あらすじ
海沿いの街の一軒家で、タロは父ちゃん、母ちゃんと暮らしている。
不思議なオニやカッパ、牛のぬいぐるみの「上田」が話し相手だ。
ミュージシャンの父ちゃんは最近ほとんど仕事がなく、
タロを連れて最後の「どさまわり」に出ることに。
門司港、山口、広島、尾道、倉敷、京都……
崖っぷち歌手の父ちゃんと、3歳のタロの旅。
どんどん成長していく子とのかけがえのない日々を描く、泣き笑いの傑作長編。
【挿画】多田玲子
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Posted by ブクログ
題名、装丁のイラストからするともろ児童書子供向の物語かと思いきや読んでみて面白さ満載の親子家族物語でした。時々出てくるオニ、カッパ、上田ウシノスケのキャラクターが何とも言えない味を出していました。ミュージッシャンの父ちゃんの作る曲の面白さギャグ満載の歌詞、読んでいて笑ってしまいました。タロと父ちゃんのドサまわりツアーの珍道中は波瀾万丈の面白さあり大傑作間違いなしの物語でした。あなたも読んで笑って下さい。感動して下さい。
Posted by ブクログ
年をとってからの子ども(48歳のとき3歳)と散歩したり、地方へ演奏のどさ回りをしたりする父子の小説。散歩の光景は保坂和志の『季節の記憶』と重なったりするが、基本的にはくだらないけど、下品ということもないほどの微笑ましさ。
途中で紹介される古代ギリシャの遠近法の時間論「彼らは未来を自分たちの背後からやってくるものと見なし、過去を眼前から後退するものであると見なした」(119-120頁)が示唆するような、父親はその人生分までの未来しか見えないのが切ない。