安壇美緒のレビュー一覧
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ネタバレ全著連に勤務している橘樹が、塩坪という上司からの命令で町の音楽教室「ミカサ」にスパイとして2年間潜入するお話。
チェロと橘との間には何があったのだろう…ときになる描写から始まる。最初は命令の為に重い体を動かしてミカサに向かうが、2年という長い期間ミカサのチェロ講師浅葉桜太郎と過ごすうちに橘の体調と心境に変化が起こり始める。
最初のうちは気が付かなかったものがだんだんとミカサのおかげで橘の人生が良い方向に向かっていることに気が付く。自分と相手を騙し続けて嘘で塗り固めていくこのスパイ行為に疑問を抱き、このままチェロを弾き続けたいという橘の気持ちが読んでいて凄く伝わってきた。自分が居続けたいと思って -
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ワンオペ育児で追い詰められた母親が、赤ん坊を抱っこ紐で帯同したまま、夫の上司を刺した事件をWEB記事に載せたリスキー編集部の岩永。
事件の異常さと母親の名前にインパクトがあったせいか、イオラ事件としてSNS上でイオラ擁護派と否定派で論争が過熱する。
盛り上がりが続くよう新たなネタ探しに奔走する岩永だが…。
イオラ事件のことを詳細に突っ込んでいく内容かと思っていたが、岩永が家庭持ちで彼こそワンオペ育児に疲弊している妻を助けることが無いという、なんとも嫌な奴だった。
彼の最後を想像すると怖くなった。
WEB記事にも旬があり、次々と新しいネタが出てくるわけで、それは秒での戦いなのかもしれ -
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小説すばる新人賞受賞作。
タイトルの天龍院亜希子が、回想にしか出てこない。その点は「桐島、部活やめるってよ」と似てるなと思った。
人材派遣会社勤務の27歳、田町譲。
父が倒れて遠距離になった、別れかけていた彼女の早夕里。
会社の同い年の中途同期、巨乳のふみか。
美人な先輩で子育て時短中の、岡崎さん。
人材派遣のリアルな現場描写と、女性との、そして女性同士の関係を描いていて、純小説寄り。
漫画やアニメやタレントなどの名前をガンガン出していくサブカル的な書き方は軽快さを感じつつも、やや違和感があった。
ちょくちょく出てくる比喩が気になった。
馬場先生の「自分が知り得ない誰かからの善意を信じ -
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ネタバレこの小説に、イオラの視点は出てこない。
だとしたら、「散らばる光」は誰なのか。
Agoraに愛想を尽かした女性ユーザー達だろうか。
イオラ事件を取り上げた岩永を軸に、物語は進む。
家庭で、仕事で、彼は自分が自分より弱い者をコントロールすることを愉しむ。
それは、岩永よりも強い者が、彼を愉しむ道具として扱っているのと同じ構造で。
強い者が弱い者を痛ぶることで、自分の存在を絶対的なモノだと勘違いする。
そんな構造に諦めを抱いたのが「散らばる光」であり、その先頭にいたのがイオラなのかもしれない。
正直、イオラと同じ結末を、岩永の妻が繰り返すのではないかと思って、読んでいた。
けれど、彼女は -
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ホラーゲームを実況中の短編アンソロジー。
今は、ゲーム実況などを経験している人は多いのかもしれない。
だがゲームも好きではなく、ましてや実況などとてもじゃないが見ることもましてや参加するなど無理なわけで…
だがホラーだと、どういう感じなんだろうかと読んでみたが、ゲームというのが頭にあるからだろうか、怖さを感じることがなく、どちらかと言うと不気味さの方が強かった。
見るのをやめれば…ということが可能なので入り込めなかったのかもしれない。
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