【感想・ネタバレ】黒い鶴のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年03月29日

2018/3/24
短編集。
短編集は感想書きにくいよね。
もやっと終わるのが特徴なの?
解説の名越さんが言ってた。
最後の能の話は結局凡人が天才を殺してしまったの残念。
もったいない。
芸事に囚われて狂っていく話は美しいけど、このタイプはどうだろう。
読んだばっかりのときは、凡人が自分の居場所を失...続きを読むうことを恐れて天才を殺すとか身の程知らずめとちょっと怒りを覚えたけど、よくよく考えるとこの人も取り憑かれてるよな。
才能はなくても夢中になる人には惹かれるよね。

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Posted by ブクログ 2018年02月15日

2016年が初版ながら作風(文体)から少し固さ-奥ゆかしさを感じる。
また、京言葉や東北訛りの会話などもあり、
スムーズに読みづらいところも…
とはいえ、短編であること、
扱っている題材が今風であること
簡潔であることなど、非常に読みやすい要素は多い。

という点からも、
(言い方は悪いかもしれない...続きを読むが)
チャラチャラしてない古風な王道感。
これぞミステリーていった感じ。
(ま、純文学ミステリーって書いてあるしw)

何気に自分は1番安心して読める好きな作風。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年01月01日

人の心情をうまく描く印象のある点で、数多のミステリ作家の中では頭一つ以上抜きん出ていると個人的に感じている作家の短編集。

けれど、最初の作品にして表題作の「黒い鶴」ではその片鱗が見られない、トリック重視な印象の苦手なタイプの作品。ホントに同じ作者?と疑問に思うほど作風が違っていて驚きます。

ただ...続きを読む、それを除けば概ね期待通りの内容で、個人的には5番目に掲載された「魚の時間」の侘しさと切なさにノックアウト。それ以降は完全に魔法にかかったように読みふけりました。

一番楽しんで読んだのは「白砂」のスピンオフにあたる「京都猫カフェ推理日記」。「白砂」の主人公父娘との再開がこんなに楽しめるとは… 人物描写の巧みさがなせる技でしょうか。予想はしていましたがそれを超える面白さで、こうしたスピンオフをドンドン描いてほしいと思った次第。

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Posted by ブクログ 2016年12月30日

怨憎会苦 黒い鶴/ライカの証言
愛別離苦 大切なひと/雲へ歩む/魚の時間
求不得苦 京都ねこカフェ推理日記/あめっこ
五蘊盛苦 誓い/水の泡~死を受け入れるまで~/
花はこころ

人が特に何かをする時は訳がある。その訳は?‥‥

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Posted by ブクログ 2016年11月15日

鏑木蓮の短編集。乱歩賞デビュー10周年記念刊行だとか。
短編ミステリとして上手だった。乱歩賞作家らしい、スタンダードに大胆な伏線の張り方やストイックな犯人追求、絵的に映えるトリック等、見処は満載。
また、キャッチコピー通り人間心理の描写も深みがあり、やはり読み応えに通ずる。
難点を挙げるなら、雰囲気...続きを読むが古風に過ぎるところだと思う。情景描写が、悪くいえば古臭い。しかも時代設定や土地柄に寄せていることもないので、現代が舞台の話では、妙な違和感が残る。出来れば、もう少し柔らかさのある文章も使い併せてほしい。
最もよかったのは、女社長の毒殺話。大味だが、プロットとトリック、双方に効果的なネタが上手く使われていた。
4-

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Posted by ブクログ 2016年11月13日

ほおっ。

読み終えて2つの意味でため息をついた。


ひとつひとつが短編とは思えない存在感。
ジャンルでの分類など寄せつけない
枠を超えた重厚な作品群。
その作品の濃厚さ 質の高さに
文庫一冊を読み終えただけとは思えない
疲労感がたまっていたことがひとつ。

鏑木蓮さんの作品には 実際の世...続きを読む界を生きる
人間の煩悩や感情がダイレクトに再生され
読む側の人生のどこかに 巧まずして重なる。
登場人物の中の誰かの苦悩や感情が
わたしの心奥の何かにシンクロしたらしい。
その重みに反応してしまったことがもうひとつ。

生と死が織り交ぜられ
それが一元的な観念であるかのように迫る。

途中で読むのをやめられないくらいの
息詰まる感じがあって 読み通した。

容赦なく目に飛び込んでくる現実の恐怖に
疲労困憊したが それほどの力のある作品群。

しかし生の喜びが心に残るものも。
「京都ねこカフェ推理日記」
「水の泡」
この二編に心が少しほぐれるのを感じた。

力のある作品と向き合う作業は
読書の愉悦だが リアルに疲れるものである。

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Posted by ブクログ 2018年04月22日

作家デビュー10周年記念出版、幻のデビュー作から最近のものまでを厳選した10作品。

怨憎会苦:黒い鶴/ライカの証言
愛別離苦:大切なひと/雲へ歩む/魚の時間
求不得苦:京都ねこカフェ推理日記/あめっこ
五蘊盛苦:誓い/水の泡~死を受け入れるまで~/花はこころ

幻のデビュー作#黒い鶴をはじ...続きを読むめ、愛別離苦の三作、
お能の舞台の裏側と、世阿弥の「風姿花伝」の新しい解釈など、全部面白かった。
帯の「純文学ミステリー」に納得です。

一番好きだったのは、#京都ねこカフェ推理日記
慢性的にネコちゃん足りない病の私ですが、猫カフェには行きたくないのです。
でも、このカフェに限っては行ってみたいなぁ
お店に入ったら、奥の母屋からその家の飼い猫ちゃんが顔出ししてくれるような雰囲気で…
みろく、ブッチー、カータン、ぶこつ…
お客さんの心を理解し、反応する賢さ!
仕草がたまらなく可愛い♪。
猫好きだからというのもありますが、これ、シリーズ化して欲しいです。
いつか読みたいと思っていた『白砂』のスピンオフとのこと。
あぁ、読みたい本がありすぎて、追いつかない…。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年10月23日

「ライカの証言」「水の泡」がとても面白かった。「あめっこ」では結局鏝(というか凶器)について言及されずに終わり、「花はこころ」では千堂が手をいつ、どうやって染めたかなど言及されずに終わるなど、不完全燃焼な部分もあった(速読したので読み飛ばしがある可能性?)。

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