あらすじ
●著者:加藤雅則
組織コンサルタント。1964年生まれ。名古屋市出身。慶應義塾大学経済学部卒業。カリフォルニア大学バークレー校経営学修士(MBA)。
日本興業銀行、環境教育NPO、金融庁検査官、事業投資育成会社を経て、米国2大コーチ養成機関であるCTI日本支部の設立に参加。日本におけるコーアクティブ・コーチングの普及に取り組んだ。現在はアクション・デザイン代表。著書に『自分を立てなおす対話』(日本経済新聞出版社)、『「自分ごと」だと人は育つ』(共著、日本経済新聞出版社)など。
2001年よりコーチング、ファシリテーション、コンサルテーション、ナラティブ・アプローチなどに基づく独自の対話手法を実践。これまで支援してきた企業は東証一部上場企業を中心に、中堅企業、オーナー企業、外資系企業など多岐にわたる。
●目次
第1章 事務局はまず何をすべきか [組織コンサルタントとの対話]
(1) タイミングを見極める――3つの好機
(2) 変われない要因を探る――研修と現場は別の世界
(3) 問題を捉えなおす――適応課題と技術的問題
(4) 最初に会いに行く人を決める――原則1 経営トップから始める
(5) 日本企業の特性を踏まえる――原則2 各層のコンセンサス
(6) 本気度を高める――原則3 当事者主体
第2章 経営トップはどうすれば本気になるか [社長との対話]
(1) 5つのステップで対話する――トップが想いを語り出す
(2) 内面の循環を意識する――本音→ 本心→ 本気
(3) ステップ1 現状の認識をすりあわせる
(4) ステップ2 リスクシナリオを提示する
(5) ステップ3 組織課題の本質を見極める
(6) ステップ4 組織開発のプロジェクトを提案する
(7) ステップ5 トップの想いを引き出す
(8) トップの想いを社内に発信する
第3章 変革の機運はどうやってつくるか [役員との対話]
(1) 役員一人ひとりの考えを探る――事前インタビュー
(2) 役員合宿の目的を明確にする――いつもの合宿との違い
(3) 役員合宿をプランニングする――事務局の役割と進行案
(4) 本音の対話を引き出す――モデルケースの紹介
(5) 対話の影響を把握する――変革と抵抗のシグナル
第4章 現場のアクションにいかにつなげるか [部長との対話]
(1) 部長の現実と葛藤を理解する――彼らの優先順位
(2) 部長支援ワークショップを設計する――気づきと自覚を促す対話
(3) 現場の変化を支援する――部下と語り合う「智慧の車座」
(4) 変革事例をヨコ展開する――事務局の本領発揮
第5章 組織開発はどうすれば自走するか [自分との対話]
(1) 組織を刺激しつづける――人間は弱い生き物
(2) 感情をマネジメントする――相反するものを取り入れる
(3) 組織開発部を立ち上げる――両利きの人材へ
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
【メモ】
・人間が弱い生き物である。居心地の悪い「変化」よりも居心地の良い「現状」を選ぶ。それではいけないと自分と他者を鼓舞し、組織を変化に適応させるには、当時者としての並々ならぬ意識が要求される。
・戦略がうまくいっているときにこそ、将来を見据えて組織開発を行うべき
→好機は当事者意識が生まれやすい中期経営計画の策定、創業記念、トップ交代
・組織開発は組織の活性度や健全性を向上させたい経営者にとって、研修、制度設計、個別人事につづく、「第四の選択肢」
・技術的問題:技術や経験で解決できる問題
・適応課題:技術や経験だけでは解決できず、当の本人が変化に適応しなければ前に進まない課題→当事者が対話を通じて、従来の価値観や仕事のやり方の一部を手放し、思考錯誤を通じて新しい能力を育む必要がある
・組織開発とは、組織を刺激しつづけることである。したがって、組織開発には終わりがない。
・組織課題に向き合う際には人間観が問われる。
・経営トップをはじめ、あらゆる組織人は弱い存在である。
・組織開発とは、結果のマネジメントではなく、プロセスのマネジメントである。プロセスをマネジメントするからには、人の感情に触れざるをえない。
・組織開発のスキルを磨き、ビジネスパートナーとなるには
①「一対一」で個人に向き合う「筋トレ」を行う:コーチング、カウンセリング
②「一対N」で多数の人や場をホールドする「筋トレ」を行う:ファシリテーション
③学術的な理論を学ぶ:社会構成主義、ナラティブ・アプローチ
④人の行動特性・動機を理解する座標軸をもつ:アセスメントツール→DiSC、MBTI、ストレングス・ファインダー、エニアグラム、EQテスト
⑤身体感覚を磨く
⑥現場の場数を踏む
Posted by ブクログ
今まさに会社内での組織変革に携わっているので、とてもタイムリーな内容だった。
あまり期待せずに読み始めたけれど、とても具体的で使える知識だらけであった。
個人的に1番のポイントは
議論⇄対話⇄会話
議論と会話の中間点にある対話が最も重要。
正解を押し付けるのではなく、お互いの問題意識を共有する。
理解し合う姿勢がなければ、結局対立するだけになってしまう。
そのための4つのステップが
①課題を通して、つながりあう
②お互いが抱いている共通の感覚に気づく
③それぞれの人が言語化できていなかった無意識の領域が顕になる
④聞く姿勢と問いかけるマインドが育つ
そう思うと、正解不正解で議論するのではなく、
何が課題なのか?を話し合うことがもっとも重要なのだろう。
Posted by ブクログ
組織論。
就活中に憧れた他社の採用担当の人がfacebookでめちゃめちゃオススメと投稿していたのをきっかけに購入。
組織改革はなぜトップから始めなければいけないのか、ということが書いてある。
Posted by ブクログ
『組織開発』をテーマにした1冊。
組織開発という単語をちゃんと自分の言葉で話せるようになるために、とても良い本でした。
組織開発とは何か?
そのプロセスとは?
その最適な実施タイミングは?ハードルは?など実際のイメージも掴むことができます。
書籍の最後で組織開発に興味がある方は、
『事実とは、ひとつではなく、人間同士のやりとりから構成させる』という認識論を根底に持っておくと良いという一節が一番勉強になったかも。
どういうことなのか?深く理解できていない自分がいるので、もっと色々と勉強たいと思います。
Posted by ブクログ
アメリカ生まれの組織開発手法を頑張って、組織に入れようとしても、いろいろな抵抗が生じて、うまくいかない。
というのは、よくある話で、そういう悪戦苦闘を繰り広げる中で、たまにうまく進むこともある。
そういうときには、こういう風にトップがコミットしてくれていたよな、と思ったりする。
リアル感が高い本で、手法的な面でとても参考になる。
と同時に、日本では、やっぱトップダウン型でしか、組織開発も進まないのかな〜、という諦めの気持ちも持ってしまった。。。
Posted by ブクログ
コッターの組織変革に関するフレームワークを実例で把握することが出来る。旭硝子社を題材に実際のテーマを扱っている。旭硝子程の大企業が組織変革が出来た事例は説得力がある。この本での学びは、組織変革は短期間ではできないことと、コンサル任せではなく、事業会社のトップ自身が強いコミットメントをもってやる事である。HRBPや、組織変革をリードしたい管理職がお勧め。