加藤雅則のレビュー一覧
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【メモ】
・人間が弱い生き物である。居心地の悪い「変化」よりも居心地の良い「現状」を選ぶ。それではいけないと自分と他者を鼓舞し、組織を変化に適応させるには、当時者としての並々ならぬ意識が要求される。
・戦略がうまくいっているときにこそ、将来を見据えて組織開発を行うべき
→好機は当事者意識が生まれやすい中期経営計画の策定、創業記念、トップ交代
・組織開発は組織の活性度や健全性を向上させたい経営者にとって、研修、制度設計、個別人事につづく、「第四の選択肢」
・技術的問題:技術や経験で解決できる問題
・適応課題:技術や経験だけでは解決できず、当の本人が変化に適応しなければ前に進まない課題→当事者が対話を通じて、従来の価値観や仕事のやり方の一部を手放し、思考錯誤を通じて新しい能力を育む必要がある
・組織開発とは、組織を刺激しつづけることである。したがって、組織開発には終わりがない。
・組織課題に向き合う際には人間観が問われる。
・経営トップをはじめ、あらゆる組織人は弱い存在である。
・組織開発とは、結果のマネジメントではなく、プロセスのマネジメントである。プロセスをマネジメントするからには、人の感情に触れざるをえない。
・組織開発のスキルを磨き、ビジネスパートナーとなるには
①「一対一」で個人に向き合う「筋トレ」を行う:コーチング、カウンセリング
②「一対N」で多数の人や場をホールドする「筋トレ」を行う:ファシリテーション
③学術的な理論を学ぶ:社会構成主義、ナラティブ・アプローチ
④人の行動特性・動機を理解する座標軸をもつ:アセスメントツール→DiSC、MBTI、ストレングス・ファインダー、エニアグラム、EQテスト
⑤身体感覚を磨く
⑥現場の場数を踏む -
Posted by ブクログ
今まさに会社内での組織変革に携わっているので、とてもタイムリーな内容だった。
あまり期待せずに読み始めたけれど、とても具体的で使える知識だらけであった。
個人的に1番のポイントは
議論⇄対話⇄会話
議論と会話の中間点にある対話が最も重要。
正解を押し付けるのではなく、お互いの問題意識を共有する。
理解し合う姿勢がなければ、結局対立するだけになってしまう。
そのための4つのステップが
①課題を通して、つながりあう
②お互いが抱いている共通の感覚に気づく
③それぞれの人が言語化できていなかった無意識の領域が顕になる
④聞く姿勢と問いかけるマインドが育つ
そう思うと、正解不正解で議論するのではなく、
何が課題なのか?を話し合うことがもっとも重要なのだろう。 -
Posted by ブクログ
最近よく聞くようになった「両利きの経営」。単に既存事業を守り、新規事業を伸ばすことのどっちもやんなさいよということではなかった(当たり前だが)。この本質は組織を変えること。組織を変えるというのは、これも単に部署をいじくるとか、階層を変更するということではなく、カルチャーや社風を変えるということ。日本では、社風というのは個性みたいな独自で良い物であり、むしろ大切にするものという評価すらある。うまくいっている時は良いが、そうでない時は逆方向に働くことがある。うまくいっている時から、緊急事態に備えること。新しい考え方を排除しないようにしておくことなど、カルチャーを変えることはできるし、しておくべき。カルチャーを変えるにはトップのコミットが必須。これは会社だけでなく、コミュニティにも言えるだろう。この本では業績悪化が止まらなかった旭硝子(現AGC)の取り組みが事例として紹介されていて、参考になる。
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タイトルで損している気がする一冊。ポリネーターってご存知ですか?わたしは知らずに読んだのですが、P378で衝撃の言葉が。”ポリネーターは本書で筆者らが提案する新たな概念であるため・・” えっ!タイトルに大体の人が知らないことばを持ってくるとはチャレンジングな・・!笑
要は中身が新規事業部に所属されている方やスタートアップ支援に携わる方が読んだら学べる部分が多い本なのに、タイトルから本書の中身がイメージしにくくて損している一冊です。
■大企業だからといって安泰でない
というのは、新聞や肌感覚でわかることかなと思いますが、じゃあどうすれば?のところが各社色々だなと日々の報道をみていて感じています。本書では、じゃあどうすれば?の行動の1つとしてスタートアップとの協業に着目してその方法について、関わる者の心構えなどを経験談を交えて論じられています。
タイトルにあるポリネーターは、大企業とスタートアップをつなぐ仲介者の役割ももつポジションで、新しい概念ゆえに既存の評価方法で測れない、ローテーションでの異動がなじまないポジションです。 ポリネーターというポジションでなくても、わかるなぁと思われる読者は多いのではと思います。
■OIは悪戦苦闘の連続
ぴったりポリネーター的な仕事というわけではないのに、共感しまくりでした。上や横から思いがけない抵抗を受けて忍耐が必要なのは思い当たるフシがありました。また、業務に前例がないのでふわっとしたまま、とりあえず進む感じ、粘り強く行動して組織がちょーっとずつ変わる感じイメージできました。
■このポジション以外になったら退職する
うわっ!すごい言い当てている。わたしも今のポジションから事務仕事になったらこれまでの経験を活かせる仕事を探してしまうかもなと思っていたところだったからです。ポリネーターは異動しにくい専門職的なポジションと思いますが、経営層にそれを伝えることもポリネーターの仕事なんですよね。ローテーションの1つと思っている方も多いので・・。この業務を面白いおもちゃという表現する方がいるのもわかる気がしました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ評価
・バウンダリースパニングリーダーシップは、企業としての集団でとらえるのであれば、いわばリーダーが自ら主体的に行動するための組織開発手法であるととらえられた。そのステップや状態の評価、アクションは、わかりやすく効果的な問いが並べられており共感できた
感想
・読み応えのある量で、ある程度斜め読みしたものの、エッセンスはほとんど共感できる。ステップが上がるにつれてリーダーシップの種類の類似性が強いなとは思う。
内容
1.人を引き裂く力・束ねる力
・世の中のトップリーダーを悩ませるのは、様々な境界の中でも、組織や人を変えても変えられない、人間関係である
・「私たち」と「彼ら」を隔てる最大の理由は、「支配性」である。無意識に、内的・外的集団を区別する
・組織内の境界には、「アイデンティティ」がある。それは、リーダーとメンバーにおいても意識的に存在する
・グレートディバイドという集団の境界に着目できるかどうか、そしてリーダーがそこに行動できるかが重要
・ディバイドに起こっていること
①断絶:自分たちが相手に比較して軽視されていると思われたときに起こり、うけいれようとしない(自分たちは自分とする)
②摩擦:相手を尊重できないときに起こり、互いに攻撃的なコミュニケーションが起こっている
③潜行:相手方のやり方や文化を強制されたときに起こり、強い不信感が内部で生じる
④衝突:集団同士でお互いの集団を否定・破壊しようとする
→境界とは、相互に価値が出し合えない何かが生まれている/生まれていない状態のこと。
・問題を認めない
・どうしていいかわからない場合もある
・マイナスを生む可能性のあるエネルギーは、大きく協働の可能性につながることを忘れてはならない。
2.境界のマネジメント
・バッファリング:境界線を固定すること。協会ラインを指摘して明確にすることで、自分が存在・守られることを暗示する(分ける・脅威を減らす・目に見えるようにする・統一の価値観を作る・一体感を作る)
・リフレクティング:境界線を理解すること。相手側のアイデンティティを知る体験を通じて、私たちとの違いを認識し、そのうえで境界をどうするか考える(お互いを知る機会・差異を明らかにする問い・共通点をうかばせる・同質化にあらがう・スピードを落とす)
・問いとは、探求したくなる・安易に回答できない・情熱的になるものを指す(あなたたちについて、相手が知らないのはなに?など)
・同質化への抵抗とは、どちらかに引き寄せようとすることはしないこと
・スピード低下とは、作業進捗kに時間を割きすぎず、お互いに立ち止まって休憩する
3.共通の土台作り
・コネクティング:集団の中から人が外にでて、つながろうとすること(中立地帯で戦う・魅力的空間を作る・デジタル通信で繋ぐ・オフィス外で交わる)
・コネクティングの成功には中心人物が必要。積極的に活動させて、常に学習ができるように資源を与え、全体よりも一部の強固な関係を作らせる
・モビライジング:新たな全員が入るアイデンティティを構成して境界を外側に作る(MVVを作る・共通の価値観を明らかにする・新たな文化をつくる・共通のシンボルを作る・全員に役割がある物語をつくる)
4.新たなフロンティア
・ウィービング:お互いの違いを引き出し、織り合わせて集団を維持しながらも新たな境界を外側に作る(共通の目標の妨げを取り除く・集団の差異を利用する・集団の過去からの経験や力をつないで目標を生み出す・集団の中に集団をつくる・依存しあう目標を作る)
・トランスフォーミング:存在する集団のアイデンティティを斜めに寸断してまったく新しい集団に変革する(すべての集団を関連させて多様な視点をつくる・別の未来を描く機会を作る・コアバリューを再認識させる・ポジティブとネガティブ両方のエネルギーを生み出す)
・トランスフォーミングを生むのは、『謙虚さ』である。本当に競合する集団の本音を吐き出してグレートディバイドが生まれたあと、謙虚さをもって感謝をもって集団に向き合うリーダーシップが発揮された際に、新たなアイデンティティが生まれる
5.ネクサス効果
・境界が境界ではなくなるとき、二つの集団が一致協力して通常では成しえない成果を挙げること
付録:人材育成に関して
・バウンダリースパニングに長けた組織になろうとしたらどんな能力を養うか
・従業員のバウンダリースパニング能力を高めるためには、どんな体験をサポートするか
・チームの協力努力を組織としてどのように評価すればよいか
→応用学習(高い難易度、困難な状況、関係の発達、訓練、個人的経験を生み出すこと) -
Posted by ブクログ
AGCの事例ベースに既存事業の深掘と新規事業の探索をどううまいこと両立させるかを論じている。新規事業と既存事業はアラインメントが全く異なるから両立が難しい。(まして同じ部内で同じ人が両方やろうとするなど最初から無理筋なのでは…と思った)マネージャと現業の技術者たち両方がこの理念を腹落ちさせて、自社の場合に落とし込んで行動・マインドセットを変革させないとなあ…
組織経営陣トップへの無理な提言とかは、トップが自分の人格を否定されている気がして受け入れ難い、というのは、人間である以上そうなのだろうなと思った。ビッグピクチャーを提示することから始めると。組織で何か変えたり新規に始める場合は、レジスタンスの承認欲求をうまく満たしながら進めないといけない。