安壇美緒のレビュー一覧
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ネタバレ最初はスパイというあらすじの言葉だけをみて、もっとミステリーっぽいお話なのかな?と思っていた(腹の探り合いとか、バレかけて一悶着…とか)。
実際はそんなことは一切なく、おだやかに、熱心にチェロの練習に励む主人公と先生とその仲間たちがいて。だからこそ主人公はスパイとして嘘をつき続けなくてはいけない罪悪感と、いつか終わるという恐怖に悩んで、でもチェロと向き合う日々や仲間たちとの逢瀬も楽しくて…
橘くんが思いがけず見つけた居場所、どうか少しでも少ないダメージでふんわり落ち着いて欲しい…と思っていて、そのときがくるのがこわかった。
結果、最悪な形でばれてしまうし、先生の気持ちも分かるけど…!!橘く -
Posted by ブクログ
独特の闇を感じる表紙に惹かれ購入したのですが、
スパイ×音楽ってどんなものだろうという興味もあったのですが、
主人公がスパイとして潜入する音楽教室で淡々と任務をこなしていくだけ…と思っていたけど、
講師の浅葉という人物がこの彼の閉ざしきった壁を少しずつ崩していく…
元々トラウマを抱え、不眠症にも悩まされていたのに、チェロという彼の中でも大きな闇が少しずつ浅葉や、周りのチェロを習っている人々と触れることにより何かが分かっていく…
チェロという楽器はなんとなくでしか知識はなかったんですが、この小説ではそのチェロがどのように奏でられているかの描写がとても美しく想像できました。
ここまで主人公 -
Posted by ブクログ
主人公の橘は、音楽著作権を巡る調査のため、全著連からスパイとして「ミカサ音楽教室」への潜入を命じられます。生徒を装い、チェリストの講師・浅葉のもとで指導を受けることになった橘。
実は彼は少年時代、チェロ教室の帰りに誘拐未遂事件に遭遇して以来、他人が信じられなくなり、「深海の悪夢」に苛まれていました。
しかし、浅葉の人間味溢れる裏表のない性格や、教室で出会った仲間たちと心を通わせるうちに、次第に悪夢は見なくなっていきます。ところが、スパイであることが浅葉に露見し、築き上げた師弟関係は崩壊。再び深い闇へと突き落とされます。
追い詰められた橘が、自らの闇と苦悩を乗り越えるために下した決断とは――。
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Posted by ブクログ
ネタバレ★4.5です。おまけで★5
最初は「弓を持つ」なんていうタイトルから戦争もの?部族?なんて弓矢の方を思い浮かべてなかなか触手が伸びなかったのですが、読んで正解でした。
ラブカって誰?外国人?っていう想像も大外れ。
タイトルにかなり踊らされて随分めぐり逢いが遅れました。
新ジャンルのスパイ小説。
人も死なないし、拳銃も出てこないけど、いつバレるか分からない日常のドキドキが含まれていた小説。
そして、たまたまかもしれないですが、「ナイトフラワー」という映画をちょうど見てて、少女が引くバイオリンの凄さに感動し、この小説を見えていたので、音楽っていいな、クラシックっていいなという思いで読みました。
ま -
Posted by ブクログ
ネタバレ『正しいことが正しいとは言えない』
正にこれだよね。
世の中って結構こういうことで溢れていると思う。
どっちも悪いことしてないのにね。
そりゃやりたい音楽、馴染みのあるものを教えようとするだろうし、習いたいし、見たいし聞きたいし。なんであかんねん。
でも『ルール』って言われたらねえ。
「私は悪いことをした?」
三船さんのこの言葉がこの不条理をよく表していると思う。
『正しい』ことのために心を許した人たちを騙して、傷つけて…。
誰が『何が』救われたんだろう?
この場合は著作権を持つ人たちのわけだけど。
その著作権を持つ人達は、登場人物、主人公達の『守りたい人』『大切な人』なんだろうか?
他者に対 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読んでいるこちらの胃まで痛くなりそうだった。
著作権と音楽教室の話は記憶にはあったが、実際に潜入調査が行われていたことまでや最終的な判決がどうなったのかまで知らなかった。読んだ後に気になって軽く調べたが、読む前に詳細を知らなくて良かったかも知れないと思った。
話の方は主人公が過去のトラウマを少しずつ踏み越えながらチェロと向き合い、居心地の良い仲間を得て、患っていた不眠症も改善されつつあるのを安堵しつつ微笑ましく思っていたので冒頭で述べた通り、後半の展開が本当に辛かった。もう一人の潜入員も変に開き直ったりせずにいたのが印象的だった。現実の方ではどうだったのかなとついつい考えてしまう。
贖罪に努め