戌井昭人のレビュー一覧

  • ひっ

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    芥川賞候補になった作品。
    感想としては、すっごくファンになる、という訳ではなかったけれど、文学は時代を反映しているというのを改めて感じました。
    ひっさんの、テキトーに生きるっていう言葉なんかは正に。

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    2012年10月20日
  • ひっ

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    戌井さんお得意の、駄目な男の話。

    いつも戌井さんのものを読んで素晴らしいと思うのは、
    その読後感の爽やかさ。

    例えば西村賢太の私小説のような読後の胃酸が逆流する感じや、
    酒を飲みたくなったりつらくなることがない。

    戌井さんの書かれる小説は、純文学でもありながら、
    エンタメでもあるような気がする。
    こんなに軽快な純文を、私は知らない。

    所々に鏤められた、小さくシュールな笑いも好き。
    ひっさんの作曲した楽曲のタイトル羅列のところなど。

    ひっさんのように、きちんとテキトーを生きるのは
    私には理想的でありながらとっても難しい。
    テキトーを貫くのも。
    それに、ひっさんは「俺」のいうように、

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    2012年09月24日
  • 深沢七郎コレクション 流

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    ネタバレ

    この本の一番最後に載っている「みちのくの人形たち」が読みたくて購入した.読みたかった理由は,昔どこかである人が,今まで読んだ中で最も怖いホラーとしてこの話を紹介していたためである.
    この本には6つの話が掲載されている.「東北の神武たち」と「揺れる家」,「千秋楽」,「女形」,「流転の記」,「みちのくの人形たち」である.「女形」のみ中編であり他は全て短編である.以下それぞれについて覚えている限りのあらすじと感想.
    「東北の神武たち」:確か,寡婦が毎晩村の男に順番に抱かれにいくというときに,主人公だけ順番を飛ばされるという話.主人公の執着心が凄まじかった.
    「揺れる家」:主人公は子ども.母親と祖父が

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    2011年08月03日
  • おにたろかっぱ

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    ミュージシャンの父ちゃんと
    タロさんさいのお話

    ほぼ何にも起こらない

    2人が後半
    「どさまわり」に出かけるが
    事件や事故は起こらない

    途中で母ちゃんが体調不良になって
    うっすら暗雲…?と思ったが
    別に何もなかった

    ライブで父ちゃんが無茶して怪我するも
    特になにもなかった

    平和でほんわか
    こんな社会情勢だからなおさら
    タロくんはずっとこんな世界で成長してほしい

    個人的に尾道が大好きなので
    特に後半のロードムービー的な部分に
    旅情がかき立てられた

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    2026年03月11日
  • 戌井昭人 芥川賞落選小説集

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    タイトルそのまま、もう芥川賞は取れずじまい?
    次は直木賞で!

    読んでみると、初期の作品2つがお気に入り。
    まずいスープ
    ぴんぞろ
    確かに作品としては、プロが見れば上手くなっているんだろうけど、上記2つはシンプルで素直に読める。

    それぞれの落選後のあとがきも楽しめて、そして町田さんの解説が凄い(小難しいのだがなぜか説得力があり、彼らしくまさに芥川賞受賞者なる人である)

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    2026年01月17日
  • おにたろかっぱ

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    ずーっと平和なままで終わった。何か起きてほしいと望んでしまったが、タロのためを思えば何も起きない方が良いね。後半は、タロとお父さんと一緒に旅をしているような気分になれた。

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    2026年01月15日
  • おにたろかっぱ

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    年をとってからの子ども(48歳のとき3歳)と散歩したり、地方へ演奏のどさ回りをしたりする父子の小説。散歩の光景は保坂和志の『季節の記憶』と重なったりするが、基本的にはくだらないけど、下品ということもないほどの微笑ましさ。
    途中で紹介される古代ギリシャの遠近法の時間論「彼らは未来を自分たちの背後からやってくるものと見なし、過去を眼前から後退するものであると見なした」(119-120頁)が示唆するような、父親はその人生分までの未来しか見えないのが切ない。

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    2025年12月06日
  • おにたろかっぱ

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    ほのぼの、子育て中の人には刺さるかも。
    のんびりゆったりしたときに、少しずつ読むのがいいね。

    後半はロードノベルなので、街のそれぞれ下町っぽいところを巡れる楽しさもある。

    著者がラジオで話していたように、自分の近影を重ねているようだ。
    ちょっと丸くなった分、1ファンとしては内容的には少し物足りなかったかな。

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    2025年12月04日
  • すっぽん心中

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    3つの短編、どれも狂った人というか変人というか、私としては理解しづらいような人が出てきた。
    だけど真ん中の「植木鉢」なんて、そこまで大それたことじゃないけど私も似たような感情は常に持っているわけで、行動に移してしまったらこうなるのか…って考えるとぞっとした。

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    2025年05月18日
  • 戌井昭人 芥川賞落選小説集

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    好きな作家なので作品のほとんどは既に読んでいたのですが、読み直したくてコチラも購入しました。
    五作とも話の筋というものがほぼなくて、どこに転がっていくのか分からない感じと、デタラメなんだけどそれが妙に人間味があってリアルな展開がとても面白かった。登場するのはいい加減な人間ばかりなんだけれど、なぜか憎めなくて「どうしようもないなー」とほくそ笑んでしまいます。まさに人間の業。

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    2025年02月16日
  • さのよいよい

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    主人公を祖母にした方が面白かったんじゃないのか。
    題材は面白いのに、冴えない作家を主人公にしたためにちぐはぐな印象。

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    2025年02月14日
  • 厄介な男たち

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    自身にふりかかった厄介ごとを振り返った一冊。

    身近にいる人が、厄介かも…と感じたら距離をおくかもしれないなぁなどと思いながら読んだ。

    まあ、ここまで次から次へと厄介なことが起こったり、厄介な人と出会ったりするもんだなぁと…。
    まあ、どのくらいで厄介なのか…それは人それぞれだろうけど。
    主観によりけりなんだろう。
    真っ当に生きてるつもりでも、他人から見ればそうでなかったりするわけだから。

    まぁ、とんでもなくいろいろなことを曝け出している厄介な男たちが出てくる本だった。




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    2023年01月22日
  • すっぽん心中

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    ネタバレ

    3つの短編。

    事故で仕事を休んでいる時に出会った若い女のモモ。
    すっぽんを売って一儲けしようと、霞ヶ浦まで行って捕獲する過程で殺してしまったすっぽんの末路。

    実家の近所で起きた殺人事件に異様に反応し、妻と子供と車で実家に向かうまでの奇行と、翌日朝食を食べながらテレビで見た呆気に取られた犯人逮捕の報道。

    鳩がなによりも嫌いだったというのに、仕事が軌道に乗るまでビルの屋上に住まわせてもらうことになり
    よりによって鳩によって狂人扱いされる寸前での商売初め。

    すっぽん!

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    2022年04月30日
  • さのよいよい

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    大きな秘密を抱える認知症の祖母を軸にストーリーは、ゆるゆる進む。何でもない日常の風景に抗いがたく引き込まれる。鮮明な過去がある一方で、スッポリと抜け落ちている過去があり、さらには忘れたくて燃やした過去もある。それらがこんがらがって渦を巻く。周囲の者は頭を混乱させないように話題を変えたりしながら静かに向き合う。当の本人はどこ吹く風。曰く「厭なことは火にくべて燃やせばいい。そうしたら、すべて灰になって消えてしまう。」と恬然としている。凄惨な事件も軽やかに昇華してしまう。緩やかな流れが気持ちを温かく癒してくれる。

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    2021年03月27日
  • 壺の中にはなにもない

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    主役が嫌い
    ぼんやり生きてんじゃねーよ
    とイライラしたけど
    ほんとは羨ましかったりしてー
    うまく転がってく人生、いいなー

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    2021年02月10日
  • さのよいよい

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    結婚も仕事も思うようにいかない主人公とまだらぼけの祖母とその家族。そして昔あったお不動さんの放火殺人事件。事件を紐解くうちに祖母の過去の苦労を知り自身のふがいなさが見えてくる。嫌なことは燃やせばいい。そうかもしれない。

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    2021年01月28日
  • すっぽん心中

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    表題を含む3作の短編。
    タイトルからして面白い。いずれも、ありがちな日常の中に潜む人間の狂気や勝手な勘違いみたいなものを描いているが、暗さはなく、むしろあっけらかんとした印象になる。早い人なら1時間で読み終えれるくらいの手軽さ。

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    2018年06月27日
  • どろにやいと

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    興味深い本だったというのが第一印象。
    未来を切り開くのは自分自信であり、困難を切り抜けなければ勝ち取りたい未来はないのだ。
    逆に困難がない未来はなくても同じであり、それは本当に望んでいたものではないし、どんな感動もあり得ない。

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    2018年06月20日
  • ひっ

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    作曲家のひっさん。甥っ子の主人公との投げっぱなしにみせながら、優しい気持ちが感じられる本。特に甥っ子のことを考えてるわけではないけど、ギターを70万で売ったことに怒りながらも、旅に使ったことは良しとしてる。いいおじさんやな。

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    2017年11月17日
  • ゼンマイ

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    陰茎の穴から噴き出してきたオレンジ色とか黄色の金平糖のような星が百個くらい床やベッドに飛び散るのを眺めながら宇宙を夢想する。陰茎の先に広がる宇宙はたちどころに白濁したものに変わってしまうが、飛び出した瞬間は確かに宇宙。短くせつない恋を主軸に夢と現実の狭間の曖昧な空間をファンタジックに描く。「世の中なんて不思議な出来事が簡単に起きるくらい、くだらない。」すべてがここに収斂していく。成果とか効率に追われる毎日の中でほっこり心に安らかさを与えてもらえた。

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    2017年09月09日