あらすじ
粗大ゴミ同然になる家と土地、横行する詐欺商法、乗っ取られる管理組合……“家余りニッポン”衝撃のリポート。住宅過剰でも戸建てやマンションは供給し続けられる。このゆがみはどういう末路をたどるのか──朝日新聞で話題沸騰の連載「負動産時代」を書籍化。
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Posted by ブクログ
まえがきより引用
> マンションのモデルルームで営業マンから「いまの家賃と同じような月々の住宅ローンの額で、同じ間取りの部屋に住めますよ」と言われて心が動いたら、それは不動産の維持管理費が重いのに、売るに売れない「負動産地獄」への第一歩になる。
> なぜなら、住宅ローンの支払い以外に、マンションを所有することによる管理費、修繕積立金、固定資産税などの負担があることが計算外になっているためだ。
法定相続人増加により売るに売れない土地家屋、リゾート地などの地方不動産の悲惨な実態、サブリースで安心といわれていたのに赤字になる田舎の投資用アパートなど。
不動産投資の将来の負の側面を存分に見せてくれる一冊。今は良くても将来どうなるか?コスト意識を存分に持って、よくよく考えて不動産取引に臨みたい。
Posted by ブクログ
日本では土地は長く資産としての価値があった。
しかし、これからは相続したことによる、維持管理により価値がマイナスとなる。
空き家が増えるということは、町内会の機能不全によりごみ捨て場や街頭、治安悪化などを招く。
バブル時に建てられたリゾートマンションの現状、サブリースの罠など。
事例では、高知県四万十市の固定資産税の15%が死亡者に課税されているとか(相続人不明とか、相続でもめているとか)。これから全国的にもっとふえてくんだろうな、と思う。
なかなか興味深い内容で、限界地域の家土地問題について深く考えていかなければいけないと考えさせられる。
ただ、「負動産の生き返り」とされている各国の事例については、不動産に対しての価値観が違う日本において、果たして実現可能なのか疑問が残るところ。
なんにしても行政が動かないと解決しなさそうな問題。
Posted by ブクログ
バブル時代、必ず値上がりすると教えられた不動産。今じゃ、相続放棄や所有者不明の土地、空き家が日本中に存在する。日本の不動産はもはや「負動産」となってしまった。
本書は、そんな負動産事情を象徴するリアルの取材録。管理組合も修繕積立金もないマンション、一等地なのに所有者不明で誰も利用することができない土地、ゼロ円でも買い手がつかないリゾートマンション、などなど。
こうした問題をどうやって、誰が解決すべきか。やはり、政府・行政しかないだろう。不動産の所有権について、一定期間の行使がなければ、所有権を放棄したものとみなしてしまう。もはや、それくらい極端で強引で共産主義的な対応が必要なのでは。
Posted by ブクログ
人口減少時代だもんね…負の資産になるよね…。でも、そうなるのは制度の問題も大きい。何とかしてほしいもんだ。コルシカ島の話とかは全然知らなくて面白かった、そういうの参考に変えていかないと困る、切実に。
Posted by ブクログ
古くなって使い道のなくなってきた不動産への対応の話
今後どんどん増えていくだろうなと。人が増えて土地を必要とするのを前提とした制度になっている。放棄に関して整備が必要だなと