜、津軽、静句の過去の出来事。そしてエポック社のアニーと鳥籠使いたちの出会いとなる人魚裁判。全5話からなる短編集。
「輪る夜の~」自らも自覚する人でなしが赤子をなぜ引き取ったのか。自分に恩義を感じ、信頼と信用をさせて自分の悲願を達成すると見越していたのだろうか。ドウ様は人でなし、ドウ様は人では無しでなく何者か?
「鬼人芸」喜怒哀楽の楽以外の感情が欠落しているような津軽。サイコロ運がないのは生まれつきなようで出る目出る目が悪い人の見本だ。そんな己自身もネタにして楽しい方へ面白い方へ向かうのが強いのか狂っているのか。そんな津軽の喜怒哀楽を全て -
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さあさあ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!!
今宵は満月、人も狼も踊るがよろしい♪
本作『アンデッドガール・マーダーファルス3』の感想になります。
いやぁ〜、3作目ともなると飽きが来やしないかと思っていたのですがね、人狼村と人間村の壮絶な戦いを前に武者震いが止まりませんよ。
「私に震える体はないがな」
「あれ、師匠?唇なら震わせられるでしょ?」
「お前の歯をガタガタ言わせようか?やれ、静句。」
「はい、鴉夜様。」
「ひぃ〜!!」
とまぁ、本題から逸れましたが今作では人狼がテーマになった長編で、鳥籠使い、夜宴、そしてロイズの三つ巴は相変わらずの格好良さ。後半の大暴動からの真相解明