エドマクベインのレビュー一覧

  • 警官嫌い

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    年代が古いだけに言葉が古い。
    今時、そんな言い方しないよ!なんて突っ込み入れながら
    読んだが、それもまた楽しい。

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    2010年07月06日
  • われらがボス

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    87分署シリーズ3作目。
    14年の月日が流れているうえに、バート・クリングの片思いの相手がその間にあっさり殺されていてビックリ。
    いい雰囲気だったのに…。

    しかも今作は、今までの2作とガラリと文体を変えてきているので更にビックリ。
    三人称だったり一人称だったり、会話のみの構成だったりと非常に斬新。
    そしてシリアスな展開かと思いきや、合間合間にコントの様な展開が入ってくる。
    今回の主なコント要員はマイヤー・マイヤーかな。

    シリアスとコメディの使い分けのうまさが、作品にいいテンポを与えて読む者を飽きさせない魅力にもなっているのだろう。

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    2010年06月05日
  • 通り魔

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    87分署シリーズ第2作。
    1作目の主人公キャレラは新婚旅行でお休み。
    今回は1作目で人間違いで撃たれたパトロール警官、バート・クリングを中心に話が進んでいく。

    クリングの甘じょっぱい恋の展開が、無残な結末を迎えた被害者の恋と対照的すぎて何だか切なくなった。

    そんな事件の合間合間に入る、マイヤーとテンプルの会話は完全にコント。
    正直通り魔探しよりも、33分署の猫連れ去り事件の方が気になって仕方が無かった。

    本編も面白いのに、田中小実昌さんのあとがきも面白いと言う1粒で2度美味しい本だと思う。

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    2010年06月03日
  • 警官嫌い

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    87分署シリーズ、記念すべき1作品目。
    1956年の作品なので、今の時代に読むと捜査方法や動機、表現等が古い部分もあるし、斬新に思わないだろう。
    それは今の時代に読んだから当たり前なのである。
    そんな部分を差し引いても、この作品は非常に面白い。

    その最大の魅力は個性的なキャラクター達。
    87分署の刑事全員が泥臭くて感情的で、それでいて魅力的だ。

    この作品には天才的頭脳を持つ、クールなキャラクターは出てこない。
    同じ口径の銃を所持している前科者のアリバイを調べる為、暑さにうんざりしながらも、ひたすら足を使って嗅ぎまわったり、科学捜査で発見される犯人の詳細な特徴に、なんでこんなにわかるんだろう

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    2010年05月28日
  • 警官嫌い

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    警察小説の元祖とも言われるエド・マクベインによるミステリ。
    筋は意外と簡単明快で、ミステリの古典というと、割かしめんどくさい昔ならではのお約束事とかあるのだが、筋を簡単明瞭にしたことにより、その時代性から逃れられている。今読んでも古臭くない。

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    2009年10月04日
  • 殺意の楔

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    87分署シリーズ、初めて読んだ。
    夫を捕まえたキャラレ刑事に復讐しに、警察署に押し入る女クリスティーン。ニトログリセリンを持っており、部屋にいる刑事を脅す。キャラレは別の事件の捜査に出ていて不在。キャラレ刑事がかえってくるまでの部屋での様子と、キャラレ刑事の事件の捜査が交互にえがかれている。
    部屋にいる刑事はなんとか外にこの事件を伝えようとするがなかなかうまくいかず、ニトロが本物なのかどうかよくわからないまま時間だけが過ぎていく。
    昔の話なので、なんとなく古い感じはするが、部屋での緊迫する様子が面白かった。
    余談だが、プエルトリコが、プエルト・リコ(Puerto Rico)ということを初めて知

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    2025年09月11日
  • サディーが死んだとき

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    確信に変えるもの

    ある女性が何者かに殺されていた。第一発見者は夫である弁護士。その場に到着したキャレラ刑事に思いがけない一言を発した。犯人はすぐに検挙されるが、そこからキャレラの粘り強い捜査が始まる。弁護士とキャレラのやり取りが意味深でおもしろい。なぜ、そうした?なぜ、そうしたかった?答えを読者に預けたエンディングに、一度は拍子抜けしたが、あとから、ジワる作品であった。87分署シリーズ26作目、1972年の作品。

    #深い #シュール

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    2025年09月10日
  • サディーが死んだとき

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    アメリカの作家エド・マクベインの長篇ミステリ作品『サディーが死んだとき 87分署シリーズ(原題:Sadie When She Died)』を読みました。
    『ショットガン 87分署シリーズ』に続き、エド・マクベインの作品です。

    -----story-------------
    雪を予感させる雲が覆う下で、街はクリスマスの飾りつけにざわめいていた。
    87分署に、殺人事件のしらせがとびこんだのもそんな時だった。
    刑事専門の弁護士ジェラルド・フレッチャーが、自宅の寝室で妻サラーの刺殺死体を発見したと報告してきたのだ。
    捜査は開始された。
    犯行は稚拙で、物盗りによる計画的な犯行とみることができた。
    次の

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    2025年07月13日
  • 警官嫌い

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    ネタバレ

    ニューヨークモデルの架空の都市を舞台にした刑事シリーズ、87分署の一作目。
    おもしろかった。
    本格モノが好きなミステリファンにはちょっと物足りない(解決が唐突過ぎて…)けど、警察組織と刑事と都市を主人公にした小説としてはかなり楽しめた。この都市の茹だる様な暑さ、嫌気がさす様な熱波、市民が暑さに参ってる描写がほんとにすごくて、面白かった。読んでる間中都市のもわっとした不快な暑さを感じ続けてた。
    ミッシングリンクものといえばそうなんだけど、やっぱり解決が唐突すぎるなぁ、とは思ってしまった。刑事ものだから納得感はあるんだけど。

    読みながら、やたら刑事の妻だの母だの彼女だの、個人的な人間関係の描写が

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    2025年06月12日
  • 夜と昼

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    どっち?

    87分署の1日をフルキャストで描いたスペシャル版。様々な事件が起こり、休日返上で刑事たちが駆け巡る。無惨に殺される人、拳銃で撃たる刑事、幽霊が出たと訴える主婦。そこには様々な人々の生活がある。ラッキーだったり、アンラッキーだったり。さて、どっちに転ぶか。市民も警察も、平穏が一番と思わせる作品。シリーズ25作目。

    #ドキドキハラハラ #アツい

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    2025年04月15日
  • キングの身代金〔新訳版〕

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    靴会社の富豪の息子が誘拐されるが、人違いで別の子が誘拐されてしまう。
    独特の話言葉が初めはくどい気がしたけど、中盤から事件解決まで一気に読ませる面白さ。
    結末はちょっと腑に落ちなかったけど、誘拐する側、される側の心境の変化がスリリングだった。

    黒澤明監督『天国と地獄』の原作ですが、事件のきっかけ以降はだいぶ内容は違うようですね。いつか観てみたい。
    エド・マクベイン初めて読みましたが、サスペンスの仕掛けというより、心情の描き方が人間味あって好みでした。

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    2025年01月13日
  • キングの身代金〔新訳版〕

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    昔、87分署シリーズにはまってたけど
    なぜか有名なこれを読んでいなかった。
    それがなんと、ご自身も警察小説の作者である
    堂場瞬一の新訳で登場とは!
    ありがたいです。

    物語はシンプルな誘拐劇で
    大企業幹部の息子と間違えられて
    その幹部の運転手の息子が誘拐された。
    幹部は企業買収の瀬戸際にあり
    そのために用意した金を
    誘拐犯に払うかどうかが描かれる。
    また、誘拐犯視点の章もあり
    そちらは、身代金受け取りの計画と
    微妙な仲間割れ、誘拐された少年の姿を描く。

    思ったより87分署の連中動かないなぁと思ったら
    舞台劇を想定していたのですね。
    でも、やっぱりもっと群像劇なのも読みたい。
    この本をきっかけ

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    2024年12月31日
  • キングの身代金

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    「翳りゆく夏」に登場した作品ということで読んでみた。
    ある製靴会社の重役であるダグラス・キングの息子を誘拐して身代金をせしめようとしたケチな悪党二人組。ずさんな計画のなせる技か,間違えてキング家の運転手の息子を誘拐してしまう。しかし間違いに気づいて諦めるどころか,あくまでもキングに身代金の支払いを求める犯人。キングは会社経営の主導権争いの渦中にあり必要な株式を手に入れるために全財産をかけており,運転手の息子のために支払える余分な資金がなく,支払いを拒絶する意向を示している。しかし幼い子供を見殺しにしたとあってはキング氏の個人的な評判も会社の評判も地に落ちる。果たして事件はどのような結末を迎える

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    2024年12月29日
  • キングの身代金〔新訳版〕

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    現役作家の新訳。キングの葛藤、犯人グループの人間関係、さまざまな力学がたしかに舞台劇に近い印象。社員の子供の命と会社の運命、どちらを選ぶか。翻案すれば、いまでも通用するプロット。面白いドラマになりそう。

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    2024年12月15日
  • キングの身代金〔新訳版〕

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    〈87分署〉シリーズは初めて。
    警察小説なので、トリックもだが人間ドラマも中心に。続いてシリーズを読んでみるか。

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    2024年10月27日
  • キングの身代金〔新訳版〕

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    小説家の堂場しゅんいちの 新訳。警察小説とはいえ、キングの葛藤がみもの。 黒澤明はよくこれを 傑作 日本映画にした。
    黒沢はこの映画のもう一つの主題である格差の問題を捉えてドラマとした。 煙突の煙の桃色が 印象的だったのを思い出す。

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    2024年09月21日
  • キングの身代金

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    黒澤明作品の原作にもなった87分署シリーズの代表作。ある靴屋の役員が巻き込まれた誘拐事件をスティーヴ・キャレラたちが挑む。実に見事なのは誘拐された人物がキングの息子ではない点。後に黒澤明も語っていたようだが(解説参照)「誰をさらおうとも脅迫は成り立つ」というギミックを見つけ出しただけでも素晴らしい功績ではないか。後はキングの人物描写が中々良い。仕事真人間の男がラストに魅せるシーンがカッコイイ。渋めな警察小説。

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    2024年08月11日
  • 空白の時

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    87分署シリーズ15作目は短編集。前作の余韻もあり、短編を楽しむのもいいかも。3つの作品はいずれも、証拠集めと地道な捜査と刑事の勘が解決の糸口になっている。たまには短編いいかも。

    #カッコいい #シュール #共感する

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    2024年01月24日
  • 死にざまを見ろ

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    生きざまを見ろ

    プエルトリコ出身者のしがらみ。よりよく生きようとする者、流れに歯向かえず悪事に手を染める者。人間模様の中に、複雑な思いを感じた。死にざまより生きざまを見せて欲しかった。

    #切ない #深い

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    2024年01月21日
  • 電話魔

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    固定電話ありきの

    脅迫電話から、やがて、銀行強盗とアイソラ全体を巻き込む大事件となる、ただ、いつものワクワク感がなく、珍しく期待外れでだった。あとがきが毎回、面白い。古い話のようだが、当時の編集さんの苦労が感じられた。シリーズ12作目。

    #タメになる #ドキドキハラハラ

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    2023年06月30日