戌井昭人のレビュー一覧

  • 深沢七郎コレクション 流

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    深沢七郎のちくま文庫場版アンソロジー、この巻は小説集。先日の中公文庫と「みちのくの人形たち」だけが重複している。
    民俗学的なようでいて民俗学でない、虚構の土着性がおもしろい「東北の神武たち」など。
    すこぶる長い「千秋楽」が印象的だった。
    役者の弟子である青年が、初めて舞台に立つことになったと思ったら、それは歌や踊りやヌードなどがごたまぜになったショーで、そこで妙な人物たちと出会い、3ヶ月に及ぶ興行の日々を延々と描いている。最後もオチらしいオチはなく、著者のエッセイのように、はぐらかしてストンと終わってしまう奇妙さ。だがこの長々と書かれた興行記は、深沢七郎ならではの味わいに満ちているし、何故か淡

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    2012年10月08日
  • ひっ

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    初・戌井昭人さん。

    ひっさんと甥っ子、元プロレスラーのウマちゃん、下野さん、アナンちゃん。

    おもろい本に立て続けに出会えて幸せだ。

    普通に暮らしていると、全然耳にしないような感じなのにリアルなんだよなー。
    面白かったなー。

    で、母ちゃんがカッコいいよなー。
    あたしは心配性でダメだから。

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    2012年09月10日
  • ひっ

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    なるほどこの前の情熱大陸はこの本のプロモーションだったのか。今回はかなりエロい表現多いですが、やはりおもしろい。でもこの人が芥川賞候補っていうのがどうもピンとこない。
    テキトーに生きろは、なんとなくとも、いいかげんにとも違うんだよ。

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    2012年08月22日
  • 深沢七郎コレクション 転

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    深沢七郎コレクション 転 (ちく 深沢七郎の文章にはものすごいオーラというか、魂というか、とにかくものすごいものがうごめいていると思った。むしろそのうごめいているものがそのまま文章になって跳ねたり跳んだりぐったりしたりしているような・・・。サラッとした「うまい文章」とは真逆の性質だと思った。この本は読んで面白いし、名言だらけでとても良かった。特に『秘戯』には深く感動した。そして解説まで読むと、また別の所から感動が溢れてきて涙が出そうになった。実はエッセイの方はあまり興味がなかったのですが、試しに読んでみて本当に良かった。本当に良い本でした

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    2012年03月04日
  • おにたろかっぱ

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    なんだろなぁ…魂が浄化される感じは。
    一言でいえばお父さんの育児日記なんですけど。
    何気ない日常のかけがえのなさを痛感します。
    3歳のタロも今だけ。
    おにとかっぱと上田も今だけ。
    全てが愛おしくて、大切に大切に読みました。
    一家に幸あれと祈らずにはいられません。

    おばけばあさんにそうめんおしょう、どさまわり広島ターンは、何度笑ったことでしょう♪
    育児中のかたはもちろん、心にゆとりが欲しい方にもオススメです。

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    2026年01月12日
  • 壺の中にはなにもない

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    朝日新聞の文庫書評で知る。演劇出身らしい著者の細かいディテールと大雑把で大胆なストーリー展開の組み合わせがとても面白い。
    横道世之介風の勝田繁太郎(26歳)がいい味を出していて、思わず応援したくなる。3.9

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    2022年02月08日
  • ゼンマイ

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    トラックひとつでのし上がった成金の老人が、遠い昔の純愛を探してモロッコに旅する話なんだけれど、なにしろ竹柴の喋り方やざっくりとした性格が気持ちいい。恋人ハファをはじめサーカス団の個性的な面々も、読んでいて心地よい。ゼンマイが止まると悪いことが起きる気がすると、ゼンマイを巻くことに捕らわれていたり、でもそれすら本当は自身が過去と繋がり続けていたかっただけなんだろうなぁと思わせる描き方。タンジェに戻るトラックを意気揚々と運転する竹柴の姿。そしてあっさり死んでしまう、という描き方。上質なロードムービーを見終えたような読後感さいこう。

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    2021年05月20日
  • ゼンマイ

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    ネタバレ

    まるで不思議な力に導かれるような男女の再会の行方。

    バンブー運輸の竹柴社長が、若い頃に出会ったジプシー魔術団にいたハファという女性の行方を探していた。

    竹柴がフランス語ができる人を探して出会った加代と
    ハファの消息を掴み、妊娠中の加代に代わって兄の細谷と
    男2人でハファを探しにモロッコのタンジェを目指した。

    若かった頃の竹柴の数々の武勇伝とハファと過ごした日々。
    ジプシー魔術団の風変わりな人たちと
    それに関わった人たちは竹柴1人を残してみんな死んでしまったこと。

    ハファがくれたゼンマイを回し続け
    社長にまで成長した竹柴の胸にいつもいたハファという女性の存在。

    治安の悪いモロッコで体調

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    2021年05月16日
  • さのよいよい

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    盆踊りで炭坑節、フレーズが流れると今でも踊れる(笑)
    昭和感の懐かしさが、まだ今でも残る日常にほっとする。

    登場する人がすべてユニークで憎めない。
    祖母のまだら呆け具合がかわいく、呼び込みのお兄さんも最高です。

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    2021年02月05日
  • 壺の中にはなにもない

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    なんだかとても癒された物語でした。
    繁太郎、最高!そして祖父の大きな懐・・・
    また、繁太郎に会いたい。

    そして帯もユニーク、読む前、読んだ後に2度楽しめる。

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    2021年01月27日
  • 俳優・亀岡拓次

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    映画を観て気になって、原作を。
    亀岡拓次ののったりした生活と俳優稼業、
    でも何か持ってる感と、周りの人たちとのふれあい。
    そういったものがゆるやかに伝わってきて、
    個人的には原作の方が好きでしたね〜。
    で、やはり身につまされるところの多い作品でした(^^;。
    続編も早く文庫化されないかな〜。

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    2019年05月31日
  • すっぽん心中

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    今年の芥川賞候補作品。

    ・すっぽん心中
    ・植木鉢
    ・鳩居野郎

    事故の後遺症に悩む青年と男運のない少女が霞ヶ浦にすっぽんを取りにいく「すっぽん心中」。理不尽な世の中の流れに逆らえない人たちの哀愁が漂う。

    他、自由奔放な夫に振り回される妻、鳩嫌いな男の悲劇など。

    文学は難しい。

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    2018年11月16日
  • 俳優・亀岡拓次

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    映画化されたからではなく、トヨザキ社長の書評本見て読みたくなったから。すごくサラサラッと読めて、その割に笑いどころはちょいちょいあって、かつ人物像もしっかり立ってるから印象にも残りやすい。物語を読む楽しさを手軽に味わうには打ってつけの一作。映画もちょっと観てみたくなりました。

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    2018年03月15日
  • ゼンマイ

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    アジアを舞台にしながらファンタジックな面も持つ作品。
    気が付いてみると、思った以上に描かれている世界に入り込んでいる。
    活字に余り触れない人でも読み易い、普段使いの熟語しか使われない感じ。 それが、現実感っちゅうか親しみ易さに結び付いてるかも。
    特に大きな起伏の無いストーリーだけど、淡々と楽しめた。

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    2017年12月15日
  • ゼンマイ

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    かつて魔術団に共に属していた女性をモロッコへ探しに行く男二人の物語。タイトルのゼンマイは、その女性から男に渡されたものであり、巻かずに止まってしまうと災難がおこるというもの。不思議なことばかり。男も個性的に書かれ、全体も緩めの文章。旅行記って感じもあり。戌井さんのペースに乗せられ、一気に読みました。こういうこともきっとあるんだろうな〜。

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    2017年11月14日
  • のろい男 俳優・亀岡拓次

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    俳優・亀岡拓次、40歳。下着泥棒から火宅の作家まで、哀愁漂う男を演れば天下一。大女優の胸を揉み、さっぽろテレビ塔で狙撃され、ポルトガルの海辺で郷愁の酔っ払いになる…。

    このシリーズがすっかり気に入ってしまった。主人公のキャラが立っているのはもちろんだが、ペーソスというのだろうか、ストーリーに独特の雰囲気があるのがいい。続編に期待。
    (B)

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    2017年05月14日
  • ぴんぞろ

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    薄いから読み始めたらもう読み終わった。戌井さんの小説の人物たちはなんだか哀しさを知っているけど楽しい、ああこんな人おるわって親近感がある。ばばあ書かせたら最強かも。切断されなくなっていた指がのちに見つかる話も短いのに哀愁があり、やっぱりおもしろい。

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    2017年02月15日
  • 酔狂市街戦

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    おかかえ運転手に、売れない舞台役者、同じく甲斐性なしのサックス奏者…。しぶとく這い回る底辺男の諧謔と哀歓と正義を描く。表題作ほか全4編を収録。

    戌井昭人らしく全く共感できない情けない男たちが主人公の物語が4篇。にもかかわらず読み出すとズルズル物語に引き込まれ、気づくと読み終わっている。内容的には無頼派に近い気もするが、そんな立派な分け方は似合わないかも。不思議な作風で、「万年芥川賞候補」が頷ける。
    (B)

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    2017年01月14日
  • どろにやいと

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    亡き父の後を継ぎ、万病に効くお灸を行商する「わたし」は、父の残した顧客名簿を頼りに日本海側の村を訪れる。帰りのバスに乗り遅れた「わたし」は、村で一泊することになるのだが…。全2編を収録。

    14年上期芥川賞候補作。表題作は例によって魅力の薄い男が主人公のちょっとニヒルな展開の物語。芥川賞の選者たちは揃って戌井の力量は認めつつも何か足りない、的な評価だった。ただ短期間でこれだけ頻繁に芥川賞候補になるのだから大したもの。
    (B)

    2016年の読書はこれで終了。122冊(2冊は猫雑誌)読んでA評価は8冊(前年比+2)、B評価で☆5つが11冊(前年比+4)でした。

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    2016年12月31日
  • ひっ

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    「テキトーに生きろ」という破天荒な伯父の教えを受けた俺は家庭内乞食に墜ち、人生どん詰まりに…。自由と自堕落、人の生き死にをとことん描く、天衣無縫の長篇小説。

    12年上期芥川賞候補作。「すっぽん心中」と同じくどうしようもなく情けない男が主人公。それなのに物語のテンポの良さに惹かれてつい読み進めてしまう。不思議な作品。
    (B)

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    2016年12月31日