結城充考のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
結城充考の長篇ミステリ作品『プラ・バロック』を読みました。
結城充考の作品を読むのは初めてですね。
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雨の降りしきる港湾地区。
埋め立て地に置かれた冷凍コンテナから、十四人の男女の凍死体が発見された!
睡眠薬を飲んだ上での集団自殺と判明するが、それは始まりに過ぎなかった――。
機捜所属の女性刑事クロハは、想像を絶する悪意が巣喰う、事件の深部へと迫っていく。
斬新な着想と圧倒的な構成 力!
全選考委員の絶賛を浴びた、日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。
★全選考委員絶賛!
有栖川有栖氏「今書かれ、今読まれるべき新感覚のミステリー」
田中芳樹氏「『この作家でなければ書き得ない境地』を獲得している」
石田衣良氏「道具立ても、文体も、作中のムードも、すでに固有の輝きを放っている」
若竹七海氏「この事件いったいどうなっちゃうの?と頁をめくる手がとまらなかった」
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第12回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作で、2009年(平成21年)に刊行されたクロハシリーズの第1作……2015年(平成27年)にテレビ朝日系列で杏がクロハを演じて『クロハ ?機捜の女性捜査官?』というタイトルでドラマ化されているようです。
孤高の女刑事が挑むのは……死を弄ぶ悪魔だった、、、
降り続く雨。京浜工業地帯のインダストリアルな空気と、港湾の寂寞としたコンテナ群を背景に、未曾有の凶悪犯罪が静かに幕を開けた! 埋め立て地の冷凍コンテナから、14体の凍死体が発見された……整然と並んだ死体は、誰の、どんな意図によるものなのか? 神奈川県警機動捜査隊に所属する女性刑事・クロハは、虚無感と異様な悪意の漂う事件の、深部に迫っていく……。
圧倒的な構成力と、斬新なアイディアを評価され、選考委員満場一致で新人賞を受賞した期待の新鋭、渾身の一撃……第12回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。
港湾地区の埋め立て地で、貸冷凍コンテナの中から14人もの男女の凍死体が発見されるという凄惨な導入部分と、バーチャルな空間での言動を織り交ぜた近未来感が印象的な作品でしたね……神奈川県警機動捜査隊に所属する女性刑事クロハが、合同捜査班の中で理解のない上司カガに反発しながら事件解決に向けて取り組む姿が、冷徹で無機質な文体で描かれており、独特な印象が残る作品でした、、、
ミステリとしては少し物足りない印象でしたが、結末でバーチャルのキャラと現実の人物が一致した際のスッキリ感があり、読みやすい作品でしたね。 -
Posted by ブクログ
本作『衛星を使い、私に』の概要と感想になります。
『プラ・バロック』で一気にクロハの世界観に引き込まれた私ですが、前作『エコイック・メモリ』で挫折しそうになりつつも本作『衛星を使い、私に』で次回作への読書欲を取り戻しました。
本作は6編からなる連作短編集ですが、いずれもクロハが機動捜査隊に入隊する以前の話であり、自動車警邏隊のスギが上司であった時期を描いています。
警察官であったクロハの父と同僚であったスギは、クロハの正義感の強さと父親と似た刑事の勘の鋭さに期待と不安を抱えながら、クロハの上司でありつつ父親代わりとしても事件に同行する日々は、なんとも言い難い気持ちだなと同調します。
次回作の『アルゴリズム・キル』では、どのような気持ちにさせられるのか楽しみです♪ -
Posted by ブクログ
ネタバレSF好きの琴線をビンビンかき鳴らすワードに世界設定と前置きは最高なんだけど、戦闘、道士怖い、戦闘、道士怖いの繰り返しでその設定があまり活かされておらずすごく勿体なさを感じてしまう。
300pに満たない内容なのでそうした設定はあくまでも添え物なのかもしれないけれど、もっとボリュームを持たせたスケールの大きい話で読みたかった。
死体に意識をダウンロードすると言うとんでもない方法で降臨する道士の不気味さとパワハラを通り越した粗暴さにこりゃすげえのが出て来たとワクワクしたものの、再び目覚めるまでの100年の間に大きく衰退した共和国の状況を目の当たりにし、さらに明らかな負け戦を強いられるこの状況でもなんとか頑張ろうとするその姿にだんだんと「道士頑張れ」と思い始める自分がいた。
員とcyの邂逅とかどうでもいいから道士のアップロード成功してくれと願ったものの、あまり掘り下げられてない人物に嵌められて死んでしまいすごく残念だった。この辺りももっと因縁めいた人物の手にかかっていれば違ったんだろうけど、いかんせん短い話なので仕方がないか。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ淡白な文章でテンポよく物語は進んでいく。
後半からの話の締め方には少々走りすぎでは?とも感じた。「プラ・バロック」というタイトルと14人の凍死体、集団自殺という設定に惹かれたもののミステリーというよりは主人公である機捜の女刑事・クロハの成長物語だ。
また、このクロハの造形がやや在り来りである。
孤独で美人な女刑事というのは擦り切れるほど使われてきたものであり、それが物語においてプラスに働いているようには思えなかった。終始クロハの像が定まらないのは何だろう。
姉が死んでしまう点については無理矢理話を進めようとした感じが否めない。現実的ではないな…。
仮想世界については現実への示唆的表現が散りばめられていて面白い。テクスチャと雨はキーワードだったようだ。しかし、ここでも身の回りの人間がそんな都合よく揃うか?という現実味に欠ける点が見えた。
設定にインパクトがあるだけに残念さも否めないが、筆者の淡白な人間味を一切出さない文章が最大の魅力だ。(好みはだいぶわかれるだろう)
途中からどんどん凍死体が発見されるが、そのあたりから物語がとっちらかってきた印象が見受けられる。タカハシについても、クロハ視点で話が進むので仕方ないがもう少し踏み込んで読みたい部分であった。
テンポは非常にいいし、名前を全てカタカナで記し、人間味の薄い文章も面白いがさらっとしすぎていて物足りない。話が進むにつれ、点と点がつながって線になっていく感じはとてもよかった。