朝日新聞取材班のレビュー一覧

  • 現地取材400日で見えた 検証 ウクライナ侵攻10の焦点
    現地取材を中心にウクライナ戦争の400日を総括する本。

    というわけで、ことさらに新しい話しはないわけだが、さまざまな人々のインタビューなどを通じて、やはりこの戦争は(この戦争だけに限定されるものではないが)許されないという思いが強まる。

    そして、ここまで来てしまったものが、どう終結しうるのか、未...続きを読む
  • 現地取材400日で見えた 検証 ウクライナ侵攻10の焦点
    購読している新聞が朝日新聞なので半分くらいは既読記事だったが、まとめられていることによって戦況の流れを理解できた。そして、新聞で日々目にしていても自身にとっては遠い国の戦争だと受け止めていたことを認識し愕然とするのでもあった。ただ活字を追っていただけだったのだ。
    一年も続くとは思わなかった戦争は、今...続きを読む
  • 子どもと貧困
    コロナ禍前の本でやや情報が古いところもあるが、子どもを取り巻く貧困の様相は変わっていないと思う。子どもに愛情をもてなかったり、子どもが働いて得た金銭を取り上げたりするような親に対し、自己責任論を叫ぶだけでは子どもは救われない。長期的には行政の支援の拡充が、短期的には民間(周囲の大人)の助けが何より必...続きを読む
  • 朽ちるマンション 老いる住民
    マンションが抱える歪みや課題を述べた本。もはや放置できない重要な社会問題を突きつけている。後半にはコミニティ再建の明るい話題を提供。他の住宅問題にも応用できそうだ。解決策は人のつながりに帰する。
  • 朽ちるマンション 老いる住民
    第一章「管理会社の管理拒否」の内容から衝撃的。そんな事があるんだとも思ってもおらず、さらには最近増えているとの事。
    あまりにも無関心であったことを少し反省し、これからは関わりを持っていきたいと思うこと
  • 平成家族 理想と現実の狭間で揺れる人たち
    とても読んでよかった本だった。みんな、周りのひととか見えない何かから、何かしらの無遠慮な無責任な「普通」を押し付けられて苦しんでいるんだなと分かる一冊だった。ほんと生きるのってなんて大変なの…と思う一方で、キラキラして見えるけど、しんどいなあと思いながら頑張ってみんな生きてるんだなと思えて、なんだろ...続きを読む
  • 分極社会アメリカ 2020年米国大統領選を追って
    コロナ禍の中、取材制限もあったかと思うが、その中でも数多くの市井の人や識者を取材し2020年のアメリカ大統領選を描いた良書。将来読み返してみてこの大統領選によって何が変わり何が変わらなかったのか振り返るのにもいいサンプルになるかと思う。

    ただ朝日新聞という属性からか、民主党シンパに対しては幅広い層...続きを読む
  • 権力の「背信」 「森友・加計学園問題」スクープの現場
    森友学園への国有地売却問題、加計学園の獣医学部新設問題に関し、次々特ダネ記事を出してきた朝日新聞が、それら「モリカケ問題」の取材過程をドキュメンタリー的にとりまとめている。
    何かと批判されることの多い朝日新聞だが、これらの問題に関しては、非常に実直で丁寧な取材を重ねていたんだなということがよくわかっ...続きを読む
  • 平成家族 理想と現実の狭間で揺れる人たち
    家族というものの理想や呪縛は未だに昭和を引きずっているな、ということに気付かされた。
    自分自身もコロナの影響もあり、家族の在り方について少し悩んでいた時期。
    自分で作った理想の家族像に縛られていた気持ちを少し解きほぐすような気づきがあったと思う。
    家族の形に正解は無い。
  • 負動産時代 マイナス価格となる家と土地
    まえがきより引用

    > マンションのモデルルームで営業マンから「いまの家賃と同じような月々の住宅ローンの額で、同じ間取りの部屋に住めますよ」と言われて心が動いたら、それは不動産の維持管理費が重いのに、売るに売れない「負動産地獄」への第一歩になる。
    > なぜなら、住宅ローンの支払い以外に、マンションを...続きを読む
  • 平成家族 理想と現実の狭間で揺れる人たち
    「家族はこうあるべきだ!」という昭和からの呪いがあって、平成末期から脱・呪いが叫ばれる。

    そのうち、脱・呪いが新しい呪いみたいに扱われそうな気もする。
    そうしたら、そこから抜け出すためにはどんなことが提案されるんだろう。
    脱脱脱脱してるうちに、根っこに残るのは、どこまでの個なんだろう。

    独りにな...続きを読む
  • 平成家族 理想と現実の狭間で揺れる人たち
     ある社会学の先生に薦めていただいた1冊。少子高齢化、核家族の崩壊、生涯未婚率の上昇…平成の時代は家族のかたちが大きく変わった時代でもあった。コレクティブハウスなんて知らなかった。ここに出てくる人たちは、どれも「あり得た私」であり、とても身につまされる。独身で子なしの私には耳の痛い記述もある。
     一...続きを読む
  • 負動産時代 マイナス価格となる家と土地
    日本では土地は長く資産としての価値があった。
    しかし、これからは相続したことによる、維持管理により価値がマイナスとなる。
    空き家が増えるということは、町内会の機能不全によりごみ捨て場や街頭、治安悪化などを招く。

    バブル時に建てられたリゾートマンションの現状、サブリースの罠など。

    事例では、高知県...続きを読む
  • それでも日本人は原発を選んだ 東海村と原子力ムラの半世紀
    正力松太郎の原発推しは総理への野望の為だったとは。その後の読売への影響を思うと罪深い。
    にしても、茨城新聞社長を初め地元住民への、原子力ムラの海外視察旅行という名の接待攻勢はエゲツない。この手の事は幾らでもやってるという訳か。
    いかにして原子力村になっていったかを様々な関係者の声を拾い描いた、いわば...続きを読む
  • 権力の「背信」 「森友・加計学園問題」スクープの現場
    「ペンタゴン・ペーパーズ」の感覚で読むと、やはり地味に映るし、悪の規模と隠ぺい、欺瞞の大きさがせこく、情けないのはしょうがないか。しかしそれでも権力の腐敗を暴く物語は、スクープの熱情とともに伝わってくるし、名もなき記者たちが奮闘するさまはドラマチックだ。それが新聞記者という本来感情を押し殺すテキスト...続きを読む
  • 負動産時代 マイナス価格となる家と土地
    バブル時代、必ず値上がりすると教えられた不動産。今じゃ、相続放棄や所有者不明の土地、空き家が日本中に存在する。日本の不動産はもはや「負動産」となってしまった。

    本書は、そんな負動産事情を象徴するリアルの取材録。管理組合も修繕積立金もないマンション、一等地なのに所有者不明で誰も利用することができない...続きを読む
  • 権力の「背信」 「森友・加計学園問題」スクープの現場
    不条理が通じる永田町、私達の世界とは異次元だ。一般は真実を知っても、単にもがき溺れる子供かも。正義はあるのだろうか? しかし、共産的な民主主義に生きているから、こんな事も当たり前におきているのだろう。
  • 子どもと貧困
    子ども食堂の中で、本当に必要な人がこれるのかが問題との記述に考えさせられた。ネグレクトの場合は食堂のことも知らないかもしれないし、困っていても、他人に気づかいされたくないため、利用する人もいないかもと。

    P49 子供たちの育ちや能力、可能性を阻害する主な要素は、①不十分な衣食住、②孤立・排除、③不...続きを読む
  • 妄信 相模原障害者殺傷事件
    相模原障害者殺傷事件に関して真相の追求と、障害者に関する問題提起をする本。
    朝日新聞記者の取材が元になっている。
    前半は、加害者の特異な行動を時系列で紹介し、事件に至る経過を説明している。
    後半は、障害者が社会に受け入れられていない現状に関する問題提起をしている。
    「妄信」というタイトルから、加害者...続きを読む
  • 非情世界 恐るべき情報戦争の裏側
    インテリジェンスの世界の実態。日本はアメリカの植民地なんだな。今の安保法制の転換も仕方ないかもと思わせる。