中西モトオのレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
ようやく来た
見入る作画とやはり重いストーリーが素晴らしい。
原作を読んではいるけど、絵として見るとこれまた新鮮。
個人的な区切りで言えばイントロ部分かな。(これネタバレ...?)
次巻楽しみです。
ブックライブよ...電子が出るまで少し遅いですね...?
次の巻が出たらなるべく早く欲しい(切実) -
Posted by ブクログ
ネタバレ大好きな小説がまさか漫画になるとは! 絵柄もとても好みだったので、絶対に買うと決めていました。
まさか初めに平成のシーンを持ってくるとは思いませんでした。漫画で初めて『鬼人幻燈抄』に触れた人は、このシーンを見てどのように物語が進むと思ったのでしょうか。
日本語にたくさん一人称があってよかった。だからこそ川辺のシーンがもっとグッと来るものになっていると思います。
いい意味でも悪い意味でもまっすぐすぎる2人。切なくて、尊くて、そして不器用で…読んでいる私がなんだか悔しい気持ちになりました。苦しそうで、寂しそうな2人の表情が本当に切なかったです。
この先の展開も、漫画ではどのように描かれるのか、読むのがとても楽しみです。
個人的には小説2巻の内容を早く読みたいです!
「葛野」の発音、「か↓どの」だと思っていたら「か↑どの」らしい。 -
Posted by ブクログ
表紙の綺麗で儚いイラスト、設定、そして題名に惹かれ手に取りました。
表紙には、神社、巫女、剣士が描かれていて私の好みドストライクです。
想像もしなかった複雑な展開、まだ一巻であるのにその壮大なストーリーに満足しました。この先、どのようにストーリーが進んでいくのか大変気になります。
二巻は江戸編に続き、明治編。歴史が好きな私からしたらとても楽しみです!
あ、でも歴史色はそんなにないです。なんというか、教科書に載っているような歴史の背景で、実はこんなことが起こっているのだなぁ…という感じです。
私はその雰囲気を楽しんで読みました!
イラストが本当に綺麗です。(2回目) -
Posted by ブクログ
ネタバレ鬼人幻燈抄 昭和編 花街夢灯籠は、シリーズの流れの中でひときわ静謐な光を放ちながら、人の生の奥底に沈殿する感情を丁寧にすくい上げる一編である。激しい戦いや劇的な転換に頼るのではなく、むしろ時代の翳りと人の心の襞に寄り添うことで、物語は深く、そして確かな余韻を残していく。
昭和という時代は、復興と混沌、希望と喪失が複雑に交錯する時代である。本作はその只中に生きる人々の、言葉にならぬ後悔や未練、そしてささやかな願いを描き出す。花街という閉じられた空間に灯る光は、決して明るすぎるものではない。だがその仄かな灯りこそが、人の心の暗がりを照らし、そこに確かに存在する温もりを浮かび上がらせるのである。
主人公・甚夜の佇まいもまた、本巻において特筆すべき変化を見せる。かつての彼が背負っていた孤独や苛烈さは、長い歳月の中で静かに角を削がれ、他者の痛みに寄り添う柔らかさへと昇華されている。その姿は、ただ強いだけの存在ではなく、時を生き抜いた者だけが辿り着ける境地を体現しているかのようだ。彼の眼差しは、もはや敵を断つためのものではなく、救い得ぬものすら見届けようとする覚悟に満ちている。
本作が描く「救い」は、決して万能ではない。すべてが報われるわけではなく、すべてが赦されるわけでもない。それでもなお、人は誰かに出会い、何かを受け取り、ほんのわずかでも前へ進むことができる。その事実を、押しつけがましさのない筆致で示している点に、本作の真価がある。救いとは劇的な奇跡ではなく、ささやかな理解や受容の積み重ねであると、静かに語りかけてくる。
派手さを抑えた構成でありながら、読む者の胸中に確かな重みを残す本巻は、物語の「間」に宿る力を雄弁に物語っている。喧騒の合間に訪れる静寂こそが、次なる波をより大きなものにするように、本作もまたシリーズ全体において不可欠な深みを与える存在である。
それゆえに本書は、単なる一章に留まらない。人が人として生きることの意味、過去と向き合い続けることの尊さ、そしてそれでもなお未来へ歩み出す力を、静かに、しかし確かに刻み込む作品である。読後、胸に残るのは激しさではない。だがその代わりに、消えぬ余熱のような感情が、長く心の内に灯り続けるだろう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ中西モトオ著『鬼人幻燈抄 十 大正編 夏雲の唄』は、長きにわたり積み重ねられてきた「人と鬼の物語」がひとつの時代を超える節目として、美しくも切なく結実した一巻である。
大正という激動の時代を背景に、変わりゆく社会の中でなお「変わらぬもの」を求め続ける人々の姿が、静かな筆致で描かれている。かつて何も守れなかった甚夜が、今度は誰かを守るために立ち上がる。その成長の軌跡は、過去から未来へと受け継がれる意志の炎のように、読み手の胸の奥を温かく照らす。
野茉莉との再会の場面には、時間の隔たりを越えた絆の尊さがにじみ出ており、哀しみの底にひそむ希望が静かに息づく。終盤で語られる「世の中は変わっていく。だからこそ、私たちだけは変わらず今を思い出せる場所を残す」という言葉は、この物語の核心であり、儚い時代を生き抜く者たちへの祈りでもある。
シリーズを通して描かれてきた“人の情”と“鬼の孤独”、そしてその狭間に生まれる“祈りにも似た生”の輝き――そのすべてが、大正編という舞台でひとつの円環を描き出す。本巻を読み終えたあと、深い静寂の中で自らの心にも“守りたい何か”が確かに息づいていることに気づくだろう。
『夏雲の唄』は、ただの時代小説でも、怪異譚でもない。これは、変わりゆく世界の中で“変わらぬ魂”を探し続ける者たちの詩(うた)である。 -
Posted by ブクログ
怪談は好き。でも、ホラーは大の苦手。昔からずっとそうだ。なぜだろう……と考えてみると、人ならざる者の存在がうっすらあるのはとてもおもしろいし、あって当然だと思っている自分に気がついた。
そして、彼ら“怪異の皆様”にも心や考え、願いなどがある(中にはないものもあるだろうが)のだから、それを人間ごときが勝手に怖がって恐れて解釈して、ましてや他の人間を怖がらせるエンタメにしてしまうというのは、いささか無礼なのではないかと思ってしまうのである。だから、できるかぎり怪異をありのままで、なるべく史実に基いた形で知りたいのだ。
この「鬼人幻燈抄」シリーズは読んだことがないのにいきなり番外編を手に取ってしまったが、大正解だった。私と同じ考え方で怪異と対峙している。夏樹という人の生き方が好きだったから。
もちろん、すべての怪異に対して仲良くなれるなんて思わないが、きっと元は人間のうみ出した姿だ、もう少し寄り添ったりできるんじゃないかなぁ。私はやっぱり、退治よりも対峙したい、なんてね。