羽根田治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この手の本は、今までに何冊も読んできた。
いつか登山をしたい。
その日のために、まずは危険を知ることが大事だ。
山の中に入れば、滑落や道迷いは常に誰にでもあり得る。
どんなに準備をしていても、起こる時は起こる。
肝心なのは、それが起きた後の行動だと思う。
落ち着いて、その時の最善の行動ができるか。
今回は、生還した人の話ばかりだが、生還できなかった人もたくさんいるだろう。
その生死を分けるものの一つに、いろんな事例を知っているか、ということも含まれると思う。
登山をする人にとって、この本から学べることはたくさんある。
何日も食べなくても、水さえあればそこそこ生きていられる。
飲まず食わず -
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Posted by ブクログ
滑落遭難や雪崩遭難などの山岳事故と違って、道迷い遭難は急な天候不順などが間接的な原因になることもあるとはいえ、人間の判断ミスによる回避可能な事故だ。自分は登山はしないが、ヒューマンエラーがどう発動してしまうのかという興味に惹かれて読んだ。本書は何とか生還にいたった実際に起きた道迷い遭難の7つの事例が紹介されていて、いずれの事例も初心者や素人の浅慮や暴挙というのではなく、そこそこの登山経験者の起こした、たぶんこうだろうという憶測による判断、計画変更の際の検証の怠り、「迷ったら引き返す」「迷っても沢を下りるな尾根を上がれ」という鉄則の無視という、一言でいえば経験者あるあるな慢心によるミスという感じ
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Posted by ブクログ
この書籍では、
何らかのミスで遭難し、長期間のビバークののち生還した事故で、なにが生還に繋がったのか、を取材、考察しています。
山をやる人にとっては、遭難事故事例は自分事に受け止め、事故らないための予防線になりうるけど、山をやらない人にとっては、どちらかというと娯楽としてのノンフィクション事件になると思う。
この本を読んで1番驚いたのは、
人間って2週間水だけでも生きてるんだ。という生命力の偉大さ。とんでもないぜ。
とはいえそんな生活はごめんだけど。
そして最初の1章、事故者の手記だったとは、、驚きました。事故中に実際に書いてたメモとか、否応なく現実を突きつけてくる感じで緊迫感がありまし -
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Posted by ブクログ
熊による襲撃事故を紹介しながら確かな証拠がないため憶測の域を出ない熊の実情を様々な視点で書いており大変参考になった。熊怖いなぁって気持ちがより強まったがそれでもやっぱり山は大好きなので今週末の登山計画を練っている、どこかのすごい登山家が「遭難は運です」と言っていたように交通事故にあうようなものなのだろうか、私は衝撃的なことが起きると身動きがとれなくなるタイプなので冷静に対処できる気がしない、運良く生涯熊に会いませんように…
私のホームである丹沢大山近辺では近年ミツマタが大量発生している、可愛らしくいい匂いのする球体の花を咲かせるが毒性があるらしく鹿の食害により植物が駆逐された場所にミツマタが -
Posted by ブクログ
私も「道迷いで途方にくれていた人」と「ライトを持っていなくて暗闇で行動不能になっていた人」の2回ほど遭難予備軍な人と一緒に下山して登山口まで送り届けたことがあるが、どちらも良く整備された登山道であったからリスクなしに無事に送り届けられた。富士山で救助活動をした大学生の子達はリスクを承知で見ず知らずの男性を助け、自分の命より相手の命を優先することはしないという山岳救助の原則をきっちり守っていて本当に尊敬する。倒れた男性の救助をしていた方々も登山計画に狂いが出ること自体がリスクになるだろうしコロナの時期でなくとも大事な装備に血が付着するのは抵抗感があるだろうに。涙腺が緩くて他人のために行動できる人
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Posted by ブクログ
ネタバレ今や当たり前となったヘリコプターによる山岳救助の草分け的存在、篠原秋彦氏の半生を綴った本。東邦航空に入社後は営業マンとして山から山へ自分の足で駆け回り、工事や整備事業の為の現地調査をとり、山小屋からの信頼を得て荷揚げの仕事を請け負うようになる。やがて当時は人力が当たり前だった山岳救助の場でヘリを飛ばし、長野県警にヘリが導入される前はもとより、導入後も壮絶な現場から現場を飛び続けた……。
自分もいち登山初心者のため気になって調べたところ、2023年の山岳遭難事故発生件数は738件、遭難者809名、死者・行方不明者61名らしい。対して昭和38年は事故件数は529件、死者・行方不明者は184名だとい -
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