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福岡大学ワンダーフォーゲル部のヒグマ襲撃事件をはじめ、最近、急増しているクマによる事故の実態、原因を解明するノンフィクション。
1970年7月、日髙のカムイエクウチカウシ山に登りにきていた福岡大学ワンダーフォーゲル部5人は、九ノ沢カールで幕営中、突然、ヒグマに襲われた。
近くのにいた他大学の山岳部員に救助を求めるが、クマの執拗な攻撃に遭い、結局3名が亡くなってしまった。
ザックを取りにもどらない、背中を見せて逃げないなど、いくつかの教訓を残し、当時は大変な話題となった。
しかし、報告書は残っているものの、悲惨な事故だけに書籍にもならず、50年近く経過したために事件は風化してしまった。
ところが、最近はクマの出没が多く、各地でクマの襲撃による被害が頻発している。
福岡大学ワンダーフォーゲル部のヒグマ襲撃事故をしっかり検証するとともに、最近のクマとの遭遇被害の事例を追い、生態の解説をする。
文庫化にあたり追記として、著者による最近のクマ遭遇事故の特徴などが追加された。
本文の写真は、ツキノワグマの写真家澤井俊彦氏が野生のクマを活写している。
Posted by ブクログ 2022年06月22日
クマ…こわい
三毛別羆事件を知った時、恐ろしくて震えた!
それ以来「クマ」が怖い。
その反面、クマの生態にも興味が…
この本はクマに襲われた事例とその生態を記したもの
日高・カムイエクウチカウシ山のヒグマ襲撃事件
(福岡大学の学生パーティーがヒグマに襲われた事件)
からすでに恐ろしい。
北アル...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年11月14日
クマの大量出没が連日ニュースになっているので気になって読んだ。
読んでみて改めてクマは怖いと思った。
遭遇してもし襲われたら一瞬でほとんどの人が冷静に対処はできないらしい。
だか本書はクマが恐い思わせることが目的ではなく、人もクマのことを理解することが大事であると著者は言う。
クマの生態と人里へ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年10月06日
登山をするので興味深く読みました。誰でもクマと遭遇する可能性はあるということです。
ヒグマが恐ろしいことは知っていましたが、ツキノワグマもかなり恐ろしいと感じました。クマに襲われて重傷を負った被害者がクマを責めることなく敵意も抱かず、人間がクマのテリトリーに入ったり、野生世界の秩序を乱すようなこと...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年07月13日
山岳遭難を多数取り扱われている羽根田治氏によるクマ被害を扱う一冊。
地元猟師の声、九死に一生を得た方々の生の声は恐ろしさをリアルに伝えてくる。ヒグマよりツキノワグマの方が人身事故数が多いのは意外だったが、
ヒグマの死亡率は30%以上と高いし、顔面を狙うことも多い。
決定的な対策も無い。
熊よけのため...続きを読む
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