上條ひろみのレビュー一覧

  • 窓辺の愛書家

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    面白かった!前作よりははるかに好みの展開。登場人物も興味深くて。ドキドキ感の割に最後の謎解きがもう一歩という感じではあったけれど、満足の一冊でした。

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    2023年07月20日
  • 見知らぬ人

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    謎解きの原点にのめり込む……。
    「誰が犯人?」の面白さは、その意外性のみにあるのではない。誰だかわからないうちに変化していく状況を演出することで、先の見えない不安感を読者に共感させる。そこに読者は次第にはまり込んでいく心地よさがある。

    捜査中に連続する殺人事件
    意味深なシェイクスピア作品からの引用文
    古いホラー小説とその作者にまつわる謎
    古い洋館と階段に残された足跡
    いつの間にか誰かに書き加えられた自分の日記
    オカルチックなサークル
    自らを「白魔女」と呼ぶ女性教師
    学校に伝え続けられる怪談

    ひと癖ある刑事の独断と行動が、ときより読者を謎解きへ戻してくれる。
    どっぷり浸かる心地よさ……イイで

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    2023年04月17日
  • 見知らぬ人

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    小説「見知らぬ人」を軸に起こる殺人事件
    奇妙な手掛かりと異常な執着心
    読み終わった後も、あの謎は結局何だったんだろ?あの人はなぜこう思った??
    など、やや謎が残る

    最後の最後に犯人が分かり、いい意味で不気味で恐ろしかった…
    イギリスのミステリーのおどおどしさを楽しめる

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    2023年03月31日
  • 窓辺の愛書家

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    読み始めでは前作に比べて腕をあげたな、とおもいましたがらやっぱり終盤は上手くない←超偉そう。バタバタと終わった感があり、とっても勿体無く思いました。いろいろ詰め込みすぎなのでは。ブライトンに近いショアハムや、アバディーンの雰囲気、イギリス出版界と介護の現状を垣間見られたのはよかったです。

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    2023年03月20日
  • 窓辺の愛書家

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    前作にそれほど重要じゃ無いような立ち位置で出てきたハービンダーが中心としてシリーズ化されてきたようなのでびっくり。読んでみたらストーリー自体の主役はハービンダーでは無いような。どちらかというと「ハービンダー刑事が担当する事件に関わる人々」的でこの構成、嫌いじゃない。
    続編も期待。

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    2023年02月22日
  • ココナッツ・レイヤーケーキはまどろむ

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    ネタバレ

    クッキー・ジャーシリーズの第二十二作。

    そうそう、そういえば前作の最後でハンナが妊娠しているかも?
    という話になったが、結局体調がすぐれないのはストレスのせいだった。
    そこから、
    母のドロレスとのロサンゼルスへの旅行へ持っていくとは、凄腕だ。

    その旅行の最中に末妹のミシェルから、
    恋人のロニーが殺人事件の容疑者になったと連絡があり、
    あわててレイク・エデンに戻る。
    高校時代のクラスメイトを車で家に送ったと思ったら、
    眠気に襲われ、目覚めた時にはクラスメイトが死んでいた・・・。

    自分は最初からノーマン推しなのだが、
    さらにハンナへの愛情と気遣いがパワーアップしている気がする。
    マイクと比べ

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    2023年02月18日
  • 窓辺の愛書家

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    好きなミステリー!
    細かな伏線があって、読み終わってからも読み返したい!!と思える一冊
    序盤は緩やかに登場人物たちや容疑者の描写が続き、後半は怒涛の展開
    何重か絡み合ったミステリーで面白かった
    著者の他の作品も読みたい!

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    2023年02月01日
  • 見知らぬ人

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    ネタバレ

    エリー・グリフィス初読。
    刑事ハービンダー・カーの第1作。

    これぞイギリスミステリ、と言いたくなる作品。
    (私の中のイメージでは)どことなく暗く冷たい北欧作品、外連味があり大技を繰り出すフランス作品、ミステリより家族との絆が根幹にあるアメリカ作品。それらに比べ、どことなくミステリ色が強く、必要以上に残酷な描写にならないのがイギリスミステリのイメージ。

    舞台は、ホラー作家の邸宅だった学校。被害者はホラー作家の小説に見立てられ殺されていたというもの。

    正直星3寄りの星4かなぁ。。。
    キャラもストーリーも、あんまり残らない。ゴシックホラー味のあるミステリだなぁとは思ったけど。。。
    帯の文句で「

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    2023年01月29日
  • 窓辺の愛書家

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    ネタバレ

    高齢者用の共同住宅に住んでいたペギーが死んだ。
    発見したのは通いの介護士のナタルカ。
    90歳という年齢で心臓疾患を抱えていたのだから、死因が心臓発作であることに問題はないはずだった。
    しかし彼女は海の見える窓辺の椅子にいつも通り座ったまま亡くなったのだ。
    目の前のテーブルには薬があったにもかかわらず。

    彼女は同じフロアに住むペギーの友人だったエドウィンと、ペギーの行きつけのカフェの店長であるベネディクトと3人で、事件の真相を探る。
    元修道士のベネディクトはミステリが好きで、観察力や推理力に優れている。
    エドウィンはBBCで働いていたこともあり、孤独な生活を送っている割にはコミュニケーション能

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    2023年01月28日
  • 窓辺の愛書家

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    ミステリー作家に殺人方法を教えていた女性が殺されたという設定から気になり手に取った本。シリーズものと知らずに読んだものの、全く気にする事なく読むことができました。

    今時の本だな〜!というのが最初の感想。ジェンダーや人種に関すること、昨今の世界情勢に関すること。多種多様な考え方が反映されていた。

    ウクライナ出身の介護士、元修道士のカフェ店主、BBCで働いていた老父。3人のアマチュア探偵と1人の女性警察官。登場人物がみんな個性的で面白かった。解決したと思ったらその先の事実がどんどん出てくる展開。序盤はゆっくり進んでいたのに対し、後半は怒涛のスピード感!

    前作、次作も読みます。

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    2022年11月26日
  • 【電子特別版】レヴィンソン&リンク劇場 突然の奈落

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    一冊目の方がインパクトのある話が多かったけれど、二冊目は最後の数行であっけらかんと引っくり返してしまうような『こなれた』印象を感じた。『鳥の巣の百ドル』、『最高の水族館』などの、欲張り過ぎたから痛い目を見るという、なかなかヘヴィーなジョークが多く、苦笑したり震えあがったり。そこが面白い。『氏名不詳、住所不詳、身元不詳』のオチの付け方があまりにも予想外で、だから気に入ってしまった。

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    2022年11月14日
  • 窓辺の愛書家

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    1人の老婦人が高齢者住宅で亡くなった。
    自然死だと思われていたが、不審な点が残る。その部屋を片付けていたところ2人組の拳銃を持った不審者が一冊の本を盗んでいった。
    3人組の素人探偵の癖のあるキャラクターや、著者の前作である「見知らぬ人」の登場人物が出てきたりなど読んでいて先の展開が気になり楽しく読み進めることができた。

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    2022年10月15日
  • 窓辺の愛書家

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    前作の『見知らぬ人』も素晴らしかったけれど今作も圧倒される。老婦人が亡くなってその死に疑問を持った介護士ナタルカ。前作も登場した刑事ハービンダーが捜査する。そこからどんどん面白さは加速していく。思わぬ展開があったり本にまつわる様々なことが語られたりと事件とその周りにあるものが積み重なっていく。謎解き小説として隅々まで楽しめる今年を代表する一冊になりそう。

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    2022年09月01日
  • 見知らぬ人

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    ネタバレ

    〈ここが良い〉
    ・小説全体の構成。読ませる力のある小説。
    ・物語の緩急。特にティーンエイジャー特有のノリとか恋愛のいざこざの件なんかは、油断させられる。
    ・幻想怪奇短編『見知らぬ人』が本当に面白い!

    〈ここはちょっと〉
    ・見立て殺人の要素は必要ないし、それを題材とする他作品と違い、重要度も低い。
    ・クレアへの登場人物(女性)からの執拗な敵意。(美人で魅力的なのをもっと他の表現で示して欲しい)
    ・ミステリ、推理小説としては単調。

    久しぶりに怪奇ミステリを読んだ気がする。
    最近はSF×ミステリが流行りな気がして、、、。
    本編よりも短編『見知らぬ人』を何度も読み直した。

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    2022年08月26日
  • 【電子特別版】レヴィンソン&リンク劇場 突然の奈落

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    リチャード・レヴィンソンとウィリアム・リンクの二人はテレビミステリードラマ「刑事コロンボ」の原案作者。その二人が書いた短編のミステリー集。
    なるほど捻りが効いた話が多い。

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    2022年07月17日
  • 【電子特別版】レヴィンソン&リンク劇場 突然の奈落

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     各編20ページほどで、手軽に読めて面白い。 

     十分な計画をして犯罪を敢行する、ある機会に巡り合って犯罪に手を染めることを決意し実行する、状況はいろいろだが、思わぬ結末が待っていた、そんな作品が何編か。

     狭義のミステリーではないが、いざこざから勢いあまってクラスメートの腕に傷を負わせてしまった少年の感情の揺れを描いた「ちょっとした事故」。印象的な作品。

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    2022年07月11日
  • 【電子特別版】レヴィンソン&リンク劇場 突然の奈落

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    またもや短くも見事な物語にハラハラドキドキしながら没頭し、そして小気味よく奈落の底に突き落とされる。そんな快感?が10編待ち受けているシリーズ第2弾。夢中になって読み進めてしまうこと請け合いだが、あまりにも予想外すぎる結末に納得いかない読者も出てくるのではあるまいか。

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    2022年07月05日
  • 見知らぬ人

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    ネタバレ

    司書さんから借りた本第2段。
    舞台は現代のイギリスなんだけど、見立て殺人とか古い館に出る幽霊とか、昔ながらのこてこてのイギリスっぽさがとてもツボでした。

    高校で英語を教えているクレア・キャシディ、その娘のジョージ―、事件を捜査する刑事ハービンダーという3名の女性が交互に視点となって事件を語る。
    それぞれに知っていること、知らないこと、隠していることがあり、偏見もあり、語り手として信用しすぎるわけにはいかない。

    殊に15歳の少女・ショージ―の、親に対しての態度。
    こうしておけば、とりあえず親はOKでしょ?的な言動が鋭すぎて愉快。
    っていうか、クレアは教師なのに、全然ティーンエイジャーがわかっ

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    2022年06月13日
  • 見知らぬ人

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    ニュアンスや海外の常識がわからない部分が多くあって、のめり込みにくい作品でした(あちらの番組やジョークなど、注釈が多くある作品が苦手で…)。とはいえ後半の怒涛の謎解き部分は静かだけれどじわじわ追い込まれる感じが手に汗握る。散りばめられた引っ掛けにも右往左往し、「お前だったか…」と悔しい謎解きでした。読み返せば帯通りフェアなヒントが書かれているんでしょう。ふりかけ的なホラー要素もうまく絡んでいて、結末が気になり一気読みとなりました。

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    2022年05月30日
  • 見知らぬ人

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    おもしろかったので一気読み。
    最後まで犯人わからず、犯人にも動機にも驚いた。
    みんな怪しいようで怪しくなく、、、
    R・Mホランドの「見知らぬ人」という短編を絡めてのストーリ展開で、巻末についている「見知らぬ人」の内容もホラー風で怖かった。

    R・Mホランドの娘と思われているマリアナの謎を、ジョージアが最後にさくっと解いたのには、くすっとした。

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    2022年04月22日