鏑木蓮のレビュー一覧

  • 白砂

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    ネタバレ

    小夜に対してつらい、のひとこと。。。故人の無念を晴らしてくれて、目黒警部にありがとうと言いたくなった。

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    2022年02月27日
  • 見えない轍

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    鏑木蓮『見えない轍 心療内科医・本宮慶太郎の事件カルテ』潮文庫。

    心療内科医の本宮慶太郎を主人公にした新シリーズの第1弾。またまた宮澤賢治が登場する。今回は宮澤賢治の童話が事件解決の鍵を握るようだ。

    事件の真相に迫る過程に説得力が希薄で、殺人の動機もトリックも拍子抜けする感じであり、ミステリーとしての面白さは余り無い。

    京都の小さな町で遺書らしきメモを残して亡くなった34歳のパート女性・小倉由那。数日後、町で心療内科医を開業する本宮慶太郎の元に母親に連れられて女子高生の棚辺春来が診察を受けに来る。

    摂食障害の棚辺春来は通学中に電車から亡くなった小倉由那が電車に向かい、春来を励ますかのよ

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    2022年02月21日
  • エンドロール

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    限界集落、老人の孤独死、無縁社会そして薄れゆく戦争体験といった社会問題を根底においてミステリータッチに仕上げた作品。
    映画監督になることを夢見て故郷を飛び出したが、うまくいかず、アルバイトでアパート管理をしている青年門川誠一。彼はそのアパートで亡くなった独居老人・帯屋史朗の遺品整理をするが、見つかった8ミリフィルムに興味を抱く。フィルムに映っていたのは重いリヤカーを引きながら笑顔を絶やさない行商の女性。そして、もう一つ遺されたノートには意味不明な詩が記されていた。
    これらに秘められた帯屋の人生を辿りドキュメンタリーを撮ろうと考えた門川は帯屋老人ゆかりの人たちを訪ね歩く。だが、その人たちは彼のフ

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    2021年10月16日
  • 白砂

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    ネタバレ

    ・プロローグ、エピローグ、本文に出てくる3人分の人骨。ミステリーだからはっきり言葉にせず、情景を美しく描いていたりと、どの骨が誰のものか特定するのが難しかったです。

    ・骨になってから家族が揃ったなんて。読み終わってから頭の中を整理していると切なさがじんわりやってきました。

    ・誰かの犠牲になることで自分の存在意義を確認する為に、砒素を盛る。ってところが気に入らないけど(一人の人に執着せず、ボランティアとか何か仕事探せば良いのにって思うけど)。
    そんな事言ったら白砂が成り立たないし、なんだか違うところでモヤモヤしてしまう。

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    2021年10月06日
  • 白砂

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    アルバイトをしながら大学受験を目指す二十歳の女性が殺される。事件の真相を追う目黒警部の前に、明らかになる女性と実家との確執、浮かび上がる夫の遺骨を海へ散骨をしようとする女性。『白砂』が暗示するのは…。丁寧なストーリーだが少々現実離れした展開に正直「?」。

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    2021年08月08日
  • エンドロール

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    ひとりの老人の孤独死と遺品をきっかけに、主人公は彼の生き様を知ろうと思うようになる。手がかりを追っていくうちに、いろいろなことが判明してくる。ノートの謎、戦争中の隠された事実、帯屋が過去に関わった人々それぞれの思い、帯屋自身の心の動き。

    読んでいる間ずっと、『知るためだけにここまで行動するかなあ?』という気持ちがついて回ってしまい。甲山の協力具合も少し不自然に感じてしまった。
    ストーリーは面白かったし読後感もよかったのだけれど、気持ちが乗っかりきらずに読み終えてしまったのがちょっと残念。


    少し不思議だったのが、この「エンドロール」にもひとつ前に読んだ「漁港の肉子ちゃん」にも東北の町が出て

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    2021年03月14日
  • イーハトーブ探偵 山ねこ裁判~賢治の推理手帳II~

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    ネタバレ

    前作に登場した菅野高清さん再び。もし実在したら一癖も二癖もある人物だろうが、トシ絡みで物悲しさ漂う雰囲気をいい塩梅に緩和してくれる。そんな高清さんにはちょっと残念な短篇「雪渡りのあした」が一番好み。私は宮澤賢治ビギナーなので、情景描写を追いながら読むことしかできないが、彼の経歴やら未読作品やらにどっぷり浸かってから読み返せば、さらに楽しめそうな一冊。

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    2020年12月19日
  • 疑薬

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    鏑木蓮『疑薬』講談社文庫。

    新薬開発をテーマにした医療ミステリー。

    今まさに新型コロナウイルスのワクチンが世界中で使われ始めようとしている。普通なら数年掛けて行われる治験を数ヵ月に短縮し、副作用の懸念もある中で、言わば見切り発車での使用となる。本作で描かれるインフルエンザ治療薬の『シキミリンβ』はまさに薬の副作用の怖さをテーマにしており、決して他人事とは思えない。そんな興味深いテーマの作品なのだが……

    鏑木蓮は好きな作家の一人だったのだが、これまで読んだ作品の中では低評価となる。余りにも薬医療に関して専門的な記述が多く難解な上に、ストーリー展開のテンポが悪く、途中何度か投げ出しそうになっ

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    2020年11月24日
  • 疑薬

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    ネタバレ

    何気ない描写やキャラのしぐさで、登場人物に深みを与えてくれるところが鏑木蓮の強みの一つだと思ってるのですが、序盤に怜花が近所の高校生相手に変顔を見せるという何気ない描写に「あ、この本良さそう」と予感しました。

    こうした描写って、読み手にキャラの人物像をさりげなく、かつ深く伝えてくれてる気がして、読み進めれば進めるほどキャラが生き生きしてくるように感じることが多いです。そういう作品が好きな傾向が自分にはあるので、先に書いたような予感がしたわけです。

    なので、感覚的には惹き込まれる点がいくつかありましたが、論理的には理解できなかった点もありました。

    特に三品の目論見について。高齢者医療や老年

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    2020年11月21日
  • 炎罪

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    歴史ある京都が舞台で、色々な家庭の事情がある少女を引き受け、お世話する花街の人情を感じる作品。

    警察の元でプロファイリングする、地位も名誉もある優秀な精神科医。
    その力を悪用しようとすれば簡単に人を欺き操る事が可能らしい... 薄ら寒気がした。
    被害者を操り、警察をも操る。
    理論には直情。
    予測出来ない方法で対抗するしかない。

    若干わちゃわちゃした感じはあるものの、終始楽しめた。
    シリーズ物との事で、時間をおいて他の作品にも挑戦したい。

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    2020年11月13日
  • 東京ダモイ

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    第52回江戸川乱歩賞受賞作2作品の内の1冊と言う本作品。「ダモイ」とはロシア語で「帰郷」と言う意味なのだそう。日本へのシベリア抑留での過酷な状況、内地への想いに心苦しいものがあった。前に読んだ本にも収容所で俳句の会があったと記してあったことを思い出した。

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    2020年08月25日
  • エンドロール

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    終戦間際に実際に存在した、馬鹿馬鹿しいほどの作戦。その一つ「人間機雷」を題材にしたドラマ。
    老人の孤独死と誰も引き取らない「遺品」から、確かに生きていた証を探っていくうちに、終戦間際に特攻作戦の実験中に起こった事故にたどり着く。
    戦闘機によるいわゆる「特攻」、人間ロケット弾「桜花」、人間魚雷「回天」など、有名なもの以外にも、信じられないほど冷静さを失った作戦が実際に計画されていた。

    同じ敗戦国のドイツと比べても、実に幼稚な「負け方」で、当時の政治レベルの低さが伺える。
    でも、笑えないよ。
    今でも「日本人がコロナに強いのは、民度が高いから」なんて、堂々と発言する政治家に、同じ匂いがするのに、そ

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    2020年08月09日
  • 東京ダモイ

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    薬丸岳さんの次の乱歩賞とゆうのと、そのタイトルから、読みたい候補上位だったが、やっと手に入れた。白砂で知った鏑木さんだが、期待を裏切らない作品かと。良作。

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    2020年05月14日
  • イーハトーブ探偵 ながれたりげにながれたり~賢治の推理手帳I~

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    宮沢賢治を探偵役として登場させ、実際の作品と絡めながら謎解きをするという試みが斬新です。
    彼の作品について詳しかったらもっと楽しめたはずなのに、知識不足が悔やまれます。

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    2020年04月04日
  • 見えない鎖

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    ふと、最近話題の100日後に死ぬワニを思い出しました。話の内容からはそれてしまうけど、人間いつ死ぬかわからない。自分もだけど自分の周りも。どこかでそう思って過ごしていかないといけない。例え周りで不幸なことが起きても、そのあとどう生きるのかが問われてるのかな。不仕合せでも不幸ではない。

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    2020年03月30日
  • 見えない鎖

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    ネタバレ

    悲しいけど優しい話だった。主人公がいつの間に恋してたのかがよく分からないのと、母親がクズすぎるのが気になったな…

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    2020年02月16日
  • 見えない鎖

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    父子家庭で、父と娘、支えあって生きてきたのに、突如父は刺されて死んでしまう。
    家族や友人との繋がりと、青天の霹靂のようにふりかかる不幸、そして不幸の連鎖。
    身近に起こり得るかもしれない事件とそこからの再起。「食」の大切さをところどころで訴えている。

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    2020年01月29日
  • 炎罪

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    ネタバレ

    緻密に淡々と、これぞまさしく
    刑事捜査の描写なのだと思った。

    その捜査も片岡真子のひらめき抜きでは
    成立しなかったわけで、そこが唯一の
    フィクションなのだとすら感じた。

    ここに描かれた犯人像も、伏線となる
    カップ麺のイナゴ混入画像の捏造と拡散も
    すべてがノンフィクションであるとしか
    思えない…そんな世の中になってしまったのだ。

    事実は小説より奇なりというが…確かに
    もはや事実を超えるほどの奇想天外を
    小説には求められないのだろう。

    今の世にない奇想天外…もしかしたらそれは
    「穏やかな日々」「幸せに生涯を全うする夫婦」
    「大切な人を心から愛おしく思う恋人たち」
    …そんなものなのかもしれな

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    2019年11月10日
  • P・O・S──キャメルマート京洛病院店の四季

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    9月-16。3.5点。
    コンビニチェーン本部の主人公。京都の病院内コンビニの成績が悪く、立て直しに店長として赴任。
    中編3本。院内コンビニならではの特殊性。

    この作者らしく、ハートウォーミングなストーリー。
    面白かった。

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    2019年09月27日
  • 見えない鎖

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    父親を殺された事件の真相をまわりの助けを受けながら追及していく娘の成長を描いています。
    見えない鎖 は家族を失い一人きりになってしまった主人公ではあるけれど決してひとりではないよと教えてくれます。転落事故で寝たきりになってしまった加害者の娘のために食事形態を研究する道を選ぶ主人公の選択はよかったと思います。

    人間が最後まで食べようとする力を奮い起たせるものはやはり味覚であり工夫ひとつで命をささえる力に繋がっていくことを教えてもらいました。

    ミステリーとしてのハラハラ感に欠けているようで速く読み終わらせたい気持ちが先に立ちました。

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    2019年07月22日