【感想・ネタバレ】不易と流行のあいだのレビュー

あらすじ

ファッションは変化することで普遍を目指す。『物欲なき世界』の著者が綿密な取材で描く、激変するファッションの現在とこれから。

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Posted by ブクログ

あまり友人には話してない、大好きなジャンルが私にはある。それはファッションだ。私はなぜか幼い頃からものすごくオシャレをさせられていた。中学の頃、初めて母が買ってきてくれたファッション誌は「ニコラ」で、高校の頃は勉強とピアノの傍ら足繁く図書室に通って毎月欠かさず「VOGUE」を読み、中目に住んでいた頃は仕事終わり、ほぼ毎日代官山蔦屋に寄って「WWD Japan」とファッション誌を数冊読んでいた。

オタクではない。ただ、服が好きなだけだ。ファッションというカルチャーが好きだし、現代アートのように本質を問い直す思想のぶつかり合いが好きで好きでしかたない。仕事のつぎに好きなものがあるとしたらファッション、と言っても過言ではないだろう。

この本はファッションをはじめ、カルチャー全般に精通されている編集者、菅付さんのWWD Japan連載をまとめたもの。連載が始まったのは、20年5月。まさにコロナ禍真っ只中、私は必需品というジャンルに振り分けられなかった、ファッションに心を救われていた。

過去においても素晴らしいファッションデザイナーは挙げればキリがないが、私にとって一番強烈だったのは、やはりシャネルだ。コルセットからの解放という思想、それまで常識とされた価値観への反逆は世界に強烈なインパクトを遺したし、あれを上回る価値観の提唱は今後出てこない気もする。あとは、再構築を提唱したマルジェラも大好き。概念から覆してくる独特のスタイルで、真似事はできてもだれにも真似できない。ジョン・ガリアーノ期はマーケ思想が強かったが、展示では強烈なマルジェラ愛が横たわっていて心底、感激した。最近では、ドリスヴァンノッテンのドリス本人期が終わってしまったが先日、青山本店に行ったところ、メンズ最後のコレクションを見られた。目に映るすべてが美しく、感銘を受けた。時間があったらみなさんもぜひ覗いてほしい。

時代とともに変わっていくファッションが、私はこれからも楽しみだ。

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2025年10月15日

Posted by ブクログ

ファッションが身体的な(性的な)ものから、精神的な(概念的な)ものへ変化しているというアイデアが面白かった。

文脈や芸術性を追求する、高みではなく深みへのシフトも同時に起きている。
これってなんでもそうな気もする。
個人的に興味のある映画もフットボールも、パッと見の面白さや派手さだけでなく、その裏にあるサンプリングや戦術を言葉にすることを皆が求めている感。

サスティナブルな流れに対しては、“生産過程の透明化”
ブランドの言うことを鵜呑みにせざるを得ないのだから、一種の気持ちよさを刺激されてるだけとの主張も面白い。

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2022年04月09日

Posted by ブクログ

ファッションとは常に変わり続けることこそが本質、変わらない不易なものと変わり続ける本質の矛盾から、はかなさや美しさが生まれる。環境にやさしいサステナビリティと流行の新しさ、性別におけるバイナリーとノンバイナリー、服だけでなく舞台やストーリー、香りなども含めた総合的な関係の中で、美が生まれていく。概念としてわからなくもないが、理解や体得には程遠いくらい深淵な本質だと感じた

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2024年03月07日

Posted by ブクログ

コロナ以降のファッションに関するコラム。ファッションを見ることは時代性やその時々の人間の考え方を見ることにもつながって面白い。

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2022年08月28日

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