柳田國男のレビュー一覧

  • 水木しげるの遠野物語

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    遠野物語の原作は、妖怪好きとしてはとても気になる一冊なんだけど、文語的文体のハードルが高く、幾度か手にとってはそのまま棚に戻してきたもの。で、たまたま古本屋で本作を目にして、これだったらさすがに読めるわ、ってことで入手。水木作品だし。
    で、本作。物凄くざっくりまとめられているけど、あらましはあらかた掴めた気がするし、これで十分って感じ。

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    2021年08月03日
  • 遠野物語remix

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    もともと民俗学に興味があったので、面白く感じた。
    読んでいると、自分も遠野の地に行ってみたくなった。一つ一つの話が短く読みやすかった。

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    2021年07月08日
  • 故郷七十年

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    初めて読む、柳田國男の本。
    子供時代から老年にいたるまでの、心に残ったことが書きつけてある。
    子供時代は、何に心を惹かれて民俗学に興味を持ったか、どんな経験が作用したか、壮年からは自身の問題意識と民俗学を通した解決に向けての思いが書かれている。

    民俗学会のおこりの話や、外国人が日本を研究することを推進し、国内の研究そのものを活発にさせたいという意図があったことは印象的だった。

    単に民俗学を振興するだけではなくてそれをとおして解決できるのではないかという示唆もあり、例えば四民平等になって、農民は士族を批判していたが結局士族の真似をし、自分たちのこれまでの生活を軽蔑する向きがある。これは民俗学

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    2021年05月06日
  • 水木しげるの遠野物語

    購入済み

    東北という地域性もあるかもしれませんが、暗めの話が多く、
    水木しげる先生の絵が雰囲気にとてもマッチしています。

    遠野物語の入門編として最適です。

    #ダーク #タメになる

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    2021年04月22日
  • 故郷七十年

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    ・友人からのプレゼント。今まで読んだ事のない分野だったけど、語り口調な文体で読みやすかったです。

    ・著名人が沢山出てくるのも面白く、『へぇ〜、そういう人なんだぁ〜』と思いながら出てくる著名人の本をチェックしたりしました。

    ・私達がまだ生まれていない頃の日本。
    ドラマや映画でしか見たことないから、この本を読み進めながら脳内で映像化しても作り物っぽくなるし、ちょっとしたニュアンスが汲み取れない古い言葉もあって現実味を感じる事が出来なかったけど、もし、お爺ちゃんが生きていたならこんな感じで話聞かせてくれたのかなぁって思う。

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    2021年03月09日
  • 遠野物語remix

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    現代語訳されて再編された、柳田國男の遠野物語。
    東北の薄暗くも寒々しい原風景に息づく、怪異の姿がありありと思い浮かぶ。

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    2021年02月25日
  • 南方熊楠/柳田國男/折口信夫/宮本常一

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    私の好きな池澤夏樹が企画し編集したこの文学全集の中でも、取り上げる対象が南方熊楠、柳田國男、そして宮本常一というこの表紙だけで、購読を決めた。


    宮本常一という人の、日本にかつてあった人々の普通の暮らしを描きとり、描写のみならずそこから俯瞰して、その後の発展との関係を導く巧みさ。

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    2020年07月06日
  • 遠野物語remix 付・遠野物語

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    昨日まで東北を旅行していました。最後の訪問地が遠野です。その前に遠野物語を読もうと思いました。
    最初に手にしたのが青空文庫。しかしなかなか読みづらく。たどり着いたのがこの本でした。

    原文を単に口語体に変換するだけでなく、本来なら注釈とすべき内容を本文内に上手く取り込むことによって、平易で読みやすくなっています。さらに説話の順番を入れ替えて括ることによって、頭に入りやすく工夫されています。
    後ろには柳田さんの原文も付いています。入門編ともいうべき京極さんの文章を読んだ後にこちらを読むと、原文が削ぎ取られたような名文である事が良く判ります。

    ところで実際に訪れた遠野。
    卯子酉様とか五百羅漢、コ

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    2019年11月11日
  • 遠野物語remix

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    遠野に伝わる数々の伝説の情景が脳裏に色濃く浮かび上がってくる。
    原風景への憧憬もさることながら、このような話を伝える語り部たちがどれほど残っているのだろうと、少し寂しくなる。

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    2019年09月09日
  • 故郷七十年

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    島崎藤村の「椰子の実」は柳田が伊良湖岬で体験したことを聞いて詩にしたもので、島崎の体験ではないと。
    島崎が「台湾で兄に会ってくれ」と言うので会ったら、土地の払下申請に在留期間が足りないので口利きを頼んできた。藤村も承知のことと知った柳田は、自然主義とかいって、やってることは役人(当時柳田は農商務省勤めだったか)を馬鹿にしたこんなことか、と憤慨して絶交したと。
     
    民俗学絡みの話は興味深いが、真剣には読めない。遠野の話は一つも出てこないし。
    80歳を過ぎてからの口述筆記なので、話が前後するし、体系立っていない。
     
    念のため付記。面白くないわけじゃないです。

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    2018年12月31日
  • 南方熊楠/柳田國男/折口信夫/宮本常一

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    「海上の道」柳田国男
    柳田の最後の著書であり、様々な論議を呼んだこの論文を私は初めて読んだ。「日本人の祖先が、南方海上より流れ着いた人々であった」という論旨そのものは、現在では明確に批判・訂正されているので、改めて読むモチベーションがなかなか持てなかったのである。この全集では、まず「文学」として読もうとしている。「科学」と対立する文学という意味で、私も確かに文学であると思う。構造はほとんど随筆だからである。柳田は、青年の頃拾ったヤシの実からこの論を立てている。私は勘違いしていたが、ヤシの実を沖縄の浜辺で拾ったのかと思いきや、伊勢の浜辺で拾ったのである。そこから、様々な思いと民俗事象を述べた後に

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    2018年01月27日
  • 遠野物語remix 付・遠野物語

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    遠野を訪れる道中、予習の為に読みながら汽車に揺られた。京極夏彦さんということで、どんなおどろおどろしい文章が連なっているのかと構えていたら(偏見です)、思いの外シンプルで読みやすかった。
    これを読んで、語り部のおばあちゃんの話も聞いて、地方の貧困が透けて見える話も多く、面白かった一方でやりきれない気持ちになった。

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    2017年08月17日
  • 遠野物語remix 付・遠野物語

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    「遠野物語」を読みやすく現代文にかみ砕きながら、装飾はほとんど行っていないので、原典の持つ素朴な「得体のしれないものを伝承する」という姿勢を感じ取ることができます。
    怖がらせようという意図のある「伝承話」ではなく、あくまでただそう伝わっている、ということを伝えていこうとする話のかけらたちなので、物語の背後に統一された意図があるわけでも、意外性ある展開があるわけでもありません。

    けれど、繰り返し描かれる「この世ならざるもの」がなにかの暗喩なのか、はたまたほんとうの異形なのか、などと想像を巡らせると、とらえどころのない不安やおののきを感じたりもするのでした。

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    2017年01月09日
  • 遠野物語remix

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    独特な文体に目が行く。
    簡潔な短い文が重ねられている。ここは読点なのでは?と思うところで句点だったり。
    京極夏彦の文章を読むのは実は初めてで、これが京極調なのかどうか、わからない。多分、柳田の文章に合わせて工夫したものなのだろうとは思う。

    経立(ふったち、長生きした獣)や、座敷童、山神、山人といった不思議なものたちには、心がひきつけられる。
    そして、それらが土地の地形や地名と深く結びついていると感じた。
    きっと遠野だけではなく、全国各地にこういった話はあったはずなのに、どうして残らなかったのだろう。
    ほら、この岩にはその時の熊の爪の跡がのこっているだろう―といった形で、自分の生まれ育った土地

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    2016年05月28日
  • 遠野物語remix 付・遠野物語

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    遠野物語が現代語訳で読めるのは大変幸せなことだと思う。おまけに行間も京極氏の解釈によって大変わかりやすく補足されている。
    言い伝えというものは何も遠野に限ったものではなく、全国各地に同様なものが存在っすると思うが、遠野という地域の歴史的な背景や地形的な特色も解説されていてわかりやすい。

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    2016年03月17日
  • 遠野物語remix 付・遠野物語

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    柳田國男の名著『遠野物語』を京極夏彦流にアレンジメント。私にとって初の京極作品がこれである。何それ。
    大分ホラーノベルテイストになったが、それでも遠野物語の、語られることで明るみになる樹樹と、語られぬことにより生じる虚(うろ)とが醸し出す不協和音が生かされていて良い。京極氏が元々そういう作風だったらごめん。何せ読んでない。
    一一七番のヤマハハの話の結びのアレンジはすげー怖かった……。

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    2015年09月05日
  • 遠野物語remix 付・遠野物語

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    正体の分からないものへの畏敬、姿は見えているが自分とは違う物への怯えは今の日本人の好む物語にも通じるとおもう。カッパ、雪女、山男、童話だったり小説、漫画、映画でも有名な妖怪達の物語が京極夏彦さんの手によって読みやすくなっているので興味はあったけど古い作品だし手を出しづらいと考えている人がいたら、これを! と差し出したいです。
    現代人以上に神仏信仰が盛んで、生活に馴染みすぎたが故に無宗教であると言う人もいない時代だからこそ、たぶん勘違いだろう、見間違いだろうではなく化け物に違いないという方向に転がっていくのは興味深い。
    五十九の胡桃の合間に赤ら顔の河童が見えたのはその最たるものだと考える。

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    2015年08月25日
  • 南方熊楠/柳田國男/折口信夫/宮本常一

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    柳田國男
    根の国の話、根の国の意味は地底深くの死の世界を表しているのではない、富士の高嶺の根である。出発点とも中心点とも解すべきもの

    亡き人に逢える 常世の国と根の国
    とこよ 富と長寿 上利浦島の子

    とこよ 常夜経く国 闇かき昏す恐ろしい神の国
    死の国 常暗の恐怖の国

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    2015年08月23日
  • 地名の研究

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    おもしろかった。だけど。理解するのに苦労した。そんな感じ。初めて柳田國男を読んだけれど、もっと読んではみたい。簡単ではないけれど。

    地名とかはやはり楽しいですよね。自分のところ、あるいは関係したところ。

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    2015年07月29日
  • 遠野物語remix 付・遠野物語

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    ”遠野物語remix 付・遠野物語”京極夏彦・柳田圀男著 角川ソフィア文庫(2014/06発売)

    ・・・遠野出身の佐々木喜善が語る怪異譚を柳田が記した”遠野物語”、その京極夏彦版。(柳田の原板も収録)
    現代語に訳出したものや、関連のある話を近くに集めたり、非常に読みやすい構成。

    ・・・柳田版を前に読んだときも思いましたが、間に人が入りすぎ。
    遠野住人(複数の場合あり)→佐々木→柳田、で、
    話の内容が相当変わっているのではないだろうか。
    また、実際にあった話のように語られている中にも一から作られたっぽい話も多数。
    各話の成立の過程を考えながら読んでいくと非常に面白い。
    今年のベストを狙えるク

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    2015年02月28日