鏑木蓮のレビュー一覧

  • 見えない階 心療内科医・本宮慶太郎の事件カルテ2

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    なんでも引き受けてしまう本宮先生が好印象
    しっかりとした治療方針が示され、こういう医師と巡り逢いたい

    事件は無事解決するのですが、伏線の弟さんと歯科医師の恋路は?とか気になってしまいました

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    2023年01月21日
  • 白砂

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    鏑木さんの小説を初めて読んだが、人間構成・心情の描写・設定がとてもよく、読みやすかった。
    スラッと読める反面、節々に考えさせられるような場面もあり、小説が苦手な人には是非とも読んでもらいたい作品である。

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    2022年12月30日
  • 白砂

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    約しい生活をしながら予備校に通う、高村小夜。
    そんな彼女がアパートで、何者かに頭を殴られて死亡した。
    皆に好かれ、殺され理由が見当たらない。
    ただ、殺された日に、小夜には誰かの遺骨が届いていた。
    通帳やアクセサリーの他に、小夜の家から失くなっていたのはその遺骨だった。
    一体、誰の遺骨で、誰が小夜を殺害したのか…
    事件の鍵は、小夜の亡くなった母親にまで遡る。
    様々な糸が絡み合い、複雑な関係が生まれていた。
    切ない…

    2022.12.19

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    2022年12月19日
  • 東京ダモイ

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    舞鶴でロシア人女性の遺体が発見された。時を同じくして抑留体験者の高津も姿を消す。二つの事件に関わりはあるのか。当時のことを綴った高津の句集が事件をつなぐ手がかりとなる。60年前極寒の地で何が起こったのか?風化しても消せない歴史の記憶が、日本人の魂を揺さぶる。第52回江戸川乱歩賞受賞作。

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    2023年03月03日
  • 見えない階 心療内科医・本宮慶太郎の事件カルテ2

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    心療内科医が患者の治療に関わる事が事件の真相を知ることに繋がるという仕組み(関係する刑事や記者もいい人達でそこに摩擦がないのはうまくいきすぎじゃないかと思うが)は面白かった。

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    2022年10月24日
  • 炎罪

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    精神科医の焼死体が見つかった。自殺か?他殺か?
    京都弁丸出しの刑事、片岡真子が真相を追う。というお話。
    謎解きが面白かった。

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    2022年09月14日
  • 白砂

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    普段はあまり読まない推理小説。それぞれが抱える過去が影響を与えている人生など時間の流れもあって後半は一気に読んだ。

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    2022年09月09日
  • 白砂

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    ママレンジ(昔の女の子用のおままごとの道具)

    かなりの警察用語があって少しわかりずらかった。

    ダークダックスの低音とのボニージャックスの低音(ほぼ一緒に近い歌手)

    犯罪動機は利害でしかない。物・金・情報・愛情のいずれかもしくは複数を得るにはどうするのか。
    反抗は論理観よりも欲望が勝った結果であるもの。犯罪者の行動は得する方向にしか舵を切らない。

    自由もなく毎日叱咤されたり苦しかった日々が人生でもっとも充実していた時でもあると思った。

    小夜と好恵の2人にボタンの掛け違いが無ければこの事件は起きなかった。人を想う作品だと感じた。

    好恵はミュンヒハウゼン症候群だった。(症例として周囲の関心や同情を引くために病気を装ったり自らの体を傷つけられたりするといった行動が見られる。
    目黒警部と山名の会話が面白かった。

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    2022年06月13日
  • 残心

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    老老介護の末に評判の良い夫婦が無理心中。
    しかし、そこには不可思議な痕跡と心理が漂っている。雑誌記者・ルポライター・医師によって真相が明らかになっていくミステリー。
    老老介護、在宅医療、国民皆保険制度など現代の高齢社会の課題が炙り出されているように感じた。

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    2022年06月01日
  • 見えない轍

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    京都の小さな街で心療内科を開業する本宮慶太郎を主人公にした新シリーズ。
    事件の発端は同じ町で起きたスーパーの総菜売り場でバイトをしている女性の死。
    遺書のようなものがあったことから、警察は自殺と断定するが、慶太郎の元を訪れた女子高生の患者の証言から、慶太郎が女性の真相を探っていく。
    心療内科医が何のつてもないのに、患者の女子高生を救うためにお金にもならない探偵まがいのことをするのにも抵抗があるし、スーパーの食品ロス問題も大きく広げ過ぎて、ラストの回収が強引と言うか、雑と言うか、何だか残念。
    同じようなタイトルの「見えない鎖」と関連があるのかと思ったが、全然関係ないらしく、新シリーズと言うのならば、その辺も気を遣って欲しいかも。
    最近の作品は京都を舞台にしているものがほとんどで、それが悪い訳ではないけど、初期の頃よりも面白さが半減しているような気がする。

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    2022年04月21日
  • エンドロール

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    孤独死。息を引き取る瞬間に立ち会った人がいないというだけ。

    その人の送ってきた人生のエンドロールには、多くの名前がある。

    そうだ。そうなんだ。

    《伏龍》。もっと知りたくなった。

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    2022年03月18日
  • 白砂

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    ネタバレ

    小夜に対してつらい、のひとこと。。。故人の無念を晴らしてくれて、目黒警部にありがとうと言いたくなった。

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    2022年02月27日
  • 見えない轍

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    鏑木蓮『見えない轍 心療内科医・本宮慶太郎の事件カルテ』潮文庫。

    心療内科医の本宮慶太郎を主人公にした新シリーズの第1弾。またまた宮澤賢治が登場する。今回は宮澤賢治の童話が事件解決の鍵を握るようだ。

    事件の真相に迫る過程に説得力が希薄で、殺人の動機もトリックも拍子抜けする感じであり、ミステリーとしての面白さは余り無い。

    京都の小さな町で遺書らしきメモを残して亡くなった34歳のパート女性・小倉由那。数日後、町で心療内科医を開業する本宮慶太郎の元に母親に連れられて女子高生の棚辺春来が診察を受けに来る。

    摂食障害の棚辺春来は通学中に電車から亡くなった小倉由那が電車に向かい、春来を励ますかのように手を振る姿を目撃しており、彼女が自殺するなど有り得ないと疑念を口にする。

    本宮は新聞記者の光田と共に事件の真相に迫るが、次第に見えて来る小倉由那のパート先のスーパーに渦巻く黒い影……

    本体価格800円
    ★★★

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    2022年02月21日
  • エンドロール

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    限界集落、老人の孤独死、無縁社会そして薄れゆく戦争体験といった社会問題を根底においてミステリータッチに仕上げた作品。
    映画監督になることを夢見て故郷を飛び出したが、うまくいかず、アルバイトでアパート管理をしている青年門川誠一。彼はそのアパートで亡くなった独居老人・帯屋史朗の遺品整理をするが、見つかった8ミリフィルムに興味を抱く。フィルムに映っていたのは重いリヤカーを引きながら笑顔を絶やさない行商の女性。そして、もう一つ遺されたノートには意味不明な詩が記されていた。
    これらに秘められた帯屋の人生を辿りドキュメンタリーを撮ろうと考えた門川は帯屋老人ゆかりの人たちを訪ね歩く。だが、その人たちは彼のフィルムとノートにまつわる話を聞くと、いずれも途中から非協力的な態度に転じる。彼らには、胸にしまいこんで共有する悲惨で重苦しい戦争体験があった。
    かつて、この国は、兵士たちが体当たりする馬鹿げた極秘作戦を行ってきた。兵士たちは作戦に自ら志願する姿勢が崇高だと洗脳されていた。このことが、風化されないようにと多くの書物が著されてきたが、本作も収束点はここかと感じた。
    帯屋のキネマ旬報への投稿文で締め括るエンディングがいい。

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    2021年10月16日
  • エンドロール

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    ひとりの老人の孤独死と遺品をきっかけに、主人公は彼の生き様を知ろうと思うようになる。手がかりを追っていくうちに、いろいろなことが判明してくる。ノートの謎、戦争中の隠された事実、帯屋が過去に関わった人々それぞれの思い、帯屋自身の心の動き。

    読んでいる間ずっと、『知るためだけにここまで行動するかなあ?』という気持ちがついて回ってしまい。甲山の協力具合も少し不自然に感じてしまった。
    ストーリーは面白かったし読後感もよかったのだけれど、気持ちが乗っかりきらずに読み終えてしまったのがちょっと残念。


    少し不思議だったのが、この「エンドロール」にもひとつ前に読んだ「漁港の肉子ちゃん」にも東北の町が出てきて、どちらのあとがきでも東日本大震災のことに触れられていて、私が読んだのが3.11の前後だったってこと。

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    2021年03月14日
  • イーハトーブ探偵 山ねこ裁判~賢治の推理手帳II~

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    ネタバレ

    前作に登場した菅野高清さん再び。もし実在したら一癖も二癖もある人物だろうが、トシ絡みで物悲しさ漂う雰囲気をいい塩梅に緩和してくれる。そんな高清さんにはちょっと残念な短篇「雪渡りのあした」が一番好み。私は宮澤賢治ビギナーなので、情景描写を追いながら読むことしかできないが、彼の経歴やら未読作品やらにどっぷり浸かってから読み返せば、さらに楽しめそうな一冊。

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    2020年12月19日
  • 疑薬

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    鏑木蓮『疑薬』講談社文庫。

    新薬開発をテーマにした医療ミステリー。

    今まさに新型コロナウイルスのワクチンが世界中で使われ始めようとしている。普通なら数年掛けて行われる治験を数ヵ月に短縮し、副作用の懸念もある中で、言わば見切り発車での使用となる。本作で描かれるインフルエンザ治療薬の『シキミリンβ』はまさに薬の副作用の怖さをテーマにしており、決して他人事とは思えない。そんな興味深いテーマの作品なのだが……

    鏑木蓮は好きな作家の一人だったのだが、これまで読んだ作品の中では低評価となる。余りにも薬医療に関して専門的な記述が多く難解な上に、ストーリー展開のテンポが悪く、途中何度か投げ出しそうになった。

    10年前に失明した母親と共に居酒屋を営む生稲怜花は雑誌記者の矢島に最近老人ホームで起きた死亡事件の原因が母親の失明原因と同じではないかと告げられる。問題のインフルエンザの治療薬『シキミリンβ』という薬はヒイラギ薬品工業が11年前に開発した会社の明暗を分ける新薬だった……

    本体価格840円
    ★★★

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    2020年11月24日
  • 疑薬

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    ネタバレ

    何気ない描写やキャラのしぐさで、登場人物に深みを与えてくれるところが鏑木蓮の強みの一つだと思ってるのですが、序盤に怜花が近所の高校生相手に変顔を見せるという何気ない描写に「あ、この本良さそう」と予感しました。

    こうした描写って、読み手にキャラの人物像をさりげなく、かつ深く伝えてくれてる気がして、読み進めれば進めるほどキャラが生き生きしてくるように感じることが多いです。そういう作品が好きな傾向が自分にはあるので、先に書いたような予感がしたわけです。

    なので、感覚的には惹き込まれる点がいくつかありましたが、論理的には理解できなかった点もありました。

    特に三品の目論見について。高齢者医療や老年内科のことが作中すご~~~く価値のあることのように描かれているけど、医療過誤を隠蔽してまでやるメリットが私にはわかりませんでした。

    それを含む、クライマックスの展開や話の内容はほとんど理解できていない気がしてまして、そのためか怜子や良治の行動も納得できなかったりピンと来ていなかったりします。

    自分にもっと読解力や理解力があったら、本作に対する印象は大きく変わっていたかもしれません。最初に記したように、キャラがしっかり立ってるという点はとても良く、いい奴も悪い奴も、それぞれ自分なりの信念を持って行動していたところはホントに好みだったので……

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    2020年11月21日
  • 炎罪

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    歴史ある京都が舞台で、色々な家庭の事情がある少女を引き受け、お世話する花街の人情を感じる作品。

    警察の元でプロファイリングする、地位も名誉もある優秀な精神科医。
    その力を悪用しようとすれば簡単に人を欺き操る事が可能らしい... 薄ら寒気がした。
    被害者を操り、警察をも操る。
    理論には直情。
    予測出来ない方法で対抗するしかない。

    若干わちゃわちゃした感じはあるものの、終始楽しめた。
    シリーズ物との事で、時間をおいて他の作品にも挑戦したい。

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    2020年11月13日
  • 東京ダモイ

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    第52回江戸川乱歩賞受賞作2作品の内の1冊と言う本作品。「ダモイ」とはロシア語で「帰郷」と言う意味なのだそう。日本へのシベリア抑留での過酷な状況、内地への想いに心苦しいものがあった。前に読んだ本にも収容所で俳句の会があったと記してあったことを思い出した。

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    2020年08月25日