鏑木蓮のレビュー一覧
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ネタバレ東京ダモイ/鏑木蓮:第52回大賞受賞。2006年。
シベリア抑留だというから読んでみた。シベリア抑留の時の中尉殺人事件が現代の殺人事件を呼ぶのだ。ヒントは、元シベリア抑留者の高津が自費出版しようとした句集。
シベリア抑留のことはとても調べてる。何故かシベリアのことは語らない経験者が多いので、こういう本は必要だと思う。で、その部分はやはり心を打たれる。
だのに★が4つなのは、自費出版会社の男女とか、刑事とかいまいちなんだよなぁ。推理は俳句に詳しくないもんで、そんなもんかなぁと思ったり。
ちなみに「ダモイ」とは、ロシア語で「帰郷」のこと。抑留者は「トーキョーダモイ」と言われてたのに、シベリアに連れ -
Posted by ブクログ
ネタバレ病院のコンビニに求められるサービスは、他と違うのか。
キャメルマートのスーパーバイザー小山田昌司はその手腕を買われて京洛病院に入っている系列のコンビニの店長となる。前店長の経営方針を疑い、POSによる徹底管理を信条とする昌司が京洛病院の日々で気付いたことは。
お仕事モノだが、ポイントは病院の中のコンビニであること。そこの常連客は病院関係者、売れるものは何だろう、と考えるところから始まった。突然の入院で必要なものが売れるのじゃないか、怪我で入院して暇な人がいるから雑誌とかはどうだろう、それくらいしか考えられなかった。しかし、話は色々な方向に転がり、コンビニや病院の常識からいったん離れてみるよ -
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作家デビュー10周年記念出版、幻のデビュー作から最近のものまでを厳選した10作品。
怨憎会苦:黒い鶴/ライカの証言
愛別離苦:大切なひと/雲へ歩む/魚の時間
求不得苦:京都ねこカフェ推理日記/あめっこ
五蘊盛苦:誓い/水の泡~死を受け入れるまで~/花はこころ
幻のデビュー作#黒い鶴をはじめ、愛別離苦の三作、
お能の舞台の裏側と、世阿弥の「風姿花伝」の新しい解釈など、全部面白かった。
帯の「純文学ミステリー」に納得です。
一番好きだったのは、#京都ねこカフェ推理日記
慢性的にネコちゃん足りない病の私ですが、猫カフェには行きたくないのです。
でも、このカフェに限っては行ってみたいなぁ -
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知らずに読み始めたけど、どうやら「見えない鎖」の続編
らしい。文庫化した時にタイトルが変更になっており、モヤモヤしたまま、最後まで読んでしまった。
前作の内容は全く覚えてなく、いきなり主人公の大橋砂生の流産シーンから始まり、意味不明だったけど、話が進むに連れ、事件の真相、冒頭の流産シーンがタイトルに繋がっていくことが分かり、納得。
不動産会社の社長の妻が自宅の階段から転落死し、その真相に迫ると言う派手さのない事件の中にいろんなメッセージが詰まっていて、奥深さを感じていただけに、ラストの落とし所が残念。
最後の最後に「見えない鎖」の内容を思い出した…
文庫買ってしまったよ〜 -
Posted by ブクログ
ネタバレ鏑木連氏の刑事ものは久々な気がします。率直な感想としては……悪くはなかったのですが、過去の刑事ものに比べるとやや物足りなさを感じてしまいました。
主人公は流産を経験した女刑事という設定ですが、この設定が本作の展開に効果的に作用しているという印象が薄かったのがその要因でしょうか。母親を失った瑠美と、お互い喪失したものを補い合う関係を強めるための要素だったのかもですが、流産という設定がなくても成り立ったのではないかと思ってしまったので……
過去作と比較するなら、被害者やその他登場人物にさほど感情移入できなかったことが、物足りなさの要因に挙げられるかもしれません。「白砂」「時限」などは被害者に強