結城充考のレビュー一覧

  • 躯体上の翼

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    とても切なく面白かったです。永く生きる生体兵器の員が、ネットの海で出会ったcyに会いに行くために、単身で200隻を超える艦隊に闘いを挑む、という大筋でもう好きです。文体が硬質なためか、世界観も硬かったのですが、読み進めていくうちに作品の終わりかけた世界が朧げに立ち上がってくる、というのも好みです。員とcyのやりとりが7文字という制限があるのも切ないですし、cyの正体も、物語の唐突な幕切れも切ないものでした。あと清がかわいい。想像力を駆使されられた楽しい読書でした。

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    2017年03月29日
  • エコイック・メモリ

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    シリーズ第1弾「プラ・バロック」でたった一人の姉を失ったクロハ。
    彼女にとって姉はただ一人の理解者であり、自分を偽らずにいられる相手だった。
    そして、姉が遺していった忘れ形見のアイは、クロハが生きる理由となった。
    動画サイトにUPされた「回線上の死」と名付けられた複数の映像。
    殺害される映像は果たして偽物なのか現実のものなのか、警察も判断できずにいた。
    娯楽用途に流通させる目的で行われた実際の殺人の様子を撮影した映像は「スナッフ映像」というらしい。
    ずいぶん前に「タフ」という映画を見たことがある。
    見知らぬ者同士が殺しあう映像が作品の中で大きな役割を果たしていた。
    「エコイック・メモリ」でも同様に、次々とUPされる動画が、物語の中で重要なキーアイテムとなる。
    不自然に差し込まれた音声に気付いたクロハ。
    やがて発見される土に埋められた複数の死体。
    まるで試されるかのように変化していく殺害方法。エスカレートする残虐さ。
    何かを隠すために上から別のものをかぶせるか。
    それともまったく消去してしまうか。
    音声に隠された犯人の周到さと、自己満足の歪んだ正義。
    犯人を追う警察と復讐者の影。
    スピード感のある展開で飽きさせない。
    私生活では義兄との間にアイをめぐる争いが起こり、捜査の合間を縫って調停に足を運ぶクロハ。
    孤独なクロハにとっては特別な存在のアイだったが、クロハが最後にした決断はやはり彼女らしいものだった。

    独特の着眼点を持ち、猟犬のような犯罪への嗅覚を持っているかのようなクロハ。
    次回作があるならばぜひ読んでみたい。

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    2017年03月08日
  • エコイック・メモリ

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    ネタバレ

    動画投稿サイトにあがった殺人の映像。本物かいたずらかも分からない。主人公が期限付きの捜査を命じられる。

    今回も面白かったです。分厚い本でしたが一気読みでした。プラ・バロックよりも裏社会の存在が大きく、前作とはまた別の悪意がありました。クロハシリーズは暗い雰囲気で犯人がサイコパスっぽいのが多いのでしょうか。

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    2016年11月27日
  • プラ・バロック

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    ネタバレ

    再読。
    しかし、ほぼほぼ内容は抜け落ちていたので新鮮な気持ちで読めた。
    結局、『鼓動』の実態がよくわからないままだったんだなぁ。
    なんでお姉さんが殺されなければいけなかったのか…悲しい。
    前回の感想と然程変わらない印象。
    面白かった。


    2016.10
    自殺者の顔を繋げて蝶にするっていうアイディアが凄いなぁ。
    実際は蛾だったわけだが。
    途中までは本当にワクワクだったがまとめかたが若干あっさりしすぎな気が。
    クロハがどんなふうに生きてくのか続編に期待。

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    2016年10月15日
  • エコイック・メモリ

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    結城さんの2冊目。
    いいね!!!!!!

    インプリンティング  だっけ?
    刷り込み現象・・・・。

    警察小説にのめり込むきっかけとなったのが誉田哲也だったためか、「芯の強い女刑事」ものが、最高に好き。

    本作も。

    これでもか、と追い込まれる絶望的な状況に敢然と立ち向かう姿が、見ていて気持ちが良い。それでいて、主人公が感じるであろう恐怖や人間的な弱さもしっかり描かれているのでリアリティがあってよい。

    個性ある脇役たちも魅力的だし、続編にも期待。

    ★4つ、8ポイント半。
    2016.06.30.新。

    ※近未来感のあふれる世界観なのに、コートを「外套」と・・・・昭和初期か!?!

    ※「キリ」の正体は???

    ※「ミハラ」が、実は悪い人間ではなかったという点が、、、、、、辛いね。

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    2016年06月30日
  • 衛星を使い、私に

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    これも前作を読んですぐ読み始めた。これが一番面白かったかもしれない。自動車警邏隊のときのクロハの短編集。クロハの心の動きや戸惑いが伝わってくる。今回が一番、クロハを身近に感じられたかも。スギさんとの関係もいいなあ。あとやっぱり、クロハって何だろう、洞察力に長けてるのかな。推理力というか、ただの偶然にしては出来すぎてるところもあるけど。表題作の「衛星を使い、私に」は最後まで読んだときの、ああなるほどだからそういうタイトルなのかって納得いった感じ、好きです。今回もちょっと、まわりくどくて分からないところ、伏線が深すぎて分からないところがあったけど、全体的にどのお話も引き込まれたし、統一感があって良かった。またどこかで、クロハに会えたらいいな。

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    2016年04月09日
  • プラ・バロック

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    結城充考 の初読み。3~4年前に「この警察小説がすごい」なる年刊誌(いわゆる「このミス」=「このミステリがすごい」の姉妹編?)にて、イチオシ新人作家による注目作品として紹介されていた一冊。

    記憶の端に残ってたそのタイトルを、古書店でたまたま見かけたため購入。

    結果・・・2つの大きな収穫が!!

    収穫①
    間違いなく面白い作品・作家に出会えたこと。
    “仮想空間”がどうのこうの……という、ちょっと引いてしまいたくなる仕掛けも、筆者の筆力によってか、はじめは戸惑うもすぐに慣れ、まもなく受け入れられた。

    “仮想空間”の描写を受け入れられない人には不向きかもしれないが、そこを突破しさえすれば、十二分に楽しめるエンタテイメント性はあるはず。
    警察小説のニューヒロイン。続篇もあるようなので、今後の活躍にも期待♪


    収穫②
    巻末解説文の寄稿者、有栖川有栖さん。
    ミステリ界では有名らしく、よく目にする名前ではある。
    がしかし、トリックがどうの、仕掛けがどうの~がメインの“いわゆる推理小説”には魅力を感じないため、(たぶんそっち系の作家さんかと思っている)今まで敬遠してきたが……。

    解説文の内容から、その文体から、その語り口から滲むその人となりから、彼の作品を読んでみたくなった。

    巻末解説文の書き方から「この人の作品を読んでみたいな」と思わせられた作家さんって、今まで外れたことがない!

    (大沢在昌、重松清、他2名ほど)

    なので、きっと有栖川さんも好きになれそうな気がする……。

    ★4つ、9ポイント半。
    2015.11.04.古。



    【追記】
    つい先日(8月の最終週)朝のニュース番組にて、ここで描かれたのと似たような事件を報じているのを目にした。インターネットを通じて自殺をほのめかすような誘導をした者がいて、実際にその通りにした自殺者が続出したとか・・・・。

    怖い、怖い。

    2017.08.30.追記。

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    2017年08月30日
  • 衛星を使い、私に

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    クロハシリーズの短篇集。
    ということをずっと知らなくて読み逃していたのを、ふとしたきっかけで知ることになり歓喜しながら読んだ。短編も巧みに書く作家さんですね。どれも良かったけど他者から見たクロハが書かれた作が良かったなあ。そして表題作。最後の最後でタイトルの意味が分かり、視界がひらけたような鮮やかな感覚に飲み込まれる。
    長編でも短編でもいいから、もっとクロハを!

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    2014年06月30日
  • 衛星を使い、私に

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    他の作品もそうだが独特の雰囲気を醸し出すよなあ。文章がそうなんだろうけど、それも技術というやつなんだろう。今後が楽しみだ。

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    2013年09月18日
  • エコイック・メモリ

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    しまった、2作目を先に読んでしまった。

    最初は取っつき難かったけど、だんだん面白くなりました。読後感も悪くない。ただ、誉田哲也っぽいなあ。

    でも、順番逆になったけど、1作目も読んでみようと思わせました。

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    2013年08月14日
  • エコイック・メモリ

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    惨殺動画、これは本物かダミーか?
    捜査担当になったクロハは独自の犯罪に対する嗅覚で、真相にせまります。

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    2013年03月02日
  • エコイック・メモリ

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    女刑事クロハシリーズの第二弾。
    前作にも増して猟奇的な殺人事件「回線上の死」

    殺害過程を録画し動画サイトに投稿する。犯人の目的は。
    被害者の繋がりは。動機はなんなのか。

    結論から言うと、動機も犯人も至る過程も納得できなかった。
    最後の対決シーンは一作目のほうが完成度は高い気がする。

    それでも、姉の子供「アイ」については本作のほうがすごく好き。
    クロハが自暴自棄になったりしないのは「アイ」がいるからだと思う。

    ただ残念だと思ったのは、アサクラにもう少し重きを置いてほしかった。
    クロハの中でもアサクラが与えた影響は大きかったと思うので。

    電脳世界でのつながりが今回はあまり出てこなかったが。
    「アイ」と同様、クロハの一面を表す手段として描き続けてほしい。

    作者の人物描写の濃淡が故意なのか、そういうものなのか分かりづらい。
    突然ズームアップしたりフェードアウトするので、キャラが把握しづらい。

    それでも引き込まれてしまうのは世界観とクロハのキャラなのか。
    美人でも何でもいいけど、悩みながら成長していくという展開がよい。

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    2012年12月23日
  • プラ・バロック

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    無機質な感じが仮想空間と現実の繋ぎの雰囲気を
    作り出しているところが内容と、とても合っていてストーリーに引き込まれる
    おもしろい作品でした。

    登場人物の中でタカハシが特に魅力的に描かれていたので
    彼をもっと登場させて欲しかった

    今の時代、キリのような思いを抱えている人が
    沢山居て、生きるという事がクロハのようなシンプルな事で
    いいのかもしれないと感じさせられました。








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    2017年09月20日
  • エコイック・メモリ

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    ネタバレ

    シリーズ二作目
    前回の事件で姉の赤ん坊を育てることになった主人公
    父親と親権を取り合って場合によっては警察をやめることも決意
    そんな悩ましい状況の中銃撃した犯人が大した凶器を持ってなかった事件に巻き込まれマスコミに追われ
    相変わらず仲間は出世を妬むカス警官とめちゃくちゃ大変である
    しかし前作のカス警官は暴力団対策のところに移籍してぴったりであった
    今回は結構面白かった
    犯人を殺してしまった警官アサクラとのやり取りも殺人動画を投稿する犯人グループを追いかけるのもそこから殺し屋との対決になる後半もなかなかよかった
    メインになるかと思われた謎の捕まっていた女は事件の解決にはかなり絡むけど話的にはあんまり重要じゃなかったね
    犯人も意外だったし出てきたキャラにはちゃんと意味があったし子育てのエピソードも掘り下げにつながっててよかったな

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    2026年10月07日
  • プラ・バロック

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    ネタバレ

    女刑事が事件に挑むシリーズ一作目
    珍しいところでは急にVR世界の話が混じってくるので最初何かと思った
    しかし!もっと珍しいのはこの世界観
    やたらと治安が悪く同じ刑事同士なのに二人きりになって殴られないように警戒したり
    空気が悪すぎて病弱な子供のために窓を開けられなかったり
    うろついてると堂々と警官をレイプしようとするヤクザがいたりする
    この世界の日本やばすぎるだろメキシコじゃないんだから
    特に態度の悪い刑事がやばすぎて後からフォローが入るんだけどそれにしてもひどすぎる
    女刑事が職場で受ける苦難みたいな意味合いなんだろうか…?
    文章もあんまり上手じゃないけどストーリーやキャラは悪くないから脚本か何かを書いてた人の小説みたいだと思った
    最後鼓動が逃げ切ってシリーズの敵となるかと思ったら普通に死んでた
    あの流れで逃げ切ってしかも他の人に殺されることあるんだ…と思ったね

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    2026年10月07日
  • アルゴリズム・キル

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    ネタバレ

    クロハ第三弾
    引き続き曇天寒空のハードボイルド、神奈川に夏はこないのか?
    未成年連続殺人死体遺棄事件と警察署内の不正告発の話が同時に進行するけど、最後まで全く絡まない!
    三作中一番アクションシーンが少ないし犯人も動機もラストも地味めで静かな物語だったけど、これはこれでしっくりきた
    前二作がミステリー強めだとしたら、今作は刑事もの強めな感じ
    最後ちょっと急ぎすぎた感はあったけど、子どもが助かってよかった

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    2026年07月17日
  • エコイック・メモリ

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    ネタバレ

    クロハ第二弾
    引き続き曇天のハードボイルド
    マル暴のRMTしのぎと純正サイコパスの捜査の間に、一作目で亡くなった姉の息子(アイ)の親権争いの話が差し込まれる
    今回も暗くて寒くて怖い
    一作目に比べると事件は地味だけど、撮影現場(元ホテル)への単独突入シーンは緊張感あったし、護送車襲撃は中々に衝撃的だった
    ただし、ストーリーの都合上とはいえクロハ独断専行しすぎ(鮫かよ)
    あと、思慮が浅かったり思い込みが激しすぎたり、そういう情緒面も含め色々心配な子
    ”アイアンメイデン”という呼称は感情表現に乏しいからか?

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    2026年07月17日
  • プラ・バロック

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    ネタバレ

    クロハ第一弾
    ハードボイルドな雰囲気のミステリー+サイコサスペンス
    次々と事件が発生するも捜査は遅々として進まず終盤急加速して最後はフィジカル!よくある刑事ものの展開のような気もするけど悪くない
    ただ、人が死にすぎているにしては死を決断させるに至る過程にあまり説得力が感じられなかったり、主人公が”アイアンメイデン”と呼ばれる理由がよくわからなかったり、もっと丁寧に書いて欲しかったなあと感じました
    (次作以降で判明することもあるのかもしれませんが)
    とはいえ、暗くて寒くて怖い雰囲気も嫌いじゃないので次も読むけどね

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    2026年07月17日
  • プラ・バロック

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    ネタバレ

    別々の事件が繋がったり、癖のある登場人物がいたり、追跡での緊迫感など、全体的に面白い
    ただ、ポリグラフや仮想空間が絡んで 年寄には理解が大変な部分もあった

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    2026年02月27日
  • プラ・バロック

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    読んでいて、ハラハラドキドキするのですが、ストーリー自体はありきたりかなと思いました。
    捻り方も王道かなといった印象で、もう一捻り欲しかったなと思いながら読み終えました。

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    2026年01月31日