北野寿美枝のレビュー一覧

  • 開かれた瞳孔

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    ネタバレ

    クライムサスペンス?っていうのかな?
    日本人の書く日本が舞台の話とは文化とかキャラとかが違って、これはこれで面白い。
    ミステリーではないので、読んでる途中で犯人がわかって、志村後ろ後ろ!みたいな感じwで途中から読み進めました。

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    2021年10月09日
  • 開かれた瞳孔

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    ベストセラー作家の初読として人気シリーズ第一作を選択。ミステリー小説として目新しい部分はないものの(性犯罪の赤裸々な描写は容赦ない)、登場する女性たちが美しい容貌とか強気な性格とか一面的に語られず、気分屋で分裂し矛盾している女特有の人間臭さをプンプンさせて生きている自立した姿で描かれているところが魅力的である。

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    2021年10月04日
  • 開かれた瞳孔

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    女性陣が壮絶な背景もあり、なかなかに感情の起伏が激烈で、ジェフリーがエエ人に見えてくる。ジェフリー頑張れって読んでました。

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    2021年04月16日
  • 開かれた瞳孔

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    ネタバレ

    18年間も私が知らなかった米国ミステリー界の新女王、カリン・スローターの「グラント郡」シリーズ第1作。登場する女性キャラクターが全員すごい。主人公のサラ・リントンはもとより、妹テッサ、母親キャシー、被害者の双子の姉の刑事レナ。それぞれが複雑な過去を持っており、そして強いのだ。彼女たちの前ではサラの前夫でグラント郡警察署長のジェフリーや残忍な犯人さえかすんでしまう。ちりばめられた伏線はきちんと回収され、息をのむようなクライマックス、犯人との死闘へ。6作あるグラント郡シリーズが本作しか翻訳されていないのが残念です。

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    2020年09月21日
  • 開かれた瞳孔

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     凄い書き手であるなとは思いつつ、順不同でここ一年で三冊を読み終えたばかりの、まだまだスローター・ワールド初心者で、正直言えば、怖々読んでいる感覚が否めない。

     カリン・スローターのブームを日本で作っているのは、ハーパー・コリンズ・ジャパンという現在翻訳ミステリの救世主的存在の出版社である。今世紀になってからの新顔でありながら、今やMWA賞受賞のベストセラー作家として、邦訳新作が年間2~3作ペースで書店に並ぶというビッグネームとなっているのは注目に値する。

     『検屍官』シリーズでミステリ門外にまで新たな読者層を産み出したパトリシア・コーンウェル以来の女流ベストセラー作家であろうか。帯に作者のカラー写真が入っている辺りまでP・コーンウェルを連想させてしまう。

     二人の新旧売れっ子女流作家に共通するのは、男性作家顔負けの残酷な犯罪とスケール。捜査陣側の人間関係そのものが生み出す情念のドラマではないだろうか? ともにシリーズ作家ゆえに単作では描き切れないほどのキャラクター間の駆け引きに、サブストーリーとしてのページを割いている辺り、男性作家にはない女流作家的な<言い分>のようなものを多く感じ取ることができそうだ。

     本書は、現在<ウィル・トレント・シリーズ>に合流しているスケールアップしているサラ・リントンを軸とした一部の主要人物たちにとっての前身作品群となる<グラント郡シリーズ>をスタートさせる重要な作品なのである。早川書房より2002年出版された作品がハーパーBOOKSで蘇ったものだという。

     近作では『ブラック&ホワイト』で印象的な女性警察官を演じたレナ・アダムスが、その印象そのままに男顔負けの独立心の強いキャラクターを見せつける。そしてウィル・シリーズのヒロインともいえるサラ・リントンは<グラント群シリーズ>の正規ヒロインであるらしいから、今のところ不遇をかこっている続編たちもリバイバルの機会を得そうな気配濃厚である。

     本書はサラとレナ、サラの当時の元夫である警察署長ジェフリー・トリヴァーの三人の主人公によるトライアングル・バイオレンス・ミステリーである。バイオレンスなのはこの作家のもはや持ち味と言っていい。食事時にはこの本を遠ざけておいたほうが良いほど、少々過激な犯罪現場は。犯罪者の側の心の病巣の深度、空虚な精神性にずる賢さを装備した辺り、寒々とした心象風景も怖ろしい。身も心もなぜか痛い小説なのである。

     人間関係のもつれは第一作から既に始まっている。アメリカンな女性たちの激しい性格と、許容力のなさと独立精神は、男性が読むには少し恐ろし過ぎるかもしれない。それはパトリシア・コーンウェルの時代よりもさらに研ぎ澄まされているかに見える。

     怖々と呼んでいる感覚が否めない。最初にそう書いた理由がいくらかおわかり頂けたであろうか? それでも怖いもの見たさで次の作品も手に取ってしまうであろう自分が見える。

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    2020年03月31日
  • 影の子

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    1975年の東ドイツを舞台にしたミステリー。日本では、ペヤングソース焼きそばが発売され、米国ではマイクロソフトが設立されたころだ。その時代にはベルリンの壁があり、東ドイツでは社会主義体制に反対する(という疑いが持たれる)人々を弾圧し、拷問し、処刑していた。少女の死体が見つかった事件で捜査をすることになったカーリン・ミュラーは複雑な立場にある。夫が反体制派の嫌疑をかけられ、カーリンも部下の副官と浮気をしている。どちらも東ドイツでは重大な犯罪となる。一方で、少しずれた時間軸で進行する話があり、殺害された少女たちの物語が進行する。こちらも悲惨な話だ。体制に振り回されて人生を狂わされる。二つの時間軸が統合され、犯人は暴かれ終幕となる。その後はストーリーとしては面白くなるが、何とも後味が悪い。1975年というのは、2019年から見て、昔の話し始めではあるが、まだ歴史上の話にはならない。ちょっと前に、改めて東ドイツが存在していたことを改めて考えることとなった。

    社会主義というのは、個人よりも国家が優先される体制のようだ。つまり、国家を維持するためであれば、個人を犠牲にできる。個人は尊重されるのではなく、国家を維持するための部品に過ぎないのだろう。

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    2019年11月08日
  • 殺人鬼ジョー(下)

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    様々なアクシデントが重なりながら、むしろそれが幸をなし、互いの目的を果たすジョーとメリッサ。
    最終的に2人の思惑にたどり着いたシュローダは、ケントの願いを叶えるためにジョーの母親の結婚式に向かう。

    前半のジョーの脳天気ぶりなどからコメディータッチのものかと思っていたが、エピローグですべてが逆転、サイコサスペンスに分類すべきか・・・

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    2019年09月17日
  • 殺人鬼ジョー(上)

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    クライストチャーチの切り裂き魔こと、ジョーは常日頃知的障害者を装い警察署で清掃係をしていた。
    些細なミスから逮捕されたジョーは世間を騙しきれれ無罪になること、恋人(と思っていいる)メリッサが助けに来てくれることを信じて裁判を待っている。
    初公判が数日後に近づいたある日、元刑事だったシュローダはジョーにある取引を持ちかける。
    一方メリッサはジョーの狙撃に向けて着々と準備を整える。

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    2019年09月17日
  • アックスマンのジャズ

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    最後まで続くミステリー。結末はこれだったか。
    クレオールなので ラフカディオハーンを思いだしたが、1か所、懐かしく登場した。

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    2019年07月20日
  • アックスマンのジャズ

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    マニーフレッシュの地元がニューオーリンズと知り、漠然と憧れ、その後ジャズの聖地とやっと知ったわけでございます。自分にとってこの本は教科書のようなものでございました。合衆国の中でも独特の歴史を歩んできていて各地区ごとに人種のコミュニティができており、それによって今回の事件が起きてしまった訳ですが。コミュニティ自体は悪くないのだが、なぜだか対抗意識が生まれてきて命を奪ったりするのは、本末転倒でございます。しかし集団にいると麻痺してくるのです。そこにあるルールが自分の天命であるかのように。

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    2019年01月27日
  • 殺人鬼ジョー(上)

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    ネタバレ

    ジョーは殺人鬼なのでピンチ展開でもまあ良いんだけど、さすがにジョーママの電話には可哀そうで爆笑した。絶対電話したというガールフレンドはメリッサじゃないなw(電話すらしてない疑惑)

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    2019年01月09日
  • 影の子

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    はじめはなかなか読み進められなくて、時間がかかったけど、半分くらいから物語の先が気になって面白くなりました。社会主義の国の怖さや孤独感や、お互いの疑心暗鬼な不信感みたいな負のイメージがずっと支配してたストーリーだった。
    最後まで、えっ、というラストで、これが社会主義国家⁉︎という思いで読み終わった。

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    2018年09月05日
  • 影の子

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    ネタバレ

    1970年代の東西に分断されたドイツ。東ベルリンの刑事ミュラー。少女が殺された事件の捜査を開始するけれど圧力、疑念、不信が渦巻いていて誰かが誰かを常に監視し裏切りがあり何が正しくて正しくないのかがわからない。常に緊張した空気の中での捜査で異様な空気もある。この時代の大きなものに支配された理不尽なもの、生活が描かれている。事件の裏にあるもの、事件に関わった人が見るドイツの真実。そのどれもが残酷で悲しい。とても読み応えのある作品でこの先も翻訳されていくと嬉しい。

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    2018年06月13日
  • 迷路の少女

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    う〜む、これは。。。北欧系の翻訳本は良いものが多いから読んで見たが、いやぁ当たりでした。
    しかしこれはもしかすると賛否分かれるかもですね、評価としては。

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    2018年02月25日
  • 虎狼

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    脳内というか心いうかの呼びかけに呼応できちゃって真相を知るってそういうスピリチュアルなのってどうなのかなと思うけど・・・しかし、これって第2作を読んでたらもっとおもしろく読めるだろうに。久しぶりに読み返そうかな。

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    2017年10月29日
  • 人形

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    違う話しが同時進行していくような前半は、話しが飛んで正直読みずらかったんだけど、「あ、ここがこういう風に繋がるのね」となる途中からは一気に読めた。それにしても、「あ、これってレベッカのこと?」なんて描写があったりして、つくづく3作目4作目が読みたいなあ、と。

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    2017年03月11日
  • アックスマンのジャズ

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    1日平均70ページ。1週間かけて読んだ。登場人物がなかなか覚えられないし、展開が頭に残ってなくて、はて・・・?
     できれば一気に読みたかったのですが、それでも十分面白く読めた。
     ジャズがもっと物語の中で重要な意味を持つのかと思ったけれど、そうじゃなかったのが少し残念かな。

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    2016年09月28日
  • アックスマンのジャズ

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    このシリアルキラーのアックスマンに『マークスの山』のマークスの面影が重なるのは私だけ?少女探偵のボディーガードというか、ナイト気取りのサッチモが微笑ましい。同じ事件を追いかけている三人が殆ど出会わず、それぞれに真犯人や黒幕を突き止めるって、面白いパターン。

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    2016年08月29日
  • アックスマンのジャズ

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     世界レベルの新人作家というのは凄いものである。本書はCWA(英国推理作家協会)賞の最優秀新人賞受賞作であるが、ここまで凝りに凝った力作を書けるかと思うと、そのレベルの高さ、スケールの大きさに気が遠くなる。

     舞台は1919年、第一次大戦後のニューオーリンズであるが、この南部にあってプチ・フランスでもある奇妙なジャズの街は、同時にこの作品の本当の主人公でもある。それほどまでに当時よりジャズが鳴り響いていたこの街の活気は、人間臭く、そしてその裏にある時代の闇は深くどす黒い。

     しかもここで取り上げられた題材は、実際に1918年から1919年にかけて起こったアックスマン事件である。そして新聞に公表された連続殺人鬼アックスマンからの手紙をそのままに作中に引用して使用しつつ、作者なりのアックスマン事件の真相構築という曲芸をやらかしているものである。

     さらに言えば、三人の探偵役を負う登場人物がストーリーを解決に向けて進めてゆく。刑務所を出所するなり、地元ギャングからアックスマン事件を探るように命じられた元悪徳警官のルカ。ルカを密告し、内密に黒人の妻を娶っているゆえに反組織的と仲間たちから敬遠されるマイクル・タルボット警部補。探偵に憧れピンカートン探偵社に入るが事務職員でしかないゆえにアックスマン事件を進んで調査するアイダ・デイヴィス。

     特に、アイダは仲の良い友人のコルネット奏者ルイス・アームストロングと二人三脚で事件に関わってゆく。もちろんこれは後にサッチモとして知られるようになる天才ミュージシャンの若かりし頃。作者はこの時代にニューオーリンズにいた歴史的事実に着想を得て、本書での趣向をひねり出したようである。

     残虐非道な連続殺人事件の背後に政治的金銭的背景が潜んでいるという<街の本質>のようなものは、古い時代のアメリカでは多くの作家が書くべき題材の宝庫と言えようが、フレンチクオーター地区を軸にして白人・黒人・クレオールなどの人種がひしめく混沌の象徴、人格を持った街としてのニューオーリンズの人間臭さが、何とも猥雑で、華麗で、迷宮であってなんとも言えない。

     アイダが愛読するホームズの小説が一つの小道具であり、アームストロング青年との交情が最後まで楽しく微笑ましい。

     ミシシッピ川の氾濫と迫りくるハリケーンの情景がクライマックスを盛り立てる。

     シリーズ次作への期待を抱かせるエピローグは、次の事件のきっとプロローグでもあるように思える。これからも注目を浴びるであろう意欲いっぱいの新人作家、レイ・セレスティン。何とも頼もしく楽しみな書き手である。

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    2016年08月17日
  • 人形

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    精神病院が舞台のミステリは傑作になりやすいね。『ドグラ・マグラ』『シャッター・アイランド』…。誰も信用できないから。A.J.と彼女の最後の出会いのシーンは、この陰惨で悲しい話の中、唯一ほっこりさせられた。

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    2016年08月17日