上條ひろみのレビュー一覧
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ネタバレ2025年の42冊目は、エリー・グリフィスの「小路の奥の死」です。以前「窓辺の愛書家」という彼女の作品を読んだ記憶が有りますが、内容はうろ覚えです。
主人公は、同じくハービンダー・カー刑事です。舞台は、サセックスからロンドンに移ります。ハービンダーが、シク教徒という設定で有り、シク教徒について調べた記憶が蘇ります。
事件は、マナーパーク校の同窓会で、下院議員のゲイリーが不審死する所から始まります。ゲイリーの死は、殺人で有る事が明らかになり、容疑者の中には、その同窓会に参加していたハービンダーの部下キャシーもいました。事件の発端は、マナーパーク校在学中のある事件に関わって起きたのではないかと推測 -
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主人公ハービンダー・カーは「ロンドン警視庁の警部」となって登場。おお、出世している。彼女もつい浮ついた気持ちになって、自分のオフィスを歩き回ったり、朝刊に載る自分を家族にも見てほしいと意識したり。外からはクールな女性警部と思われている?が、本心は割と俗っぽい。でも堂々とチームを率いている姿はカッコいい。
高校の同窓会で殺人事件が起きる。被害者は下院議員のゲーリー。彼の同級生のグループには歌手や女優など有名人ばかり。その一員にハービンダーの部下のキャシーも含まれていた。今回の殺人事件は、21年前に死んだデイビッドの事故に関係があるのではないか?ハービンダーのチームは、一人ひとりに話を聞いていく -
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ミステリー作家志望のアニーは資産家の大叔母から遺言の件で呼び出され、
会ったこともない大叔母に会うため彼女の住むキャッスルノール村へと向かう。
大叔母のフランシスは16歳の時に占い師から告げられた予言を信じ続けていた。
『いつかおまえは殺される』という不吉そのものでしかない予言を。
そしてアニーが村を訪れたその日、大叔母のフランシスは
屋敷の図書室で死んでおり、そばには白薔薇が落ちていた。
大叔母が約60年をかけた調査記録を手掛かりにアニーは犯人探しに挑む。
そんなあらすじ。
犯人当てミステリーの大傑作という帯の触れ込みだったが、
それは言い過ぎかなというのが読んで受けた印象。
ちょっとハー -
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海沿いの高齢者集合住宅の窓辺で、一人の老婦人が心臓発作で亡くなっていた。
老婦人は推理作家の創作を手伝っている愛書家だった。
第一発見者の介護士ナタリカは、老婦人の死に不審を抱く。
「見知らぬ人」シリーズ。
「見知らぬ人」のようなクラシックかつゴシックな雰囲気ではなく、明るく軽快。
介護士ナタリカ、カフェを経営する元修道院のベネディクト、老紳士のエドウィンの素人探偵団と、インド人で女性で同性愛者というマイノリティの集合体のようなハービンダー・カー部長刑事がナタリカに協力を要請されて活躍する。
登場人物が多くない?という数だが、気にならないテンポの良さ!
そして、「見知らぬ人」の時と同じく最 -
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もう20年くらい読み続けているから、レイクエデンに帰省する感覚で読んでいる 笑
だから、最近はおもしろいかどうかはあまり重要視はしていないんだけど、今回はさすがに「うーん」という感じがなくもない。
別に釣りトーナメントである必要も感じないし、動機もだいたい似たパターンだし、クッキージャーのシーンほぼないし…
最後マイクどうした?というシーンは確かにあるけど、マイクって自分中心なところあるからこういうことを突然言い出しても、あまり驚かないかな。
それよりアンドリアどうした?だよね 笑
料理苦手キャラだったのに、インで振る舞うクッキーとか作っていいの?素人レベルのものでいいの?っていう不思議。 -
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〈殺人コンサルタント〉の名刺を持つペギーという名の老婦人が死んだ。
ナタルカ、エドウィン、ベネディクト
生前関わりのあった三人が犯人を探す。
謎解きのなかに、年齢も育ちも全く違う女一人男二人のロードノベルのような爽やかさがスパイスされている。
この輪に入って、ハービンダー刑事は前の事件よりなんだか随分と心を開くようになった。
前作『見知らぬ人』には無かった味だ。
導入部はとても興味深い描写だったのにそのあと少しまわりくどさをかんじた。
それも束の間、途中からギア一段上がって加速し、最後まで引き込まれた。
読後感が柔らかいのがとてもいい。 -
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ざっくりと一括りにしてしまうのは甚だ乱暴かつ恐縮ながら、ここからもうひとひねりふたひねり、というところで意外やあっさり素直に終わってしまい、職人芸に欠けると思わされる物語が欧米のミステリーには少なくない中、この作品については良い方に期待を裏切り、しっかり骨太の構成で成り立っていることを見せつけてくれた。
主要人物たちのキャラクター造形という点ではぽやっとしている印象もあるが、プロットは実に巧みで、作中作も有効に活かされている。
いかにも英国らしい、どんよりした空模様が似合いそうな雰囲気を醸し出しているとも言える。
シヴィアな読み方をすれば瑕疵は色々と出てくるが、充分良質なパスタイムではある。
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お菓子探偵ハンナのシリーズ、24作目。
常連さんが一座で年に1度の興行~という感じのコージー・ミステリです。
故郷のレイク・エデンで、手作りクッキーの店「クッキージャー」をやっているハンナ。
自分のアパートが事件現場になったため、長い付き合いのノーマンの家に滞在しています。
歯科医のノーマンはただの友人以上の存在だが、結婚に破れたばかりのハンナは、彼の優しさを素直に受け入れつつ、これ以上の関係にはなれないという。
バスコム市長のところに、ハンナの妹アンドリアが夫のことを頼みに来て、最初は丁寧なのだがついに‥?という所から始まります。
評判の良くないバスコム市長がその後、事件の被害者に‥!
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ネタバレクッキー・ジャーシリーズの24作目。
いきなりハンナの脳内会話がはじまってびっくり。
こんな作風でしたっけ?
いままでいろいろ物議を醸してきた町長が被害者。
そこはまあ意外性はないが、
妹のアンドリアを容疑者にするのは無理やりでは。
長いシリーズだからしょうがないかもしれないが、
今までのキャラクター設定からだいぶはみ出してきた。
アンドリアはハンナの応援があったとはいえ料理に意欲的になるし、
町長の浮気を買い物で見逃していた嫌な感じの妻が、
容疑者のアンドリアに理解を示すいい人になったりとか、
変化がちょっと唐突。
ハンナの母ドロレスの冷蔵庫野菜室には、
どろどろにとけたキュウリかしな -
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アメリカの作家ウィリアム・リンクとリチャード・レヴィンソンの共著の長篇ミステリ作品『レヴィンソン&リンク劇場 突然の奈落(原題:Shooting Script and Other Mysteries)』を読みました。
ウィリアム・リンクとリチャード・レヴィンソンの共著は、昨年3月に読んだ『刑事コロンボ サーカス殺人事件』以来なので約1年振りですね。
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『刑事コロンボ』をはじめとする数々の推理ドラマで世界中を魅了した名コンビは、戦後アメリカ黄金時代のミステリー雑誌を飾った短編作家でもありました。
その貴重な作品をお届けする〈レヴィンソン&a