宮下英樹のレビュー一覧
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山崎の合戦編了。
本能寺の変編前後から明智光秀が哲学的になりすぎてどうしようと思ってたんですが、この山崎合戦における、秀吉サイド勝利の描写もまたスピリチュアルで、物理的に秀吉が光秀に勝ったという読後感ほとんどない(´・ω・`)
一方、ほったらかしだった脳筋主人公、仙石秀久による淡路攻略…は山崎合戦の裏時間軸でこっそり終わってて、淡路島統治編開幕…と思ったらそれも17ページで終わってもうた(´・ω・`)通り道になる四国征伐編まで待とう。
というわけで、次巻から清洲会議編です。
幼女茶々、初、江が主導する無邪気なホームドラマはなかなか新鮮で、ストーリーの箸休めになった(^O^) -
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何故三部作に分割したのか、その作者の考えがこの第二部完結巻である天正記15巻あとがきに述べられているのだけれど、実はそれがまさにこの作品を読み始めて以来疑問に感じていた事への回答になっていて「あぁ…やっぱりか。」と膝を打った次第。
三部作は時代も登場人物も間断なく繋がっているけれども、敢えて区切ったのは描き方の切り口を変えるためとのこと。
なるほど、確かにこれは意味のある、そして実験的な手法だなと感心しました。
尤も、その切り口の違いが自己満足に終わり、読者に伝わってなければ無意味なわけですが、それがはっきりわかるレベルの差があり、その差が疑問に感じていた事であります。
あれ?この作品って初期はもっと破天荒で、戦国版蒼天航路だと思ってたのに天正記になってから妙に高尚に考証になってない?
そう思わせるのも狙い通りだったのか!
というわけでシリーズ感想というか、あとがきに対する感想になってしまいましたが、この巻自体は前巻のドラマチックな「鳥取飢え殺し」と打って変わって武田家が有耶無耶に崩壊していった様を淡々と描きつつ、そこに戦国大名という概念についての作者の持論を投影させる実に地味な幕切れでした。
これから幕を開ける最終部、センゴク一統編はまた描き方を変えるようだし、連載当初から散々タタキで煽ってきた「戦国史上最も失敗をして挽回した男」のクライマックスエピソードも控えていることで、これまた楽しみですな。 -
Posted by ブクログ
織田信長の戦いといえば有名なものが多くありますが、私はその中でも彼の名前を一躍有名にした「桶狭間の戦い」に最も興味を持っています。
その戦いに関する歴史書を何冊か読んできましたが、それを読むにつれて、相手方の今川義元についても次第に興味を湧くようになりました。
歴史の記録は勝者側からなされて代々伝わっていくことが殆どなので、その戦いの前後で、今川方がどのような動きをしていたのか伝わっていないと思っていました。
ところが、歴史を研究している人は、今川義元が織田信長が活躍する前に、多くの業績を残していることを把握しているようですね。
但し残念なのは、その内容が歴史学者やそれに関する論文においてのみ伝わっているようで、一般に私が読むような本にまで、それらが触れられていないような気がします。最もこの点についても、詳細に調査したわけではないので断言することは憚られますが。。
このコミックは、久しぶりに「桶狭間本」を探してみようかと思ったときに、ヒットした本でした。ヤングマガジンというコミックに5年もの間、連載されていたもののようで、1巻目から惹きこまれてしまいました。
特に、この本は、桶狭間の戦いを、今川サイドからも描写されていて、今までの私の知りたかった内容(例:なぜ何箇所もの砦を確保したのか、家康の位置づけ等)についても触れられていて嬉しく思いました。
また織田信長が義元を討ち取るシーンについても、桶狭間山へ駆け上って攻めるという説をとって描かれていたのが印象的です。さらに、この時期の天候が長期間に渡ってとても悪く、いわゆるミニ氷河期に近い点についても考慮されている点には嬉しかったです。
このシリーズの5巻を通して、作者の宮下氏はとても良く、歴史に関する下調べや現地調査を丁寧にされているなと実感しました。こんな素晴らしい調査結果を、少しのお金を払うだけで享受できる環境にいる現在の私にとても感謝しています。
読み終わって思ったのですが、義元亡き後、歴史上ではダメ大名とされている感のある彼の息子「今川氏真」についても、桶狭間後に、どのような経緯で没落していくのかを調べてみたいと思いました。宮下氏がそれに焦点をあてたコミックを描いてくれれば言うことはないのですが難しいでしょうかね。
2011/1/2作成