ポールアルテのレビュー一覧

  • あやかしの裏通り

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    ロンドンの霧深い夜に現れる「あやかしの裏通り」
    そこに入り込んだものは不思議な光景を見て、その後行方知れずや精神を病んでしまうらしいが……。
    オーウェン・バーンズシリーズ邦訳一作目!

    楽しいー!!わくわくが止まらないー!!
    不思議な通り、不気味な人々、謎の建物の中で目にするのは本来見えないはずの光景……。
    謎としても最高だし、トリックも納得(アルテにしてはかなりスマート)何よりもキャラが!最高なんですよ!
    二十代後半、細身でイケメン(おそらく)で美と美女が好きな探偵×南アフリカ育ちで体格良しの自信家、正直、頑固な語り手、というバディ……ありがとうございます大好物です(笑)
    警部も良い……逃亡

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    2024年05月29日
  • 第四の扉

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    良質などんでん返し!
    古典ガチ勢がしっかり伝統芸の型を継いで書いてくれてるタイプの作品ほんと安心する

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    2024年03月22日
  • カーテンの陰の死

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    深夜の広場で“何か”を捨てていた不審な男を目撃したマージョリーは、その男が女性の髪を頭皮ごと剥がす殺人犯で、かつ同じ下宿先の“誰か”だと知り……。様々な事件が絡み合うシリーズ三作目。→

    今回も最高だよー!!
    ツイスト博士シリーズ大好き!今回はアーチボルト警部とのやりとりもめちゃくちゃ楽しい!このコンビ良い。
    事件も髪剥ぎ(?)殺人と、カーテンの陰という“密室”殺人の二種類が絡み合い、かつ過去の事件も出てきて豪華!空飛ぶ絨毯とか呪いのナイフとか、好きな人は大好きな→

    展開じゃないかと!
    わくわく止まらんよー!ボリュームが少なめなのもいいんよね。テンポよく事件が起こる(リアルやとたまったもんや

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    2023年10月23日
  • 死が招く

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    婚約者の父でありミステリ作家でもあるハロルドから夕食会に招待されたサイモン部長刑事は、閉ざされた書斎で煮えたぎる鍋に顔を突っ込んで死んでいる本人を発見する。
    その状況は作家自身が構想中だった新作の設定そのままだった!→

    密室×不可能犯罪×美しき姉妹×双子の兄弟×墓場から甦りしゾンビ……と、設定がモリモリなアラン・ツイスト博士シリーズ2作目。アルテ自身が巻末で述べているように、とても「ディクスン・カーらしい」お話。“恐怖”と“謎”が散りばめられていて、読んでいる時のワクワク感がすごい。→

    アルテのお話は、読んでる時にとにかく楽しいんだよなぁ、と再確認。謎解きで見たら小粒感があるけど(緻密に伏

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    2023年07月23日
  • 第四の扉

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    幼なじみのジョンが住む幽霊屋敷と呼ばれている家に居候し始めた霊能者夫妻。同じく幼なじみのヘンリーの母が交通事故に遭ったのち、“ぼく”は彼らの交霊実験に巻き込まれて……。
    本番は第三部から。とりあえずそこまで読んでほしい。脳がバグるから。→

    相変わらず楽しんで書いているのが伝わるお話。三部以降、絶対アルテニヤニヤしてるやん。最高やん。こんな流れは想像できんかったやん?
    その後もいい。ツイスト博士が出てきてからがさらにいい。とにかく楽しい。ぜひ読んでほしい。
    私はアルテ追いかけます!

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    2022年09月05日
  • 死まで139歩

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    謎の言葉を残し消えた美女、手紙を運ぶだけの仕事、靴だらけの郊外の廃れた屋敷。調査を始めたツイスト博士が魅了された謎の答えは……。
    コレは……人を選ぶ!(笑)でも私は大好き!いやいやないやろー!ってツッコミながら、ラストにしんみり。→

    解説で法月綸太郎氏(そして殊能将之氏)が書いているが、アルテって天然なんだろうなぁ。めっちゃ大真面目に書いてるのが伝わるから、なんかもう楽しかった(笑)面白い、じゃなくて楽しい。作者が楽しんで書いてるのが伝わる。良き。

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    2022年05月10日
  • 混沌の王

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    翻訳の表現がちょっと変わってて慣れるまで読み進めるのに時間がかかったが、内容は面白かった。
    探偵役のキャラクターも強烈で犯罪者を芸術家と言い切ってしまうところも面白い。
    そしたどんでん返しの結末も予想外。
    罪の裁き方を司法ではなく、探偵に委ねるのも珍しい。

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    2022年03月12日
  • 金時計

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    オーウェン・バーンズシリーズ。前作「あやかしの裏通り」がとんでもない超常現象をすっきりと解き明かしてしまう物語だったので、今度もその傾向かと思ったら。今回はすべてが解明されるわけではないのだけれどそれがまたいいかも。好き嫌いは分かれるかもしれませんが。
    子供の頃の記憶に深く残る映画を探す男。雪の中で起こった足跡のない殺人現場。時代も舞台もかけ離れた二つの物語が、徐々に符合していく不思議な読み心地の作品です。もちろんトリックを解き明かすミステリとしての部分が大きいですが、科学だけでは解明できない奇妙な部分も読み応えたっぷり。あれとこれとがあんなふうに繋がってくるとは……!
    一見甘く輝かしい運命の

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    2019年08月27日
  • 第四の扉

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    幽霊屋敷、降霊会、怪しげな影、密室殺人。素敵にいかがわしいオカルト要素が満載のミステリ。こういうの、大好きだわ本当に。次々に不審な事件が起こり、これだけ風呂敷広げといてきちんと解決できるんだろうか、とちらりと思ったりもしましたが。杞憂です。
    サスペンスフルな展開が魅力です。ぐいぐい引っ張られ続け、そして一段落つくところの展開が! えー、「手が冷たい」ってそういう意味か!!! あれは鳥肌ものでした。ミステリ的にもあそこで一気に混迷に陥ってしまいましたし(苦笑)。
    探偵役のツイスト博士がなかなか出てこない、って思ってましたが。なるほどそういう物語だったのね。そして最後の最後でまさしくガツンとやられ

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    2019年05月18日
  • 赤髯王の呪い

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    フランスのミステリー作家、ポールアルテの作で主役はツイスト博士。フランス・アルサス地方の出身でイギリスでコックをしているエティエンヌはイギリスに渡って10年になる。数年前の交通事故で記憶の一部がなくなる。アルザスは普仏戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦でいずれもドイツに併合されるという怨念をドイツ人に対して持っていた。少年時代にドイツ人の美少女が惨殺されるという事件が起こる。その美少女エブァが現れ、10年振りにアルザスに帰って、ツイスト博士が解決していく。掌編も3部まとめられている。

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    2013年09月01日
  • 赤髯王の呪い

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    短編集

    大体どんでん返しっぷりに慣れてきた。
    ミステリーとしても、過去の作品のパロディを用いており、そこら辺は解説でわかる。たまたま知ってる作品だから良かったが。
    トリックの構成は面白いが、現実的にこれをやる犯人って何考えてるのかわからん。不確実性が少し目に付いた。

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    2011年05月27日
  • 赤い霧

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    故郷の村で10年前に起きた殺人事件を調べにきた主人公。

    自分の素姓を隠したまま、事件に乗り出すが、またしても同じような事件が起きてしまう。

    意外な方向に話が進んでいき、相変わらずのどんでん返し。うむうむ。

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    2011年05月27日
  • 殺す手紙

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    二段組みが一段組みになって死ぬほど早く読み終えた。

    友人からの不可解な頼みごと、それに沿って行動した結果、不可思議な事件に巻き込まれる。

    話の展開もよろしくて、どんでん返しまで満足いく作品でした~

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    2011年05月27日
  • 虎の首

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    新作が出ていたことに気づかず今頃になって読んだが、期待に違わず面白かった。年二回のペースで訳が出るのは非常にありがたい。

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    2009年10月04日
  • 七番目の仮説

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    物語はロンドン警察の巡査が中世風のペスト医者を発見することから始まる。いかにも怪しい風体に加え、ゴミバケツになにかを隠していたように見えたので、巡査はその男を呼び止め、ゴミバケツを確認してみる。だがそこには何も見つからなかった。男は落ち着いた風で、自分は犯罪学博士だと名乗る。てっきり頭がおかしいのだと思いその男を解放するが、もう一度ゴミバケツの中を見ると、そこには死体があった。
    事態はありえないような状況からさらにありえない状況へとエスカレートしていくのが、最後には綺麗にまとめ上げる手腕はアルテならではのもの。途中どう収拾をつけるのか楽しみでしょうがなかった。

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    2009年10月04日
  • 殺人七不思議

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    オーウェンの元に届いた一通の手紙。
    次々と予告されては実行される不可能犯罪。
    世界七不思議になぞらえた事件の捜査に乗り出したオーウェンは、二人の青年と一人の美女の関係に注目するが……。→

    7つの事件はどれも不可能でアクロバティック。予告は毎回絵画にまだ乾かない絵の具で直書き。
    どの事件もまるで作られた芸術作品のようで、まるで動機が見えない。
    振り回されるウェデキンド警部がなんとも悲しい……。
    登場人物の一人である美女アメリーが苦手なタイプでなかなか嵌まれず→

    気づけば読み終わっていた感じ……うぐ。
    あと、「あやかしの裏通り」では「ほっそりとした長身で顔つきは若々しく」だったオーウェンの描写

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    2024年08月07日
  • 吸血鬼の仮面

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    イギリスを舞台にクラシカルなミステリーを繰り広げる、バーンズ探偵シリーズ。
    今回は吸血鬼を題材にしたミステリーだが、どこをとっても吸血鬼の犯罪にしか見えず、え?これどうやって落とし前つけるんだろう?と言う不安は300ページ辺りから払拭されて後は一気読み。二転三転しながらの伏線回収はお見事。

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    2023年12月12日
  • 第四の扉

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    フランスの作家ポール・アルテの長篇ミステリ作品『第四の扉(原題:La Quatrieme Porte)』を読みました。
    ここのところフランスの作家の作品が続いています。

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    3年連続で〈本格ミステリ・ベスト10〉第1位を成し遂げたフランスのミステリ作家、ポール・アルテ。
    その代表作がついに文庫化!

    オックスフォード近郊の小村に建つダーンリー家の屋敷には、奇妙な噂があった。
    数年前に密室状態の屋根裏部屋で、全身を切り刻まれて死んだダーンリー夫人の幽霊が出るというのだ。
    その屋敷に霊能力を持つと称するラティマー夫妻が越してくると、さらに不思議な事件が

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    2023年07月30日
  • 第四の扉

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    古典ミステリ好きな自分にとって楽しんで読めた。
    先に読んでたアルテの作品とはちょっと趣が違くて、こちらの方が読みやすかったのだが、訳の違いなのか年月の違いなのか。
    いずれにしてももっとこの著者の作品を読んでみたいなと思わせてくれて嬉しい。

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    2023年05月07日
  • 第四の扉

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    紹介文の「歴史的傑作」は随分盛ったなぁと思いながら読み進めたけど、確かにこれはその名に恥じない大傑作…!
    こんな構成のミステリーは読んだことがない。小説ならではの仕掛け。最後は畳み込むような真相解明で動揺してるところに、ラスト1文で打ちのめされます

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    2023年01月29日