安壇美緒のレビュー一覧

  • ラブカは静かに弓を持つ

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    2023年本屋大賞2位の作品。本著者は初読みです。

    スパイ×音楽と異色の組み合わせ、JASRACとヤマハの著作物使用料徴収を巡る実話を元にしたフィクション作品とのことで、興味津々で思わず手に取ってしまいました。

    主人公の橘は、勤務先の全日本音楽著作権連盟の上司から、音楽教室の潜入捜査を命じられるところから物語はスタート。潜入の目的は著作権法の演奏権侵害の証拠を掴むこと。

    少年時代にとある事件をきっかけに習っていたチェロから遠ざかっていた橘は、嫌々ながらも任務のためチェロ講師、浅葉のもとに通い始める‥

    序盤からかなり面白い。
    橘と浅葉の師弟や、チェロ仲間との関係は、橘の過去のトラウマや他

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    2026年05月29日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    ネタバレ

    最初はスパイというあらすじの言葉だけをみて、もっとミステリーっぽいお話なのかな?と思っていた(腹の探り合いとか、バレかけて一悶着…とか)。

    実際はそんなことは一切なく、おだやかに、熱心にチェロの練習に励む主人公と先生とその仲間たちがいて。だからこそ主人公はスパイとして嘘をつき続けなくてはいけない罪悪感と、いつか終わるという恐怖に悩んで、でもチェロと向き合う日々や仲間たちとの逢瀬も楽しくて…

    橘くんが思いがけず見つけた居場所、どうか少しでも少ないダメージでふんわり落ち着いて欲しい…と思っていて、そのときがくるのがこわかった。
    結果、最悪な形でばれてしまうし、先生の気持ちも分かるけど…!!橘く

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    2026年05月24日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    独特の闇を感じる表紙に惹かれ購入したのですが、
    スパイ×音楽ってどんなものだろうという興味もあったのですが、

    主人公がスパイとして潜入する音楽教室で淡々と任務をこなしていくだけ…と思っていたけど、
    講師の浅葉という人物がこの彼の閉ざしきった壁を少しずつ崩していく…

    元々トラウマを抱え、不眠症にも悩まされていたのに、チェロという彼の中でも大きな闇が少しずつ浅葉や、周りのチェロを習っている人々と触れることにより何かが分かっていく…

    チェロという楽器はなんとなくでしか知識はなかったんですが、この小説ではそのチェロがどのように奏でられているかの描写がとても美しく想像できました。

    ここまで主人公

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    2026年05月13日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    すごく良い作品だった。
    武器はチェロ、潜入捜査官との触れ込みで大いに騙された。
    すごく心温まる物語で、橘さんの性格から会社から命じられたことはあまり向いていないように感じたが、音楽、チェロを愛する心が伝わった。
    最後に一歩勇気を出して話しかけたことで少しずつ信頼を取り戻していけるのではないだろうか。
    何かに夢中になるってことは素晴らしい!

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    2026年05月06日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    音楽小説としての美しさに加えて、組織にいる人間の二面性と葛藤や内面との反目、それに伴って築かれる暖かい人間関係はとても素晴らしかった。とてもいい小説でした。

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    2026年04月26日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    ネタバレ

    おもしろかった!
    この本を読み始めてから、毎日チェロを聴いてます。
    主人公がずっと触れずに生きてきた自分の外の世界。
    自分の中の深く何も見えないくらい暗いところ(深海)に閉じこもっていた主人公が、徐々に外の世界の光に触れ、光を求めてもがきながら浮上し、やがて外の世界を知る。
    うまく言葉にできないけれど、やっと空気をすえるようになった。生きてていいんだ、そう思えるようになった。そんなイメージを感じました。
    最後、嫌な終わり方じゃなくてよかった。

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    2026年04月23日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    話自体は重いが、過去をそこまで引っ張らずスイスイ読めてよかった。最後ハッピーエンドなのも個人的にはかなり良い。浅葉先生が真っ直ぐすぎる点や、主人公がけじめつける所も良き

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    2026年04月20日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    ネタバレ

    著作権侵害の証拠を集めるためのスパイに任命されて音楽教室に生徒として潜入する、著作権管理団体に所属する主人公の葛藤など。著作権云々というより、身分を騙り、人を騙すことへの苦悩が主なテーマか。過去の出来事や周辺の人間関係を巧みに混ぜてくることで主人公の心理に寄り添わざるを得なくなる。テーマ的に正体も後で絶対バレるんだろうなと思い、読む手が止まらなくなった。締め方も良く、読んでよかったと思える小説だった。(最初の方はクソつまんねえなって思っちゃったけど)

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    2026年04月19日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    友人にハードカバーの方を貸してもらい読んだがあまりにも良すぎたため文庫本の方を購入。文庫本限定のショートストーリーと解説も良かった

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    2026年04月17日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    主人公の橘は、音楽著作権を巡る調査のため、全著連からスパイとして「ミカサ音楽教室」への潜入を命じられます。生徒を装い、チェリストの講師・浅葉のもとで指導を受けることになった橘。
    実は彼は少年時代、チェロ教室の帰りに誘拐未遂事件に遭遇して以来、他人が信じられなくなり、「深海の悪夢」に苛まれていました。
    しかし、浅葉の人間味溢れる裏表のない性格や、教室で出会った仲間たちと心を通わせるうちに、次第に悪夢は見なくなっていきます。ところが、スパイであることが浅葉に露見し、築き上げた師弟関係は崩壊。再び深い闇へと突き落とされます。
    追い詰められた橘が、自らの闇と苦悩を乗り越えるために下した決断とは――。

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    2026年04月13日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    さすが本屋大賞2位作品。
    私は一気読み。
    登場人物のキャラ設定等がわかりやすく、綺麗なところも汚いところも、人の心情をチェロを通して表現しているもの。

    世界に取り込まれた。

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    2026年04月10日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    ネタバレ

    ★4.5です。おまけで★5
    最初は「弓を持つ」なんていうタイトルから戦争もの?部族?なんて弓矢の方を思い浮かべてなかなか触手が伸びなかったのですが、読んで正解でした。
    ラブカって誰?外国人?っていう想像も大外れ。
    タイトルにかなり踊らされて随分めぐり逢いが遅れました。
    新ジャンルのスパイ小説。
    人も死なないし、拳銃も出てこないけど、いつバレるか分からない日常のドキドキが含まれていた小説。
    そして、たまたまかもしれないですが、「ナイトフラワー」という映画をちょうど見てて、少女が引くバイオリンの凄さに感動し、この小説を見えていたので、音楽っていいな、クラシックっていいなという思いで読みました。

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    2026年04月06日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    めちゃくちゃ良かった
    第一楽章を読むのに止まらなかったから、生活に支障が出たら困ると思い、第二楽章を読む前に一旦休憩してた
    今日緊張しながら第二楽章を読み始めたけど、案の定休日の夜の時間が潰れた

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    2026年04月04日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    ネタバレ

    『正しいことが正しいとは言えない』
    正にこれだよね。
    世の中って結構こういうことで溢れていると思う。
    どっちも悪いことしてないのにね。
    そりゃやりたい音楽、馴染みのあるものを教えようとするだろうし、習いたいし、見たいし聞きたいし。なんであかんねん。
    でも『ルール』って言われたらねえ。
    「私は悪いことをした?」
    三船さんのこの言葉がこの不条理をよく表していると思う。
    『正しい』ことのために心を許した人たちを騙して、傷つけて…。
    誰が『何が』救われたんだろう?
    この場合は著作権を持つ人たちのわけだけど。
    その著作権を持つ人達は、登場人物、主人公達の『守りたい人』『大切な人』なんだろうか?
    他者に対

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    2026年04月03日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    子どもの頃のトラウマから、人と距離をおいていた主人公が、上司に命じられた潜入捜査から、再びチェロを通して、世界が広がっていくと同時に、演奏曲のラブカのように深い暗闇に潜っていく。
    主人公の心と音楽が絶妙に響き合いながら、物語が進む様子が美しくもあり、苦しみも伴うものでした。
    先生を筆頭に登場人物も魅力的でした。

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    2026年03月29日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    ネタバレ

    "スパイ×音楽"という新鮮な題材。深海に囚われるトラウマを抱えた主人公の救済と解放の物語。

    さすが本屋大賞。
    澄んだ筆致で描写される情景と音楽の透明感に心洗われる。スパイだとバレるシーンはどちらの立場の気持ちもよく理解できて胸が潰れそうだった。
    ただその辛さがあったこそ、その先にある主人公の姿がより眩しく感じられる。
    序盤から涙腺ゆるゆるになりながら読んでいた…

    ぜひとも実写化してほしい。というか既に進んでそう…
    上手く映像化してくれたら絶対号泣する自信あり。蜜蜂と遠雷みたいな綺麗な映像でやってほしいな〜

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    2026年03月26日
  • 金木犀とメテオラ

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    心の鬱屈や嫉妬や挫折が繊細に描写されていてとても良い小説を読んだ。明暗は正に表裏一体で心に落とす影が濃くなるのだと思う。

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    2026年02月18日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    音楽関係の小説が本当に大好きな自分だけど
    今作も変わらず大好きな1冊になりました。

    表紙にスパイって書いてあるから音楽とどんな関係があるのかと思ったけど、意外な展開で惹き込まれました。
    深い深海から徐々に浮上していく物語。
    音楽と先生と生徒、そして仲間達の関係性を通して
    主人公の変化を読み進めるうちに少しずつ感じられるのが、読んでいて楽しかったです。

    1冊を通して、人間関係や信頼とは何なのか
    深く考えさせられました。とても面白かったです。

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    2026年02月08日
  • イオラと地上に散らばる光

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      「リスキー」の担当者たちが、人をPVやコンテンツとしてしか見られなくなっていく過程が本の世界とは思えなかった。
     彼らにとって重要なのは、事件の真相や被害者・加害者の痛みではなく、どれだけネットが沸くか、どれだけシェアされるかという点だけで、そうした情報を操ることが暴力であることに無自覚である。そして、常に新しい刺激を投入し続けなければ忘れ去られるという恐れから、次々と新しい物語を捏造したり加工し続けたりと必要に迫られる。
     彼らが心をなくすほどに、記事は読者の欲望を満たすものとなり、彼らの罪悪感も仕事の成功として誤認される感じが、すぐ隣で起きているような気がして、ずっしりと重みを感じた。

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    2026年01月11日
  • 金木犀とメテオラ

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    学生時代って…側から見るとめちゃくちゃキラキラしてるんですよね、楽しそうで楽しそうで。
    だけど、笑顔の裏に色んな気持ち隠してたり、人間関係苦しんだり、ほんと、波瀾万丈。
    私あんまり一気読みしないんですが、これは後半止まりませんでした!

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    2025年09月13日