広瀬隆のレビュー一覧
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日本の現代史を復習しようと、
たまたま手に取った一冊だったが、思いの他濃ゆい内容で面白かった。
明治維新から日清戦争、日露戦争、
その後の韓国・台湾・中国への侵略の歴史。
軍部の暴走、第二次世界大戦。
戦後の復興から公害被害の実態まで。
この本の特徴は産業と財閥が歴史にどのような影響を及ぼしてきたのか。
という視点で歴史をとらえなおしており、
いままで読んだり聞いたりした歴史とは一味も二味も違っていること。
明治時代にはほとんどの財閥と政治は血縁で結ばれていたというのは、
全然知らなかった。
政治と産業の強いつながり、そして戦争時には軍人まで一体となって、
日本は突き動かされ、戦争に突 -
Posted by ブクログ
久しぶりに氏の著書を読んだが、またもやガス業界にいる人間にとっては、これほど勇気の与えられることはそうそうない。しかし業界人でもないのに、よくここまで詳しく情報を集めていると感心させられる。それはともかく、二酸化炭素排出を気にするなら、氏の言うように、直接の廃熱をもっと気にするべきだ。原子力発電は70%を海に棄て、海洋環境に大きな影響を直接もたらしている。自然エネルギーも重要だが、地方に自然を破壊してまで設置するとすれば、これも本末転倒であるという氏の主張は、説得力がある。
ところで、過激なことばかり発言するので、一般に敬遠されているのかと思ったら、そうでもないのね。早稲田大学理工学研究所創立 -
Posted by ブクログ
ネタバレなかなか分かりやすい、教科書的な一冊。
広瀬隆氏の著作なので、“悪の帝国アメリカ”や核兵器に対する辛辣な批判は差し引いて読まないといけないけど、過去の多くの書物からエッセンスを抽出、キューバ革命、その後現在に至るまでのキューバを俯瞰して眺められ、入門書として良くまとまっている。
キューバ危機も、これまでの歴史の教科書で学んできたことは、米ソの駆け引き、JFKとフルシチョフのギリギリの決断という大国ありきの歴史観だったけど、当事者のキューバから見てみると、また違った側面が見れて面白い。まさに、私の理由とあなたの理由(アメリカとソ連の理由)の他、本当の理由(キューバの理由)が現場にはあったとい -
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ネタバレヨーロッパの支配下の小国だった19世紀半ばのアメリカに生まれたジョン・P・モルガンと、2歳年下の初代ロックフェラーが、前者は鉄道、後者は石油を手始めに、巨大資本を作り上げ、最後にはすべてを手にする話。
自動車、電気、通信、映画などの発明が相次ぎ、産業化していく時代、両者は犯罪スレスレの手段、というより詐欺と謀略と言った方が早い手段を駆使して並み居る競争相手を飲み込み、廃業させ、独占体制を確立していく。
両者が最初に対決することになるのは、それぞれが石油と鉄道の独占を終えてしまった後。石油を輸送するには鉄道が不可欠だった、というのもロックフェラーが競争相手がパイプラインを敷設するたびに破壊してい -
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ベストセラー『赤い楯』に続いて出版された、著者初の長編小説。 『赤い楯』であまり触れることが出来なかった、犯罪組織が表社会に進出し経済的に支配している様を描くことが主眼に置かれています。 小説という形式で社会の裏側を描くという点では、松本清張の系譜にある作品と言えるかもしれません(ミステリー仕立てではあるものの、推理の要素はほとんどないですが)。 広瀬隆のやたらと脱線が多い文体は『赤い楯』のような研究書では致命的ですが、小説、特に本書ではうまく機能しているようです。 中盤でマフィアと巨大多国籍企業、政財界人との繋がりが描かれ、『赤い楯』ばりの情報洪水が始まりかけます。が、後半になると情報はやや
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■原発
1.今回の地震のマグニチュードは、当初8.4とされたが、後に9.0まで引き上げられた。それは、当初の数字だと今回の地震が「想定内」の天災となり、東京電力ばかりが原発を推進してきた政府、専門家らも責任を追及されるからである。
2.原発がなければ電力需要が賄えないというのは誤解である。これまで稼働率を抑えてきた、天然ガス火力や石油火力の発電所を稼働させれば、発電能力は十分に足りる。
3.電力会社のほかに、新日本製鉄や日立製作所などの企業が「独立系発電事業者」として電力を供給することができる。これら大企業が発電を行うなら、全国の原発を廃絶しtめお問題ない。 -
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