安壇美緒のレビュー一覧

  • 金木犀とメテオラ

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    学生時代ってこんな感じだったか…ってきらきらの青春真っ盛り!ではない現実的な心情が描かれていた。奥沢のように外から与えられるイメージのとおりにふるまうこともある。宮田のように過去の栄光にすがって自分が一番だって思う気持ちもわかる。
    奥沢と宮田の直接的な発言ではなく周りの様子から、彼女たちの葛藤や心の内が伝わってくる。仲が良いし楽しくても、みんなが繕って青春の空間を作り上げている感じ…あるなぁ。それでも最後、前を向こうとする二人の描写はとてもよかった。

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    2024年02月03日
  • 金木犀とメテオラ

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    なんだかわからないけれど、すごく泣きそう。

    北海道の中高一貫の女子校一期生で、ツートップの成績を誇る宮田と奥沢。
    豊かな環境で育ちながらも無愛想でトラウマを抱える宮田と、愛想が良く美少女かつ優等生ながら家庭環境に秘密を抱える奥沢。
    成績がよく、類稀な才能を持つ2人だが、その中身はとても不安定で歪。

    一方で2人と一緒に過ごすみなみや馨といった女の子たちは、2人と比較すると一般的で秀でたところがない自覚しているものの、人格が安定していて思いやり深い。
    彼女たちもすごく魅力的で、特に宮田のまわりに2人がいてくれてよかったなと思った。

    正直最後まで人に心をずっと開いていないのは奥沢の方で、彼女の家庭環境に気が付きながら相手に気遣うまわりの子たちが成熟しすぎていてこうなりたいなと思ったりした。

    そうなんだよなあ、、頭いい子とかって歪んでたりするんだよな、、。でも厳しい環境に置かれたことも2人の優秀さの原因ではあって、とはいえ頭がいいから歪むのかもしれないし、これどっちが先なんだろなと。

    宮田と奥沢がどんな未来を進んだのか描かれてない点も余韻があってよかった。宮田が東大ピアノ学科に進めるといいな!笑

    御三家がまだ変わってないみたいで安心しました。

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    2024年01月28日
  • 金木犀とメテオラ

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    一見幸せそうに見える人にも悩みがあるってあたりまえの事なの忘れがちだよね。皆それぞれ何かに苦しめられて生きている。
    登場人物達の抱えている苦しみは何も解決されていないけどその方がリアルなのかもしれない。でもやっぱり小説の中でぐらい幸せになって欲しいから続編希望。

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    2024年01月04日
  • 金木犀とメテオラ

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    ネタバレ

    年明けに素敵な小説を読むことが出来た。
    宮田と奥沢、学年のツートップの目線で話が続いていく。青春小説ではあるのだけど、この2人が最後まで仲良くはならないし、この先も仲良くなることはないのだろう。主人公が2人いて、お互いほぼ会話もない。少し異様な状況だが、ずっと存在は意識していて、でも深い関わりは無い人というのは結構いる。そして、そんな人の言葉ほどきっかけを与えてくれるし、忘れられない。
    相手の弱さを見て、自分の状況を受け入れていけるようになるのは見方によっては薄暗い感情が湧きそうだけども、互いにとても前向きで気持ちが良い。
    みなみがなぜ宮田とつるんでいるのかがさっぱり分からなかったが、スピンオフまで読んで腑に落ちた。

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    2024年01月04日
  • 金木犀とメテオラ

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    ネタバレ

    読みやすい文章で面白かった。奥沢の家庭事情のところは読むのが辛かった。みなみが可愛い。宮田はすごい。

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    2023年11月26日
  • 天龍院亜希子の日記

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    人の心を覗き見しているような感じで面白かった!ヤバい派遣スタッフの話とか、なんか生々しかったな~。みんな血の通った、生きてる人間なんだな。体温のある本だった。

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    2023年10月21日
  • 天龍院亜希子の日記

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    「鬼龍院花子の生涯」?と誰でも連想するだろうけど、でもって著者自身がそこから思いついたタイトルだと言ってるけど、このタイトルでこのストーリーって、その違和感がそれだけで何だか妙な存在感。

    ストーリーは、少ぅしブラック目の派遣会社に働く社員(スタッフを派遣する側の役割の人)の何てことない日常なんだけど、何と言うか、、、沁みる。

    静岡の彼女のご両親と主人公とのやり取りが特に好き。

    表紙の絵は、単行本の線路の写真の方が納得感が高い気がする。

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    2022年06月28日
  • 天龍院亜希子の日記

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    「鬼龍院花子の生涯」みたい・・・。
    でもそれはタイトルだけで、内容はまったく違ってとってもおもしろかった。
    田町くん、いいな。

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    2021年09月08日
  • 天龍院亜希子の日記

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    ドラマチックな展開があるわけでもないのに、読んでいて楽しく、ページをめくる手がとまらない、そんな小説だった。
    人はそれぞれ違うことを考え悩み生きている。周りの人がどんなことを思いながら生きているかなんて、結局のところわからない。自分以外の人が自分のことをどんな風に思って生きているのか。知った気でいるだけで、まわりがどう思ってるかなんて自分の想像の範疇でしかない。
    自分の気持ち次第な所もあるように思う。だけど、その自分の気持ちをつくるのにも、周りの人達との出会いやかかわりが大切なのだとも思う。
    生きるヒントを伝えてくれるようなそんな本だった。読んでよかった。

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    2020年08月14日
  • イオラと地上に散らばる光

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    イオラってなに?
    SNSでどんどん拡散されていく…
    新しい情報が溢れてでて、通り過ぎていくだけで…
    不気味な世界
    ふぅ


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    2026年10月02日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    スパイ×音楽というポップだけを見て、ヨーロッパが舞台で国家機密をめぐる諜報員の話かと思い込んで敬遠していた。
    しかし実際には、日本が舞台で、著作権を管理している会社で働く主人公が上司から音楽教室への潜入捜査を命じられるというもの。
    講師の浅葉を始め、音楽教室の仲間たちが温かい人で、心に傷を持つ主人公がチェロを始めることでその傷を癒していく。周りの交流を通して良い方向に転がっていくのに、スパイであるが故にいつか終わりが来ること、周りを裏切っていることに苦しみ始めるところで主人公を応援せずにいられなかった。
    読み終わって、戦慄きのラブカという映画も曲も小野瀬晃も雨の日の迷路も存在しないことに衝撃を受けた。そして検索したらラブカはめちゃくちゃ怖い顔をしていて更に衝撃を受けた。

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    2026年08月28日
  • イオラと地上に散らばる光

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    前半はなかなか入り込めなかった。後半からどんどん読みたくなった。Agoraからアクティブユーザーが離れていったシーンは痛快、、、とまではいかないか、もう少し、主人公をギャフンと言わせて欲しかった。
    自分は、現実の世界で人物を見極めることができてるのか少し不安にもなるが、そこまで悪い人ばかりではないかなぁと思っている。

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    2026年08月22日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    チェロ教室に全日本著作権連盟の橘が著作権法の演奏権を侵害している証拠を掴むために音楽教室への潜入調査を命じられる話

    幼い頃に誘拐されかけた経験から夜眠れなくなった橘が、その時以来弾いてなかったチェロを弾くことで不眠症が改善していく。一方で教室のみんなを騙している罪悪感から不眠症が悪化していく。会社からの命令はどこまでも聞く必要があるのか考えさせられる。

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    2026年08月16日
  • 金木犀とメテオラ

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    学園モノということでキラキラしているのかと思いきや、かなりビターな物語だった、
    プライドが高いが故に勝ち負けにこだわる一匹狼タイプの宮田と、プライドが高いが故に完璧な自分を演じるタイプの奥沢…そんな性格が真逆のようで似ている2人に、過去の自分を重ねてしまって、2人を応援しつつも高校生時代の自分を応援しているような気持ちになった。
    クライマックスの描写がとても繊細で優しくて、いつまでも読んでいたかった…

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    2026年07月13日
  • #ホラーゲーム実況中

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    ホラーアンソロジー。
    サラサラと読めて面白かった。
    どの話もホラーゲームのゲーム実況者が話の中心になっている。あまりゲーム配信動画に詳しくないから、こんな感じなのかーと思いながら読んだ。
    マーダー・ミステリー・リプレイが個人的に一番好き。

    以下もくじ

    マーダー・ミステリー・リプレイ/品田遊
    CIUDAD/波木銅
    メリイクリスマス、コナミル君/青柳碧人
    #プレイしたら呪われる/秋吉理香子
    吉兆ちゃんの言うことは絶対/安壇美緒

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    2026年06月22日
  • イオラと地上に散らばる光

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    ネタバレ

    安壇美緒さんの『ラブカは静かに弓を持つ』が好きだったので、なんとなく雰囲気似てるタイトルかなと思って読み始めるが、
    全然違った…!

    ワンオペ育児で追い詰められた母親(イオラ)が赤ん坊を抱っこ紐で帯同したまま、夫の上司を刺しに職場に乗り込んでいった

    というセンセーショナルな事件
    この事件そのもの、というよりもこの事件に関わるメディアやSNSでの広がりについて焦点を当てた話


    章ごとに主人公は変わるが中心にいるのは夫の上司を刺した【イオラ】ではなく、それをネットニュースで取り上げ、バズらせた岩永

    誰かの人生を、みんなの興味をひくように扇動し、炎上させていく
    一見、親切そうであり、頼りになりそうであり、仕事が出来そうな岩永の行動はサイコパスのようにも感じるし

    今の世の中、中身のない空っぽな情報で溢れているのかもしれないとも思う
    誰かの言葉に踊らされ、飲み込まれ、渦が大きくなっていく
    事件が、流れが、空気が、作られていく様子が恐い

    怖いと言えば岩永の妻と思われる女性が育児ノイローゼ気味になっていて、生成AIと会話している章
    「疲れた」という女性にひたすら寄り添い、なだめ、解決方法や息抜きを提案するAI
    女性は聞きたくない話は遮り、遮ったのに謝ることもなく詳細を聞き直す
    女性とAIの関係は岩永と女性の関係にも似て
    相手が気持ちよくなるようにひたすら尽くすことを求められているもの

    人とAIの関係が進んだら
    人は人と上手く関われるのだろうか?
    人はそれぞれ意思を持ち、思うようにならないことも多々ある
    AIのようにすべてを受け入れ尽くしてくれることはない
    これらの関係を【面倒くさい】と思ってしまうことはないのだろうか?

    そんなことを考えた小説だった


    色々考えさせられたという点では面白かったが、ストーリーは散らばり過ぎていて、心をざわざわと揺らしただけで通り過ぎていってしまった感じ

    もう一歩、作者なりの踏み込んだ意見がラストにあったなら良かったと思う。

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    2026年05月30日
  • イオラと地上に散らばる光

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    ネタバレ

    SNSやAIなどの影響もあるけど、
    社会の仕組みが男女平等になるのに、人間の意識の方が追いついていないのだなと思った。
    全編から滲み出る、男性たちの女の下に見る目がとても不快。
    主人公は炎上や他の人の不幸見ていないと自尊心が保てないような男で、外面だけはよい。
    このまま物語が続けば、主人公がザマァ…… という展開になるかもしれなくて、期待しながら読んだけど、そうはならずちょっと残念で、
    他人の不幸を喜ぶ自分もこの男と一緒かもなぁ…… と。
    後半はまずまずドキドキしたので、レビューほど悪い本ではない。不快なだけで。

    この作者さんの文章はとても好きです。

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    2026年05月02日
  • イオラと地上に散らばる光

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    ネタバレ

    SNSに翻弄される人たちが中心の物語。主人公がとにかく周りの人をモノとしか考えていなさそうな行動が多く読んでいてげっそりしてくる。主人公の奥さんがAIに悩みを吐露しかなり深刻な内容に対して淡々と返すAIがとても対照的で印象に残っている

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    2026年04月22日
  • #ホラーゲーム実況中

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    ゲーム縛りの短編集。読んだことない作家さんが何人かいたけれど、まあまあ。
    最初の因習的なのと、ゲーム実況してたら家でも怪異発生するやつは展開とかがいい感じだった。

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    2026年03月14日
  • イオラと地上に散らばる光

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    ネタバレ

    「検索すればすぐに出てくるよ。赤ん坊を抱いたまま旦那の上司を刺しに行った女。なんか怪獣みたいな名前でさ」
    ワンオペ育児で追い詰められた母親が夫の上司を刺傷した。
    彼女は赤ん坊を抱っこ紐で帯同したまま犯行に及んだという。
    事件を取り上げたWEB記事をきっかけに、イオラという犯人の特徴的な名前や事件の異常さが注目を集め、SNS上ではイオラ擁護派と否定派の論争が過熱。
    記事の担当者・岩永清志郎は、大きな反響に満足しながら、盛り上がりが続くよう新たなネタを探して奔走するが……。

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    2026年03月11日