菅付雅信のレビュー一覧
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すごくストイックな考え方でびっくりしてしまいました。
努力だけでは成功しないが成功した人はすべからず努力していた的な話に近いです。
ちょっとパターナリズムが強いですが、間違った事を言っている訳ではないとも思いました。
が、私自身は本や絵画や音楽に、何かの目的のためだけで触れている訳ではないと思っているので、いいものもすごいものも、場合によってはダメなものでも良いじゃない。と思っています。
本やアートや音楽などの筆者が考える「すごいもの」リストは、私自身が映画は好きではないと自認している割には、意外と観ていたり、美術館になるべく行こうと思っている割には、知らない作品ばかりだったりと、今後の体験の参考にしたいと思います。
現代アートがさっぱり分からなくて困っていたのですが、むしろ分からなくて良いと言う事で安心しました。双方向の鑑賞方法は難しそうですが、チャレンジしてみたいと思います。 -
Posted by ブクログ
むちゃくちゃ小さい頃はもしかしたら、自分はいつか天才になれるかもしれない(当時から天才ではないことには気付いていた)と思っていたが、そのいつかはもう来ないとふと気づいたので読んでみた。
いかに精度の高いインプットをし続けるかが大切。
生まれつきの天才はいない。天才になる習慣があるだけなのだ。
・アマチュアとプロの1番の違いは、インプットの精度。
・人生でいちばん大事なものは何か。時間。
絶対に取り戻せない。
だから何を読んで何を読まないか、何を見て何を見ないか、何を聴いて何を聞かないかを選択しないといけない。
・自分を賢くしないものを、自分の目と耳と口に入れない
・良い課題提出ができる人は、課題が与えられる前から、すでに何かしらその領域ないしはそのクリエイターについて何度も考えている。
・映画は世界でもっとも美しい詐欺だ。ジャン=リュック・ゴダール
・現代アートは今の良作を選ぶものではとっくになくなっており、現代の新しい評価軸を作品を通して示すものになっている。
・現代アートはマルセルデュシャンによる「泉」から始まったとみられている。
・東京、大阪といった大都市に住んでいる利点は美術館があること、
・優れたアウトプットとは意外性のある組み合わせ。
・YMO ソリッドステイトサヴァイバー
・ウェスアンダーソン アストロイドシテイ
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ケインズ予言
経済的に自由になった時、生活を楽しむ術を維持洗練させて完璧に近づけていく人、そして生活の手段に過ぎないものに自分を売り渡さない人。余暇が十分にある豊かな時代が来た時恐怖心を抱かない国や人はない。なぜなら人は皆、長年に渡って懸命に努力するやうにしつけられこそすれ、楽しむようには育てられていない。特に才能があるわけではない平凡な人間にとって暇な時間をどう使うのかは恐ろしい問題。
人間は苦労したいものを見出す能力を根源的に持っていると思う。自分の興味や関心は何か、何を問題として引き受けられるのか、人間の価値がそんなところに生まれていくのではないかと思う。
もし、AIの発展により、人間が日々の生活を営むためにあくせくしなくて済む次元に到達するなら、今までとは異なる新たな目標が人々を幸福にするために必要となる。結局幸福と言うものは、私たちに内在しているのではないか。
幸福とは自分の欲望を際限なく満たすことではなく、自制心からやってくるものと考える。→全部色々やった結果そう思えるのかも…
Stay hungry, stay foolish!
私はどうしたい?どういう生き方がしたい? -
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少し前の本ですが、学びある。
動物の世界は必然性の世界であり、
アルゴリズムが支配する世界であり、
強いつながりの世界である。
それは友達を作りたいなと思ったら自分と趣味の合う人たちを探してオフ会をやる世界です。
人間が人間らしいと思っているものの多くは誤作動の結果起きている。
だから人間らしい感情は根拠づけたり設計したりするものではない。
人間のコミュニケーションには誤作動がすごく多くて、その誤作動こそが我々の自由や生きているという事実を支えている。
だから、それをなるべく潰していくというのはまずいと思います。
そうした誤作動をどうこれからの社会に組み込んでいくかという話になると思いますね。
――『人間と機械のあいだ』で池上さんは、人間と機械の関係について「相互に影響を与え合って、人も機械も新たに生命化していくということはあると思う」とも述べていますね。
人間はスポーツの練習、たとえばスキーの練習をするとき、人は機械になりたがる。何度も機械的に同じ動きを繰り返すことによって上達していきますよね。逆に、これからの機械に人間が求めているものは多分、誤りの多い人間的なものです。生命は機械を志向して、機械には生命を志向させると考えると、人間も機械も「人工生命化」していくものなんだと思います。
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雑誌編集などを手掛ける著者が、AIの研究者・起業家・社会学者たちに対して、「AIはこれから社会をどう変えて、人々はどう向きあっていけば良いか」をテーマにしたインタビューを通じて様々な視点での論考をまとめた一冊。
タイトルにもある『動物』とは、AIによるリコメンデーションによって自動的に選択肢が与えられ、無意識にそれを受容して自分の欲求を満たしていく状態のことを、端的に表した言葉。
社会機能の多くの部分をAIが担うようになり、ベーシック・インカムのような制度が実装されれば、必然的に人間の労働時間が減少して、単に己の欲望を満たすためだけの存在になることが危惧される。
結局は人間自身がどうありたいか、どんな社会を築いていきたいかを考え抜くしかないのかと感じる。
AIを生み出すのは人間であり、それを利用するのも人間であるからには、自分たちがそのテクノロジーの影響をもっと考えていく必要がある。おそらく、それほど社会的にインパクトのあるテクノロジーである(になっていく)ことは間違いない。
国内外の様々な立場にある専門家の考えがのっていて、これからのAIとの付き合い方を考えるには良い一冊と思う。 -
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ネタバレテレワーク化じゃなんじゃらの対応で忙しいことこの上なくこの1か月あまりは全然読書が進まなかった。応急措置は済んだが、これから「元には戻らない世界」での仕事のし方させ方を考えていかなければならないところ。
発行は19年12月20日。武漢で原因不明の肺炎患者が出て新型ウィルス?と報じられ始めたころだ。
その後わずか4か月でこんな世の中になるとは、著者も取材対象ももちろん想定していなかっただろう。
そんな中、BGI(北京ゲノム研究所)のCEO尹燁氏に取材しているのは偶然だろうが慧眼だった。彼は、AIよりバイオテクノロジーのほうがはるかに危険だと述べているのだ・・・
AIに関して、幅広くさまざまな領域や立場の識者に取材し、その内容をそのまままとめた本なので、通読しても著者が訴えてくるものはないのだが、取材対象が語る言葉は示唆に富んでいて興味深く、いま持っておくべき視点が一冊で網羅できるって感じ。「元には戻らない世界」での働き方を考えるヒントにもなりうると思った。
P9 常にスマートフォンを持ち、ネットと常時接続している状態=WIREDな状態は、いわば人間と機械がほぼ一体となった状態だ。[中略]しかし、現在進行する人間と機械の一体化は、一方で人間の動物化を招く。[中略]我従う、ゆえに我あり」の状態になりつつあるのだ。それを人間の機械化や動物化と呼び嘆かわしいと思うこと自体が、もはや21世紀的でないのかもしれない。
P32「暇になる将来を嘆くのではなく、自己決定感が幸せの根源だという概念自体を変えないといけないと思います。 人間が新たな充実感を味わえるように適合していかないといけないですね」(松原仁)
P38 ウォズニアックは、初めて入る他人の家で、家主にコーヒーを淹れられる機械を作ることはできないと予測した。(「ウォズニアック・テスト」)自律性というテーマを抱えた汎用型AIは、まだその開発の端緒についたばかりだ。
P47「ベーシックインカムという基盤が生まれれば、小学校のようなユートピアを目指せると思うんです。将来のこともお金の心配もしなくていい。興味が持てる遊びを考えて、問題解決をして、知識を獲得できる。そんな世界を作り出したいと思いますね」「そもそも人間の尊厳なんて、得体のしれないものです。[中略]ただ人は生きていくうえで出口のない問題にぶつかることがあります。答えがないと知りながら、そのの問題についてあれこれ考え苦悩する、よりよい選択肢があるのではないかと探求する。そんな人間の姿に誇らしさを感じますし、言ってみればそれが尊厳だと思うんです。」(池上高志)
P63 「生物とAI,つまり炭素とシリコンは近くなって行くでしょう。多分それらが融合する未来がやってきます。しかし私たちはシリコンについては理解しているけれど、生物についてはよく知りません。」「バイオテクノロジーの最も危険な領域は、AIよりも危険である」(尹燁)
P84「一般論ですが、幸福には目的が必要です。今までとは異なる新たな目標が、人々を幸福にするために必要となるでしょうね。結局、幸福というものは、わたしたちに内在しているのではないでしょうか」(リチャード・ヨンク)
P117「動物は自分たちを「動物化」していると思ったり語ったりしないので、人間だけが「動物化」について考える動物なんですよ。でも人間とは(考えなくてよくなっていったとしても)そういう理性的な主体であることから完全には降りることができない生き物だと思います。」(大屋雄裕)
P119「日本人は個人主義が弱い側面があると思います。もしかすると、「データの幽霊」のほうに自分自身を寄せていってしまうことも起こりうる。」「データの網の目にとらわれ、ここが分断されたy等個人主義を打破するためには、偶然性を生み出す仕組み=セレンディピティ・アーキテクチャ」の設計が重要だ」(山本龍彦)
P131 ロシアではソ連時代に社会主義教育やマルクス主義教育の束縛から逃れるため、教育者が意図的にマルクス主義に抵触しない数学に力を入れたという説がある。ロシアでは大学生の6割が理工系に進む。
P133「クレムリンやペンタゴンにいるエージェントが、プロパガンダのためにフェイクニュースを流していると信じることは簡単です。でも実際の状況はもっと複雑なんです。[中略]人々は自分たちが投稿した反体制的ニュースが権力側の人間によって取り消されたことを目にし、さらにフェイクニュースの拡散ボタンを押すことを決めたのです。なぜ人々はそのニュースがフェイクであると知らされているにもかかわらず拡散することをやめないのかについては、認知科学によるさらなる解明が必要だと思いますね」(ボリスラフ・コズロフスキー)
P141「米国がファーウェイを追い出し、中国がFBやツイッターを追い出し、ロシアがリンクドインを追い出しているように、テクノロジーをめぐる地政学的対立が起きていると考えています。またヨーロッパでは政治的な議論の多くは、GDPRのようなデータ主権にまつわるものです。いま改めて、政治的主権とは何か、境界とは何か、領土というものをどのように定義できるのかを考えて行かなければなりません。今の時代において、政治は技術的環境に依存し、テクノロジーの開発は政治的な意味を持つだけでなく、それ自体が政治なんです」(ベンジャミン・ブラットン)
P177「情報が新たに入ってくること自体を直接報酬として定義すれば、強化学習の枠組みの中で、好奇心を持ったAIをつくれるんです。」「人間の場合は「生きる」ことが内発的動機に含まれている、そして声明ではない機会にも、自己保存という内発的動機を与えることによって、意識が発生するのではないか」(金井良太)
P195「私は人間が生き残るために仕事が必要だとは思いません。仕事を失う人に対する再教育が難しいといわれていますよね。でもそれはとても失礼な考えだと思いますよ。どんな人間だって、複雑なことをする方法を学び、理解することができるはずです。学ぶためのサポートをし、次のステップを示せばいいわけですから。」(ロブ・ネイル)
P225「人間にも機械にも、将来を託すことを期待できないのが、一番まずい。ただ、なぜ将来に人類が滅びることが嫌だ、と我々の多くが思うのかは、実はまだよくわかっていません。将来、人類が滅びることは自分が死んだ後の出来と後なのにどうして嫌なのだろうと。でももしかすると人間には、自分が死んだ後の未来にコミットしないと現在が充実しない、という根源的な欲求があるようにも思えるんですね」(稲葉振一郎)
P229 未来には労働と仕事が分離する=「もしも、食べていくためにやるものを労働と呼んで、それ以外に自発的にやっている作業のことを仕事と呼ぶのであれば、仕事のほうが広がっていく社会が見えてきます。そうであれば、それは仕事大好き人間にとっても嫌な社会にはならないと思うんです。」(井上智洋)
P246 「AIに富が集中しておかしくないかな?でもやむなし」と適度に対処するだけだと思うんです。僕らが考える以上に人間は支配や権力に対して柔軟です。[中略]いまや人間性は、動物性や機械性のノイズとしてしか存在しないんです。」(東浩紀)
P255「(西田幾多郎の哲学は)主客合一、様々な視点で自分がその何に入ったような形で世界を認識するべき。さらに排中律ではなく容中律という考え方」(山極寿一)
P269 AIは記号や言葉の校正そのもの(シンタックス)は理解できるが、それが意味すること(セマンティクス)は理解できないのではないか、アメリカ西海岸のシンギュラリティ派の人々は、ディープラーニングの計算量を上げていけば、そのシンタックスの過剰な追及がセマンティクスになる、つまり新しい意識になる、と考えているが、彼らにはそういうしかないと思います。いつ終わるかわからないけど意識が生まれるまで途中でやめずに最後までやるのが科学的姿勢というわけです。失敗するまでは失敗しないので、ある意味では守備力がとても高い立場ですね。(森田真夫)
P274 人間の知能は(ディープラーニングとは逆で)微妙に異なるものを同じものとしてくくる、「同値関係」を捉える能力があると思います。なぜそれができるかがわかっていないので、アルゴリズムにも落とし込めません。ほかにもアブダクションのような仮説形成も人間にしかできない能力です。(津田一郎)
P281 コンピュータのスピードが驚異的に早くなり続けるというのも間違った考えです。ムーアの法則は限界に近づいています。(ルチアーノ・フロリディ)
P296 企業はグローバリゼーションの中でアップデートを余儀なくされるのに対して多くの国家がグローバル化に追い付かず内向きになっている。 -
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アウトプットの質と量はインプットの質と量が決めるのだから、斬新ながらも見事なアウトプットを維持するには、新しいネタと古典的なインプットを両方とも精力的に行う。
人間らしさの定義が激しく変化する現在、
クリエイティブな人というのは人間らしさを出すことであり、その人しかできないことを世に認められるものとして発表できた時、生の実感の根元に位置するものになる。
人間らしさを出すには、属人性が高く意外性に富み遊びがありつつ魅力的な矛盾を孕んだクリエイションを作っていく。
属人性を出すことは決して難しいことではなく一人一人日々違うインプットをしているのだから自ずとそこから生まれるアウトプットをその人のフィルターをしっかり通過させる必要がある。
人は陳腐なことを恐れるあまり、魅力的で保守的なアイデアを好むが、そこで陳腐と斬新さは紙一重ということを理解して、ラインをあえて横断するようなことで斬新さを生むことができる。 -
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ネタバレ非常に面白かった。しかしながら「習慣」についての本ではなかった。インプットについての本。インプットが厳選されればアウトプットはおのずと天才的なものになる、という本。習慣について読みたかったので星は三つ。
章のタイトルだけ読んでもなかなか面白い。以下に二三を上げておく。
31:自分を賢くしない物を、自分の目と耳と口に入れない。
33:いい物ではなく、すごい物をインプットする。
いい物は山ほどある。凄い物になると厳選しなければならず、その厳選された物ひとつは、良い物を10インプットするよりも力がある、との事。
232:優れたアウトプットとは、意外性のある者の組み合わせである。
※アウトプットとインプットに関しては、他の本の焼き直しのような内容だが、具体的なインプット例をあげているところが本書の真骨頂と思った。 -
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ネタバレ『インプット・ルーティン』を読んで最も響いたのは、アウトプットは「既存のアイデア×既存のアイデア÷大量のインプット」という式に象徴されるように、土台となるインプットが何より重要だということだ。
自分の中から勝手に新しい発想が泉のように湧いてくるわけではなく、普段から膨大に蓄えていなければ何も生まれないという現実は、厳しくも的を射ている。
さらに印象深かったのは「精度」の話だ。SNSや動画で大量の情報に触れていると、あたかも豊かにインプットしている気になるが、それはただの幻想だ。
闇雲に走ってもマラソン王者になれないように、インプットにも戦略が必要だ。特に「良いもの」ではなく「スゴいもの」を選ぶ視点は目から鱗だった。
確かに世の中にはそこそこ良いものが溢れているが、時代を超えて残り続けるスゴいものはごく一部。
その少数精鋭にどれだけ触れられるかが勝負なのだと思う。また、本を読むときに「本当にそうなの?」と疑い、反証し、自分の頭で再構築する作業はまさに脳のダンベル。
単に楽しく読むだけでは思考力は育たないと肝に銘じたい。さらに、課題は与えられてから考えるのではなく、普段から頭の端に置いておき、何かを見るたび「これって使えないかな?」と考えることで初めて、厨房に立ったときにスムーズに答え合わせ=アウトプットができるのだという例えも秀逸だった。
読書を隙間時間に取り込み、日常に馴染ませる習慣もぜひ取り入れたい。
そして最終的に目指すべきは、意外性ある組み合わせから生まれるアウトプットであり、変化の最前線に立ち続けるためには、このインプットのルーティンが欠かせないのだと改めて感じた。