石田夏穂のレビュー一覧
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ネタバレ「わが友、スミス」などの作品よりは、さらっとしてて物語としての厚みはそれほどない。なんか、石田夏穂入門って感じもするけど、いや、なんか、物足りない!って感じでした。
タイトルの冷ややかな悪魔が、何を指しているのかが物語の最後にわかるのは爽快だった。
体脂肪が多い独身中年女の主人公が、その属性を既婚子持ち中年女に変えただけで、周りの反応が変わってそれにのめり込んでドツボにハマっていく様は、読んでてハラハラしたけれど、それ自体にはそれほど共感できないというか、大手商社に勤めてるバリキャリが、結婚していないというだけで、こんなに異物を見るような視線で見られるものなのか?指輪ひとつで本当こんなに変わ -
Posted by ブクログ
身体性と会社勤めをテーマにした短編小説が4編収められています。
石田夏穂さんらしいユーモア溢れた作品たちで、とても面白かったです。
表題作は、取引先の企業からのクレームを受けて、同じ部署の同僚二人のうちどちらがノーメイクなのかを調査し注意を促す役目を任された主人公がそのミッションに挑む様をコミカルに描いた作品。
そもそも、ノーメイクの調査を指示した部長も部長代理も主人公がノーメイクなことには全く気づいていないのです。メイクしてるかしていないかなんて外側からは分からない。主人公は、同僚二人のうちどちらがノーメイクなのか分からず困惑します。
そもそもメイクがマナーっていうのも、なんだかなぁとい -
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ネタバレ過去十年間、欠陥率の少ないエース溶接工であった伊東は、突如スランプに陥る。かつての自分の中に存在したいつも通りの手順や自信は日に日に失われていく。それでも消えない、溶接工であるという燃え上がる職人魂は、ぼろぼろの伊東を再び現場へと駆り立てて———
伊東は優秀な溶接工である自分にこれでもかというほどに大きなプライドを持っている。それはただ単に火を尊敬しているだけでなく、元請である管理職に対して「お前たちには絶対に火を扱えない」と声を荒げてしまうほどに。そんな彼は、たった一つの失敗によってつけられたヒビから、どんどん亀裂が広がっていくと同時に、自らの実力に疑問を抱くこととなる。それからさらにミス -
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運動不足の解消としてジムに通い始めた会社員の女性が、やがてボディビルの世界に足を踏み入れ、自らの肉体を変えていくことにのめり込んでいく。鍛え上げられていく身体とともに、「なりたい自分」と「求められる自分」の間で揺れ動いていく物語。
トレーニングジムやボディビルという知らない世界を知ることができて純粋に楽しかった。誰しも少なからず持っている変身願望を思い出させる内容だった。漠然と始めた筋トレが競技へと変わり、自らの肉体を作り替えていく過程はとても興味深い。自分がなりたいものと、周囲から求められるもののギャップに葛藤する姿には共感する部分も多かった。
また、自分を追い込むストイックなトレーニー -
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どうしても私みたいな選手は傍流扱いになっちゃうのね 世間はがちがちに鍛えた女性を嫌厭しがちである 「私にも、出来ますかね」これは最早、肯定有きの誘導尋問だった 私は艶めく茹で卵を齧った 目の前のトレーニーの呷るプロテインに心を奪われている このように意識を切断するものを雑念と呼ぶなら 私は日に日に強靭になっていく身体は元より、この真空地帯に淫したのだった 人間が社会的な生き物で有る事の証左だ 私の頭は浮腫んだ脹脛のようにぱんぱんになった 偏に私が新参者だったからだ 皆既日食レベルにピタリと一致する様だった 幸か不幸か、優れた見てくれには、途轍もない力がある。無言のままに、これ程迄雄弁で有得る。
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係長としてリース屋で働く傍ら、ボディビルの大会に出場している後藤。いつもよりひとつ落とした階級で出場すると決めた後藤は、減量に苦戦する。ある日、組織に悪影響を与える人材を切り捨てると共に、減量が進むことに気づいた後藤の結末とはーーー
笑いながら楽しめた一方で、真剣にボディメイキングに向き合う後藤に納得させられる部分も多くあった。
後藤は自分と他者の体型を比べ、優劣をつけるボディビルにストイックであるが故に、他者の身体がこれでもかと気になってしまう。人の身体を見て体脂肪率を推定し、太った人を体脂肪と称す。そして、デブは動きが遅い上に、動くたびにブヨヨと音を出す為、組織内で円滑に作業するための邪