上條ひろみのレビュー一覧
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海外ミステリーとイギリスの文化歴史にどっぷり浸れる良作! 犯人が忍び寄る描写に慄けっ #見知らぬ人
イギリスの中等学校で英語教師をしている主人公は、かつての作家の文学を研究をしていた。そんな日常の中、同僚である教師が殺害されしまい、主人公にも嫌疑がかけられる。刑事は解決に奔走するがさらなる殺人が発生。研究していた文学作品に見立てられた殺害方法だった…
いやー重厚な作品でした。これぞ海外ミステリーですね。
序盤はイギリスの歴史、情景、趣をたっぷり感じさせてくれる描写が進み、中盤からやっと徐々に事件が動き始める。中終盤の犬のくだりあたりから、ぐいぐい事件が動いてきます。そして真相がちらちら顔 -
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ネタバレクッキー・ジャーシリーズの第二十一作。
最初の方で「殺してやる!」とか「殺されて当然だ」と言われた人物が、
本当に殺されてしまうというのは、ミステリーのお約束。
なので、冒頭で「もし死んだら町中に容疑者がいっぱい」と言われてしまい、
ハンナの夫のはずだったロスは殺されてしまうのか、と驚いた。
確かに結婚前から怪しさはあったけど、
あんなにハンナが愛した男性を殺しちゃう?
まさか、と思っていたけど甘かった。
どんどん酷い男になっていって殺されましたよ、ええ。
その冒頭、ハンナがロスがいないことで嘘をついていたことを、
町のみんなに謝った時にみんなが暖かく許し、
ロスが既婚者だったことに怒っ -
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ロスと再会して、あれよあれよと話が進み、とうとう結婚しちゃったハンナにがっかりした人は、きっと多いと思います。
マイクは?ノーマンは? え〜っ、ノーマンと結ばれてほしかったよ。モシェとカドルスも仲良しだし、ハンナのために家を改築したんだよ!って。
私はそう思いました。ロスと再会した辺りからなんだかつまらなくて、もう終わりだなと思っていたら!
前刊の終わりから話がとんでもないほうに進んでいって、まだ途中。えっ、どーなるの?
マイクとノーマンの望みは絶たれてないのかも。
なんだかわくわくする展開になってます。
なので、ロスのせいでシリーズを卒業してしまった人には、ぜひ戻ってきてほしいです。
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シリーズ21作目。
美味しいものがたくさん出てくるコージー・ミステリです。
故郷の街で手作りクッキーとコーヒーの店を出しているハンナ。
気さくで親切な30代女性で、地元では素人探偵としても有名なのです。
学生時代の友人ロスと再会して恋に落ち、結婚したのだが、その夫が突然、失踪したのが前作。
2週間たっても何の音沙汰もない所から始まります。
このアパートの鍵を持って行ったことに希望を残すハンナ。
家族や親しい人以外の周囲にはまだ、夫は仕事で出かけているとしか話していませんでした。
ロスの車が置いてあることに気づき、たまたま彼のアシスタントに使ってもらったら、アシスタントが急死してしまう。
ロ -
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ネタバレクッキー・ジャーシリーズの第二十一作。
ちょっと残念な感じ。
新婚早々、失踪してしまったロスの行方がわからなかった、
というのが最大の理由なのはわかっているが。
他にも、
ロスの部下が殺人の容疑者の一人、婚約者の女性が、
実は酒も飲むし、赤身の肉も食べるとわかってからが
面白そうにだったけど、婚約破棄で自殺していたという嫌な展開だったとか、
事故に遭った車がほぼ無傷なのはご都合主義過ぎない?とか。
結果として末娘のミシェルが車を手に入れたので良かったけど。
それと、
いつもよりレシピが多すぎない?
こんなにクッキーを食べてましたっけ?
ロスの失踪は、口座や金庫に大金があったことが分かっ -
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ハンナのシリーズもついに20作目。
出版社が変わったんですね。
甘いものと美味しいものがたっぷり出てくる軽めのコージー・ミステリです。
故郷のレイク・エデンで手作りクッキーの店をやっているハンナ。
赤毛で長身、気さくな30代ぐらいのヒロインです。
前作で結婚し、新婚旅行中でした。
ところが、母のドロレスから緊急の知らせが…!
階下に住む元女優が殺されたというのです。
急遽、家に戻ったハンナでしたが?
恋愛中は良かったけれど、新婚の夫と何か微妙にかみ合わない?
気になりつつも、捜査にまい進。
被害者は地元の劇団を指導していたのだが、それが宙に浮く。
末の妹のミシェルが近づく公演を演出する代役 -
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ネタバレクッキー・ジャーシリーズの第二十作。
前作で結婚式を挙げたハンナとロスは新婚旅行を楽しんだいる最中、
お母さんのドロレスは同じ高級マンションに住む元女優の死体を発見する。
新しい二人での生活にとまどいつつ、
当然殺人事件の追及にいそしむ。
末妹のハンナが町の素人劇団の資金を集めるために、
パイの早食い大会を企画するところが面白かった。
人寄せパンダとして町長を参加させるために、
あれこれ画策する腹黒さはお母さんのドロレス譲りか。
いろいろな人が協力していく様子や、
町の人が手作り企画を楽しんでいる様子が心温まる。
そして、まさかのロスの失踪。
どういうこと? -
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ネタバレ本屋大賞 海外部門第2位を獲得した作品。
海外作品特有の登場人物の多さと淡々と進む話に読みにくさを感じつつも、骨太でかつ60年前の過去の事件や遺産相続にかかる捜査バトルなど多くの要素が絡み合っていて面白かったです。60年前に殺人を犯したのは誰なのか、大叔母のフランシスを殺害したのは誰なのか、脅迫状の意味とは、容疑者たちが隠す秘密、etc...。様々な伏線が一つに収まっていくところがとてもスッキリしました。過去(日記)と現代の章を行き来していくこと、人間関係が複雑でかつ呼び名が複数あること、長いストーリーと独特な言い回しで進めずらいところも多々あると思いますが読んでみてください。
この作品をア -
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没交渉の親戚から、遺産相続人に指定されるところから始まるミステリー。いや、サスペンス?そして顔を会わせる前にその大叔母は死に……。
間違いなく主人公も命を狙われる話だ!
お前の未来には乾いた骨がある、で始まる予言。重要だけど重要ではない。
細かい描写に鍵が散りばめられているのだけれど、翻訳がいまいち分かりづらいところもあるため、手がかりかそうでないかが判別しにくいかも。
謝辞にこれはヤングアダルト小説とあり、納得。魅力的なキャラが多い。
クレイン刑事を好かずにいられる人っている?
終わりなき夜に生れつくが読みたくなったので、読んできます。 -
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面識のない大金持ちの大叔母に遺産相続について、と突然招かれたアニー。その大叔母は16歳のときに占い師から告げられた、いつかおまえは殺されるという予言を信じ続けており、奇妙な老婦人として知られている。
屋敷に到着すると図書室で大叔母は何者かに殺害されていた。
うーん・・・1966年の事件と現代がリンクしたりとかそういうのは好みではあるんですが、なんか・・・しっくりこなかった。最後まで読むといろいろと手がかりみたいなものが散りばめられてたらしく「なるほどなあ」と感心することしきりでしたが、そこに至るまでがどうもこう退屈で。先が気になってどんどん読み進める!の逆な感じ。物語に展開というか起伏がゆる -
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結末まではまぁ面白かった。
人の日記を読む、その日記に書き込みをする。警察を翻弄する犯罪もやってのける。
その間も誰からもノーマークで、何食わぬ顔で生活を続けている。
犯罪者としてレベル高い、そんな人物が
なんで最後に、あの行動なのか?
今までたくさんチャンスがあったのに、どうしてあの家まで来たのか、必然性が無いように思えた。
警察の行動もイマイチ。
保護対象を避難させる際も、駅で見送るだけで現地での到着を確認しない。道中、普通誰か付いていくだろう。
犯人はこの人物しかいない!と思いながら読んでいたが、動機がまったく分からなかった。
最後の展開がけっこう雑で残念。