朝日新聞取材班のレビュー一覧

  • 縮む韓国 苦悩のゆくえ 超少子高齢化、移民、一極集中

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    朝日新聞デジタルでの連載をベースに再構成されている。元が新聞連載のため、わかりやすい文章で書かれており、いまの韓国の状況を概観するには良いと思う。

    韓国に興味があって本書を手に取る読者もいるのだろうが、おそらく取材班の意識は日本とのリンクを探ることにある。少子高齢化、移民、一極集中という副題は、日本においても身近なテーマだからだ。

    日本と韓国の共通項は多い。そのなかで、本著で書かれてはいるがしっかりと言葉にされていないものが世間という概念である。ヨーロッパで似たような概念を探そうにも、それらは世論や社会規範と訳されるようなものであり、世間という言葉に含まれる独特の内面化された視線というものを見出すのはむずかしい。本著の、特に第4章ではそのような世間からの視線(を想定する自分の視線)が強迫観念のように示されている。

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    2025年07月12日
  • 「言った者勝ち」社会 ポピュリズムとSNS民意に政治はどう向き合うか

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    去年の都知事選があまりに奇妙だっ(というか、これまでとなんか違ってい)たこと、それにはsnsが一役買っているようであることがずっと気になっていたので、そのあたりを上手く説明してほしいなと思って読みました。
    多様化する民意に、現在の選挙制度と政治体制がすでに追いつけなくなっていることを、戦後の日本の政権の歴史を紐解きながら、過去の選挙や国勢調査の結果を参照しつつ、丁寧にまとめている点は好感がもてるのですが、ポピュリズム政党についてのことが知りたくて読んでるのに、ずっと自民党の話…
    突き上げられる側が今後どうしていくか、ではなくて、なぜ現代日本で政治的無関心と裏腹に(というか政治に無関心であるが故に)ポピュリズムが大衆に受け入れられるのかという視点がない。
    朝日新聞も突き上げられる側だから、まあ仕方ないんですかね。

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    2025年07月02日
  • ルポ 大阪・関西万博の深層 迷走する維新政治

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    大阪での55年ぶり万博開催まであと約1カ月!てことでやっぱり万博関係の本を何か読んでおこうとこの本を購入。とはいえこういったルポの類の本は初めてかも。
    以前に橋下徹氏の本を読んで、当時の松井府長と橋下市長が会食の場で安倍首相に万博開催を提言したのが発端というのは知っていた。だからこそ、そこから万博開催までどんなドラマがあったのかという点には興味があった。正直自分自身も今回の万博は予定通り開催できないと思っている派だったので。
    「建設費が倍増」「会場予定地での爆発」などの新聞で目にしたことのあるようなニュースが丁寧に深掘りしてありそのあたりは読み応えがあった。
    賛否両論のある今回の万博ですが、この本を読んだおかげで行ってみたくなった。てか関西人としては行っとかなあかんわな笑。万博の正式名にわざわざ“関西”という文字を入れてあることやしな。。。

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    2025年03月11日
  • ルポ 京アニ放火殺人事件

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    なぜ被告は事件を起こすに至ったのか。
    同じような悲劇を起こさないために社会にできることは何か。
    普段は思いつかないことを考えさせる本。

    自己の責任として何でも切り捨てられることが多い資本主義社会の中で、優しさと繋がりを大切にして生きていたい。

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    2025年02月08日
  • 秘録 退位改元 官邸VS.宮内庁の攻防1000日

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     明仁天皇が最初に参与会議で退位の意思を示したのが2010年。天皇のビデオメッセージの発信が2016年8月。そこから慌ただしく始まった退位・改元をめぐる内幕を取材班の立場から追いかける内容。基本的には既存の知識や論点の確認だが、時系列的に整理ができるのはありがたい。

     取材班は「あとがき」で、新聞記者は「歴史の記録者」だと鼻息荒く書いているが、この程度のことに取材チームを長期で組んで夜討ち朝駆けをやっているのか、と半ば驚き呆れながら読んでいた。こうしたメディアの報道のあり方こそが、空気としての天皇制を支えているのではないか。「保守派」の抵抗と安倍官邸のせめぎ合いをめぐる箇所など、心底からどうでもよいと思った。
     むしろ気になったのは、山本太郎や内田樹(そしておそらく島田雅彦)ら、「天皇制リベラリスト」(?)たちの動向。彼らの政治的スタンスと天皇制の位置付けの関係については、ちょっと注意して掘り下げておく必要があるか。

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    2025年02月06日
  • ルポ 京アニ放火殺人事件

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    朝日新聞社取材班やから、ちょっと構えてたところはあったが、まあそれ程思想を表に出しては来なかったか。
    その分、内容は、ない。
    新聞記事とか、ネット情報とか以上のものは殆どない。
    あえて言えば被害者家族の慟哭だが、想像の範囲を出るものではない。泣いたが。
    朝日だし、後半の「識者」は評論家だったり小説家だったり、社会がどうの環境がどうのという奴ばっかりで期待通りだったが、被告に、一片の同情も湧かない。
    こういうやつは昔からいるし、どこにでもいる。
    ゼロには絶対できない。
    悲惨だという環境も、そこでちゃーんと頑張って、人として生きていく方々が大半だ。そこへの支援と、犯罪者への対応は、全く違う。無礼だ。
    真面目だとかなんとかいうが、結局、自分が逃げる方法を探してるだけにしか読めない。自我を、傷つけないように、理由つけて引っ込んでるようにしか感じない。
    人は壊れる。それは認める。みんなそうだ。

    だから、他人を傷つけていいことには全くならない。

    社会の荒波に耐えれない自我をなんとか守ろうとして、それも、客観と接しないことで守ろうとした結果がこれだ。
    創作に噛んでれば、理解できないこともない部分はある。それとこれとは、全然違う。

    問題は。
    こういう自我暴走の奴が、簡単に人を傷つける、それも大量の人間を被害者にする情報と環境が簡単に手に入ることじゃないのかと思った。
    空想と現実の区別がつかず、手段と結果の因果関係に想像が付かない。

    なんかもう、怒りが渦巻いて。

    アホの妄想に燃やされた人の数、某カルト宗教より多いからな。

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    2025年01月31日
  • 8がけ社会 消える労働者 朽ちるインフラ

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    2040年 現役世代が2割減る 3人に1人が高齢者
     建設業の求人倍率は5倍を超える 全職業では1.2倍
     介護業界から人が減っていく

    男性・年配・東京に偏る意思決定
     東京の一極集中 20~39歳の女性の3~4人に1人は東京圏にいる
     人口学 100年前の計算通りの人口
     バブル後 ロスジェネ世代 力を発揮する機会と次の世代を生む力を削いだ

    農業従事者 1/4に  →スマート農業
    インフラ 地方町村では3割人手不足に
     海外永住者57.5万人 女性6割(2023年)

    遠い過去から見る
     正規労働者数は変わっていないが1960年代から自営業者が減り非正規が増えた。
    低賃金を残さない選択
     欧米の大都市に近い 高い外食やセルフに 福祉は高い料金か政府が担う  
    疎でも価値を生み出し採算の合う開かれた空間  育成には30年以上かかる
    サービスの必要性と報酬、評価 
     コミュニティが細り 育児や介護で助け合うのもお金に
     欲望の持ち方 今の感覚を原動力に  自分の行動を変える

    震災 土木作業は地元業者 人手が確保できない 数年で都市部へ転職

    復興よりも移住 
     山古志村はインフラ復旧したが 若い世代は移住し、人口は3割値度に
     働く場所と後継者
     高齢者は今のやり方が生計が立てやすい 若者や子供がいないと活気を失う
    町民ファーストではなく町ファースト 
     女川町 震災後 人口6割へ減少
     責任世代に復興や街づくりを託す 施設を集約 人口が減でも持続可能に
    経済成長前提の防災力が困難に
     危険な場所で暮らす人が減れば被害は減る  ケアの拡大により課題が増えた
     経済性以外の機能の評価  集落の集団移転

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    2025年01月28日
  • ルポ 京アニ放火殺人事件

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    読み終わりました。
    発売してすぐ購入して、なかなか読む気になれず
    少し経ってから2/3一気読みしたんだけど
    苦しくて、辛くて、、なかなか続きが読めなくて
    たった数ページだったんだけどね、苦しくて。
    やっと読み終わりました。
     
    悔しいです。
     
    京都アニメーション。京アニ。
     
    無敵の人。
     
    どうしてこんな事件が起きてしまったのか、
    やっぱり今回の被疑者、青葉真司も生い立ちは
    色々あったりするんだけどそれを免罪符には出来ないよ。
     
    生まれた環境、生まれた時代…
     
    いろいろ悪いことが重なったのは可哀想だけれども
    青葉からしたら関係者、でも実際は無関係の人達
    その方々の方が遥かに可哀想です。
     
    被害に遭われた方の遺族のページがとにかく辛くてね。
    なんでって、知ってる作品に関わる人だったりさ…
     
    正直関係者ひとりひとりの名前を知っているわけではないし
    アニメーターの方とかの仕事だったり何も知らないの。
    でも「知ってる」ことがあまりにも多い。多すぎるんです。
     
    年齢や性別も様々で
    色んな人が被害にあっているんだけど
    残された遺族の思いは同じで、とにかく辛い。
     
    悪魔のような人間を必死に生かした、医療チーム
    彼らも色んな気持ちに押し潰されただろう…。
     
     
    正直思ったことは
    青葉のライトノベルを読んでみたいけどね。
    一体どのようなもので、本当に盗作されたのか。
    その作品が世に出ることは恐くないけれど…
    その作品(といえるものなのかは不明だが)を
    読んだら、もしかしたら、もしかしないと思うけど
    印象が変わる可能性も、ないとも言いきれない。
     
    まぁ、どちらにせよ許されることではありませんが。

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    2024年12月05日
  • 8がけ社会 消える労働者 朽ちるインフラ

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    さすが新聞記者だけあって課題の捉え方が鋭い。高い取材力を発揮して多様な意見を見せる事にも成功している。ただ新聞記事が元ネタなので一つ一つの文章が短く、本質を追いきれていない。どの話題も尻切れとんぼ。また供給力が8がけになることばかりを取り上げるが、需要も8がけになることへの視点が欠けている。一面的な主題の掘り下げ方を含めて、新聞社が作る本の限界だと感じた。
    少子化は社会発展の必然であって、いくら対策しても減少の勢いを多少和らげる効果しか期待できない。もちろんそれも重要だが、より本質的には人口減少と高齢化を所与の前提として、いかにその社会に我々が適応していくのかを考えなければならない時期に来ている。それには感情論とかノスタルジーを一旦脇に置く必要がある。結論を言えば米山氏が言う移住が欠かせないと思う。公共事業は天からお金が降ってくるような感覚をもつ人が一定数いるが、過疎地の生活維持にかかる費用の一部を住民に受益者負担して貰えば良い。例えば「この橋を架け替えてもいいけど、代わりに住民税を10倍払ってね」って言えば皆んな自分のこととして考えるんじゃないかな。山古志村で「田んぼがなきゃ生活できない人がいる」って言ってる人がいるけど、それも甘えだと思う。稲作なんて特定時期以外は手がかからないんだから街から仕事場(田んぼ)に通えば良い。都会のサラリーマンが毎日片道一時間かけてそうしているように。

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    2024年11月04日
  • 朽ちるマンション 老いる住民

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    ずっと賃貸だと老後ホームレスになるのも困るなと思って購入考えたけど、認知症などの理由で住むのを拒否されることもでてきたりするんだな。
    何が正解か分からない。マンション自体が歴史の浅い住み方だから…

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    2024年09月29日
  • 子どもと貧困

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    ノンフィクションなのであっさり読めた。子供の貧困についての話。第1部の方は「Aさんちはこういう貧困でこう苦しんでる。Bさんちは…」みたいな、色んなパターンの紹介。第2部は実際の政策や取り組みについて。
    印象的だったのは「飢えだけが子供の貧困ではない」という文章かな。心の余裕に繋がるような身の回りのものとか、部活に必要なものとかが充分与えられないのも貧困だよね。これは確かにと思った。私も『お腹いっぱい!栄養バランス十分!』って訳では無いがダンボールやらティッシュやら食べなきゃいけないレベルで飢えるほどではない貧乏食卓で育ったし、奨学金で私大には行ったけど、周りとの差には苦しんだからなー。
    福祉や制度について親が無知であったり、助けを求められないのも問題。制度が充実してても当事者に届かなければ意味が無いし、それを知ってても使わなかったら意味が無い。大人の貧困はある程度自己責任だと思うけど、子供を巻き込まないであげて欲しいよね…。少しでも子供の未来が明るいといいけどな…。

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    2024年08月21日
  • 何が教師を壊すのか 追いつめられる先生たちのリアル

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    相変わらず教師を取り巻く環境は改善どころか、悪化の一途やね。既に個人の工夫や各校での改善では無理です。国が動いてくれないと。それにしても本書で出てくる様々な先生の現状は悲惨や。

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    2024年05月18日
  • 負動産時代 マイナス価格となる家と土地

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    人口減少時代だもんね…負の資産になるよね…。でも、そうなるのは制度の問題も大きい。何とかしてほしいもんだ。コルシカ島の話とかは全然知らなくて面白かった、そういうの参考に変えていかないと困る、切実に。

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    2024年02月22日
  • 発達「障害」でなくなる日

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    前半部分の当事者の話はかなり当事者の主観に寄った印象を受け、相手側の状況も同時に書くと印象が大きく変わるんではないかと言う印象を受けた。後半部分は若年者中心の話で、障害を持ちながら社会とどうやって順応していくかと言う話が主体で自身の参考になった。合理的配慮に関しては、雇用者側が負担を感じない範囲での配慮が必要との事だったが、人によってその度合いは異なるため、解釈が非常に難しいと感じた。また、第三者から見ると特別に優遇を受けていると捉えられかねないため、どのように社会が受容できるような仕組みを作るかがイメージできなかった。日本以外での国の事例などを紹介してくれると嬉しかった。また、当事者の話が多かったので、実際の事実に基づいた統計情報などをさらに付加することで、客観的な視点をより加えた新書を発刊されることを期待しています。

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    2023年11月29日
  • 朽ちるマンション 老いる住民

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    朝日新聞デジタルのマンション管理をめぐる連載。
    マンション管理の専門家やマンションの住人、元住人への取材をまとめています。
    マンションは戸建てと違って庭木の手入れや外壁・屋根の補修の手間がないのがいいところと思っていましたが、そんなことはなく、むしろほかの住人と話し合うという段階を踏んでから行うため、どっちもどっちだな…と思い知りました。
    マンションに住むなら、自分のマンションの資産価値を高めたいはずなので、その目標に向かって管理組合がひとつになるのが理想だと思います。
    管理組合自体を外注する動きもあるようなので、マンションの管理を人任せにすることの危険さに、より多くの人が気づかなければならないと思いました。
    近々、新築マンションに引っ越す身なので、いろいろ考えさせられました。

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    2023年09月08日
  • 分極社会アメリカ 2020年米国大統領選を追って

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    大統領選を含めて、トランプからバイデンへと大統領が変わる状況を描いている。
    分極の軸はいくつもある
     共和党と民主党
     都市と農村
     白人と、黒人、ヒスパニック
     移民と、アメリカ国民
    2極に分かれていること自体が問題ではなく、これまで2つの極をむすびつけてきた様々な接点が失われていくことが問題である
    朝日新聞の記者が、テーマごとに記事を書いたものをまとめたものである。

    気になったのは、以下です。

    ・経済政策一つとっても都市と農村で、人々は違う捉え方をする
    ・ドル紙幣に書いてある「我々は神を信じる」の言葉が「宗教的だ」として批判が起こり、「メリークリスマス」のかわりに、「ハッピーホリデーズ」と言い換える人が増えた。
    ・赤い州(共和党)と青い州(民主党)
    ・新型コロナ禍がもたらした格差は働き方だけではない。資産の格差もさらに広がっている。(巨大IT産業と比して)
    ・学生ローン、卒業時に、約800万に膨れ上がっている。ホームレスの大学生が問題になっている。部屋を借りる費用をまかなえず、車で寝泊まりしたり、友人宅を転々としている。
    ・経済的苦境から若い世代は、大きな政府による社会保障の充実を上げる民主党を支持する傾向が強い。

    ・トランプのお粗末な新型コロナ対応。高齢者や家族の健康を重視する母親たちにとっては大きな問題だった。
    ・米国は、移民の国ではなく、「合法的な移民の国」だ。私にトッテヒスパニックというエスニシティ(民族性)よりも、米国人というナショナリティ(国籍)の方が大事だ。
    ・新しい政権でも基本的な移民政策は変わらないだろう。オバマ政権時代にも、300万人が米国から強制退去させられた。民主党だからといって、全面的に移民に優しいわけではない。
    ・ニワトリ1羽でもうけは、2,3円。世界トップクラスの生産性を誇る米農業は、巨大資本と技術をもつ「ビッグ・アグ」が支配する世界だ。ビッグ・アグがでかくなるたびに農家の取り分は減った。
    ・民主党候補のヒラリー・クリントンが選挙戦のさなかにトランプの支持者をみじめな人々と呼んだことだった。「ウェストバージニア人は、人間の中身を見定める力だけは持っているつもりだ」
    ・労働者や農民ら一般大衆の党だったはずの民主党が変質し、金融界や経営者、学識者に近いエリートの党にかわってしまったことが、労働者や農民の見方を僭称するトランプ政権を生み出したといえる。

    ・ポピュリズムにも良い点はあります。経済成長の成果を人々が共有できるようにし、競争の敗者にもまともな環境を整えなければならない。という警告を与えてくれるからです。今人々が感じているのと同じ、聞かりに基づく広義です。

    ・黒人の大統領が米国に誕生した後も、地方の警察による黒人差別に連邦政府が介入できない。連邦政府の力が弱いのが問題なのです。

    目次
    プロローグ
    第1章 二つのアメリカ
    第2章 コロナ禍
    第3章 フロイド事件
    第4章 交錯する分極線
    第5章 何が分断を広げたか
    第6章 変質する政党
    エピローグ
    あとがき
    2020年の米大統領をめぐる出来事

    ISBN:9784022951106
    出版社:朝日新聞出版
    判型:新書
    ページ数:400ページ
    定価:930円(本体)
    発売日:2021年01月30日第1刷

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    2023年08月07日
  • 相模原障害者殺傷事件

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    先ずは、このような形で、記録を手にとって読めるようにしてくれたことに敬意を表したい。
    しかし、同時に読めば読むほど、この事件がなぜ起きたのか、植松死刑囚という人物がどのように形成されていったのか、疑問だけが残った。
    気になるのは、両親の存在。
    柳田邦夫氏が「いのち」は生物学的な面だけではなく、『つながるいのち』という視点が重要だ、と言っていたのが印象的だった。この事件は『いのち」の意味について私たちに問うている。

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    2023年07月25日
  • 相模原障害者殺傷事件

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    沢山の取材を重ねてこの本を作ってくれた人たちには星5なんだけど、あまりにも犯人の動機に同情できなかった……。
    犯人の家庭環境や幼少期のトラウマのようなものが、歪んだ思想を生み出してしまったと思っていたんだけど、そのような影響を感じられないのがめちゃくちゃ怖かった。犯人は自身の信じる「かっこよさ」に捉われていきすぎた優生思想になっていると
    感じたが、この思想は何をきっかけに生じたものなのだろうか…。
    こういう本を読んでいると、育ってきた環境があまりにも辛くて犯人に同情してしまう部分もあるのだが(もちろん犯罪はだめだけど)、ここまで犯人に感情移入できなかったのは初めて。
    被害者遺族への取材部分は読んでいて辛かった。殺されてしまった人たちが、障害の有無に関係なく家族に本当に愛されていたことが伝わってきた。
    犯人には1ミリも同意できなかったけど、読んでるだけで辛い裁判を記事にして、犯人や被害者遺族に取材してくれた筆者ありがとうございます…という気持ち

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    2023年07月13日
  • 負動産時代 マイナス価格となる家と土地

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    古くなって使い道のなくなってきた不動産への対応の話
    今後どんどん増えていくだろうなと。人が増えて土地を必要とするのを前提とした制度になっている。放棄に関して整備が必要だなと

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    2023年01月09日
  • 妄信 相模原障害者殺傷事件

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    相模原障害者殺傷事件について、朝日新聞記事をまとめるなどしたもの。
    この手の本は普段全く読まないけど、カッコーの巣の上でを見て、優生思想や尊厳死、人間らしく生きるということ等、諸々考えてみたくて手に取った。

    誰もが弱者になりえること
    共生する社会を目指す
    障害児を家族に持つ方の思い
    介護福祉職員の激務と、それに伴う抗い難い負の感情
    特に最首さんの『一定の地獄』という表現が重たかった。

    難しく考えると難しくなるけど、
    結局、生きたいと思う権利を誰も侵害してはならず、
    その人らしく生きることを、他人が強制することなく、思いやれれば良いんだろうなと。

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    2021年10月01日