ポールアルテのレビュー一覧

  • 殺人七不思議

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    世界の七不思議に見立てた連続殺人。殺人予告を警察に送りつけては不可能犯罪を実行していく犯人の狙いとは‥
    序盤はワクワクしたが思ったよりこじんまりした展開で、解決編もあっさりしていた。トリックというか真相もかなり危なっかしいもの、無理だろと思うものもあり。しかしこの強引さこそアルテという気はする。犯人の心情ももう少し丁寧に描いてくれるとよかったが、読んでいる間は楽しめた。

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    2022年05月06日
  • 金時計

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    1911年と1991年の物語が交互に語られていき、金時計、磔刑像、『黄衣の王』などどちらにも登場する小道具が謎を呼ぶ異色ミステリ。
    クラシックな密室殺人とサイコサスペンスっぽい過去への探求物語はそれぞれ魅力的だが、結び付ける必要はあったのかなという気はする。(2つのパートの結びつきについては、解説を読んではじめて気づいた。)
    しかし子供の頃に見た映画を探すための精神分析から怒涛のようにラストに続く流れはワクワクした。やはりアルテは面白い。

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    2022年04月24日
  • 死まで139歩

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    ツイスト博士シリーズ。
    暗号のような言葉を残して消えた女、毎日手紙を運ぶ怪しげな仕事に雇われた男、施錠と五年分の埃という密室の中に忽然と出現した死体・・不可解な出来事がツイスト博士によって一つに結びついてゆく。
    序盤のサスペンスは古典的で大変ワクワクしたが、真相がわかって実際やっている様子を想像すると少々無理があるような。しかし本格ミステリっぽさ全開の楽しい話だった。

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    2022年03月16日
  • 死まで139歩

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    ネタバレ

    読んでいる最中に浮かんだいくつもの?に
    解説で法月倫太郎先生が鮮やかに回答をくださり、すっきりした。

    わたしが大好きな殊能将之氏が、いかにポール・アルテが好きだったかという件はとても読み応えがあってよかった。

    フレンチミステリはやはり奇妙な味がする。

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    2022年02月09日
  • 混沌の王

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    しょっぱなの主人公の行動からして謎でね、フラグたてて、見事に人死んじゃうし。
    知らん女性の美醜についてとやかく言うアキレスにはデコピンしたい。
    なんだかんだでこの人の作品、好きなんじゃ。

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    2022年02月06日
  • 殺人七不思議

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    ネタバレ

    4件目の被害者の死に方というか死に至った原因の癖が強すぎて、思わず声が出ました。〝クセ〟というか、〝へき〟だなと。
    七不思議やわ〜。
    これ、ネタバレになるのかしら。

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    2022年02月06日
  • 第四の扉

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    ポール・アルテという作家の推理小説を次々読んで感じるのは、導入部の面白さと謎解きの物足りなさだ。「第四の扉」でも、おどろおどろしい導入ストーリーはとても面白く、ぐんぐん読めてしまう。しかし謎解きとなると・・・果たしてこれは本格推理と呼ぶべきなのか?

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    2021年12月22日
  • あやかしの裏通り

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    ネタバレ

    オーウェンの友人、ラルフが脱獄囚と間違えられ、ロンドンの霧の裏町を逃げ回り、迷い込んだクラーケン・ストリート。
    その通りの家の窓から女にナイフで斬りつけられる男性を目撃して立ち去るが、ライターを落としたことに気づいて引き返すと、クラーケン・ストリートは忽然と消えていた。
    ラルフから話を聞いたオーウェンはクラーケン・ストリートに興味を持ち、調べ始めると奇妙な体験をした人々が他にも存在することが。
    クラーケン・ストリートとは本当に幻の通りなのか?オーウェンと友人のアキレスは捜査に乗り出す。

    霧の裏通り、声をかける赤いショールの女、ぶどう売り。
    部屋の窓からぼんやりと見える一場面。
    わずかな時間の

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    2021年05月29日
  • 金時計

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    1991年の現代パートと1911年の過去パートから構成される。それぞれ独立した事件が起こる。過去パートの方でオーウェン・バーンズが謎解きをする。雪上の足跡をトリックにした殺人事件。既視感があるトリックであり、なんとなく途中で分かってしまう。それよりも現代と過去の輪廻転生の幻想的な要素が大きく、過去パートの素直な謎解きに対し、サスペンス的な現代パートとの対比が面白い。現代パートの展開は「えー、こうなっちゃうの!」という感想。さくっと一気読みでした。

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    2020年09月11日
  • あやかしの裏通り

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    20世紀初頭のロンドンを舞台にした、というよりあのシャーロック・ホームズが活躍していた頃のロンドン言えば、よりイメージがつきやすい。クラシカルな本格ミステリーでこちらは名探偵オーウェン・バーンズが頑張って活躍していく。何よりクラーケンストリートと呼ばれるあやかしの裏通り近辺が、読み込むほどに頭の中で3D化され不思議な感覚になった。
    古き趣きのある喫茶店で美味しいコーヒーでも飲みながら読むと、いい時間が過ごせると思う1冊。

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    2020年03月17日
  • あやかしの裏通り

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    ネタバレ

    この本が2005年の作品ということを考えると確かに本格作家界隈で話題になる作風である。

    たまにこういう本格ミステリを読むとクリスティを読み漁っていた学生時代を思い出す。
    難解な事件、本書においては難解どころか、通りが消えるという奇抜で突飛でありえない事件のWho、How、Whyを暴いていく。

    1900年代の古めかしさの中でこその、ぎりぎり許せるそりゃ無茶だろうと思うようなトリックだが、この手の話はそういった現実性よりも事件の裏にある意外なストーリー、伏線がすべてかちっとはまっていくさまを楽しむことなのだろう。

    作品とは関係ないが、この本のサイズ、紙の感触はとても心地よい読書体験を生んだ。

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    2019年08月20日
  • 第四の扉

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    幽霊が出ると言われる屋敷で、次々と不可解な事件が起こる。フランス人作家による、戦後のイギリスの小さな村が舞台のミステリー。

    交霊会やら密室殺人やら怪しげな謎が登場し、さらには全体をとおしての仕掛けもあって、本格派好きの人を喜ばせるトリックがてんこ盛り。
    大雑把な展開も、それはそれでこの作品の雰囲気には似合っているのかも。

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    2019年08月23日
  • あやかしの裏通り

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    ネタバレ

    20世紀初めを舞台にしたミステリー。序盤はなかなか読み進みにくかったが、終盤はなかなか面白く読めた。
    ただ、主人公のキャラクターは今一つかな。
    消える路地の謎については古き霧のロンドンならではかな。

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    2019年07月16日
  • 金時計

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    ネタバレ

    作風が変わった気がするのですが。いい意味でフレンチミステリーらしくないところが好きだったのに、ずいぶん変化球を投げてきたというか、こってりして結果的にフレンチっぽくなってきたというか。
    雪の中での不可能犯罪は、

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    2019年07月11日
  • あやかしの裏通り

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    ネタバレ

    美術評論家でもある名探偵オーウェン・バーンズの家にアメリカの外交官でもある旧友ラルフ・ティアニーが飛び込んできた。
    正体不明の路地に迷い込んで妙な光景を目にしたという。実は同じようなことが過去にもあったと新聞は伝えている。
    その路地は通常存在せず、迷い込んだ者は戻らないか心を病んでしまう。彼らはその路地で不気味な人々を目にするのだが、そこでみたシーンはどうやら現実に起こることらしい。
    オーウェン・バーンズが捜査に乗り出す。

    というお話なのですが、このオーウェン・バーンズがなかなかの気取り屋で鼻につく上に、だらだらと描写が長い。
    よって面白くなるまでにやや時間を要する気がします。

    この名探偵

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    2019年11月30日
  • 第四の扉

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    フランスの作家なのに、舞台はイギリス。
    密室殺人。次々と提示される謎。
    交霊会、雷雨、ほの暗い雰囲気。
    最後のどんでん返し。

    ただ、物語の進め方は、ごつごつとした感じ。
    デビュー作だからか。

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    2019年02月11日
  • 第四の扉

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    ネタバレ

    数々の謎と次々と展開されていく事件と推理。そのひとつひとつは興味深く次はどういう展開が待っているのかと先が気になる。どういう結末でそこまでどう辿るのか。不思議な雰囲気のある作品。

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    2018年09月02日
  • 赤い霧

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    嫌いではないのですが、バックボーンを
    きちんと把握できていないせいか
    今まで読んだ作品に比べると見劣りしてしまった。
    ただ、ドキドキ感はさすがと言うところ。

    残念だったのは犯人が殺人を起こした動機。
    う~ん、そういう風にしちゃうんだ…と
    ちょっとがっかり。

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    2012年12月15日
  • 殺す手紙

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    読んでいる途中でなんとなくわかってはいたけれど、オチの付け方がなんだかなーーー?! 主な登場人物がだいたいほとんど異性にだらしがない感じで、キャラクター性はとても好みだった。

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    2012年04月27日
  • 殺す手紙

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    なんとも、救いのない後味の悪い小説。残念だ。途中まで、次々と現れる謎にのめり込んだのに。翻訳ものだからだろうか、このタイトルがピンとこない。本来はなんて題だったのだろうか…

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    2011年07月31日