安壇美緒のレビュー一覧

  • 金木犀とメテオラ

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    解説がなんか…合ってるのかな?
    私にとって、この小説の真髄は最後の短編にあった。
    天才と天才とが、互いの良さ醜さを目の当たりにしながら、人それぞれの持つ弱さを知っていく。そんな傍らで息をする凡人が何を思いどう生きるか、ただハッピーエンドを迎えるのではないところがたまらなく好きだった。
    テーマ自体はよくある青春小説、と思いきや、とても生々しく綺麗な物語。タイトルと装丁に惹かれて買った本だが、正解だった。文体も読みやすく素敵だった。

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    2024年09月22日
  • 金木犀とメテオラ

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    ネタバレ

    意図したわけではないけど親に苦しむ系の話を続けて読んでいる。
    解決も折り合いもつくものではないので、そこはやはり苦しいな。

    嫉妬の裏にある圧倒的憧憬が、とても響いた。
    学園メンバーにも救われた。
    残りの日々とこれから先も、彼女らに金の雨の景色がたくさん降るといいな。

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    2024年02月25日
  • 天龍院亜希子の日記

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    ラブカは静かに弓を持つ、金木犀とメテオラと新しい作品から読み始め、このデビュー作にたどり着きました。

    どの作品も登場人物の描写がすごく良くて、ほぼ全員に感情移入してしまった。そして自分自身何度も仕事で関わってきた派遣社員業界の大変さも身につまされた。

    解説にも書かれていたけれども、自分が誰かを信じることで、自分が信じ得ない誰かからの善意を信じることができる。自分がほんとうに辛くて、どうしようもない時に、何の証拠がなくっても、もしかしたらこの世の誰かがどこかでひそかに自分を応援してくれてるかもしれないって呆れた希望を持つことができる。

    そういうことを信じられたら、我々は生きるのが少し楽にな

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    2023年02月19日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    面白かった。本屋大賞2位という肩書に引かれて全くどんな話なのか知らずに読みはじみました。良くある音楽の小説とは違い演奏するシーンの表現はあっさりしていましたが、ストーリーはなかなか読み応えがありました。余韻もよかったです。

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    2026年09月16日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    自分も趣味で楽器を弾く身で、しかも一度離れてから再開した身でもあるので、主人公に強く共感するものがありました。
    特に1章最後の発表会のシーン。あの感覚がたまらないんですよね。生きていてよかったとすら思える恍惚感は、経験した人にしかわからないと思う。

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    2026年09月15日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    読み進めていくうちにどんどん引き込まれていく。それこそラブカのような主人公橘に深海の底へ誘われているようだった。序盤の率直な印象としては、何か抱えた暗い橘と掴みどころのない塩坪の、陰気なやり取りにページが進まなかったが、浅葉が出てきてから印象がぐっと変わった。橘と対照的な陽気さ人懐っこさのお陰で、橘だけでなく読み手も明るく導いてくれるようなキャラクターでとても好ましい。
    浅葉や他の生徒との交流と、塩坪との描写の切り替えが、作中に緩急を作っていてとても良かった。
    スパイ×音楽の割にスパイ描写が少なく感じていたが、社内で証拠隠滅することになった時の緊張感たるや。
    潜入していくうちに段々と居場所がで

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    2026年09月13日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    人に明かせない過去を背負った、孤独なチェロ弾きのイケメンが主人公、そして彼は潜入調査に入るスパイ…それだけでもう、魅力的!読みたくなる!
    サラリーマンの悲哀、大人になってからの習い事、趣味の集まりでの飲み会、なにかと絡んでくる美人な同僚、可憐な女子大生……こう書くとなんだか大衆的だけど、実際はとても繊細で脆くて、抒情的な小説。しかも、楽器のチョイスが絶妙……彼の孤独、トラウマ、深海の悪夢、裏切り、そして決断、復活を代弁できる楽器はもはやチェロしか考えられなくなってくる。存在感があって、でも主役ではなく、深い響きがあって、落ち着きとある種の暗さもある楽器。
    個人的には、橘が最後まで恋心に鈍感なの

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    2026年09月09日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    潜入もののような緊張感があって、先が気になりどんどん読み進められた。

    登場人物それぞれのキャラクターも立っていて、特に音楽を通して少しずつ人との距離が変わっていく感じがよかった。

    読んでいるうちに、私も何か楽器をやってみたくなった。
    大人になってから新しいことを始めて、練習して、少しずつできるようになっていく楽しさっていいなと思った。

    ミステリーとしても、人間ドラマとしても面白かった。
    読んでよかった一冊。

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    2026年09月08日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    人の信頼を裏切ることって裏切られた側だけじゃなくて、裏切った側もずっと心の中に悔いが残ることもあるのだな…。
    そして人の温かさこそ心のトラウマや無意識の苦しみから救ってくれるのでしょう。

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    2026年09月07日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    バッハ無伴奏組曲が聴きたくなってYouTubeで検索した。曲を聴きながら読むと世界観に浸れてとても良かった。

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    2026年09月05日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    橘君は人に興味がなく、土日も洗濯物を干すだけで1日が終わるような日を過ごす。そして、幼少期の誘拐未遂の経験から世の中自体に猜疑心を持っている。そんな男に舞い込んだ音楽教室への著作権使用状況確認のスパイ。前述した正確なため難なくこなせると思ったが人の優しさや過去のトラウマを克服していく中で訪れる心境の変化はとても良いものがある。
    自分の内側から飛び出し、目の前の信じることが大事。信頼関係は長い時間をかけて構築される。崩壊したあと再構築にも時間がかかる。

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    2026年08月28日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    描写が大袈裟ではなく繊細で、登場人物も身近に感じられるリアルな描写がとても好みだった。
    綺麗なラストではあったけれど、橘の葛藤や終盤の手に汗握る怒涛の展開と比べると、少しまとまりすぎているように感じた。
    でも、とにかく面白かった。チェロを習いたくなってしまうくらい。

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    2026年08月21日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    「音楽×スパイ」という目新しいテーマが気になり読みましたが、とても読みごたえのある作品でした。スパイもの特有の臨場感と緊張感と、音楽の安堵感、そこに広がる人間ドラマが重なり、独特の世界観がありました。

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    2026年08月16日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    組織によって送り込まれたスパイとチェロ講師の不思議な絆。

    組織に壊されてしまった両者の信頼。
    今後どのようにその信頼が立ち直っていくのか。
    物語の終わりに、その先の彼らの未来を知りたくもあり、想像したくもなる。

    出会いはいくつになっても素敵だなと思った。

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    2026年08月14日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    良かった。
    最後の展開は、ちょっと出来すぎ感はあるけど、橘君がこれ以上傷付いてほしくないので、最後は大団円(笑)って感じで上手く収まったかな。

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    2026年08月11日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    音楽とスパイという初めて聞くジャンルに興味をもち購入してみた。過去の出来事で苦しみ続けている橘が、音楽とそれに関わる人たちとの交流で深海の底から光を見出す過程はとても美しく感じた。ちなみに作中に演奏されるバッハの無伴奏チェロ組曲は普段クラシックを聞かない私も聞いたことがある素敵な曲だったのでこの本を読む人はぜひ聴いてみてほしいです。

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    2026年08月07日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    心が引き裂かれるような葛藤
    悪者は出ず、イヤな展開も起きないのに正義と情の間でずっとツラい…
    最後の僅かな光で救われました

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    2026年07月27日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    ナツイチフェアで表紙のチェロの画に惹かれて購入。

    音楽教室の著作権使用料をめぐり大手音楽教室に音楽著作権協会の職員が身を隠して潜入捜査をする話。

    読みながら、何年か前に実際YAMAHA音楽教室を巡ってこんな裁判があったことを思い出し、結果はどうだったっけと思わず調べた。

    潜入捜査をする樹の心の動きが手に取るようにわかる。
    対して、結果的に騙されていた講師の浅場の心情も想像するだけで辛い。

    何気ない日常の連なりが人生になっていく。
    人は生きていくうえで、どれだけの嘘をつき、どれだけの過ちを犯してしまうのだろう。
    どれだけの嘘や過ちを赦し、受け止めることができるのだろう。
    謝ること、赦すこ

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    2026年07月26日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    振幅や強弱など表現力の巧みさと美しさが秀逸で、まるで音楽のようで、とても胸を打たれる。音楽×スパイという表層と、深層には"どう生きるか?"という普遍的な問い掛け。
    我々アマチュアミュージシャンが、なぜ音楽を続けるのか?のすべての解が詰まっていると思う。

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    2026年07月25日
  • イオラと地上に散らばる光

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    いつだったかの新聞の書評を読んで購入。
    実社会を投影するようなSNS時代のネットメディアと炎上による波及、それによる社会への影響、自己肯定感とは?など、色々な要素を複数の人物を通じて訴えてくるような内容でした。
    読み進めていくと、自分自身の中にも確実に根付いてしまっている、親世代から受けてきた、男らしさのめんどくささ、性差を区別ではなく差別的に捉えてしまう部分が自身の中に浮き彫りになり、更に自分が苦手なタイプの登場人物が何人も出てきて、不快感が押し寄せてきました。
    ただ、不快感がこれだけ出ても、違和感ではないあたり、自分自身の中にもこの登場人物達と共通する部分があるからこそなのかもしれないと思

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    2026年03月31日