ホリー・ジャクソンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレホリー・ジャクソンの他作品、「自由研究には向かない殺人」をNetflixで拝見して興味を持ち、購読。読んだ感想として初めに出てきたのは、帯の広告が過剰というものだった。帯にある極上のサスペンスという文言やあらすじを読み、私は、長編にわたり、車内という狭い閉鎖空間による疑心暗鬼に陥った六人の腹の探り合いが行われるのだとそう考えていた。
実際に、その通り中盤からは各々が抱える秘密が暴かれ始める。楽しみが待っているはずの旅行が一転しまるで戦場のように気の抜けない場になるギスギス感、中盤の老夫妻の登場シーンや、ラストシーンの主人公を思わず応援したくなるような展開は、語りが非常に上手いからこそなせる -
Posted by ブクログ
ずっと気になっていて読みたかった小説。たしかに自由研究には向かない研究というか調査というかでした。ピップ自身もこんな結末を迎えるとは思ってなかったのではと思います。色々な人にインタビューをするなかで、疑惑や真実をしり、行き詰まることがあっても、突き進んだ信念と、若さゆえの無鉄砲さも感じました。脅されてもやりとげようとした強さ、大切なものを失う恐怖、ピップの思いがとても伝わってきました。身近な人を疑わなければならない状況も心が痛かったです。全てを世間に明らかにしないところに若干のモヤモヤは残るものの、事件の真実が見えた爽快感のなかに残る不快感がこの小説の魅力になっているような気がしました。