【感想・ネタバレ】おにたろかっぱのレビュー

あらすじ

海沿いの街の一軒家で、タロは父ちゃん、母ちゃんと暮らしている。
不思議なオニやカッパ、牛のぬいぐるみの「上田」が話し相手だ。
ミュージシャンの父ちゃんは最近ほとんど仕事がなく、
タロを連れて最後の「どさまわり」に出ることに。

門司港、山口、広島、尾道、倉敷、京都……
崖っぷち歌手の父ちゃんと、3歳のタロの旅。
どんどん成長していく子とのかけがえのない日々を描く、泣き笑いの傑作長編。

【挿画】多田玲子

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Posted by ブクログ

年をとってからの子ども(48歳のとき3歳)と散歩したり、地方へ演奏のどさ回りをしたりする父子の小説。散歩の光景は保坂和志の『季節の記憶』と重なったりするが、基本的にはくだらないけど、下品ということもないほどの微笑ましさ。
途中で紹介される古代ギリシャの遠近法の時間論「彼らは未来を自分たちの背後からやってくるものと見なし、過去を眼前から後退するものであると見なした」(119-120頁)が示唆するような、父親はその人生分までの未来しか見えないのが切ない。

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

ほのぼの、子育て中の人には刺さるかも。
のんびりゆったりしたときに、少しずつ読むのがいいね。

後半はロードノベルなので、街のそれぞれ下町っぽいところを巡れる楽しさもある。

著者がラジオで話していたように、自分の近影を重ねているようだ。
ちょっと丸くなった分、1ファンとしては内容的には少し物足りなかったかな。

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2025年12月04日

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