朝日新聞取材班のレビュー一覧

  • 相模原障害者殺傷事件
    事件の詳細、事件後の面会や裁判でのやり取りの記録をまとめたルポルタージュです。
    この事件が示唆する問題について話し合えることはたくさんあるはずなのに、ずっと上滑りしている印象でした。植松死刑囚の考えが既に完結していること、この問題へは踏み込みづらいこと、遺族側がその立場からしか話さないこと、要因は様...続きを読む
  • 何が教師を壊すのか 追いつめられる先生たちのリアル
    相変わらず教師を取り巻く環境は改善どころか、悪化の一途やね。既に個人の工夫や各校での改善では無理です。国が動いてくれないと。それにしても本書で出てくる様々な先生の現状は悲惨や。
  • 負動産時代 マイナス価格となる家と土地
    人口減少時代だもんね…負の資産になるよね…。でも、そうなるのは制度の問題も大きい。何とかしてほしいもんだ。コルシカ島の話とかは全然知らなくて面白かった、そういうの参考に変えていかないと困る、切実に。
  • 発達「障害」でなくなる日
    前半部分の当事者の話はかなり当事者の主観に寄った印象を受け、相手側の状況も同時に書くと印象が大きく変わるんではないかと言う印象を受けた。後半部分は若年者中心の話で、障害を持ちながら社会とどうやって順応していくかと言う話が主体で自身の参考になった。合理的配慮に関しては、雇用者側が負担を感じない範囲での...続きを読む
  • 朽ちるマンション 老いる住民
    朝日新聞デジタルのマンション管理をめぐる連載。
    マンション管理の専門家やマンションの住人、元住人への取材をまとめています。
    マンションは戸建てと違って庭木の手入れや外壁・屋根の補修の手間がないのがいいところと思っていましたが、そんなことはなく、むしろほかの住人と話し合うという段階を踏んでから行うため...続きを読む
  • 分極社会アメリカ 2020年米国大統領選を追って
    大統領選を含めて、トランプからバイデンへと大統領が変わる状況を描いている。
    分極の軸はいくつもある
     共和党と民主党
     都市と農村
     白人と、黒人、ヒスパニック
     移民と、アメリカ国民
    2極に分かれていること自体が問題ではなく、これまで2つの極をむすびつけてきた様々な接点が失われていくことが問題であ...続きを読む
  • 相模原障害者殺傷事件
    先ずは、このような形で、記録を手にとって読めるようにしてくれたことに敬意を表したい。
    しかし、同時に読めば読むほど、この事件がなぜ起きたのか、植松死刑囚という人物がどのように形成されていったのか、疑問だけが残った。
    気になるのは、両親の存在。
    柳田邦夫氏が「いのち」は生物学的な面だけではなく、『つな...続きを読む
  • 相模原障害者殺傷事件
    沢山の取材を重ねてこの本を作ってくれた人たちには星5なんだけど、あまりにも犯人の動機に同情できなかった……。
    犯人の家庭環境や幼少期のトラウマのようなものが、歪んだ思想を生み出してしまったと思っていたんだけど、そのような影響を感じられないのがめちゃくちゃ怖かった。犯人は自身の信じる「かっこよさ」に捉...続きを読む
  • 朽ちるマンション 老いる住民
    ちまちました日本らしい近未来の現実。
    住宅問題は社会福祉だと学んだ。
    現にUR賃貸は地方によっては生活保者のと化している。

    この本はそういった部分ではなく、管理というコアな事情に重点を置いて考え問うている。
    管理会社はその業務に旨味が無いと手を引くとは当然でありつつ、気を回せなかった問題。
    管理員...続きを読む
  • 負動産時代 マイナス価格となる家と土地
    古くなって使い道のなくなってきた不動産への対応の話
    今後どんどん増えていくだろうなと。人が増えて土地を必要とするのを前提とした制度になっている。放棄に関して整備が必要だなと
  • 妄信 相模原障害者殺傷事件
    相模原障害者殺傷事件について、朝日新聞記事をまとめるなどしたもの。
    この手の本は普段全く読まないけど、カッコーの巣の上でを見て、優生思想や尊厳死、人間らしく生きるということ等、諸々考えてみたくて手に取った。

    誰もが弱者になりえること
    共生する社会を目指す
    障害児を家族に持つ方の思い
    介護福祉職員の...続きを読む
  • 自壊する官邸 「一強」の落とし穴
    「官邸主導」「強い官邸」が実は民主党政権下で実現された仕組みだったにもかかわらず、政権交代後の自民党・安倍政権でそれが効果的に機能し、はからずも長期政権化に資することになったという見方を知れたのが収穫だった。
    これを読むと55年体制は本当に過去のものになったんだなぁという感慨と、もしかすると日本政治...続きを読む
  • 自壊する官邸 「一強」の落とし穴
    朝日新聞で連載されていた気がするが、全部を読んではいなかったので、書籍化されたものを読んでみた。
    第二次安倍政権に対する評価は色々あろうが、この間、全般的には、経済成長が続き株価も上がり、何となくこれでいいのではないかという気分があった。他方、官邸官僚の跋扈、政治と行政、もっと言えば、官邸と省庁との...続きを読む
  • 分極社会アメリカ 2020年米国大統領選を追って
    1.この本を一言で表すと?

    大統領選挙がもたらしたアメリカ社会の分断を市民レベルで取材してまとめた本。



    2.よかった点を3~5つ

    ・交錯する分極線(p167)

    →人種とか年齢、職業など画一的な分け方では語れない複雑な分極社会があると理解した。



    ・政治化するコロナ対策(...続きを読む
  • 相模原障害者殺傷事件
    ある種のマキャベリストか何かだろうかと感じた。私自身も障がい者なので、たしかに世の中のお荷物だと思う瞬間は多々ある。社会福祉に使う予算を考えれば、私は金食い虫の部類だとも。

    人間の倫理が問われる一冊でした。果たして私はどちら側に属しているのか気になりました。
  • 相模原障害者殺傷事件
    他の大量殺人者などは、家族との関係などが語られるが、家族の話題が全くといっていいほど出てこないのが奇妙だった。自分が思う「カッコよさ」にこだわる被告。ただ単に「自分に都合がいいことだけを見ている人」にしか見えなかった。そしてそれは、大なり小なり誰しも持つものだとも思った。

    そして「日本は大麻合法だ...続きを読む
  • 相模原障害者殺傷事件
    結局事件の本質に近づけなかった裁判。遺族のやりきれない思いは悔やまれて仕方ないが、施設は事件に負けず、建て替えて再起を図るとのこと。それを知って心静かに応援したい。
  • 負動産時代 マイナス価格となる家と土地
    負の資産になる不動産についての話。

    昨今の首都圏の地価の下落の話かと思いきや、過去のリゾート地や地方の話がメインだった。
  • 妄信 相模原障害者殺傷事件
    妄信とは恐らく、「身勝手な思い込み」から事件を起こした植松容疑者の事であると思うが…

    もっと深読みしてもいい一冊なのではないかとも思う。何故なら、被害者の遺族は被害者の実名を明かしていないから。この本の半分以上は、近しい所に障害者が居り、彼らがハンデに負けず力強く生を謳歌している様を描き、そしてそ...続きを読む
  • 相模原障害者殺傷事件
     その事件は2016年7月26日未明に一人の青年が、津久井やまゆり園に刃物等を所持し侵入して、死亡者19名、重軽傷者26名もの戦後最多の殺傷事件を犯した。青年は、元施設職員の植松聖(30)という。同日午前三時過ぎ、津久井警察に自首し逮捕された。
     彼は小学生の頃、一学年下に一人ずつ知的障害者がおり、...続きを読む