ホリー・ジャクソンのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
事実を積み上げ、インタビューで目撃情報を検証し、捜査を進める高校生が主人公です。前作の直後の出来事から始まるので、前作品が上巻、今作品が下巻としても良いかもしれません。535ページある厚い文庫本ですが、あっという間に読んでしまいました。ミステリーという側面と、正義とは何かとか、社会での自分の立ち位置をどうとらえ、どんな行動をするべきなのか?という若者の視点から悩み、内面も丁寧に描かれております。高校生でこんな経験をすることになる主人公の不遇は、日本では経験し得ないであろう出来事です。銃が日常にある社会で生活することの感覚をとてもリアルに垣間見ることができる小説でもありました。さらに続編もあるので、主人公と共に、社会の不条理と向き合っていこうと思っています。
-
匿名
謝辞まで読んで
3「卒業生」は、1「自由研究」2「優等生」に続く3部作のため、
興味を持った方は必ず、必ずですよ、
1作目の自由研究から順に読み始めることをオススメします。
1作目の時点では物語として成立していたのに、見事に続編へと、
切っても切り離せないほど強く結びついた物語を書けたものだなあと感心しきりです。
1作目は割と普通の青春ミステリ。
2作目もその域を出なかったけれど、
3作目は衝撃。
予想出来ない展開、手に汗握る心理戦、もし失敗したら…
とんでもない緊迫感でした。
ピップがここまでする動機が1巻2巻、3巻まで及んで丁寧に描かれているため、
どっぷりハマり込みました。
賛“否“両論あった???
これはフィクションであり、主人公だろうが、己の正義と責任の元、
思うようにやればいいじゃないか!!!
主人公だからって品行方正の優等生でモラルがしっかりしていなければならないという理由はない。
思いっきり堕ちて、苦しみ考え抜いて、
自分なりの答えを見出すピップを応援するつもりで読んでいました。
良くやった、ピップ!!!
-
購入済み
自由研究には向かない殺人シリーズの三作目で完結編です。今までの作品よりも不安に満ちていてダークな作品でした。
ピップ視点で臨場感を持って語られ、彼女の焦燥感や苦しみに共感させられるため、途中読むのが辛くなりしばらく寝かせてから読了しました。
一作品目から突出していた彼女の正義感が強くなりすぎた結果がこの結末を導きました。最後に読後爽やかな気持ちになれる要素が描かれましたが、行き過ぎた正義感は彼女自身や周囲の人を強く苦しめたことを思うと、決してハッピーエンドではありませんでした。
ティーン向けのミステリから社会問題を提起する作者の意図を感じ素晴らしい作品でした。 -
購入済み
自由研究には向かない殺人の続編です。
前作から時をおかず、ピップは新たな謎に挑むことになります。様々な悲劇や恐怖を経験したピップは、躊躇いながらも自分の中の強い感情に導かれるようにして依頼を引き受けます。
Tinderやpodcastなど現代らしいアイテムを使って描かれる現代的なミステリーで共感できます。
本国では三作目が刊行されているようなので、翻訳されるのが楽しみです。
-
購入済み
とても、面白かった!
イギリスの小さな町の秘密を明かす物語。
寝る間を惜しんで読みたくなるようなミステリでした。
5年前の事件をSNSやデジタルデバイスを駆使して調べるのが、現代のミステリという感じで面白かったです。 -
Posted by ブクログ
「自由研究には向かない」シリーズのホリージャクソンの最新作。彼女は作者名を見ただけで買ってしまう作家の1人。
27歳のジェットは、自宅にいるところを何者かに襲われ、頭を何度も強打され瀕死の状態に陥る。一命は取り留めるが、脳の奥に動脈瘤が形成されつつあり、一週間後にはそれが破裂して死に至る旨を医師から聞かされる。手術しても成功の可能性は著しく低い。
彼女は残された人生の時間を、自分を「殺害した」犯人の究明に充てる決心をする・・・。
面白さは期待を裏切らなかった。
タイムリミットが迫る中での犯人探しというサスペンス、巧みなミスリード、ミステリー好きも納得の意外な犯人と、相変わらずこの作家の好調ぶりが伺える。
惜しいのは翻訳。ジェットの台詞が舌足らずで、まるで「自由研究・・・」のピップのよう。10代の少女と同年代のボーイフレンドのイメージが浮かんでしまう。 -
Posted by ブクログ
バリバリの翻訳文っぽい文体に馴染めず、最初は読むのに苦労しました。話はハイウェイを走るキャンピングカーの中から突然始まります。
全く登場人物の関係性などが説明されないので、えーと、幼なじみなのね…とか主人公レッドのモノローグと車内の会話から登場人物を少しずつ把握していく作業が必要。
さらに、話は遅々として進まず、この本評判は良いけどなんかイマイチだなぁと思いながら読んでいたのですが、事態が一気に動きだし緊張感の増した後半は一気読みでした。
春休みの旅行に行くために出発したキャンピングカーが突然ライフルを持った何者かに襲撃され、高校生の主人公と友人、お目付け役の大学生カップルの6人は車内に閉じ込められてしまいます。そして、この中の1人の秘密を話すまで、ここから出られないのだと言われる──というお話です。6人はなんとか脱出するために様々な作戦を立てますが、ことごとく失敗し、絶体絶命のピンチに陥ります。
終始レッドの目線で話が進むので、表紙裏や巻頭のあらすじを読まないと、彼らがなぜキャンピングカーに乗っているのかということも中々把握できず、前半はちょっとフラストレーションが溜まりました。しかし、主人公レッドの目線から世界を見ることで、緊張感や息詰まるスリルをいっしょに味わっているような気持ちになります。
とにかく、オリヴァーというレッドの親友の兄が最悪な男で…この男へのイライラやムカつきが、犯人への恐怖に断然勝るという… 笑
作者の思う壷だな…と思いながらも、オリヴァーに何らかの罰がくだるまで見届けずにはいられない気持ちで一気に読んでしまいました。 -
Posted by ブクログ
主人公のピッパがめちゃくちゃカッコいい。
ケンブリッジ目指せるレベルの頭の良い女子高生なんだけど、ユーモアもあって、緊張するとよくわからない雑学を披露する癖が面白い。そしてとにかく友達思い。
特に友達思いなところが終盤の展開に効いていて、面白さが加速。読み終わった時、なんと夜中の3時だった。
ピッパは高校生で警察の人間でもないし、特殊能力を持っているわけでもない。
頭はいいけど、ちゃんとリアリティのある頭の良さなのがすごく良い。
例えば、11桁の番号をパッと見て覚えられないので、なんとか頑張って写真を撮るシーン。
フィクションだとこういうの一瞬で覚えちゃう人物いるけど、現実はそうならない。
他にも、高校生だからこそのネットワークを駆使して捜査するところも丁寧だった。
ただ、海外(イギリスの郊外?)が舞台で、事件周辺の出来事が日本の感覚では馴染みがないので、なんとなく異世界の話を読んでる気分。
高校生が普通に車運転してるとか。
あと児童文学にしては仲間内で話してる下ネタはちょっと引く。そういうノリなんだなと理解したいけど、児童文学だろとちょいツッコミどころはある。
作者が嫌がる読み方をすると、メタ読みできてしまう構成ではあったかな。
起承転結がすごくわかりやすいので、
ここはまだまだ真相じゃないな
こいつはミスリードのための展開だな
とかね
何が言いたいかと言うと、それでも十分面白い。
もちろん真相はびっくりだし。
シリーズだそうなので、次作もすぐに読む予定。