木村光希のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「死」を学際的に検討する過程で、よりよい「生」とは何かについて考えされさせられた。死とは生物学的な個体の絶命という意味を超えた観念であると感じた。死者を弔うのは他者であるが、その死者の存命中はもちろん、死後に至っても相互作用の中で誰かの自己と社会が形成されていく。そのような「分人」的観点で捉えると、「死」は自己完結するものではない。また、「弔う」ことの本質は儀式という表層的なものではなく、生成変化を伴う生者と死者の社会的な共生だと思った。
一方で、テクノロジーによって新たに生じる死者の権利、死後労働の観点は非常に悩ましい。生命はその有限性によってこそ輝くが、死後も残り続ける SNS 上の情報や -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分が死んだあと、他から見た自分はどのような人なのか?
ひとことで言えばこの著者の
「自分はどう憶えられるか?」
素晴らしく端的に捉えたいい言葉だと思う。
このような人だったから、このように送ってあげたい、そういう思い。
賑やかなことが好きな人だったから、カラオケで送る、そんな例があったとも。
死を受け入れられない遺族のグリーフケアを行いながら美しい所作で、綺麗にしてもらい納棺してもらう。
この本に書かれているような事をしてもらえたら、遺族はそれだけで、大切な人を大切におくってもらえた、と満足するだろう。
そして穏やかに、その時の気持ちを思い出してその後も生きていけるように思う。
最後の -