上條ひろみのレビュー一覧
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読書家の老婦人が亡くなった。
事件性はないと思われたが、彼女の部屋に侵入者があって本が盗まれ‥?
素人探偵たちが活躍します。
海辺の街に建つ高齢者向けの共同住宅で、ペギー・スミスという92歳の女性が亡くなった。
介護士の若い女性ナタルカは、部屋の片づけに入って「殺人コンサルタント」という名刺を見つけ、有名作家らの本にペギーに感謝する献辞があることに気づきます。
警察に相談し、ハービンダー・カーという女性刑事に話を聞いてもらうのでした。
ペギーは一体何者だったのか。
ペギーの友人で80歳の男性エドウィンと、行きつけのコーヒーハウスのオーナーであるベネディクトと3人で語り合い、素人探偵と相成り -
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ネタバレ多分、ミステリーの後ろの広告で見て。
資産家の大叔母の弁護士から、会合に出席するように手紙が来る。
現在無職で作家志望のアニーは大叔母の住む村、
昔からの知り合いがほとんど住み続けるような田舎の村へと向かうが、
屋敷の図書室で大叔母フランシスは死んでいた。
白薔薇のかたわらで。
大叔母は十六歳の頃に告げられた占いが、
自分の死を予言しているものだと深く信じていた。
クイーンを片手のひらににぎった、とある一節を信じて、
義理の甥の結婚式場を変更させるぐらいに。
大叔母の遺言は、自分を殺した犯人を探し当てた人に全財産を渡すとあり、
アニーは自分と母親が住んでいる家を守るためにも、
大叔母の殺 -
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イギリスを舞台にしたミステリーで、ミステリー作家のアニーが殺された祖母の事件解明に挑む物語。殺人事件を追ううちに、祖母の遺言書によって遺産を巡る推理対決が始まったり、敵対する何者かに部屋に侵入されるような緊迫感のある展開があったり、命を狙われて戦うようなアクションシーンがあったり、いろんなことが起こって映画を見ているようで楽しかった。
祖母の日記の内容が小出しにされて過去が明らかになるけど、そこではフランシス、ローザ、エミリーという3人の美少女とそれぞれのパートナーを巻き込んだドロドロの愛憎劇が赤裸々に書かれていて、それを読み進めているところが一番おもしろかった。ティーンエイジャーの登場人物が -
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大叔母フランシスが少女時代に書いた日記パートと、主人公アニーの現代パートを交互に繰り返しながら、大叔母を殺害した犯人を見つけ出すフーダニットミステリ。
よかった!
設定から魅力的…
・主人公のアニーは“推理作家志望”の女性
・大叔母は大富豪で田舎の“屋敷”に住んでいる
・屋敷を訪れたら大叔母が“図書室”で亡くなっていた
・大叔母が少女時代に占い師に「あなたは殺される運命にある」と言われ、それを信じて図書室の隣の部屋に篭り60年以上にわたり、誰が自分を殺すのか村人を観察・記録し続けていた
フランシスの日記パートは特に没頭して読みました。
当時の人間関係だったり心情が細かく伝わってきてハラハ -
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ネタバレバースの再来とか
レッドツェッペリンの後継者とか
令和のダウンタウンとか
そういうの大体大外れなんだけど。
この作品はクリスティテイストがばっちりがっつり満喫できる、犯人捜しの王道かつ古典的本格推理小説。ホロヴィッツと比較されることも多いだろうけど、こっちの方がより在りし日の本格ミステリーの味わいをしっかり残している感じ。それを古さと感じるか伝統と感じるかは好みだろうな。俺は伝統美と感じたが。
あえて難点を言えば、名前の憶えづらさ。ローラとローズとか、エミリーとエルヴァとか、ジョーとジョンとジェニーとか、最初それもトリックかと感じたくらい。日本人には分かりにくいのかなぁ。俺もまぁまぁ翻訳小 -
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とても良質なフーダニット。
小さな村で老婦人が死ぬ。
彼女は、ティーンエイジャーの時に宣告された「予言」にとらわれ続けた人生を送った。
「予言」が現実となり、彼女は殺されたのか。いったい誰が……?
主人公アニーの視点と、老婦人フランシスの日記が交互に語られ、徐々にフランシスを取り巻いてきた人々や出来事が明らかになっていく構成。
アニーが日記を読むスピードと同じタイミングで過去の出来事が知れるので、謎解きの臨場感がものすごかった。すぐに没入して読んでしまった。
犯人当ての部分はもちろん手に汗握るが、フランシスの半生がとてもドラマティックで、哀しくて、心に残った。
閉ざされた狭い村のなかの複 -
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イギリスの学園で起こる事件。
文学作品に絡んだ重厚なムードと繊細な描写が魅力的な作品です。
クレアは娘を連れて、地方の中等学校の英語教師として赴任してきました。
もともと文学の研究課題としていたR・M・ホランドの邸宅が校舎となっている学校で、今は放課後の成人向けのクラスでホランドについての講座も持っています。
旧館にはホランドの書斎がそのまま残されているのだった。
そしてそこで、ホランドの作品「見知らぬ人」を思わせるような事件が‥
離婚してロンドンを離れたくなり、娘のためにもと移り住んできたクレア。
以前からずっと日記をつける習慣があり、その日記の内容と、クレアの視点、娘のジョージー、女性 -
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介護士のナタルカが尋ねた時には犯罪小説好きの老婦人ペギーが自宅で息を引き取っていた。不審に思ったナタルカはカー刑事に相談して友人2人と勝手に捜査を開始する。本と小説家を巡る事件の真相とは?個性的なキャラが魅力なシリーズ二作目→
謎解きとしても面白いんだけど、とにかくキャラクターがいい!
前作から引き続きのハービンダー・カー刑事はインド系の同性愛者で30代で実家住まい。
ヒロインのナタルカはウクライナ出身の20代で謎多き美人介護士。
友人のベネディクトは元修道士でカフェのオーナー。しかもかわいい嫁さんが欲しい→
80歳のエドウィンは元BBC勤務でオシャレに気を使う気のいい老人。
この4人だけ -
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ネタバレ英語教師のクレアは、同僚で友人のエラが殺された事件の容疑者になってしまう。二人が勤務するのは、ヴィクトリア朝時代の怪奇小説作家R・M・ホランドの屋敷を校舎にしたため、自殺した彼の妻の霊がでると噂されるいわくつきのタルガース校。エラの殺害現場には、ホランドが短篇「見知らぬ人」に引用した『テンペスト』のセリフ、「地獄はからだ!」というメッセージが残されていた。教師の傍らホランドの文学研究をしているクレア、事件の担当刑事ハービンダー、クレアの娘でタルガース校に通うジョージアの三視点を行き来しながら、ゴシック小説とSNSテキスト文化を巧みに混ぜ合わせたポップなミステリー。
『窓辺の愛書家』より先に -
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海辺のシニア用共同住宅で、90歳のペギーが心臓発作で亡くなる。当然自然死と思われたが、介護士のナタルカは「殺人コンサルタント」なる肩書きがついたペギーの名刺と、部屋にあるミステリー小説の献辞にペギーの名前がいくつもでてくることを見つけ、警察に相談する。話を聞いたハービンダー刑事部長は捜査を開始するが、ナタルカもまた、生前のペギーと親しかったエドウィンとベネディクトを巻き込み、ペギーに献辞を捧げた作家たちに会いに行ってしまう。素人探偵団と刑事たちの群像ミステリー。
面白かった!くっちゃべりながらメシ食って、旅行気分で調査するコージーミステリー。表紙のおどろおどろしくオールドスクールな印象とは -
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「見知らぬ人」に出ていたハービンダー・カー刑事が登場するミステリ。前回は誰にも愛着が湧きにくかったが、今回の話はカー刑事(とその家族)も含めて魅力的で読んでいて楽しかった。90歳で亡くなったペギー・スミス。彼女はミステリ本の謝辞に、頻繁に載っていたことが分かる。彼女が言っていた”殺人コンサルタント”とは?彼女はもしかして殺されたのでは?ウクライナ出身の女性、もと修道士の男性、ペギーと友人だったゲイの老人と、一見チグハグなトリオが謎に向かって突き進む。そこにカー刑事も加わって・・・。どんでん返しも何度もあり、前回同様、犯人は全く分からなかった。もっと英語が分かれば楽しかったかも。
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ネタバレ見立て殺人とフーダニットに焦点を当てたイギリス発のミステリ。
イギリスの中等学校タルガース校に勤める英語教員のエラが何者かによって殺害されることから物語は始まる。
サセックス警察のカー部長刑事は、エラを殺した犯人はエラの知り合いであろうという推測の元、エラの同僚であり友人だったクレアやその同僚、タルガース校の生徒たちに聞き込みをし、犯人の足取りを追う中で、第2の殺人が起き……。
この物語は3人の主要人物たちが見聞きしたことと架空の短編小説『見知らぬ人』とが足りない情報を補い合う形で物語が進んでいく。実は読者が犯人に気がつけるように少しずつヒントが散りばめられているのだが、かなり注意深く読んでい -
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ネタバレシリーズ3作目。
ロンドンの高校の同窓会で発生した殺人事件。
下院議員やロックスターに有名女優と今や華々しい面々の高校時代の因縁に遡って繰り広げられる、
前作とは舞台も背景も異にするプロットを存分に楽しめた。
主にハービンダー・カー警部と登場人物の女性らの目線で描かれており、女性作家らしい展開。
個人的には事件解決後の回想で触れられた映画作品が思い出深いものだったので、近い世代として懐かしさもあった。
ただこのシリーズ、面白いのだけど、微妙に読みにくいと感じるのは文体のせいか訳のせいか。
それと、ひねくれ者のミステリ好きにはわりと早い段階で犯人の目星がついてしまった。そこが惜しい。
とはいえカ -
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ネタバレ伝統あるマナーパーク校の同窓会で、下院議員の男が殺害された。捜査線上には、被害者と特に親しくしていた「ザ・グループ」の面々が浮かび上がる。メンバーは女優に歌手、そして警察官と個性的。特に警察官のキャシーは、主人公ハービンダー警部の部下でもある。調べを進めるうちに、被害者は殺される前、「ブリーディング・ハート」と書かれた手紙を受け取っていたことが判明する。そしてそれは、被害者がたびたび会合を開いていた通りの名前を指していた。そんな中、「ザ・グループ」の中から新たな被害者が出る。ハービンダー警部は、事件の真相は「ザ・グループ」のメンバーの過去に起因していると睨む。というのも、過去に彼らはデイヴィッ