ジョセフ・ヘンリックのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
主に生物学に対するトピックをまとめた書。生物を専門とする人向けというよりは、専門ではない人間が生物のトレンドを知る際に有用な書という印象。
クリスパー・キャス9により任意のゲノムの編集が可能になった今、その将来の展望について語ってくれる(倫理というよりは生物よりの視点)。
また、進化論についても新しい視座を与えてくれる。生物は環境によって大枠を決定されていて、多様性は細部の偶発的な変異によるものと唱えるコケル氏と、環境への適応方法は多数あり、その適応方法が多様性を生んでいるという主張のロソス氏の対比は面白かったが、ロソス氏の意見に対するコケル氏の反論を聞きたかったところ。 -
Posted by ブクログ
原題は『The WEIRDest People in the World: How the West Became Psychologically Peculiar and Particularly Prosperous』で、WEIRD は Western, Educated, Industrialized, Rich and Democratic のそれぞれの単語の頭文字をとったものである。
本書はいわゆる「現代人」の心理について書かれているのではなく、心理学の研究対象として偏ったサンプリングをされて「現代人」と見做されている特定の性質を持った人々について書かれている。
従って、西洋の宗教的な環境から文化が構成されることについての記述が多く、文化的な背景が不足した状態では理解の何度が高い。
> WEIRDな人々にとって、神といえばキリスト教、キリスト教といえば慈悲心なので
、プライム刺激としての神(神プライム)が、無意識のうちに慈善活動を連想させ、その結果、相手に提供する金額が増えたのかもしれない。(第4章 神様が見ておられる、正しい行ないをなさい!)
> 本書はここで、教会は、親族ベースのグローバルな差異形成に寄与したのか、したとすればどの程度なのかという点に関心を向け、それを知る方法として、親族関係の緊密度と、教会の影響を受けた期間の関連性を吟味する。(教会が親族関係を変え、人々の心理を変えた)
WEIRD な人々に関する事例の紹介は多くあるので、WEIRD な人々の調査結果が色々な分野に与える影響や問題点についての認識をあらかじめ持っている人にとっては得るものが多いのだろうと思う。
一方で、本書でいう「現代人」の世界に対する影響がいかほどのものかの感覚を持っていない私のような場合には、他の既存の研究結果や文献をあたらないと課題と問題点に共感して読み進めることが難しいのではないかという印象を受けた。 -
Posted by ブクログ
様々な分野で活躍する科学者へ時事について質問しているインタビュー集です。
世界が今注目しているAI開発や宇宙科学や遺伝学の進捗について、様々な畑からの見解が綴られています。
生物学的進化であればゲノム編集、工学的進化であればサイボーグ技術や脳ダウンロードに進むのだろうと考えます。
不老不死は脳ダウンロードで叶えられ、身体能力向上はゲノム編集とサイボーグ技術を合わせることで叶えられると期待しています。
私自身は肉体を改造して新たな人類となることに恐れはありませんが…、皆さんは如何でしょうか。
今後の人類の在り方について考えさせられる一冊。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ<目次>
プロローグ科学の発展がもたらす人類の新たなる進化
1ジェニファー・ダウドナ ゲノム編集はヒトの希望か
2デイビッド・シンクレア 人生200年時代の到来
3リサ・ランドール 目に見えない宇宙の秘密
4ジョセフ・ヘンリック 人類は自己家畜化に陥っている
5ジョナサン・シルバータウン aiに料理はできるか
6チャールズ・コケル 物理法則に制限される生命
7マーティン・リース 世界大戦が起きれば数分で終わる
8ジョナサン・ソロス 宇宙に知性は存在するか
エピローグ進化論は科学の範疇を超える
世界の科学者が考えていること
P98料理が外部の胃として機能してきた
火を使い料理の幅が増えた
雑誌VOICEの連載のまとめ本